菅田将暉、異色のタッグでボクサー役 人生初トレーニングを経て「脂っこい作品にしたい」<本人コメント>
2016.07.23 06:00
俳優の菅田将暉と、韓国出身の俳優ヤン・イクチュンのW主演で、故寺山修司さんの長編小説「あゝ、荒野」を映画化することが発表された。メガホンを取る岸喜幸監督のもと、2人はボクサーを演じる。
かつては松本潤も演じた作品
同小説は、2011年に嵐の松本潤が主演、故蜷川幸雄さん演出による舞台化がロングラン公演となり話題に。今作では、舞台を近未来・新宿に変え、ボクシングジムで運命の出会いを果たした少年院あがりの新次(菅田)と、吃音と赤面対人恐怖症に悩む“バリカン”(ヤン)が、社会に見捨てられ、もがきながらもボクサーとしての道を進んでいく姿、そして2人の奇妙な友情と愛、さらには絶望的なまでの切なさを描く。
菅田将暉&ヤン・イクチュンの熱意
ボクサーを演じるにあたり、「人生で初めて体を鍛えている」という菅田は、「男ならではの闘争心や肉体的痛みを表現する作品初めてなので、今世紀最大に疲弊して、今しかできない、脂っこい作品にしたいです」と気合十分。ヤンも同じく今作へ並々ならぬ想いを抱いており、「この作品への参加を決めてから他の作品への出演を控えるようになりました。暫くは『あゝ、荒野』に集中したいと思ったからです」とコメントした。
互いの印象は?
2人は既に対面を果たしたようで、「映像の中では目が怖くて、暴力的で、冷たくて、鋭くて、かっこいい。目が離せない。実際にお会いしてみると、チャーミングで、優しくて、一緒に食事をした時は、ギャグを言っていたりして、その愛おしいギャップにやられました」(菅田)、「ボクシングのトレーニングでご一緒しましたが非常に勘がよく、なにより目がとてもイイと思いました。共演させて頂くのがとても楽しみです」(ヤン)と互いの印象を明かした。菅田将暉のボクシングセンスを絶賛
菅田のボクシングセンスについては、トレーナーの松浦氏も「約半年間トレーニングをしてきました。最初は40分のトレーニングがキツそうでしたが、2時間体力がもつ様になり、メンタル面でも非常に自信がつき始めています。とにかく、彼は何でも楽しむのが上手いので、短期間での習得が早い」と舌を巻くほど。「相手が打ってくるのに対して空気を読むセンスと、お芝居のバランスも絶妙だと感じます。もう少しやれば本当のプロボクサーを目指せるのではないでしょうか」と太鼓判を押した。(modelpress編集部)
菅田将暉コメント
ボクシングに挑戦する為、人生で初めて体を鍛えています。精神的な痛みを表現するよう作品は今までやってきたけれど、男ならではの闘争心や肉体的痛みを表現する作品は初めてなので、今世紀最大に疲弊して、今しかできない、脂っこい作品にしたいです。ヤン・イクチュンさんとは既に何回かお会いしました。映像の中では目が怖くて、暴力的で、冷たくて、鋭くて、かっこいい。目が離せない。実際にお会いしてみると、チャーミングで、優しくて、一緒に食事をした時は、ギャグを言っていたりして、その愛おしいギャップにやられました。監督もやられているので、映画への想いなどの話も聞かせていただき、熱量と、視野の広さを感じました。いい意味で、怖くて、楽しみ。
岸監督は僕にとってのジュリエットです。「二重生活」でご一緒したのですが、ジュリエットに会うため、褒めてもらうため、頑張って、走り回ります。命がけでこの作品に臨みます。
ヤン・イクチュン コメント
寺山修司、唯一の長編小説を原作にした「あゝ、荒野」への出演が決まったことを、本当に光栄に思います。この作品への参加を決めてから他の作品への出演を控えるようになりました。暫くは「あゝ、荒野」に集中したいと思ったからです。 今までの作品全てが大切で特別でしたし、芝居において悩ましい点はどの作品においてもありましたが、「あゝ、荒野」には、それ以上のプレッシャーを感じます。役作りをしている今、ボクシング、言語の壁、その他学ぶべきこと、やるべきことが山積みの中、緊張とやり通せるか不安を感じているのは事実です。しかし、それらこそ、この作品に参加する過程でしか味わえない、素晴らしい映画的、ドラマ的な要素の一つと感じています。菅田将暉さんとは、ボクシングのトレーニングでご一緒しましたが非常に勘がよく、なにより目がとてもイイと思いました。共演させて頂くのがとても楽しみです。素晴らしい作品に参加できることを感謝しながら、邁進していきます。
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