檀れい、舞台上演実現に心境「演じることによって自分が生かされている」
2020.10.19 19:29
女優の檀れいが19日、東京・日本橋の明治座で行われた舞台「恋、燃ゆる。~秋元松代作『おさんの恋』より~」(同所にて11月15日まで上演)の合同取材会に、共演の中村橋之助とともに出席した。
檀れい主演舞台「恋、燃ゆる。~秋元松代作『おさんの恋』より~」
本作は、近松門左衛門作の浄瑠璃『大経師昔暦』を基に、劇作家・秋元松代が書いたテレビドラマシナリオ『おさんの恋』を、ミュージカルからストレートプレイまで幅広い作品で実績のある石丸さち子が上演台本・演出を手がけ舞台化したもので、江戸時代という抑圧されていた時代に生きた女性・おさん(檀)を、自らの意思を持った人間として描き出す。無事に初日の幕が開いた感想を聞かれた檀は「今、初日を終えてホッとしています。今日の初日は、キャスト・スタッフみんなが一丸となって、高い集中力を持っていい幕が開けたのではないかと思っています」と胸をなで下ろし、自身の役と共感できる部分を質問されると、「時代のことを考えると、おさんはとても強い女性だなと思うんですけど、意思を持って自分の道を選び取っていくという強さは、とても人間として、女性として素敵だなと、演じていて強く思います」と答えた。
檀れい、コロナ禍の上演に心境吐露
また、コロナの影響で上演や公開が延期や中止の作品も多い中、上演できることに対しての気持ちを聞かれた檀は「今年の2月くらいからコロナのことで世界中が不安になったりしていたんですけど、秋のこの明治座の舞台ができるのかというのは、ずーっと心にありました」と打ち明け、「このままコロナの問題が続くのであれば、秋の公演もなくなるのかなとずっと考えていたことで、こうしてみんなでお稽古場に集まって、お稽古をするのが本当に楽しくて、幸せで、毎日遅くまでお稽古をしていたんですけれども、誰一人、体調を崩すことなく、いつも笑顔でお稽古していたんですね。やはり私たち役者は演じることが大好きですし、演じていなければ自分が生きている実感を感じないというか、演じることによって自分が生かされているなと、今回すごく思いました」と感慨深げに吐露。続けて檀は「お稽古場もマスクをして、フェイスシールドをして、目元しか見えない状態でお稽古をして、一昨日の舞台稽古で久しぶりに橋之助さんの顔を見たというか、こういう顔をして茂兵衛を演じているんだなって、いろんなことを今日含めて3日間、表情を汲み取ってお芝居をさせていただいていることに、今、幸せを感じています」と笑顔を見せた。
檀れい、中村橋之助と初共演
今回、2人は初共演だったそうで、お互いの印象や、共演しての感想を求められると、檀は「共演は初めてなんですけど、橋之助さんの歌舞伎の舞台は拝見したことがありまして、とてもまっすぐ自分のお役を演じられる方だなとヒシヒシと伝わってきたことがあったんですね。今回、こうして一ヶ月間お稽古をして、どんなことがあっても立ち上がって前に進もう、何かを掴み取ろうとするエネルギーがすごくて、お稽古場で一緒にお芝居をさせていただいても、橋之助さんがお芝居をするのを見ていても、とても刺激的で、たくさんの可能性の扉を持っている方で、これからどんな役者になるんだろうって、とても楽しみな方です」とコメント。中村は「歌舞伎の舞台を見にきてくださったときに、お話をさせていただく機会はあって、そのときからお優しくしていただいたんですけど、お稽古場では僕自身、どう進んでいいかわからないときがあったんですけど、そのときに檀さんはいつも声をかけてくださって、檀さんにお稽古場で声をかけていただけなかったら、心が折れていたんじゃないかな(笑)ってくらい、助けていただきまして、気持ちの面でもそうですし、お芝居の面でも具体的に教えてくださって、勉強させていただいて、本当に大好きです」とニッコリ。これに檀は「ありがとうございます(笑)」と照れ笑いを浮かべた。(modelpress編集部)
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