北川拓実(提供写真)

少年忍者・北川拓実、主演ミュージカルで本領発揮「チョコレート・アンダーグラウンド」稽古場レポート公開

2025.05.26 20:00

少年忍者北川拓実が主演を務め、6月5日に東京・よみうり大手町ホールにて開幕するミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』より、稽古場レポートと動画が公開された。

  

ミュージカル「チョコレート・アンダーグラウンド」

2025年6月に東京・大阪・富山にて上演されるミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』。本作は、日本でもファンの多いアレックス・シアラーの同名人気小説(金原瑞人訳・求龍堂刊)を脚本・作詞高橋亜子、音楽オレノグラフィティ、演出石丸さち子という3人のトップクリエイターによって世界で初めてミュージカル化した作品である。さまざまなジャンルの舞台で積極的な活動を行なっている少年忍者の北川が主演を務め、東島京、木村来士、平野綾、岡田浩暉、土居裕子、さらに浦嶋りんこ、まりゑ、小松季輝、佐藤匠、中川賢、陰山泰といった確かな演技力を誇り、個性豊かなキャストが出演する。

北川拓実、演出家のリクエストに応えて本領発揮

北川拓実(提供写真)
開幕まで半月近く、『チョコレート・アンダーグラウンド』の稽古が行われているスタジオは熱気に満ちていた。最後まで一通り演出がつき、これから細部を突き詰めていく段階だという。

作中では、健全健康党が政権を握ったことで、全てのお菓子が禁止される「チョコレート禁止法」が施行となる。主人公スマッジャー(北川)と親友ハントリー(東島)はお菓子屋のバビおばさん(土居)と組んで、チョコレートの密造を始めるが…。

「ウズウズしてる!」は2幕冒頭で歌われる、ロックっぽいナンバーだ。チョコレートの密売によりお金を稼いだスマッジャーとバビおばさんはすっかり調子に乗り、慎重なハントリーは疑問を抱く。「人間ってそうなりがち!」と共感し、クスッとしてしまうシーンだ。一度キャストが演じたのを見て、演出家の石丸さち子が北川に「俺イカすだろ?ってカッコいいのをやって。大きなホールでライブしているみたいに!」と言うと、北川は「国立競技場でライブするアイドルみたいに?」と答え、サングラスを上げ下げしたり、ウェーイ!とブレイキンみたいな動きも取り入れ、まさに本領発揮。土居もファッションショーのモデルみたいに歩く。

東島京(提供写真)
2人が図に乗るのと反比例して、ハントリーの困惑は深まっていく。東島が演じるハントリーはスマッジャーよりも冷静で慎重な性格。抑えた表現が求められると同時に、心にはしっかりと自分の意志を持っているという、なかなか難しい役どころだ。東島は台詞と表情でもハントリーの心境をきめ細かく秀逸に表現している。

東島京(提供写真)
他にも「チョコレート・パラダイス」をはじめ、前半はポップで楽しいナンバーが満載。こうしたファンタジー感たっぷりの作品かと思いきや、後半は物語が急展開。ダークでビターな世界が広がっていく。健全健康党の党員フランキー(木村)に密造を暴かれ、スマッジャーとバビおばさんは逮捕されてしまう。

木村来士(提供写真)
フランキーは一見、普段の木村の愛らしさとは異なる人物かもしれない。しかし彼の中には葛藤があり、それは物語が進むにつれ描かれる。フランキーが追われるシーンでは、石丸が「思いっきり走ってみよう」と、左右を複数回往復し、ブレヒト幕をくぐるなど、かなり付加のかかる演出をつけた。しかし木村は全く動じない。本気で走り、ゼイゼイしながら、石丸の指示通りに感情を乗せて、「ひだまりの思い出」を歌う。「ただ叙情的に歌わず、歌詞に表現された一つ一つの思い出を感じてみて」と石丸。何度もトライするうちに、フランキーの心の内が見事に立体化し、芝居の勘の鋭さに舌を巻いた。

北川拓実、ソロ曲で力強い歌声披露

「チョコレート・アンダーグラウンド」原作書影(提供写真)
そしてソロ曲「不滅の炎」は、囚われの身となったスマッジャーが歌う、壮大なビッグナンバーだ。石丸が北川の近くに行き、自ら横たわり、動き演じながら演出をつける。「倒れる、自分の身体が泥のよう、傷が痛い、限界の中で天を仰ぎ…」。北川は石丸の動きに忠実にやってみる。「炎が見えない。実際に痛くなくてもそう見せるのが表現者。自分の限界に負けない!と、炎を燃やして!」と石丸から熱い言葉が飛ぶ。「はい!」と答える北川。繰り返すうちに北川の目の色と声のトーンが変わってきた。

