「君が入れた分は、ちゃんと入れるから」そう言った俺が、別の袋で貯金していた本当の理由
俺だけが入れていなかった
彼女と暮らして3年、旅行用の貯金箱を置いたのは俺でした。2人で少しずつ貯めて、いつか旅行に行けたらいいと思っていました。
けれど、俺は普段あまり現金を使いません。小銭が出ることも少なく、貯金箱に入れるのはいつも彼女になっていきました。
彼女が箱を重くしていくほど、自分だけが何もしていないように感じました。実家ではお金のことで言い合いをよく見ていたので、出した額が違うことに敏感になっていたのだと思います。
別の袋に入れていた理由
だから俺は、彼女が貯金箱に入れた額をメモして、同じ分を自分の小遣いから別の袋に入れるようにしました。
旅行の前に合わせれば、彼女だけに負担をかけずに済む。そう考えていました。気を遣わせたくなくて、彼女には言いませんでした。
でも、それは彼女のためというより、自分の引け目を隠すためでした。同じ箱に入れればよかったものを、俺はわざわざ別に分けていました。その時点で、2人の貯金を自分で分けていたのです。
うまく言えなかった返事
ある日、彼女がその袋を見つけました。「これ、何?」と聞かれたとき、俺はきちんと説明できませんでした。
口から出たのは、「君が入れた分は、ちゃんと入れるから」という言葉でした。半分は自分で出すつもりだった。そう言えばよかっただけなのに、言い方を間違えました。
彼女は袋を俺に返し、台所へ向かいました。その姿を見て、自分が何をしていたのか分かりました。彼女が線を引いたのではありません。俺が先に、同じ目的を別々の袋に分けていました。
そして...
俺は、別の袋に入れていた小銭を貯金箱へ戻しました。まだ彼女に全部は話せていません。でも、このままでは同じ箱を見ても、2人の旅行を思い浮かべられない気がしています。
お金のことをきちんと話すのが怖くて、俺は勝手に方法だけを決めました。その結果、彼女に余計な不安を渡しました。
これから彼女に、別に貯めていた理由を話すつもりです。半分ずつにしたかったことも、負担をかけたくなかったことも、先に言うべきでした。同じ箱に貯め直せるかどうかは、そこから決まるのだと思います。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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