京本大我(右)の美貌に「もっと調子乗っていいと思う」と訴える古川雄大(C)モデルプレス

古川雄大&SixTONES京本大我「モーツァルト!」に懸ける強い覚悟「とことん追い込む」「自分を追い殺すつもりで」【製作発表記者会見全文】

2024.06.05 04:00

俳優の古川雄大SixTONES京本大我が6月4日、都内にて開催されたミュージカル「モーツァルト!」の製作発表記者会見に出席。<以下、会見全文>

  

古川雄大&京本大我「モーツァルト!」製作発表記者会見全文

合図を静かに待つ古川雄大(C)モデルプレス
幕を下ろしたくてソワソワする京本大我(C)モデルプレス
― はじめに本公演のビジュアルの初解禁をこの場で行います。それでは、古川さん、京本さんによるヴォルフガング・モーツァルトのビジュアル解禁です。どうぞ!

古川&京本:(アンベールにてビジュアルをお披露目し会場中から拍手が巻き起こる)

古川雄大、京本大我「モーツァルト!」ビジュアル(提供写真)
― ワイルドさの中に色気の漂う非常に素敵なビジュアルに仕上がりました。お二人も目の当たりにしていかがですか?

古川:いや、すごいですね。すごい迫力ですよね。未だかつてこんなにヴォルフガング(ヴォルフガング・モーツァルト)が前面に出てるのはなかったんじゃないでしょうか。すごい迫力で圧倒されるぐらい素敵なビジュアルなので公演が楽しみですね。

― 自分に見つめられてる感覚はどうでしょう?

古川:そうですね。自分に見つめられてますね…っていう感じです(笑)。

京本:そのまんまですね(笑)。

古川:まんまです(笑)。

― 京本さんはいかがですか?

京本:僕はずっと憧れてた作品で、まさか自分がやらせていただけると思ってなかったので、改めてこうやって視覚的に見ると圧倒されて感動しますね。あとは、やっぱ雄大くんと並んでまたご一緒できるってのもすごい感動というか感慨深くて嬉しいです。

― では改めまして、お二方よりご挨拶をお願いします。はじめに古川雄大さん。

古川雄大(C)モデルプレス
古川:ヴォルフガング・モーツァルト役をやらせていただきます古川雄大です。本日はお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。僕自身、この作品に参加するのは3回目なんですけれども、今までいろいろなミュージカルをやらせていただいていく中で、この作品は特に大好きな作品の1つで、この作品の世界観はもちろん、楽曲も含め、ヴォルフガングの一生を描くという点で、役者としてとても魅力ややりがいを感じております。なので、また今回も参加できて本当に幸せに思っております。

初めて参加させていただいた時は、とにかくあがいてあがいてなんとかやり切ったヴォルフガングで、2回目参加させていただいた時は、少し技術的にも余裕が出てきて自分の中で掴んだものはあったんですけれど、いろいろな関係者の方から「初演の方が良かったよ」という声をいただきまして、「俺の掴んだものってなんだったんだろう?」「お芝居ってすごく難しいな」と思いながら(笑)。でもヴォルフガングという役は、何か足りないものを目指して追い求めてる姿みたいなものがきっと反映されて役に生きたのかなっていうのをすごく感じておりまして、今回3回目なんですけれども、自分を追い込んでいこうかなという風に思っております。自分で課題を与えて、攻めるポイントをたくさん作っていって、とにかく追い込んで、その姿がヴォルフガングに反映されたらいいな、なんて思っておりまして、3回目にして自身のベストのヴォルフガングを作れるように頑張りたいと思っております。

そして今回、歴代5人目のモーツァルト・京本大我くんと一緒にやらせていただくんですけれども、今すごく長くやらせていただいてますもんね、「モーツァルト!」って。でもまだ5人目なんですよね。多分僕含め先輩方が席を譲らなかったからだと思うんですけど、それだけ魅力のある役なんです。だからどきたくない気持ちも分かるんですけれども、やっと念願の5人目ということで、(ミュージカル「エリザベート」)ルドルフとしてWキャストをやらせていただいたり、トートとしてルドルフと向き合ったりしながらお芝居させていただいて、彼の素晴らしさというか魅力は僕も分かっているので、きっと最高のヴォルフガングを作ってくれるんじゃないかなと思っております。稽古場でもたくさん刺激をいただきたいなと思っておりますし、僕も彼に刺激を与えられる存在でありたい。だから共に切磋琢磨して頑張っていきたいなと思っておりますので、皆様よろしくお願いいたします。

