過ちを振り返り、人は変われる。Netflixリアリティシリーズ「ラヴ上等」シーズン2プロデューサーMEGUMIが現場で見たヤンキーたちの成長
取材・文:ミクニシオリ
撮影:渡会春加
編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部
Netflixでシーズン2が配信中の「ラヴ上等」。「恋も喧嘩も命懸け」をコンセプトに、元暴走族構成員や少年院経験者など、いわゆるヤンキーや社会の枠に囚われずに生きてきた個性的な男女が、共同生活を送りながら本気の恋を追い求める、ヤンキー恋愛リアリティショー。
そんな前代未聞の番組を牽引するのが、タレントで同番組プロデューサーのMEGUMIさん。自身も学生時代にヤンキーであった過去を持ち、傷を負いながら生きてきたヤンキーたちの愛情深さや、彼らにしかない文化に着目したことで生まれたのが、ラヴ上等。
シーズン1に引き続きシーズン2にもさまざまな過去を持つキャラが強いヤンキーたちが集結。しかも今回はメンバーを入れ替えての第二期も連続で配信され、世間の目を奪いました。
シーズン1の大きな注目、そして重圧を乗り越えての今作。ヤンキーたちとのひと夏の思い出や、プロデューサーとしての苦悩、一番近くで彼らの恋を見守ってきたからこその、恋愛的な学びまで、本人に直撃取材しました。
■シーズン2でテーマとなった、傷を背負って生きてきたメンバーの“成長”
センセーショナルなキャッチコピーや参加メンバーたちのプロフィールなど、ネットでもさまざまな意見が飛び交ったシーズン2。しかしプロデューサーであるMEGUMIさんから見ると、主テーマとなったのはある人物の成長だったといいます。
「シーズン2は、気づけばたいちゃんの成長物語が一つの軸になっていきました。ラヴ上等はアンスクリプテッドなので、最初から決まっていたことなんて何ひとつありませんでしたが、タトゥー越しではありつつもかなりのイケメンであるたいちゃんが、女の子に怒られて泣いて、さらに第二期に留年することになってという中で、大きく成長していく姿には、私たちも感動させられました」
たいちゃんはシーズン2の序盤から参加していた男性メンバーで、身体から顔面かけての大きなタトゥーが印象的なメンバー。紆余曲折を経て高校を中退してしまったヤンキーでありながらも、他メンバーとは異なる物腰の柔らかさや、優柔不断で自分の意見がブレてしまう一面など、ギャップの多い人間性が注目を集めました。
「今回は女子メンバーが男子メンバーを引っ張るような展開でしたが、その中にはまりりんやシャランなど、ちょっとメンタルが弱い子が混ざっているというのも、ポイントになったと思っています。精神的に不安定な部分があった子が、共同生活の中で成長して、最後は振られることが分かった上で、それでも告白に臨みました。彼女たちなりに、腹を括ったんだと思います。傷を背負って生きてきた子たちが、自ら変わろうとする瞬間、これこそがラヴ上等の大きな見どころですね」
■何歳になっても、過ちを振り返り、認め、人は変われる
「ラヴ上等」は2025年にシーズン1が配信となるやいなや、国内のみならずグローバルで大きな話題を呼びました。日本独自の文化であるヤンキーの生き様はもちろん、感情を隠さない登場人物たちの「今を生きる」姿勢など、好意的な意見を多く集め、シーズン1の最終話配信とともに、シーズン2の制作が発表されました。
「シーズン1ではとにかく、思いついたことをまずはやってみるというか、がむしゃらな気持ちで制作していく部分もありました。シーズン1をこなしたからこそ、参加メンバーの抱える過去の贖罪の重さや、心理の深さを学びました。だからこそ今回は、全員参加の道徳の授業時間で、自分の過去を語ってもらう時間を作ったんです。彼ら自身も自分の弱さや罪を語ることで協調が生まれ、相手の弱さに寄り添えるようになることを知りました。感情的なメンバーが多く、毎度のことながら摩擦もありますが、自分を曝け出すことで生まれる絆があることも知りました」
アカデミーでの共同生活の序盤に行われる道徳の授業では、メンバーそれぞれが、全員の前で自分の過去や、犯した罪について語り合います。過去の過ちについて振り返りながら、他人の痛みに寄り添うメンバーが多かったことも、印象的でした。
