人気配信者・スタンミじゃぱん初主演＆主宰ミュージカル「H12」開幕 公演の意気込み語る「最高の帰り道にしてみせます」

ミュージカル「H12」初日公演開幕

会場は終始、温かな熱気に包まれた初日公演。アドリブが冴える場面では思わず笑いがこぼれ、随所に散りばめられたユーモアに客席からは何度も笑い声が上がった。一方で、物語が深く心に迫る瞬間には、静かに涙を拭う観客の姿も。物語のラストでは、拍手が鳴り止まず、スタンミをはじめとするキャスト陣に贈られた大きな拍手が、記念すべき初演の幕を華やかに閉じた。

今回9年ぶりに上演される本作品は、大劇場で主演を演じる俳優を多数輩出している演目。ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズなどで有名な伊藤栄之進氏が脚本を手がけ、演出を永野拓也氏、音楽監督を奥田祐氏、作曲を西平士朗氏、振付を上口耕平氏、吉元美里衣氏が担う。今回はオーディションで全キャストを公募し、ミュージカル界で活躍する実力派俳優から新進気鋭の若手俳優まで、個性豊かな顔ぶれが勢ぞろいした。

物語の舞台は、とある喫茶店。恋愛、結婚、家族、夢、タイムリミット…。さまざまな“答えの出ない問い”を抱える登場人物たちが、ちょっと滑稽で、でもどこか切ないやりとりを繰り広げる群像劇である。主演のスタンミが演じるのは、理想はあるが空回りしがち、情熱的でちょっと不器用な売れないミュージシャン・神谷哲人。30歳という節目に恋人との将来に悩むヒロイン松本多江を、栗原沙也加と橘めいがWキャストで好演する。

「女は30を超えたら終わり？」世間の価値観に抗う女性、夫婦間のセックスの多さに悩む女性、一方でセックスレスに悩む男性。奔放に見えるけれど愛に飢えた女性、男らしさを主張したい男性。感情をぶつけて欲しい女性、愛情表現が苦手な男性。若くして妻を亡くした父とその娘。すれ違い、ぶつかり合い、心の奥をさらけ出していくその姿に、誰もが自分を重ねたくなるだろう。結婚適齢期という“呪い”に揺れる30代のリアルを笑って泣いて見つめ直せる、コメディながら心温まるストーリー。それぞれの悩みを抱えた男女12人の掛け合いには、まるで自分自身のことのように思えるセリフが溢れている。男女とは、恋人とは、夫婦とは、家族とは何か。

初日公演を終えたスタンミは「今日昼公演で自分の中での100点が出たけど、夜公演でもまた違う100点があった。公演のたびにもっと自分の限界値が伸びると確信できる、とてもいい初日を迎えられました」とコメント。また、公演を楽しみにしている人にむけて「最高の帰り道にしてみせます」と意気込んだ。本作は6月13日から6月16日まですみだパークシアター倉にて上演される。（modelpress編集部）

スタンミじゃぱんプロフィール

1996年4月23日生まれ。ゲームや雑談などのストリーミングをメインに人気を博し、現在はコスプレや俳優業、モデル業などマルチに活躍中。Youtubeでは100万再生を超える動画を多数作り出している。