北川景子が新境地に挑む、異例のロングセラーを佐藤浩市×樋口可南子で描く

2014.06.07 10:00

女優の北川景子が、佐藤浩市と樋口可南子が共演する大作映画に出演することが6日わかった。

  

異例のロングセラーを映像化

美しい北海道の大地で第2の人生を歩む夫婦を演じる映画「愛を積むひと」が2015年初夏公開に向け、製作が決定。監督は、「学校」シリーズ、「たそがれ清兵衛」など山田洋次監督作品の助監督を務め、「釣りバカ日誌」シリーズ、「武士の献立」でメガホンをとった、巧みな人間ドラマの演出で定評のある松竹の社員監督・朝原雄三が務める。

原作は、「The Pearls of The Stone Man」。2004年に「石を積む人」として出版され、翻訳本としては異例のロングセラーとなっている。この海外原作を、舞台を日本(北海道)に置き換え、 かつて山田洋次監督が、ピート・ハミルの「黄色いリボン」から不朽の名作「幸福の黄色いハンカチ」を誕生させたように、朝原監督自ら日本人の心情にマッチするよう換骨奪胎し新たな感動の物語を誕生させた。
  

佐藤浩市、樋口可南子、北川景子ら豪華キャスト集結

仕事一筋で生きてきた、実直で不器用な主人公・篤史(あつし)を演じるのは、佐藤浩市。骨太の役が多かったが、「愛を積むひと」ではこれまで見たことがない、愛する妻を失った男の悲哀と、再生を惜しみなく演じる。篤史の妻で、心臓の病を抱えながらも、陽気でしっかり者の良子(りょうこ)を演じるのは、7年ぶりの映画出演となる樋口可南子。2人が夫婦役を演じるのは初となる。北川は篤史と良子のかけがえのない一人娘・聡子(さとこ)役で新境地で臨む。

さらに、更生を誓い、篤史の家の石塀作りを手伝う青年・徹(とおる)に野村周平、誰にも言えない秘密を抱える徹の恋人・紗英(さえ)に杉咲花、娘の将来を心配する、紗英の母・美智子(みちこ)に吉田羊。そして、頑固一徹な紗英の義父・熊二(くまじ)に柄本明と、ベテランから躍進目覚ましい若手まで、豪華なキャスティングが実現した。

脇を固めるキャストも、北海道出身のTEAM NACS森崎博之、佐戸井けん太、岡田義徳と、実力派が集結。映画の世界を彩る楽曲も、「ニューズウィーク」誌による「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれた作曲家・岩代太郎氏が担当。劇中歌は、チャールズ・チャップリン作曲の永遠の名曲「SMILE」。数々の名歌手がカバーをしているが、今回はオリジナルであり、最も広く知られているNat King Coleが選ばれた。夫婦2人の想い出の曲として使用され、「どんなことが人生に起きても、人は立ち上がり、前を向くことができる」という映画のメッセージとともに、希望と清々しさを届けることだろう。

東京ドームと同面積の広大な敷地にオープンセット建設

撮影は、「日本で最も美しい村」連合第1号に認定された北海道美瑛町に、東京ドームとほぼ同じ面積の5ヘクタールもの敷地に、理想の暮らし提案となるようなオープンセットを建設し、1年がかりで敢行する。

大自然の四季の移ろいとともに、そこに住む夫婦、家族、人々のドラマを映し出す同作。長年連れ添ってきた夫婦が、これからの第2の人生をどう過ごすのか、また連れ合いを亡くしたとき、人はどのように立ち直り、一歩前へ進んでいくのか。そして、人生の希望・豊かさとは?本作の扱うテーマは、現代に生きる人々に寄り添い、問いかけるものとなるだろう。

本人コメント到着

朝原監督は、「原作から受け取ったメッセージを北海道の美しい自然の力を借りて、大人が観られるロマンチックな映画に仕立ててみようというのが今回の挑戦です」とコメント。一方、佐藤は「人は長く生きると鈍感になっていく部分があり、恐らくその最たるものが夫婦という人間関係だと思います。側に居る事が当たり前で、横を観るとそこに居る人。それがどれだけ自分の一生に大切な存在なのか…久し振りに御一緒させて頂く樋口可南子さん、並びスタッフキャストと人と人の鎹となる映画にしたいと思います」と意気込み。

また、樋口は「若いころ苦労してきた夫婦が、歳を重ねてお互いを思いあう素敵なお話。シンプルなだけに、自分の歩いてきた人生や今自分が感じていることなど透けてみえそうで怖いですが50代半ばで、この役と向き合えることを幸せに思います」といい、「浩市さんとは、2度目の共演です。シルバーグレーの髪の色が似合い渋くてますますかっこ良くなられたと思います。夫婦でしか積み重ねられない大事なものを、浩市さんと探し、作りあげたいです」と気合を入れた。

なお同作は、2014年3月より撮影開始、2014年6月中旬よりキャスト撮影が開始する。(モデルプレス)
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