嫁の靴下を笑い飛ばした私が、それを干した人を知って黙った日
息子の暮らしを見たかった
息子が同棲を始めたと聞いてから、どんな暮らしをしているのか気になっていました。約束の日にお茶菓子を持ち、2人の部屋を訪ねました。
彼女はお茶を出し、部屋の中を案内してくれました。きれいに暮らしているように見えましたが、私は母親として見ておくべきところがあると考えていました。
息子がベランダの植木を見せると言ったので、外へ出ました。そこで目に入ったのが、つま先側を挟んで干された靴下でした。
教えるつもりで笑った
私は靴下を手に取り、「何この干し方」と笑いました。靴下は履き口を挟むものだと、自分の中では決まっていたからです。
彼女が干したものだと疑いませんでした。息子と暮らすなら、家のことを担うのは彼女だと勝手に考えていました。
「こういうことは誰にも教わらなかったの?」とまで言いました。正しいやり方を教えているつもりでしたが、実際には、自分の常識を使って彼女を下に見ていました。
息子が干したと知って
彼女は私を見て、「今朝、この洗濯物を干したのは彼です」と言いました。息子も、自分が干したと認めました。
私は息子が好きな料理も、苦手な食べ物も知っています。けれど、洗濯物をどう干すのかは知りませんでした。それなのに、彼女の家事だけは見れば分かると思い込んでいました。
私は「笑うような言い方をして悪かった」と謝りました。ただ、そのあとも「男の人は慣れていないから」と言いかけました。息子には甘く、彼女には厳しい見方をしていたことを、すぐには変えられていなかったのだと思います。
そして...
帰り道では、靴下の向きより、自分が最初から彼女を家事の担当だと考えていたことが気になりました。息子の暮らしを心配すると言いながら、彼女が支える前提で見ていました。
次に部屋を訪ねるときは、彼女へ家事のやり方を話す前に、息子が何を担当しているのかを聞くつもりです。2人の部屋で何をどう分けるかは、母親の私が決めることではありません。
長く息子を育ててきたからといって、今の暮らしまで分かっているわけではありませんでした。彼女のやり方を確かめる前に、自分の見方を改める必要があったのだと思います。
(50代女性・専業主婦)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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