伊藤健太郎、感極まり涙ぐみ「どん底からすくい上げてくれた」“恩人”へ手紙朗読<冬薔薇>
2022.06.03 20:29
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俳優の伊藤健太郎が3日、都内で行われた映画「冬薔薇(ふゆそうび)」初日舞台挨拶にメガホンをとった阪本順治監督とともに出席。伊藤が阪本監督へ感謝の手紙をサプライズで読み上げた。
伊藤健太郎、2年ぶり映画復帰
伊藤にとって2年ぶり映画出演となる「冬薔薇(ふゆそうび)」、人間の業を切なく儚く紡ぐ物語。専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる渡口淳を演じた。久々に迎える“主演映画の初日”となり「今日という日を迎えられて非常に嬉しい。すごくドキドキしていました。皆さんにどう届くのかとか、初日ってこんなにも愛おしいものなんだなと昨日の夜、感じましたね」と心境を打ち明けた。両親もすでに同作を鑑賞したといい、「大感動してくれて、恩返しできたかな。相当嬉しかったみたいで、僕も嬉しかった」と微笑んだ。
本作は阪本監督のオリジナルストーリーで、脚本は伊藤の当て書きで執筆された。脚本執筆の前、伊藤と坂本監督は2人きりで面談を行った。伊藤は初対面の阪本監督は「正直、怖かった」と話したが、「お話させていただくうちにだんだんとすべてをさらけ出して大丈夫な方だと思ったので、すべてお話しました」と振り返った。
初めて会った時から今日に至るまで伊藤を見つめてきた阪本監督。改めて伊藤の印象について聞かれると、「大きな声で笑って賑やかだなと思うけど、ときにそれが寂しく感じることがある。気持ちが強いけど、胃腸が弱い。この前の完成披露会のあと楽屋に戻ったら謎の腹痛でずっとしゃがみ込んでいた。緊迫感がそうさせたと思う」と繊細な部分を指摘した。
伊藤は「ちょっとお腹が弱めで…」と認め、「今もお腹が痛くなってきた。ギリギリのところで耐えています。前回(完成披露会)で(感極まって)上向いている写真をすごくたくさん撮られたので…」と照れていた。
サプライズで手紙も「どん底からすくい上げてくれた」
舞台挨拶の終盤には、伊藤が阪本監督にバラの花束を贈呈し、「この作品でどん底からすくい上げてくれた。ありがとうございます」と感謝した。さらに、坂本監督にはサプライズで伊藤が手紙を用意しており、その場で読み上げた。伊藤は「『冬薔薇』は僕にとって宝物です。この作品に携わった皆様、本当にありがとうございました。『冬薔薇』は自分の第2章のはじまり。監督と出会い、この先もずっと役者として生きていくと強く思った。そして芝居が大好きだと、改めて強く思った。阪本組に自分を招き入れてくれて、本当にありがとうございました。次はボクシング映画でご一緒したいです」と想いを語った。
伊藤の言葉に、少し天を仰ぎながら耳を傾けていた阪本監督は「ちょっとヤバいですね。俺もお手紙書いてくればよかったかな。ちょっと参ったな……」とコメント。続いて「一方的に感謝された感じですが、伊藤健太郎と仕事をするのはなければ、このような脚本を一生書いていない。そういった意味で物語を綴らせてくれた伊藤くんに感謝。バラを返します」と言い、さきほど伊藤からプレゼントされた花束をリリースした。
伊藤は「バラ返ってきちゃいました」と笑うも、次の瞬間、手で目頭を押さえながら感極まった。「本当に嬉しい。監督と出会えていなかったらこんなにも素敵な作品と共演者の方と巡り会えることがなかった。いつも思うんですが、なんで自分はこんなにも人に恵まれているんだろうと感じる。これから先ももっともっと素敵なものを届けるのが自分の使命。現場に居続けられる役者になっていきたい」と決意を新たにした。(modelpress編集部)
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