彼から届いた宅配ロッカーの受け取り番号が、私の部屋のものではなかった話
聞いていない荷物の、知らない番号
その日は久しぶりの休日で、私は家でのんびり過ごしていました。彼とは付き合って三年になりますが、お互い一人暮らしで、普段はメッセージでこまめに連絡を取り合っています。
届いたメッセージには、こう書かれていました。「宅配ロッカーにお荷物をお届けしました。受け取り番号は12番です」配送業者からの通知を、そのまま貼り付けたような文面です。
けれど私には、何かを注文した覚えも、彼から荷物が届くと聞いた覚えもありませんでした。それに番号の上に並んでいたのは、私の住むマンションとは違う、見覚えのない建物の名前だったのです。
「間違えた」というひとこと
念のため、自分のマンションの宅配ロッカーを見に行きましたが、私あての荷物は入っていません。やはり、あの番号は別の場所のものでした。私はすぐに彼へ返信しました。
「これ、うちのマンションのロッカーじゃないよね?」
既読はすぐについたのに、返事が来るまでには少し間がありました。
「ごめん、間違えた。気にしないで」
たったそれだけです。間違えた、という言葉が、かえって引っかかりました。誰かに送るつもりだったものを、私に送ってしまったということでしょうか。
「間違えたって、誰に送るつもりだったの?」
そう聞くと、返ってきたのはまた短い一文でした。
「ほんとに何でもないから。今度ちゃんと話すよ」
膨らんでいく想像
何でもないなら、どうしてすぐに説明してくれないのだろう。考えないようにするほど、よくない想像ばかりが浮かびました。
見覚えのない建物に私の知らない誰かが住んでいて、彼はそこへ荷物を送ったのではないか。私と取り違えるくらい、その相手とも親しいのではないか。もちろん、彼を信じたい気持ちはあります。三年のあいだ、彼が不誠実なところを見せたことは一度もありませんでした。
それでも、説明を後回しにされたまま放っておかれると、不安は勝手に大きくなっていきます。返信を打っては消し、打っては消しを繰り返しました。問い詰めたいわけではないのに、言葉がうまくまとまらないのです。
そして...
結局それ以上聞かないことにしました。メッセージで問い詰めても、お互いの気持ちがすれ違うだけだと思ったからです。
今度会ったときに、彼の顔を見てちゃんと話を聞こう。そう決めると、少しだけ気持ちが落ち着きました。彼は、今度ちゃんと話すと言ってくれました。その言葉を信じて、待ってみようと思います。
あの番号が何だったのか、彼が何を隠していたのか。理由はきっとあるはずだと、自分に言い聞かせます。彼があの一文をどんな気持ちで打ったのか。その答えはきっと、そのときに分かるはずです。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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