― そして、5人目のモーツァルトですね。京本大我さん。

SixTONES愛を発揮する京本大我(C)モデルプレス
京本:京本大我です。皆さん、お忙しい中、本日はお集まりいただきありがとうございます。僕は約10年前に初めて本格的に「エリザベート」という作品でミュージカルに挑戦させていただいて、その時にミュージカルの難しさ、過酷さを知りながらも、同時に面白さだったり、奥深さみたいなものをとても感じました。そのタイミングで、いろいろな作品をもっと勉強してみようと思った時に、DVDだったりいろいろな形で出会ったのが、この「モーツァルト!」という作品で、まだまだ面白い作品、魅力的な作品ってたくさんあるんだなと思って。その時は(井上)芳雄さんだったり(山崎)育三郎さんがやられているものを観させてもらってたんですけど、いつか自分もモーツァルトが務められるぐらいミュージカルを頑張ってみたいなと、約10年前にぼんやりと大きな夢を胸の奥で抱いていました。それからコツコツ毎年舞台に挑戦させていただきながら、自分の中で戦いながらやらせていただいて、ついにこうして20代ラストの年に「モーツァルト!」という作品に挑戦させていただく機会をいただけたこと、本当に光栄に思っております。

そして今回は、僕が「エリザベート」でWキャストとして一緒にやらせていただいていた古川雄大くんが一緒にヴォルフガングをやってくださるということで、すごい心強いですし、僕にとって本当にお兄ちゃんみたいな存在です。10年前からたくさん甘えて、たくさん引っ張っていただいて支えてもらってたので、ちょっとは大人らしくなったところを見せたいなと思いつつも、まだまだ多分頼ってしまうところもあると思うんですが…(笑)。あと、本当にヴォルフガングという役はすごく過酷だという風に聞いてますので大変なこともあると思いますが、稽古場も自分らしく楽しく役と向き合って、自分らしいヴォルフガングを作り上げていけたらいいなと思っております。本日はよろしくお願いいたします。

― 古川さんは3回目、京本さんは初めての「モーツァルト!」となりますが、今回の出演が決まった時の心境を教えてください。

古川:「またやれるんだ」という喜びがとても大きかったです。ただ、ちょっとさっきも言ってしまったんですけど、何か成長していく度に失われてるものがあって、(前回は)それを感じた2回目だったんですよ。だから今回、初参加の時のフレッシュさというか、追い込まれた感じというか、どうにか出せないかなという風に今悩んでいる最中なんですけれども。だから、この役はね、きっとフレッシュな若い人が上り詰めるためにやっていく役だと思うんですけど、(僕も)まだやりたいんですよね(笑)。ずっとやっていたいんすよ。もう50ぐらいまでやってたいんですけど、50のモーツァルトはさすがにちょっときついと思うので。まあ、40もきついんですけど(笑)。だから「またやれるんだ」という喜びとともに、自己ベストを作りたいなという決意が固まった感じです。

― 京本さんはいかがですか?

京本:そうですね。先ほども申し上げた通り、やっぱり憧れの作品だったということと、あとは帝国劇場が一旦クローズしてしまうっていうのも耳にしていたので「モーツァルト!」に挑戦する機会は当分ないのかなという風に思っていたところで、まさかお声がけいただいて、自分にとっては20代ラストという…なんとなくぼんやりと20代のうちに挑戦してみたいなという、ちょっと生意気な思いもあったので、まさか叶ってしまったというのが何より嬉しかったです。あとは同時に、やっぱりプレッシャーだったりとかも(ありました)。僕はミュージカルを10年前からとはいえ、年に1度のペースでしか挑戦させてもらってないので、場数的にも、本当にモーツァルトを務められるぐらい自分の経験値が足りてるのかなって不安もありながらなんですけど、任せていただく以上はしっかり務めたいなと思いますので、プレッシャーを感じながらも頑張りたいと思います。

― お二人はこれまでも共演経験がありますが、お互いの印象とリスペクトしているところを教えてください。

古川雄大(C)モデルプレス
古川:そうですね。なかなか芸能界にいると、美しい人とか、かっこいい人とかいっぱい見てきたんですけど…「見てきたんですけど」ってちょっとおかしいですけど(笑)、(京本を観見ながら)特に美しいですよね。外見のことを言ってますけど、美しいこの容姿とは真逆に、彼はすごく努力家でストイックな一面もあって。もちろん同じ役をやらせていただく中で感じることもありましたし、彼が主演している作品を観た時に、改めて彼の成長というか、彼が見えないところでどれだけ努力してるかっていうのがすごくステージ上で伝わってきたので、そういう見た目とのギャップというか…。もっと調子乗っていいと思うんですよ、この見た目があったら(笑)!でもそれだけじゃない彼の努力は尊敬しているところです。

