當真あみ、大西利空、高良健吾(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社

“広瀬すずと同居”年下の相手役決定 當真あみは長編実写映画初出演<水は海に向かって流れる>

2023.02.10 15:00

女優の広瀬すずが主演を務める映画『水は海に向かって流れる』(2023年6月公開)の新たなキャストが発表され、大西利空高良健吾當真あみが出演することがわかった。

  

広瀬すず主演「水は海に向かって流れる」

広瀬すず(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社
2021年に映像化もされた「子供はわかってあげない」で漫画賞を総ナメにした田島列島の傑作漫画「水は海に向かって流れる」が映画化。前作から4年の沈黙を破った田島が、ユーモラスかつセンシティブな独特の筆致で描くのは、26歳のOL榊さんと高校生の直達を中心に、曲者揃いのシェアハウスの面々の想定外の日々を綴った、家族の元を離れて始まる、家族の物語。

原作書影(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社
監督は、『そして、バトンは渡された』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』など、心潤す数々の群像劇を世に送り出してきた前田哲。人と人との向き合う過程を優しく描き、心の揺れ動きや溢れ出る感情を丁寧に映し出す。主人公・榊千紗を演じるのは『流浪の月』での好演の高い評価が記憶に新しい広瀬。映画にドラマ、作品を重ねるごとに飛躍してきた広瀬が、クールで感情を表に出さない大人の女性を繊細に演じ、新たなステージに挑む。

「水は海に向かって流れる」追加キャスト発表

熊沢直達(演:大西利空)(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社
通学のため、叔父の家に居候することになった高校生の直達。だが、どしゃぶりの雨の中、最寄りの駅に迎えに来たのは、見知らぬ大人の女性・榊さん(広瀬)だった。案内されたのはまさかのシェアハウス、そして、偶然出会ったように思えた榊さんと直達には、過去に思いも寄らぬ因縁が。

そんな物語のキーパーソンとなる直達を演じるのは、自身も現役高校生である大西。『3月のライオン』(2017)、『キングダム』(2019)などで主人公の幼少期、『るろうに剣心』シリーズで明神弥彦を演じるなどキャリアを重ねてきた彼が、今回は約400人のオーディションを勝ち抜きつかんだ大役。

「直達のように、何か大きなものを背負う役柄を今まで演じたことがなかったので、不安でいっぱいでした」とコメントするも、前田監督が「長いキャリアを持っているのに、初々しさに溢れる天然な人柄と、初めて会ったのに何度も会っているような親しみやすさが利空くんの素敵なところで、直達そのものでした。演技なのか地なのか、撮影時と控え時の境界線がなくて、利空くんの中に最初から直達が同居しているようでした」と太鼓判を押すように、10歳年上の榊さんに淡い想いを寄せる役どころで、素直で真っすぐな演技を披露している。

本作で初共演となった広瀬と大西はそれぞれ「自分より年下の方としっかり組んでお芝居をするのが初めてだったので、新鮮でした。テイクによって少しずつ演技を変えると、それを受けて直達も変わっていく姿を間近で見て、“昔の私だ”と思いました」(広瀬)、「広瀬さんのお芝居への強い熱量に負けないように臨みました」(大西)と互いに“年の差共演”を振り返る。前田監督が「普段は飄々としている低体温な役柄ですが、思わず感情が溢れ出すシーンでは、スタッフ全員が感動するほど出し切ってくれました。2日がかりでの撮影になりましたが、その本気の姿は必見です」とコメントする、その熱量にも注目だ。

歌川茂道(演:高良健吾)(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社
そんな直達がシェアハウスに住むきっかけとなる、直達の叔父でマイペースな漫画家・茂道役(通称:ニゲミチ)には高良。自身も「大人になりきれない茂道で、ダメダメな部分はありますが、彼の純粋な明るさがこの映画の中にはある」と語るとおり、本作の全体のカラーを担うと言っても過言ではないキャラクター。シェアハウスで暮らす曲者揃いのメンバーの中心人物で、榊や直達を優しく見守る役どころを抜群の存在感で魅せた。

前田監督は「高良さんはいつか映画でご一緒できたらと思っていて、やっと出会うことができました。ニゲミチを演じてもらえて、本当に嬉しかった!帽子にメガネと重ね着というキャラクターを作り込んでいく衣装合わせの中で、すでに役柄を掴んでくれました。楽しみながらニゲミチ演じてもらえたのではないかと思います」と喜びのコメントを寄せ、高良は「僕の好きな映画です。映画が楽しい場所に連れて行ってくれる。そんな作品になっています」と出来上がりに自信をのぞかせる。

泉谷楓(演:當真あみ)(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会(C)田島列島/講談社
直達のクラスメイトで人気者・泉谷楓役には、今最も勢いのある若手俳優の當真。CMでの透明感が話題となり、『かがみの孤城』(2022)で主演声優を務め一躍脚光を浴びた彼女が、本作で長編実写映画初出演を果たし、直達に想いを寄せ10歳年上の榊さんに対抗心を燃やす楓をフレッシュな演技で瑞々しく演じる。前田監督は「探しても探しても出会えなかった楓。沖縄に帰る前の少しの時間しか東京にいないという中学3年生の少女と面接することに。会った瞬間に、楓がそこにいました。透明感を持った佇まい、その中に芯の強さを秘めて、真っ直ぐに相手を見る目元と声の美しさは、素晴らしい女優になる証。運命としか言いようのない出会いでした」と賛辞を送る。

広瀬演じる榊さんに嫉妬をぶつける対峙シーンでは「私が上手くいかず何度もやり直したシーンにも、広瀬さんはずっと側でお芝居にお付き合いくださいました」とコメント。「何度テイクを重ねてもめげることなく、健気にぶつかっていく姿は感動的でした」と前田監督が語るように、体当たりの演技を披露している。(modelpress編集部)

ストーリー

通学のため、叔父・茂道(高良健吾)の家に居候することになった高校生の直達(大西利空)。だが、どしゃぶりの雨の中、最寄りの駅に迎えにきたのは見知らぬ大人の女性、榊さん(広瀬すず)だった。案内されたのはまさかのシェアハウス、いつも不機嫌そうにしているが、気まぐれに美味しいご飯を振る舞う26歳のOL榊さん、親に黙って脱サラしたマンガ家の叔父・茂道(通称:ニゲミチ)、女装の占い師・颯(はやて)、海外を放浪する大学教授・成瀬(なるせ)…と、いずれも曲者揃いの男女5人、奇妙な共同生活が始まった。

日々を淡々と過ごす榊さんに淡い想いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女との間には思いも寄らぬ過去の因縁が……。さらには、拾った猫をきっかけにシェアハウスを訪れるようになった直達の同級生で颯の妹・楓(かえで/當真あみ)は、直達への想いを募らせて…。誰かを好きになることをやめてしまった榊さんに「幸せになってほしい」と願う直達の奔走が始まる。
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