疲れ、這いつくばり、それでも限界を超えて前に進もうとする北川のリアル。力強い、だけど慟哭のような歌声がスマッジャーと重なり、胸に迫る。「不滅の炎」には東島が歌う「チョコレート♪」の一節があり、石丸が「ここは幸せな思い出の回想だから暗く歌わないでね」とリクエスト。東島が夢見るような瞳で思いを込めて歌う。それはスマッジャー、そして北川個人への応援歌かもしれない。その歌声を聞いた北川の顔がふと明るくなった。

『チョコレート・アンダーグラウンド』の戦いは、北川、東島、木村本人の限界突破への戦いでもあるのだ。そして大人キャスト…チョコレートの宣伝ガール役の平野綾、古本屋のブレイズ役の岡田浩暉、バビおばさんの土居、そして複数役を演じるキャストたちが若手を支える構図も、この物語そのものだ。

北川拓実らのまっすぐな姿に演出家も感動

演出の石丸は、「3人の、演劇に立ち向かうまっすぐな姿に感動している。北川拓実くんは主演として頑張る!とひたむきで、真摯に立ち向かう姿が清々しい。彼の強い心を私が今、グイグイと引き出しているところです。東島京くんはセンスが良く、稽古もしっかり引っ張ってくれ、同時にすごく繊細で感受性が強い。ものすごく役に入れ込んだと思ったら、稽古の合間には無邪気に遊んでいる。そして歌声が素晴らしい。木村来士くんはとても賢く優しい人。物怖じすることがなく、彼が創った世界がちゃんと見えています。時にはできない自分が悔しくもなり、それを何とかしようする姿が健気。大人キャストたちも全員素晴らしく、振り幅の広い、多幸感をもたらす芝居になりそうです」と胸を張る。

この作品では革命を成功させるために、観客が参加するシーンがあるのだとか。石丸は「劇場で声を出せる時代になったので、ぜひお客様の力をお借りしたい」と呼びかけた。(modelpress編集部)

北川拓実コメント(※一部抜粋)

立ち稽古初日から、石丸さんの熱量ある指導を受け、それに影響され僕の心も日々燃え上がり続けています。人の心を動かすには、自分から生まれる沢山のエネルギーが必要なんだと気付かされています。スマッジャーとハントリーの絆の深さや、戦いを通して成長していく姿をどう演じていくのか、僕も冒険して探していき、忘れているかもしれない子供の頃の真っ直ぐな純粋さで、皆さんに感動や勇気を与えたいです。この作品には、一人ひとりが勇気を持ち、決して生きることを諦めない心を常に持ち続けることが大切だというメッセージが込められていると思います。

東島京コメント(※一部抜粋)

ものすごく濃厚な毎日で充実しています。キャスト一人ひとりが色濃く個性的で素敵でお芝居が上手な方々なのでたくさん刺激をいただいています。遂に先日、初めて通し稽古をして確信しました。この作品は面白い!!!!面白いというのは笑いという要素ももちろんですが、作品としてファンタジーな面も現実的な面もリアルに描いているので、いよいよ「ただの子ども向けミュージカル」ではないなとはっきり感じました。

初めて台本を読んだ時も少年の行動力をどう表現するのか悩むだろうなと予測していましたが、ここまで稽古を積んできてやっぱりその真っ直ぐさに驚かされますし、忘れてしまっていた感情を思い出させてくれるんです。難しい理屈は放っておいて“好き”という純粋な気持ちが突き動かす行動力、いつも隣にいてくれる相棒の存在がくれる勇気、それに近いものをスマッジャー役の拓実にも感じているので、初日の幕があがるまで二人の絆もさらに深く強いものになるんじゃないかとワクワクしています。劇場でご覧になることを楽しみにしていただきたいです!!

木村来士コメント(※一部抜粋)

立ち稽古が始まって約2週間で、全てのミザンスがつき、通し稽古まで進めることができました。石丸さんや周りの先輩方が、芝居に真剣に熱く向き合っている姿を見て、「僕ももっと食らいついていかないと!」と早い段階で気持ちを切り替えることができました。これからも引き続き、フランキーという人物をもっと深く理解し、より良く演じられるよう努力していこうと思います。この作品は、老若男女どの世代が見ても、心に残るメッセージ性を持った作品です。ぜひそのメッセージを感じ取っていただけたら嬉しいです。

【Not Sponsored 記事】

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