― 「尊敬している」とのことですが。

京本:いやぁ、もうありがたいですね。本当嬉しいですけど、僕も全く同じような気持ちです。雄大くんの美しさは本当に羨ましいぐらいかっこいいじゃないですか。前の「モーツァルト!」のポスタービジュアルも大好きだったんです。あの背中越しっぽいやつも。それ見るために帝劇作品中もわざわざロビー行ったりしてたくらい本当に大好きなんですけど、さっき言っていただいたように、雄大くんにもすごいストイックさだったりとか、お芝居も繊細で、すごく細かいところまでこだわって突き詰めてられてる印象もありますし、でも男らしさみたいなものもしっかり兼ね備えていて、すごい僕の憧れというか、理想的な男性というか。だけどあれですよね、ほんわかしてますよね(笑)。

古川:そうなの、抜けてるんだよね(笑)。

京本:なんかそこもギャップで(笑)。たしか初めて10年前にお話した時は、急に「チョコレート食べる?」ってチョコレートくれて、そのお陰で僕は緊張してたのが和らいだりして、そういう素敵なお兄ちゃん的な面もありながら、気づいたらすぐ筋トレしてたりとか、マイペースなところもすごい魅力的だなと思っていて、観察しててもすごく楽しい、素敵な先輩だなと思ってます。

― 本作は帝国劇場クロージングラインナップということで、帝劇への思いやエピソードを教えてください。

古川雄大(C)モデルプレス
古川:僕は2012年に「エリザベート」のルドルフで初めて立たせていただいて、 そこが帝劇との出会いですかね。「エリザベート」に出させていただいたことで、トートという役に憧れを持ちました。それこそさっき大我くんが言った感じで「モーツァルト!」に憧れていたように、僕もトートという目標ができたんですよ。ただ、それはもう自分の目指せるところじゃないなと思ってたので誰にも言えなかったんですけど、密かに思ってました。そこから帝劇にありがたいことに何度も立たせていただいて、恵まれた人間なんですけれども、その中でたくさん成長させていただいて、なんとか辿り着いたので、自分を育てていただいた場所だなと勝手に思っていて、とても恩を感じてる場所です。

京本:僕も本当に恵まれてるというか、本当にちっちゃい頃から先輩の作品だったりとかで帝国劇場は出させていただいていて、本当に「仕事とは?」っていうのが分からないぐらいの状態で、後ろの方で帝劇でわーって踊ったりとか、ちょっと子役みたいな感じで出させていただいたりみたいなことはあって、本当にそういう意味では思い出がたくさん詰まっているんですけど、やっぱり「エリザベート」という作品で20歳の時に帝劇に立った時に、今まで見てた帝国劇場と景色が全然違う感じがして、お客さんの層も違うのかもしれないですけど、帝劇ってこういうことなんだって改めて思うぐらい、帝劇の凄みみたいなものをその時に感じました。

あとはやっぱり先輩方…雄大くんもそうですけど、芳雄さんだったり城田優さんだったり、本当に皆さんが優しく気にかけて、20歳の若造の僕にすごい話しかけてくださったり、ご飯誘ってくれたり、それこそ雄大くんとも地下のお蕎麦屋さんに2人で食べに行ったりとかね(笑)。いろいろな思い出がステージ上だけじゃなくて、周りのお店だったり楽屋だったり、いろいろなところに詰まってるので本当に一言じゃなかなか表せないぐらい感謝しております。

― 「モーツァルト!」は、クンツェ&リーヴァイの作品の中でも特に人気の高い作品だと思いますが、お二人の考える「モーツァルト!」の魅力を教えてください。

古川:(「モーツァルト!」は)モーツァルトという天才の生涯を描いています。幼い頃って才能と向き合っていくだけで良かったものが、成長していくにつれていろんな人間関係が生まれてくる天才の生涯を描いていながら、ものすごく皆さんも共感できたりとか、背中を押してもらえるような感覚になる身近なものだと思うんですよ。それを「アマデ」という存在がいたり、大きいピアノの上で僕らが走り回ったりとか、すごく演劇的な表現をしてるっていうのが、この「モーツァルト!」の魅力の1つかなと思います。あとクンツェさん、リーヴァイさんの楽曲が本当に素晴らしくて。ヴォルフガングの歌ってきついんですよ。でも、やっぱりヴォルフガングってそういう人生なんですよね。音楽と自然と導いてくれる。そういうのも含め、芸術性の高いところが「モーツァルト!」の魅力なのかな。

