新海誠監督、新作「天気の子」公開17日前でも未完成 “攻め”の作品語る
2019.07.02 19:19
2日、都内で映画「天気の子」(7月19日公開)の製作報告会見が開かれ、醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、RADWIMPS、新海誠監督、川村元気プロデューサーが登壇。新海監督は、「お恥ずかしい話ですが、今もスタッフ一丸となって、全力で作業中」と製作途中であることを明かした。
映画「天気の子」、公開前に「君の名は。」超える配給決定
新海監督にとって『君の名は。』(2016)から3年ぶりの新作となった同作は、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」する物語。約2000人が参加したオーディションで役を射止めた醍醐と森のコンビ、その脇を本田ら豪華キャスト陣が固め、音楽は『君の名は。』で2017年日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞し、その再タッグに熱い視線が集まるRADWIMPSが担当する。この日の会見では、「スペシャル予報」と題した5分15秒に渡る映像を解禁。加えて、同日時点で『君の名は。』を超え、140の国と地域に向けた配給が決まっていることも発表された。これは、東宝配給作品としては、公開前での規模として過去最大となる。
「天気の子」野田洋次郎が感じた“攻め”
RADWIMPSの野田洋次郎は、脚本を読んだ感想として「やっぱり新海さんらしいとも思ったし、でも意外性もあったし、僕はもっと分かりやすくマスに向けた物語を描かれるのかな思ったらすごく攻めていて、新海節もあって、賛否を巻き起こすんだろうなと」と告白。そのうえで「僕は余計に新海誠という人を好きになったというか、グッときた」と新海監督への思いが強まり、「自分のやりたいことに対してものすごく正直なんだと驚かされたし、嬉しかった」と再タッグならではの思いを明かした。
醍醐虎汰朗&森七菜が思う魅力
また、醍醐は同作の魅力を聞かれた際、「監督が“エンターテイメント作品”と仰っていた通り、感情の起伏が大きくて泣いたり笑ったりするんですけど、僕は観終わった後にすごく愛について深く考えました。帆高と陽菜の恋愛の物語でもありますけど、僕は家族や友人だったり、身近にいる大切な人をもっと大切に生きようと思うことが出来たので、ただ面白い映画ではなく、そういうことも考える素敵な映画になったと思います」とコメント。続けて、森も「帆高と陽菜が選んだ選択を観た今私たちは“じゃあどうだったらいいんだろう?”って考えさせてくれる映画で、是非多くの人たちに観て欲しい」とアピールした。
新海誠監督「意見が分かれると思います」
その後、報道陣から「集大成でもあった『君の名は。』を経ての『天気の子』では、何を攻めたのか?」と質問があがると、新海監督は「観て頂いて、どう感じて頂けるかだと思っているので」と断ってから、「まずはエンターテイメント大作として、絶対面白い、損はさせないっていうことをやりたいと思っている。その上で観た人の意見が分かれると思います、強いて言えばそこが攻めていると言えると思います」と説明。所謂、“王道の物語”とは「少し違うことはやっている」といい、「醍醐くんや七菜ちゃんが言っていたことに繋がると思うんですけど、そういう風に、大きく“あなたはどう思う?”っていうことを投げかける作品だと思います。観て頂くしかありませんが、そういう部分が新しい部分です」と丁寧に紹介した。(modelpress編集部)
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