「これ、誰の領収書?」と聞かれて、俺は三日前の自分の怠慢に気づいた
預かったまま忘れた領収書
本業の繁忙期と、後輩の送別会の準備が重なっていました。俺は幹事として会場を予約し、参加者の会費もまとめていました。
会の終わりに、後輩から経費精算用の領収書を預かりました。なくさないようにスーツの内ポケットへ入れ、そのまま存在を忘れました。
妻が週末にスーツをクリーニングへ出してくれることは知っています。ポケットの中身も確認してくれます。それなのに、領収書の話をしないまま仕事へ戻りました。
妻の変化を見過ごした
その週は帰宅が遅く、妻と夕食を取る日も減っていました。家へ戻ると、妻は自分の食器を片づけ、会話も短く終わります。
普段と違うことには気づいていました。ただ、仕事が落ち着けば元に戻ると考え、理由を聞きませんでした。自分が疲れていることばかり優先し、妻が何を抱えているのかを考えませんでした。
領収書の存在を思い出さないまま、俺は「今日も遅くなる」とメッセージを送りました。妻には、その連絡も疑いを増やす材料になっていたのだと思います。
テーブルに置かれた紙
4日目、妻が領収書をテーブルへ置き、「これ、誰の領収書?」と聞きました。宛名を見て、後輩から預かった紙だと分かりました。
俺は送別会の領収書だと説明し、幹事のチャット画面を開きました。会場名と日付を確認した妻は、「もっと早く言ってよ」と返しました。
俺にとっては、忘れていただけの紙でした。妻にとっては、知らない宛名と4万円台の金額を3日間抱える紙でした。その違いを、説明が終わってから理解しました。
そして...
妻が疑ったことより、疑う時間を作った自分の怠慢が問題でした。預かった日に「後輩の領収書が入っている」と伝えれば、数秒で済んだ話です。
俺は、説明できる事実があれば相手は不安にならないと考えていました。でも、事実を伝えなければ、妻には確かめる方法がありません。
忙しさを理由にして、身近な人への説明を後回しにしないようにしたいです。あの日の領収書は精算を終えましたが、妻が3日間疑っていた時間まで処理できたわけではありません。
(30代男性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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