「(笑)をつけないで」と言われた僕が、代わりに選んだ言葉の理由
「(笑)」に逃がしていた本音
「好きだよ(笑)」「ありがとう(笑)」
僕は何を書いても、最後に「(笑)」をつけずにいられませんでした。本気だと思われて、もし重いと引かれたら。そう考えると、いつでも冗談にできる逃げ道が必要だったのです。
「来年は一緒に住めたらいいな(笑)」と送ったときも、本当は半分以上、本気でした。それでも「(笑)」をつけてしまう。彼女がその一文をどう受け取ったのか、しばらく、僕は画面を見つめていました。
予防線を外した日
届いたのは「メッセージに(笑)をつけないでほしいの」という言葉でした。見透かされた気がしました。彼女は、僕が「(笑)」の裏に隠していたものに、とっくに気づいていたのです。もう逃げ道は使えない。そう決めて返信しようとしましたが、「(笑)」がないと、自分の気持ちをどう柔らかくすればいいのか分かりませんでした。
悩んだ末に打ち込んだのが、「(今、笑っています)」「(これは本気です)」「(うれしいと思っています)」という、自分の状態をそのまま書いた一文でした。変だと自分でも分かっていました。
それでも、嘘のない言葉はこれしか思いつかなかったのです。
冗談にできなかった言葉
休日に二人で入ったカフェで、彼女が「あの言い方、どうしたの」と聞いてきました。僕はコーヒーカップを手の中で回し、窓の外に目をやってから口を開きました。
「(笑)をつけてれば、何でも冗談にできたから」
口にした瞬間、隠していたものを全部置いてきたような気分になりました。情けない理由です。それでも、彼女の表情がやわらいでいくのを見て、隠さずに言えてよかったと思えたのです。
「(笑)」で守っていたつもりが、本当は一番伝えたい気持ちまで遠ざけていたのだと、ようやく分かりました。
そして...
「(今、笑っています)」なんて、我ながら不器用だと思います。それでも、もう「(笑)」の裏に本音を隠すのはやめようと決めました。
帰り道、彼女から「あの言い方、嫌いじゃないよ」とメッセージが届きました。僕は迷わず「(本当に、うれしいです)」と返しました。冗談にしなくても、まっすぐ伝えていい。彼女がそれを受け取ってくれたことが、何よりの答えでした。
これからは、輪郭のはっきりした言葉で、気持ちを渡していこうと思います。
(30代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
関連記事
「コラム」カテゴリーの最新記事
-
「無理してお父さんと呼ばなくていい」と言った継父→運動会で響いた息子の声ハウコレ -
「私が決めておいたから」孫の名前は祖母が決めるのが当たり前だと思い込んでいた私→こだわり続けた本当の理由ハウコレ -
2年大切にした推しを出す約束で交換→損を嫌い後出し要求した私が失ったものハウコレ -
「それ彼女に送ってんの?別れて」彼女の親友への誤送信、取り消したのに全部読まれていた話ハウコレ -
明るく挨拶するママが目障りで嫌味を言った私が、いつのまにか「挨拶警察」と呼ばれ孤立した話ハウコレ -
腹いせで【嫁の給料半分】を奪う義母!?しかし⇒嫁「わかりました」不気味に笑う理由に、背筋が凍りついたワケ愛カツ -
【星座別】2026年6月前半、運勢が絶好調な女性ランキング<第1位〜第3位>ハウコレ -
【星座別】今週の恋愛運(6/8-6/14)<てんびん座〜うお座>ハウコレ -
【誕生月別】「天使かよ...」男性が思わずつぶやく女性ランキング<第1位~第3位>ハウコレ