吉沢亮(C)モデルプレス

<吉沢亮「青天を衝け」一問一答>大河初出演で主演の重圧語る 主人公・渋沢栄一を「愛されるキャラに」

2019.09.09 19:32

NHKは9日、同局にて「2021年大河ドラマ」制作・主演発表会見を行い、タイトルが『青天を衝(つ)け』に決定し、主演を吉沢亮が務めることを発表した。吉沢は大河ドラマ初出演。

  

吉沢亮、主人公“渋沢栄一”に

“大河新時代”第2弾、4Kフル撮影による大河ドラマ第60作。その主人公は、新一万円札の顔としても注目される「渋沢栄一」。幕末から明治の激動の時代を描く。

「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一は、約500もの企業を育て、同時に約600の社会公共事業にも関わった。晩年は民間外交にも力を注ぎ、ノーベル平和賞の候補にも2度選ばれている。時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、青天を衝くかのように高い志を持って未来を切り開いた。「緻密な計算」と「人への誠意」を武器に、近代日本のあるべき姿を追い続けた渋沢は、生涯青春の人だった。

吉沢亮(C)モデルプレス
脚本を担当するのは、連続テレビ小説『風のハルカ』『あさが来た』などの大森美香氏。大河ドラマの執筆は今回が初となる。

吉沢亮、会見一問一答

吉沢亮(C)モデルプレス
― 2021年大河ドラマ『青天を衝け』で主役を務める吉沢さん、今のお気持ちや意気込みをお聞かせください。

吉沢:渋沢栄一役を演じさせていただきます、吉沢亮です。歴史ある大河ドラマの第60作目の主演をやらせていただくということで、とても光栄に思っております。

大河ドラマの主演を今まで歴代務められてきた方は、名実ともにトップクラスの素敵な素晴らしい役者の皆さんが演じてきた印象がすごく強いので、そんな中で僕がこんなお話をいただいてすごく光栄だなと思う反面、プレッシャーも尋常じゃないくらいあって、今の僕にこの大きな作品の中で真ん中に立って何ができるんだろうという不安はものすごくあるんですけど、渋沢栄一という人間の人生をしっかりエンタテインメントとして楽しく皆様に届けられるよう、精一杯頑張らせていただきます。よろしくお願いします。

― 吉沢さんは大河ドラマ初出演・初主演ということで、今まで見た大河ドラマの作品で思い出に残っているものや抱いているイメージなどがあれば教えてください。

吉沢:お恥ずかしい話なのですが、歴代の大河ドラマを追ってきたというわけではなく…。僕は「新選組!」が大好きで全部見させていただいていたのですが、とにかく出演する皆さんがめちゃくちゃかっこよくて、中でも佐藤浩市さん演じる芹沢鴨がビックリするくらいかっこいいなという印象です。芹沢を暗殺するという話で、その前日くらいに近藤勇と2人で話すシーンがすごく印象的で「鬼になって俺を食っちまえよ!」というセリフが衝撃で未だに残っています。

― 吉沢さんといえば最近まで連続テレビ小説『なつぞら』で演じられていた天陽が印象的なのですが、今回はさらに長い人生を演じられるということで、今楽しみにしていることはありますか?

吉沢:91歳まで生きるということで、91歳までの芝居をすることが今はまったく想像ができないんですけど、どこまで描くかということはこれから決まってくると思うのですが、『なつぞら』よりも長い期間ずっとひとつの役を演じさせていただく機会はなかなかないと思いますし、勉強になることもたくさんあると思いますので、その分不安もありますが、まさに今渋沢栄一さんについて勉強している最中なので、インする前に人間を知っていってしっかり演じられればなと思っています。

― 今勉強しているなかでどのエピソードに興味があるのかをお聞かせください。

吉沢:お話をいただく前の渋沢さんのイメージは、次のお札の方というイメージがやっぱり強くて(笑)、あまりそれ以外のことはなかったんですけど、どんどん調べていくと、ここがすごい印象的、と思うエピソードが人生の中にたくさんあって。

本当にいろいろなことをされている方なんですけど、一貫して思うのは、道徳的な部分というか、利益の前にまず道徳という、言葉で印象的だったのが「公益を考えた上での私利でなければ本当の私利ではない」というようなことをおっしゃっていて。すごくその人生観というか、それが本当に素晴らしいなという印象があって、そういう部分を大切に、ちゃんと人に愛されるキャラとして作っていきたいと思います。

青天を“衝け”ポーズ(?)の吉沢亮(C)モデルプレス
― 『なつぞら』を経験して、大河ドラマに活かせそうなご自身が成長されたと感じるところはありますか?

