真木よう子・井上真央・桜庭ななみが三姉妹に “伝説の舞台”映画化<焼肉ドラゴン>
2018.01.17 09:00
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2008年、日本の新国立劇場と韓国の芸術の殿堂(ソウル・アート・センター)のコラボレーションで製作され(11年・16年再演)日本の演劇賞を総なめにした伝説の舞台「焼肉ドラゴン」が、真木よう子・井上真央・桜庭ななみ・大泉洋ら豪華キャストを迎え映画化することが決定した。
伝説の舞台「焼肉ドラゴン」を映画化
物語の舞台となるのは、高度経済成長期の真っ只中、万国博覧会が催された1970年代。関西の地方都市の一角で、一家が営むちいさな焼肉店。故郷を奪われた6人の家族が時代の波に翻弄されながらも、泣いて笑って、力強く生きる姿を、ユーモアに満ちた描写・印象的な台詞と共に描く。今回メガホンをとるのは舞台でも作・演出を務めた鄭義信氏。『月はどっちに出ている』で第67回キネマ旬報ベストテン脚本賞、『愛を乞うひと』で日本アカデミー最優秀脚本賞・第72回キネマ旬報ベストテン脚本賞、『血と骨』で第78回キネマ旬報ベストテン脚本賞など数々の映画で脚本賞を受賞。演劇界では、「たとえば野に咲く花のように」「パーマ屋スミレ」など数々の舞台の脚本・演出を手掛けている。
そして、長女静花役には真木、次女・梨花役には井上、三女・美花役には桜庭と美人三姉妹が揃い、静花への思いを秘めたまま梨花と結婚する男性・哲男に大泉が扮する。
真木よう子・井上真央・桜庭ななみが三姉妹に
真木は「映像化した作品は私の期待を遥かに超えておりこの様な歴史的事実が確かに存在した事を、より多くの方に認識して欲しいと思うと共に、鄭監督の伝えたかった“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる”というメッセージが作品の終盤には深く皆様の心に突き刺さる事になると思います」とコメント。また、井上は「韓国の俳優陣はみな熱量が高く、とても刺激的でした。互いの言葉が通じずもどかしく感じることもありましたが、今作への思いを最後まで共有することができ、忘れることのできない作品となりました」と撮影の感想を明かし、桜庭も「難しい役どころでしたが、真木さんや井上さんをはじめとするキャストの方々にアドバイスを頂きながら、チャレンジする気持ちで撮影に挑みました」と回顧。
さらに、大泉は「現れるキャラクターの誰しもが心に傷を抱えながらも、国や血の繋がりを超えて団結し、明日を強く生きていこうとする姿を、日本と韓国の役者陣が鬼気迫る表情や演技で見せる作品になったと思います」と自信を覗かせた。
「小さな焼肉屋の、大きな歴史を描きたい」と語る監督の言葉通り、70年代の時代の記憶、人々のぬくもりが鮮明に蘇り、明日を生きるエネルギーで溢れる人生讃歌の物語に。同作は2018年初夏より全国公開予定。(modelpress編集部)
真木よう子コメント
「焼肉ドラゴン」という素晴らしい舞台を拝見致しましたので、嘘をなく申し上げますと、映画化にあたり、ワクワクした感覚と舞台とスクリーンの違いがどうなるのかといった懸念が少しもなかったかと言うと嘘になります。しかし、映像化した作品は私の期待を遥かに超えておりこの様な歴史的事実が確かに存在した事を、より多くの方に認識して欲しいと思うと共に、鄭監督の伝えたかった
“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる”
というメッセージが作品の終盤には深く皆様の心に突き刺さる事になると思います。一人でも多くの方々に「焼肉ドラゴン」の素晴らしさが伝わることを願っています。
井上真央コメント
韓国の俳優陣はみな熱量が高く、とても刺激的でした。互いの言葉が通じずもどかしく感じることもありましたが、今作への思いを最後まで共有することができ、忘れることのできない作品となりました。国境や血の繋がりを越えて、運命を共にすると決めた家族たちの覚悟や、理屈ではない愛がたっぷりと詰まった作品です。早く皆さんのところにお届けできることを私も楽しみにしています。
桜庭ななみコメント
舞台「焼肉ドラゴン」の映画に出演させていただきます。最初に舞台を観た時は在日韓国人一家の苦悩に凄く胸を打たれました。そして何度も上演されている舞台なので期待を裏切れないというプレッシャーもありました。完成した映画を観た時は、心の内に暗いものを秘めている一人一人が、明るく力強く毎日を送っている姿、家族の絆に感動しました。今回、私は同じスナックで働いていて奥さんがいる男性と恋に落ちる3女の美花を演じました。難しい役どころでしたが、真木さんや井上さんをはじめとするキャストの方々にアドバイスを頂きながら、チャレンジする気持ちで撮影に挑みました。観ている人にエールを送ることのできる作品になっているので、ぜひ楽しみにしていてください。大泉洋コメント
私自身も舞台「焼肉ドラゴン」大ファンでありましたので、映画化のオファーを頂いた際は、非常に光栄な気持ちと共に、歴史的に大きな意味のある作品に参加することへの緊張感がありました。ですが、鄭監督を中心に日本の俳優陣とエネルギーにあふれる韓国の俳優の方々と、言葉が通じなくても素敵な作品にしようとする想いを共有しながら、とても楽しく撮影を行うことができました。現れるキャラクターの誰しもが心に傷を抱えながらも、国や血の繋がりを超えて団結し、明日を強く生きていこうとする姿を、日本と韓国の役者陣が鬼気迫る表情や演技で見せる作品になったと思います。舞台とはまた違う、映画『焼肉ドラゴン』を是非楽しみにしていてください。
鄭義信氏コメント
一九七〇年に開催された万博は、僕と同世代の人たちの記憶に強烈に焼き付けられていると思います。その華やかな万博の片隅で、時代の波からはまったく忘れ去られたような「在日」韓国人の家族を描いたのが、「焼肉ドラゴン」でした。「在日」韓国人の……どちらかと言えば、特殊な家族の物語を日本の観客たちがどんなふうに受け止めてくれるか……初演の幕が上がるまで、僕は不安でなりませんでした。それが温かい拍手で迎えられ、再演、再々演を重ね、映画化までできたことは感無量としか言いようがありません。
その後、「焼肉ドラゴン」は韓国でも上演され、オーストラリア、ニューヨークでのリーディングも大きな反響がありました。どこの国に行っても、「焼肉ドラゴン」の劇中の家族たちを、あたかも自分の家族であるかのように迎え入れてくれる観客たちに深く感謝するとともに、新たに映画の中で息づき始めた家族たちも愛してくださるよう、切に祈っております。
ストーリー
万国博覧会が催された1970(昭和45)年。高度経済成長に浮かれる時代の片隅。関西の地方都市の一角で、ちいさな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営む亭主・龍吉と妻・英順は、静花(真木よう子)、梨花(井上真央)、美花(桜庭ななみ)の三姉妹と一人息子・時生の6人暮らし。
失くした故郷、戦争で奪われた左腕…。つらい過去は決して消えないけれど、毎日懸命に働き、家族はいつも明るく、ささいなことで泣いたり笑ったり。店の中は、静花の幼馴染・哲男(大泉洋)など騒がしい常連客たちでいつも大賑わい。“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる―”それが龍吉のいつもの口癖だ。
そんな何が起きても強い絆で結ばれた「焼肉ドラゴン」にも、次第に時代の波が押し寄せてくるのだった。
【Not Sponsored 記事】
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