「今回は女性メンバーが強かったこともあって、女同士のケンカや、お酒絡みのいざこざなど、責任者として難しい課題も多かったです。毎度のこと、胃が痛い思いはしているのですが、だからこそ私たちスタッフも、メンバーと一緒に悩みながら撮影している感覚です。卒業の日にはスタッフとの別れを惜しんで泣くメンバーもいて、別れの瞬間まで半べそをかいていたりとか、目頭が熱くなる瞬間もたくさんありました。
メンバーたちに全てを曝け出して参加してもらっている以上、こちらも全力で応えたい。そんな覚悟を持って、告白の前の瞬間まで、緊張するメンバーと面と向かって向き合ったり、鼓舞したり、叱ったりしてきました。最後はもう、子どもを晴れ舞台に送り出す親のような気持ちでしたね」
プロデューサーという枠を越えて、参加メンバーとは親子のような関係性で向き合ってきたというMEGUMIさん。特に印象に残ったメンバーについても聞きました。
「やっぱり今回は、女性メンバーのまりりんとシャラン。本気で応援してあげたいと思いました。2人とも、家庭環境の複雑さや男性からのDV、恋愛への向き合い方の不器用さなど、致し方ない事情を抱えながら、共同生活の中でも自分の弱さと向き合いました。そんな彼女たちが、同性メンバーからもたくさん愛情をもらって、人間らしくなっていく姿を見ると、人はいくつになっても、きっかけさえあれば変われるんだなと。救われる思いでした」
シーズン2の第一期メンバーであるまりりんとシャランは国籍としてのルーツにも共通点がある。2人とも日本で育っているものの、環境の複雑さには共通点もあり、自身の弱さに向き合いながら卒業していきました。
「どのメンバーも、恋愛となるとピュアであることも共通点です。女性メンバーはキャバクラやラウンジなど、水商売経験者も多いんですけど、自分の恋愛となると上手くいかない子が多いところも、リアルでしたね。答えを出さなくてはいけないという、真摯な気持ちがあってこその苦しみも大きかったと思います」
■恋も仕事も、人生も、上等だ。自分を信じることで生まれる強さ
今回は“モテの苦しみ”というという言葉も生まれましたが、モテることが必ずしも嬉しいこととは限らない、女性視点の現実も映し出されました。メンバーと一緒に、彼らの恋愛に向き合ってきたMEGUMIさん。自身の恋愛観も、アップデートされたといいます。
「恋愛は、やっぱり素直が一番ですよね。好きな人と結ばれたとて、自分が素直でなければ苦しくなるわけで、自分が思った通りに振る舞える相手を好きになれた方がいいんだろうなあと。弱さを出すのはダサいし、難しいけれど、やっぱり私自身はメンバーのまっすぐさに、何より心打たれました。
例えば女性だと、好きじゃないのに好きって言ったり、恋愛では自分を上手く出せなかったりする人もいますが、相手に染まりすぎると、お互いにしんどくなる時もある。ブレないことの大切さ、といいますか。今シーズンでは女子トークから話がこじれる展開もありましたが、誰に何を言われたとしても、自分が本当に好きなら、突き通さないとダメですよね。仕事をしていても、“あの人とは仕事しない方がいいよ”とかって聞くことがあると思うんですけど、本当のことなんて、誰も分からないわけじゃないですか」
嘘か本当か分からない……今やもう、社会全体がその疑念の渦に巻き込まれていると言っても過言ではありません。SNSでは日夜、拡大解釈による炎上や、それを引用した根も葉もない噂で満ち溢れています。
「それならとにかく自分を信じて、決めた心情を貫くしかないですよね」
MEGUMIさんが、そして視聴者が、ラヴ上等とヤンキーから学べたのは、自分と向き合い、過ちをも認めていきていく強さ。そして、自分を信じ抜くことの大切さでした。
Netflixリアリティシリーズ「ラヴ上等」シーズン2 第二期 独占配信中
“今生き”を貫き、剥き出しの生き様をみせるヤンキーたちによる恋愛リアリティ!
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