吉沢:正直、天陽を演じているときは撮影が月に1回くらいだったので、あまり大変じゃなかったんですよ(笑)。想像を絶する大変さが今後待っているんだろうな、という感じなんですけど、「仮面ライダー」でもひとつの人生を1年間演じることはあったんですけど、年齢を含め役自体が成長していくのを演じたのが『なつぞら』が初めてだったんです。

17歳くらいから36歳くらいまで20年間の人生を演じさせていただいたので、歳をとっていく過程が経験できたのはすごく大きかったなと思います。表面的な部分だったり、表情の変化が、歳のとり方を感じさせるお芝居になるので、そういう部分が活きるかなと思います。

― 撮影が来年の夏から始まる予定とのことですが、それまでに重視したいことや、制作側から言われている課題などがありましたら教えてください。

吉沢:これからどんどん調べていって何が必要かということを探している段階なので、今こうしてほしいと言われているわけでもなく、とにかく渋沢さんが今までやってきたことや、どういう人間性なのかということをもっともっと深く掘り下げて、そのうえで必要なことをやっていく感じです。

吉沢亮、大森美香(C)モデルプレス
― 大河ドラマの主演を演じたいと思ったことは今までありましたか?また、オファーを受けた時のリアクション、誰にも言えずにいた今日までどのような心境で過ごされていたかを教えてください。

吉沢:大河ドラマの主演ですから、とんでもないことじゃないですか。まさか自分に来るものだとは思ってもいないので、話を聞いたのは確か1ヶ月半前くらい。何も知らされていない状態で、大森さんと(NHK制作統括の)菓子さんと話す機会があって。

その時はただお話するだけで、大河の話も出ず、何だったんだろうと思ってたら、数日後にマネージャーさんから「大河の主演に決まりました」と言われて。ビックリしすぎて、「大河って別にもう1個枠ありましたっけ?」みたいな、全然信じられなかったですね。緊張とかそういうレベルまでいかない、というか。

そこから1ヶ月半くらいの間は、マネージャーさんに「もしこれが発表する前に漏れたら、主演代わったりするからね」ってすごい脅されて、ビクビクしてました(笑)。誰にも言えないんだって。すごいビクビクしながら過ごしていました。安心してます、今(笑)。

― 同じ所属事務所で大河主演を務めた福山雅治さんや上野樹里さんに聞いてみたいこと、アドバイスをもらいたいことはありますか?

吉沢:それだけ長い期間、結構な分量をやるわけですから、どうやってセリフ覚えるのか、とか。絶対大変じゃないですか(笑)。あとは体調の管理の仕方だったり、今まで経験したことないことばっかりだと思うので…。本当、体調管理とかは聞いておきたいですね。

― ネット上では「天陽ロス」と話題になりましたが、早くもNHKに戻って来たぞ、という思いはありますか?

吉沢:ありがたいですよね。しかもタイミングとしてもちょうど先週まで天陽の最後の週で、「天陽ロス」という言葉も僕の元にも、いろんな現場で会う方から言っていただいたりしてすごく届いていて、そのタイミングでこれ(大河主演)が発表になるというのが、バッチリだな、って(笑)。こんなことあるの?くらいのバッチリ感なんですけど、天陽で僕のことを知ってくださった方もたくさんいると思いますので、またその天陽と違う面白さみたいなものも届けられるように頑張りたいなと思います。

吉沢亮(C)モデルプレス
― 吉沢さんのことを知らない人に向けて、ご自身のアピールしたいところを教えてください。

吉沢:難しいですね…(笑)。今まで歴代の主演の方のことを考えると、本当にすごい人、お芝居の素晴らしい人ばっかりがやられてきたので、その中で僕が主演をやる不安だったりとか、とにかく精一杯に役を演じるということしか頭にないから、何を見てもらうか…何を見てもらうんですかね。

そういう意味では、フレッシュさというか、今までの安定というか、素晴らしいお芝居をやられていた方と並べられると力不足な部分はあるとは思うんですが、そういう部分も含めて、全力でフレッシュに、この役を1年間以上かけて、全力で駆け抜けたいなと思いますので、そういう部分を楽しんでいただければ嬉しいのかな、と思います。

(modelpress編集部)


吉沢亮(よしざわりょう)プロフィール

1994年生まれ、東京都出身。特技は剣道で二段の腕前。『仮面ライダーフォーゼ』シリーズで注目を浴び、その後数々のテレビドラマ・映画に出演。『リバーズ・エッジ』で第42回 日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2019年の映画『キングダム』では、若き王・エイ政と奴隷の少年・漂の二役を熱演。連続テレビ小説『なつぞら』では、ヒロインの幼なじみ・天陽役が大反響を呼んだ。大河ドラマへの出演は今作が初めてとなる。
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