「挨拶されるの迷惑だと思ってる人いますよ笑」保育園でママ友たちに挨拶してただけなのに…→孤立したのは「挨拶警察」のほうでした
顔見知りに挨拶するだけの毎日
私が保育園で挨拶を交わすようになったのは、子どもを預け始めてしばらく経った頃からです。登園のタイミングが重なるママたちと自然に顔見知りになり、すれ違うたびに「おはようございます」「お疲れさまです」と声をかけ合っていました。
挨拶を返してくれる人もいれば、会釈だけの人もいましたが、それも当たり前のことだと思っていました。特別に仲が良かったわけではありません。けれど、毎日の短い挨拶が、慣れない子育ての中でほっとできる瞬間でもあったのです。送り迎えのときに笑顔を交わせる相手がいるだけで、その一日を少し軽い気持ちで過ごせていました。
「挨拶されるの迷惑だと思ってる人いますよ笑」
そんなある日、いつものように何人かのママに挨拶をしていたときのことです。少し離れたところにいたあるママが、私のほうを見ながらこう言いました。「挨拶されるの迷惑だと思ってる人いますよ笑」。笑いを混ぜた口ぶりでしたが、その言葉の矛先が私に向けられているのは、その場の空気で察しがつきました。誰かに挨拶をすることが迷惑になるなんて、それまで考えたこともありません。周りのママたちも、どう反応していいかわからない様子でした。何が彼女をそう言わせたのか、私には見当もつかなかったのです。
それでも、挨拶をやめなかった
その一言を聞いてから、挨拶をするたびにためらいが生まれるようになりました。声をかけたら、また迷惑だと思われるのではないか。そう考えると、口を開くのに勇気がいる日もあったのです。それでも私は、挨拶をやめませんでした。誰かに迷惑をかけたいわけではなく、これまで通りに「おはようございます」と伝えたかっただけです。やめてしまえば、あのママの言葉を認めることになる気がして、私はいつも通りに声をかけ続けることにしました。返事が薄くても、笑顔だけは絶やさないようにしていました。
そして...
それから少しずつ、まわりの様子が変わっていきました。私に挨拶を返してくれるママは前と変わらず、むしろ以前より親しく話しかけてくれる人も増えたのです。一方で、あの言葉を口にしたママは、いつのまにか誰とも言葉を交わさなくなっていました。気づけば、人の輪から外れていたのは私ではなく、彼女のほうでした。ただ、最後にすれ違ったとき、彼女が私だけに聞こえる声でこう言ったのです。「あの言葉、あなたに言ったつもりじゃなかったんだけどね」。自分に向けられたとばかり思い込んでいたあの一言は、本当は誰に、何のために放たれたものだったのでしょうか。あの笑いの裏で彼女がひとり抱えていたものの正体を、私は今も知らないままでいます。
(30代女性・パート)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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