京本:僕は本当にまだ客席からとかDVDでしか拝見できてない部分もたくさんあるので、ステージ上からヴォルフガングとして見る景色っていうのもすごく楽しみなんですけど、やっぱりヴォルフガングの自由に輝きを求めて生き続けたいみたいな、そういう無邪気さだったりとか、熱さみたいなものも素敵だなと思いつつ、繊細さもあると思いますし。あとは何よりも、ずっと見させてもらってきた身からすると、楽曲が全てキャッチーで。もちろんすごく難易度が高いことは聴いていても分かるんですけど、それだけ難しい歌だからこそ聴いてて圧巻ですし、これからは僕が務めなければいけないので、観に来てくださる皆さんにもそう感じていただけるようなヴォルフガングとしての熱い思いをしっかり歌に乗せて届けていけたらいいなと思ってます。

― ヴォルフガングという人物の役作りについて、どのようにされていこうと考えておりますか?

古川:そうですよね。天才ですよね(笑)。天才を描くってすごく難しいと思うんですけど、天才って何かに秀でてて、後が劣ってるみたいな感じじゃないですか?まさにヴォルフガングもそういう人で、音楽以外のことは全くダメな人なんですよ。というのも直感で動いてしまう人で、何も考えず行動してしまう人なので、でもそこがその彼の面白い魅力でもあり、ダメなところでもあるという。天真爛漫な部分もありながら、それぞれの役との関係性がしっかり描かれているので自分もそこの関係性をしっかり描きながら、また普通のアプローチとは違う、さっき言った自分で課題を課していくというか、自分をとにかく追い込んで、役だけではなく古川雄大自身も追い込んでいくことで何かあの時のような、初演の時のような切羽詰まった感じで。だからとことん追い込む…怖いんですけどね。ちょっと妥協したくなりますけど、そのくらいしないと、やっぱり良いものができないんじゃないかなっていう風に思ってるので、とにかく甘えずにいけたらなと思っています。

京本:この役に限らずですが、役作りって終わりはないと思うんですけど、やっぱりこの役は肉体面においても精神面においてもかなり鍛え上げておかないなと。看板期間も長いですし役と向き合っていく上で、京本大我としての強さも持っとかないと自分がダメになってしまう怖さもあるので、いろいろなところに気をつけながら向き合っていきたいなとは思ってるんですけれども、幼少期に「奇跡の子」と呼ばれてるくらいの天才なキャラクターなので。天才の役を天才が演じるってなかなか難しいと思ってて。天才の役を僕みたいな特別秀でてない人間がコツコツ積み上げて作り上げる面白さって絶対あると思うので。身の回りには本当にグループのメンバーとかにも天才だなと思うメンバーがいるんですけど、そういうキャラクターを日々勉強しながらいろいろなことを吸収しながら、ヴォルフガングという役を少しでも奥行きをつけながらやっていけたらいいなと思ってます。

― 古川さんは「自分自身を追い込む」というお話がありましたが、具体的に何かやっていることはありますか?

古川雄大(C)モデルプレス
古川:もちろんトレーニングはしたりしてるんですけれども、自分の中でプランは何個かあって、それがかなりきついんですよ。例えばフェイクとか、あとは歌の攻めるポイントというのを何ヶ所か作ってまして、それが多分今までにないものにはなると思うんですけど、それをやる実力が実はまだついてなくて、どう持っていこうかなと悩んでいたりはするんですけれども、歌のところが多いですかね…。あと、お芝居の部分でもそうですね。結構やっぱプランを立ててやってしまうことが多かったりするんですけれども、今回も市村(市村正親)さんもいらっしゃいますし、またやってくださるということで、もう安心して思う存分、むしろ何も考えずにやってみようかなと、それぐらい方向性を変えていこうかなという。今ふわっと考えてる段階ではこんな感じなんですけど…。まぁ、本番どうなってるかはまだ自分でも何とも言えないですけれども、ポイントをもっと作っていこうと。

― もしかしたら、今までの公演に来てくれたファンの方からしたら「あれ?変わったな」と変化があるかもしれないですね。

古川:そうなれるならいいなっていうのはあります。分かりやすくフェイクを入れようとか考えたりするんで、分かりやすいところもありながら、自身のスキルの上でも「変わった」と思ってもらえるようなものをお見せできたらなとは思ってるんですけど…難しいですね。

― ボイストレーニングをしたりということでしょうか?

