元声優×チア世界大会出場の異色すぎる人気コスプレイヤー「何者かになりたかった」
6月13日・14日にかけて、東京・池袋でコスプレイベント「アコスタ@池袋」が開催。梅雨入り前の湿気をはらんだ最高気温30℃近い陽気のなか、会場はコスプレイヤーと来場者の熱気で溢れかえった。『ENTAME next』では当日会場で注目を集めたコスプレイヤーの撮り下ろしスナップを直撃インタビューとともにお届けする!
今回話を伺ったのは、ゲーム『崩壊:スターレイル』の銀狼に扮したタトさん。コスプレ歴2年足らずながら、その完璧なプロポーションと表現力で注目を集めており、公式コスプレイヤーに抜擢されることもあるほど。そんな彼女には、元声優、そしてチアリーディングで世界大会出場という異色の経歴があった。声の表現から全身での表現へ――彼女がコスプレの世界で見つけた新たな自分と、仲間との絆について聞いた。
――コスプレイヤーとして活動される前は、声優をされていたそうですね。
タトさん はい。もともと「何者かになりたい」という欲が強くて、声優の道に進みました。でも、いろいろあって事務所を辞めることになってしまって。これからどうしようかなと考えていたときに、コスプレイヤーの友達に誘われたのがきっかけでこの世界に入りました。
――声で表現するお仕事から、全身で表現するお仕事へ。ジャンルが違って戸惑いはありませんでしたか?
タトさん おっしゃる通り、ジャンルは全然違いますね。声優をしていたときは、今のアイドル声優さんのように人前に出るお仕事に憧れはあったんです。でも、実際にやってみたら「私にはちょっと違うな」って。逆にコスプレは、自分でキャラクターを解釈して、体や表情を使って全部で表現するところが、私にはすごく合っていました。
――確かに、ポージングもすごくダイナミックです。何か運動をされていたんですか?
タトさん 実は、3歳から高校生までずっとチアリーディングをやっていたんです。ピラミッドを作るとき、人を乗せるポジションだったので、めちゃくちゃ鍛えていました。
――かなり長期間されていたんですね。大会出場の経歴は?
タトさん 中学生の頃はアメリカの協会に所属していて、世界大会に。高校のときは日本の協会だったのですが、県大会優勝、全国大会にも出場していました。それが習慣になっちゃって、今でも筋肉質なんです(笑)。
――人を乗せるというのは、ピラミッドの一番下ということでしょうか。
タトさん はい、3段ピラミッドの一番下です。私の肩に1人乗って、その人がさらに上の人を乗せるので、実質1人で2人を支えている感じですね。中学まではアメリカの協会のチームにいたので、そっちは全国大会だけじゃなくて世界大会にも出ていました。
――その素晴らしいスタイルは、まさに日々のトレーニングの賜物なんですね。
タトさん もう完全に習慣ですね。寝る前に絶対に筋トレとストレッチをしないと、なんだかよく眠れないんです。このために頑張る、というよりは日々の積み重ねだと思います。
――では、お友達と旅行に行ったりしても、夜は筋トレを?
タトさん やりたいんですけど、さすがに「ちょっとごめん」とは言えなくて(笑)。そういうときは、みんなの輪を乱さないように、待ち時間とかにバレないようにちょっと体を動かしています。「あいつめっちゃ筋トレするな」って思われるのも嫌なので。周りに配慮できる筋トレ女子です……と言えたらいいんですけど、単に怠惰なだけかもしれません(笑)。
――コスプレを始めて、人生が変わったと感じますか?
タトさん 変わりましたね。一番良かったなと思うのは、人との繋がりです。コスプレ界隈って、良くも悪くも人との繋がりがすごくディープなんですよ。そのなかでいろんな人を知れるのが面白いです。
――特に印象的だったことを教えてください。
タトさん 「褒め合う文化」がすごく素敵だなって。生きていて、お互いを日常的に褒め合うことってあんまりないじゃないですか。でもコスプレの世界では、みんながお互いの衣装とかメイクとかを「すごいね!」「可愛い!」って言い合うんです。それが自己肯定感にも繋がるし、「次はもっと頑張ろう」「このキャラクターのために体型管理しよう」っていうモチベーションにもなる。すごくいい循環だなって思います。
――他のコスプレイヤーさんの活動が刺激になるんですね。
タトさん めちゃくちゃなります! 私、いい写真を見つけたら、そのキャラクターの原作をすぐに調べるんです。レイヤーさんが投稿している一枚の写真が、新しい世界への入り口になる。最近は『日本三國』っていうアニメにどハマりしちゃって。日本の未来なのに明治時代に退化しちゃった、みたいな世界観で、刀が出てくるんですよ。私、『BLEACH』とか『終わりのセラフ』とか、刀が出てくる作品が大好きで。もう速攻で原作の漫画を全巻買って、グッズもびっくりするくらい買っちゃいました(笑)。こういう新しい扉がどんどん開かれていくのも、この趣味の楽しいところですね。
――お仕事としてコスプレをするうえで、心がけていることはありますか?
タトさん イベント会場に足を運んでくださった方を、何よりも一番に優先することです。時間やお金をかけてイベントに来て、「来て良かった」って思ってもらえるのが一番嬉しい。だから、その場でしかできない思い出を大切にしたいんです。変に取り繕ったりせず、そのキャラクターとして、会いに来てくれた方たちに楽しんでいただけるように、いつも動き回っています(笑)。
――最後に、今後の目標を教えてください。
タトさん コスプレという枠にとらわれないようにしたいなと思っています。コスプレはもちろん楽しいんですけど、それだけだと行き詰まってしまう気もしていて。だから、「コスプレで何かをする」みたいに活動を広げていきたいんです。私も記録に残すのが好きなので、動画を撮ったりとか。イベントに来てくれた方だけじゃなく、画面を通して私を見て楽しんでいただけるような、そんなエンターテイメントを考えていきたい。「コスプレイヤーのタト」じゃなくて、「タト」という一つのコンテンツになっていけたら最高ですね。
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