「もう連絡しないで」と送ったのに彼が「了解」と素直に従った→焦って「嘘」と送るまでの最短記録
読まれるだけの夜
彼からのメッセージが減ったのは、3週間ほど前からです。最初は仕事が忙しいんだと思って、私は朝の挨拶を送り、夜に「お疲れさま」を送り、それだけでもいいと言い聞かせていました。
けれどそのうち、読まれているのに返事が来ない日が続きました。1日、2日そして3日。私が送ったどのメッセージにも、彼の言葉は返ってきません。ベッドの上でスマホを握ったまま、私はぼんやりとメッセージ画面を眺めていました。返事がほしいわけじゃない。ただ、私の存在をちゃんと覚えていてほしかっただけなのに。
衝動で送った一言
夜の7時半。その日も「今日も遅いのかな」と送ったメッセージに、読まれただけで返事は来ません。私の中で、もう我慢できない、と感じました。
考える前にメッセージを打っていました。
「もう連絡しないで」
送信ボタンを押した瞬間、自分でも何を送ったのか分からなくなりました。引き留めてほしかったのか、心配してほしかったのか。たぶん私は、彼に「そんなこと言わないで」と言ってほしかったのだと思います。
5分後、画面に通知が灯りました。彼からの返事です。深呼吸して、私はメッセージを開きました。そこに書かれていたのは、ただ一言。
「了解」
3分でひっくり返した自分
画面の文字を、何度も読み返しました。了解。たった一言。引き止めも、理由を聞くこともなく、彼はあっさり頷いていました。
3週間我慢して、今夜やっと振り絞った私の一言に、返ってきたのがこれなのか。怒りより先に、激しい後悔が押し寄せました。本気で受け取らないでよ。私は急いで返信を打ちました。
「嘘」
送信したのは、彼の「了解」から3分後でした。打ち直したら負ける気がして、それだけ送って画面を伏せました。
そして...
10分ほどして、彼から長めのメッセージが届きました。
「驚かせてごめん。今日夜9時に上がるから電話していい?」
その夜、半年ぶりくらいに、私たちは長電話をしました。
電話の向こうで彼は、新しい仕事のことを少しずつ話してくれました。返事を後回しにしていたのは、雑に返したくなかったからだと聞きました。
私のほうも、寂しかったことを初めて言葉にしました。「分かってもらえてなかったのが、ただ寂しかった」彼は「忙しいときほど、ちゃんと話せばよかった」と、絞り出すように言いました。
私の「嘘」は、私たちが向き合うきっかけにはなったのだと思います。たぶん次は、限界まで我慢する前に、ちゃんと話したいと思います。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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