古川:ボイストレーニングもしてます。アーティスト活動もさせていただいてるので、そこでのレッスンとか。

― ありがとうございます。京本さん、天才のメンバーって誰でしょう?

京本:ああ(笑)!もうみんな天才ですけれども、特にうちだと横に常にいるジェシーが。ジェシー自身は「自分のこと天才じゃない」って言うんですけど、僕からするとやっぱりもう“才能の塊”というか、フィーリングでワーってやることがかっこよかったりとか、音楽的なレベルの高さもそうですけど、常に横にいるからこそ。もちろん努力をたくさんしている彼なんですけれども、僕が見てて「これは元々持ち合わせてるものだな」みたいな。そういうのを見ると「僕もより頑張ろう」みたいな、良い意味で、良い関係で切磋琢磨しながら日々やれてるので、モーツァルトみたいな天才ってなると、うちだとジェシーがぱっと浮かびました。

― ジェシーさんも舞台に出演されていましたが、お互いにそういうお話はされますか?

京本:まさに彼のやられてた作品は僕も観させていただいたんですけれども、彼にしかできないなと。例えば僕が10年近くミュージカルをやっているとしても、僕が挑戦したらあそこまではできないなって思いました。決して僕がグループの中でミュージカル担当と思っているわけでもないので、いろいろなメンバーがいろいろな舞台にこれからも触れて、良い刺激をお互いに送り合っていけたらなと。例えば僕もドラマ、映画とか最近挑戦させていただいていたりして、メンバーも観てくれて嬉しかったりしますし、そういう感じでずっとそれぞれをリスペクトし合えていけたらいいなと思ってます。

― 影響を受け合う。

京本:そうですね。もちろん武器というか得意分野はそれぞれにあるんですけど、結局やってみたら皆何でもできちゃうので、やっぱそこが僕のSixTONESの尊敬するところだったり好きなところです。

― でも京本さんには今度「モーツァルト!」という自慢できる1作品ができるのでは?

京本:はい、そうですね。やっぱりメンバーも帝劇の主演というのを知った時はすごく驚いてくれました。もちろんまだまだ本番も入ってないので、まずは自分でものにしなきゃいけないとは思いますけれども、しっかり務め上げられた時には、胸を張ってモーツァルトを務めた自分として、また次のステップに挑んでいけるように、まずは目の前のモーツァルトをしっかり務め上げたいと思います。

― 古川さんが、これまでの公演でできなかったこと、今回やりたいことがあったら教えてください。

古川:歌の部分ではめちゃくちゃありますね。今まで中川(中川晃教)さんなど素晴らしい方が演じてきているので、その方の歌を聴いていると「自分ももっとこういう風に声を出せたらいいな」というのはめちゃくちゃあります。ただ「初演の方が良かった」とたくさん言われてるように、なんて言うんでしょうね。やっぱそれだけじゃないんですよ。上手さとか貫禄とかなんて多分この作品にはいらなくて、それを今回やりたいんです、見つけたいんです。(僕に)貫禄があるわけではないんですけど、ヴォルフガングの生涯を描くうえで、また何か新しいアプローチが必要かなと思っています。

― 京本さんは、今のうちに古川さんに聞いておきたいことはありますか?

爆笑で崩れ落ちる古川雄大(左)をよそに冷静に話し続ける京本大我(C)モデルプレス
京本:なんですかね。もうたくさんありますけど…。雄大くんの回ももちろん観させていただいたんですけど、雄大くんのヴォルフガングは美しいし芯の強さもあるし、すごく魅力的だったので、ルドルフでご一緒させてもらった時もそうですけど、決して真似をするわけではなく、でも素敵なところは勉強させてもらいながら。あとはあれですよね、さっきもちょっと裏で話しましたけど、長期の本番期間になるので、体調管理だったりとか。「エリザベート」の時は一緒に地方公演中にカラオケに行って高音対決とかX JAPAN歌って“絶対地声で歌わなきゃいけない”みたいなゲームをしてたし…(笑)。

古川:あはは。懐かしいね(笑)。

京本:懐かしいですよね(笑)。

― 本番前にやってたんですか?

京本:やってましたよね?

