玉城ティナ、現役高校生監督と息ぴったり “普通の女子高生”役に苦戦<受験ゾンビ>
2019.09.06 08:00
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モデルで女優の玉城ティナ(21)が、主演を務めるCS放送フジテレビONE/TWO/NEXT第6回「ドラマ甲子園」大賞受賞作品「受験ゾンビ」が10月20日23時より放送される。このほど、玉城が現役高校生で脚本・監督を務めた伊藤佑里香さん(18)とともに取材に応じた。
「ドラマ甲子園」大賞受賞作品「受験ゾンビ」
高校生を対象に募集した脚本・演出家才能発掘プロジェクト、第6回「ドラマ甲子園」の大賞作品である同作。舞台は山奥にある高校。受験を控えた三年生の夏休みに、文化祭の準備のため、主人公のあかりが登校してくるところから物語は始まり、次々にゾンビ化していく生徒たちを描きながら、受験に対する悩み、苦しみなどあらゆる感情を切り取ったリアルな現代の高校生たちの人間ドラマに仕上がっている。玉城のほか、坂東龍汰、堀田真由、望月歩、駒井蓮、湯川ひな、中島広稀、木本花音、佐藤玲、柄本時生といったフレッシュで個性豊かなキャストが揃った。
玉城ティナ、“普通の優等生”役は「どう演じようか悩みました」
脚本を読んだときの感想を「『ドラマ甲子園』は、年ごとに全然違うタイプの作品が大賞を受賞している印象でした。今年はタイトルから、内容が想像できない感じでしたが、キャラクターの描写が今の監督の状況と合わさっているところにリアリティがあると思いました」と話した玉城。今回演じたのは、勉強ができる優等生タイプの主人公・野口あかりで、「言葉にするとすごく難しいんですけど、周りから『できる』と思われるけど、リーダーではない、それぞれのキャラクターの真ん中にいるというか、他のキャラクターとの会話を通してキャラが際立つタイプなのかなと思いました。やりながら割とセリフも変わってきました」と説明。
玉城といえば、その圧倒的な美貌や独特の存在感から癖のある役柄が多い印象で、待機作の映画2本も「惡の華」(9月27日公開)、「地獄少女」(11月15日公開)と強烈なキャラクターが続くが、「明るいところからスタートするのも久しぶりで、私にとっては最近の中では一番普通の女の子だったので逆にどう演じようか悩みました。普通が分からないですが、キャラクター作りは難しかったですね」と回顧。
それでも共感できる部分は多かったようで、数あるキャラクターが登場する中で自分に一番近いのは?という質問には、「それぞれの独白があって、どのキャラクターをとっても『分かるな』と思える」としながら、「この中で言うとやっぱりあかりに近いのかな」と自身と重ね合わせた。
現役高校生の伊藤佑里香監督「受験ゾンビ」ストーリーが生まれたきっかけは?
一方、現役高校生の伊藤監督からどのようにこの作品は生まれたのか。今回、賞の締め切りが延びたことで、「今まで書いていた脚本を一気に捨てて、脚本を書こうと決めてそこから2ヶ月位で書き上げました」とのこと。そこからの受賞は運命的なものを感じてしまう。「元々はハロウィンのときに受験に苦しんだ女子高生のコスプレをしたら楽しそうだよね、という話を友達としていて、ゾンビものを思いきって書いてみようと。高校2年生の終わりに受験意識への悩みを込めた人間ドラマにしたいと思いました」とストーリーの着想を明かし、「まさかスプラッタ系でやらせてもらえるとは思っていなかったので信じられなかったです」と受賞したときの驚きを初々しく思い返す。
脚本の執筆中に偶然玉城の出演作2本を観ていたといい、「2つの作品で全然違う雰囲気で演じていてすごい女優さんだなと感じていたので、キャストが決まったときは『運命的だな』と。他の役者さんも今まで自分が観ていた作品に出ている方がいてすごくわくわくしました」とキャストへの思い入れを明かした。
玉城ティナ、現役高校生監督と息ぴったり
元々高校で映画部に所属し自主制作映画などは作っていたという監督。今回の経験を通して改めて映像の世界へ飛び込みたいという夢が強くなったと目を輝かせて話す。玉城も「初日は緊張していたけど、素直に分からないことは周りに聞いて、その姿勢がすぐに反映されて良くなっていって、私も初心を思い出してそういう気持ちで挑まなければいけないなと思いました。高校生とは思わせないくらいの慣れ方でした」と監督の姿勢から感銘を受けたようで、「現場で毎回的確に、分かりやすく言葉で説明してくれていたのが印象的でした。監督がどういう風に撮りたいか、コミュニケーションを撮りながらできました」とコンビネーションもばっちり。冒頭ゾンビが出てくるまでは日常の高校生らしいシーンもあり「『ソンビが出るという前提で学園生活を送らないで下さい』と言われて、それが、監督の一番こだわっていたところでもありました。ゾンビが出てきてから、高校生たちの本心も飛び出してきて…。その落差は、私も演じていてすごく楽しかったです」と監督の指示を受け、役作りをしていった。
2人は年齢も3歳差と近く、取材中も写真撮影に慣れない監督に玉城が優しくポーズや表情を指南するなど、和気あいあいとした雰囲気。
同世代のキャストと監督で群馬県桐生市の廃校に1週間ほど泊まりきりで撮影。「すごく雰囲気は良かったですし、ゾンビドラマなので逃げ惑ったり立ち向かったりするシーンは体力も使うんですけど、皆ハイになりながら撮影していました(笑)」と楽しそうに振り返り、「一緒にご飯食べるときは『監督はどうだったの?』とか色々話をして、距離が近い感覚はありました」と玉城。監督も「合宿みたいで、お昼は皆で一緒に食べるので話す機会も多くなるし、ソンビ役をやるのも初めての方がほとんどだったので新鮮な感じがありました」と笑顔で話した。
玉城ティナ、人生の岐路は…
受験は人生の岐路だが、2人にとっての人生の岐路はいつだったかと聞かれると、監督は「『受験ゾンビ』そのままになっちゃうんですけど、中学受験で失敗しちゃって、今は第二希望の高校なんですけどそれがすごく合っていて、映画部に入って脚本を書き始めたのも今の学校に入ったからだし、あのとき第一志望の学校に入っていたら全然違うことをしていたのかなと思います」としみじみ。玉城も地元沖縄から上京してきたときのことをあげ、「学校に通っている記憶よりもどういう仕事をしたかの記憶が強いので上京は岐路だったと思います」と答えた。
最後に監督は「自分と同じ人を画面の中に見つけて観ている人が救われる作品にしたいと思って作りました。撮影から1週間以上経っても『あのシーンのあの人の表情が印象に残っていたな』と思うほど役者さんの表情にすごく引き込まれたので、注目してみて欲しいです」と見どころをアピール。玉城も「学生時代の記憶を思い出しながら、夏に撮った役者の熱い気持ちも含めて皆さんに伝わると良いなと思います」と視聴者に呼びかけた。(modelpress編集部)
放送情報
9/20(金)23:30~24:00 ※リピート放送あり第6回ドラマ甲子園「受験ゾンビ」メイキング「号泣ゾンビ」~女子高生監督、もう一歩の覚悟~
10/20(日)23:00~24:00
第6回ドラマ甲子園大賞受賞作品「受験ゾンビ」
18歳の女子高生監督の挑戦!
~18歳に夏。誰も、まともじゃいられない。~
主演:玉城ティナ
坂東龍汰/堀田真由/望月歩/柄本時生 ほか
【Not Sponsored 記事】