「友達価格」をお願いしただけのつもりが、相手の一言で自分の図々しさに気づいた話
見つけた瞬間の、いつもの調子
フリマアプリで気になる物を見つけると、まずは値段の交渉から始めるのが私のいつものやり方でした。多少安くしてもらえれば嬉しいですし、ダメならそれまで。そんな軽い気持ちです。
そのバッグの出品者は、共通の知り合いとつながっている方でした。だから私は「はじめまして!すごく可愛いです」と、いつもより少し親しげにメッセージを送ったのです。返事も丁寧で、話しやすい人だと感じました。
「友達価格」と打ったとき
やりとりを重ねるうちに、私はつい甘えた気持ちになっていました。共通の知り合いがいるのなら、少しくらい融通を利かせてもらえるのではないか。そんな計算が頭をよぎったのです。
「実は私たち、共通の知り合いがいるみたいで!ほぼ友達みたいなものですよね?だから友達価格で、3,000円にしてもらえませんか?」
15,000円のバッグを3,000円に。今思えば、ずいぶん図々しいお願いでした。でもそのときの私は、これくらい普通だと思い込んでいたのです。
返ってきた、思いがけない言葉
しばらくして届いた返信を読んで、私はコメント欄をただ見つめていました。
「友達価格、いいですね。では友達として、正直にお話しします。このバッグの相場は18,000円ほどで、私はすでに3,000円分お安くしています。友達からぼったくるのは嫌なので、これ以上は下げません。むしろ友達なら、適正価格で気持ちよく取引してくれるはずですよね?」
私が持ち出した「友達」を、そっくりそのまま返されたのです。コメントを打ち込もうとしては消し、しばらく画面を見つめていました。
そして...
私はようやく、「……失礼しました。検討します」とだけ返しました。そのバッグを買うことは、もうできませんでした。
あとから振り返ると、私は「ほぼ友達」という言葉を、安くしてもらうための都合のいい道具にしていただけでした。本当の友達なら、相手が気持ちよく手放せる値段で買うはずです。出品者の言う通りでした。
それからの私は、欲しい物があっても、まずは相手の提示した値段を尊重するようになりました。あの一言が、気づかないふりをしていた自分の癖を、やさしく正してくれた気がしています。
(20代女性・販売職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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