古川:うん。なんかそういう若かりし時の(笑)

京本:そんなことはもう今回絶対できない(笑)。

古川:できないできない。

京本:できないですよね。そういう喉を痛めることは封印しつつも(笑)、雄大くんとWキャストで本番中は多分会わないんですけど、裏でも楽しくできたらいいなと。

― お二方とも人見知りの印象ですが、どのように距離を縮められましたか?

古川:いやいや。でも久々に会って、また雰囲気が変わったなっていうのすごく感じて。

京本:本当ですか?

古川:なんて言うんですかね、わりとお芝居に真っ直ぐになるタイプだと思うんですけど、いろいろな座長とか経験されていく中ですごく視野が広がったというか、さっきいっぱい話しかけてくれて。そんなこと楽屋ではあんまりなかった…。

京本:そうですか(笑)!?そうでしたっけ!?

古川:そう(笑)。だからすごく変わって成長したんだなみたいなのを勝手に感じていました。

― 2人でいるときは、どんなお話をされるんですか?

京本:なんだろう…。でも、あれですよね。「エリザベート」の時は僕が現場に入ったら、もう雄大くんが昼公演を終えてるとかそういう感じだったので、さまぁ~ずのDVD観たり。大好きなんですよね。そういう芸人さんの。

古川:そう(笑)。そういうくだらないことを話したりしながら、あとSixTONESの方と共演することが多くて、さっきはそういう話とかしながら。

京本:うちの北斗(松村北斗)とかジェシーと映画とかドラマで共演されてて。

古川:そういう共通点もありながら「やっとここで共演できるね」っていう話をして。またこの記者会見のお陰でぎゅっと距離が縮まりました。

― 古川さんから「モーツァルト!」初挑戦となる京本さんにアドバイスはありますか?

古川:いや、もうないです。なんにもないです。

京本:ほしいですね!

古川:でも彼は「天才じゃない」って言ってるけど、もう天才なんです。謙虚なんです。もうアドバイスなんて(ないです)。だから刺激をたくさんいただけるように。

若気の至りで“X JAPAN絶対地声で歌わなきゃいけないゲーム”をしていた古川雄大、京本大我(C)モデルプレス
― 最後にファンの皆さんにそれぞれメッセージをお願いします。

古川:今回5代目のモーツァルトが誕生して、他にもキャストは変わっています。コンスタンツェ(モーツァルトの妻)が真彩(真彩希帆)さんになったり、ナンネール(モーツァルトの姉)が大塚(大塚千弘)さんになったりとか、また新しく変わったモーツァルトの座組なんですけれども、今まで愛してくださった方はそこでの変化を感じていただけたらいいなと思いますし、このカンパニーならではの色をお届けできるように頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。ありがとうございました。

京本:本当に初めての挑戦ということで、ここまで経験させてもらったことも大事にしつつ、自分としては新鮮にいろいろなことを取り込んでいく勇気とか、そういう思いをしっかり大事にしつつ、このヴォルフガングというとても難しい…育三郎さんも当時「大変だった」ってすごいおっしゃっていて、それだけ難しい役なので、雄大くんがさっき「自分を追い込む」っておっしゃってましたけど、僕はもう自分を追い殺すつもりで(笑)。もう本当に壊れる寸前ぐらいまで痛めつけながらやらないと、多分皆さんに感動だったり何かを感じていただけることはないだろうなと思うので、共演者の皆さん、そして演出家さん、皆さんに支えてもらいながらも、自立してしっかり自分の足でこの役をステージ上で立って演じたいと思っております。どうか皆さん、お時間ある方は観に来てください。お願いします。

― ありがとうございました。


古川雄大&京本大我「モーツァルト!」

「才能が宿るのは肉体なのか?魂なのか?」という深遠なテーマをベースに、その高い音楽性と重層的な作劇で“人間モーツァルト”35年の生涯に迫り、2002年の日本初演以来、日本のミュージカルファンを魅了し続けてきた本作。ミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)、シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)のゴールデンコンビによるミュージカルが、2021年以来、約3年ぶりに上演される。

また、本作は2025年に閉館を発表している帝国劇場のクロージングラインナップ作品でもある。

タイトルロールのヴォルフガング・モーツァルト役を演じるのは、古川&京本。古川は、2018年シーズンから同役を務め、本年で3シーズン目となる。そして今回が初登場となる京本は、満を持しての帝劇初主演を飾る。(modelpress編集部)

日程・会場

【東京】帝国劇場
8月19日(月)~9月29日(日)

【大阪】梅田芸術劇場メインホール
10月8日(火)~10月27日(日)

【福岡】博多座
11月4日(月)~11月30日(土)
【Not Sponsored 記事】

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