(左から)木竜麻生、中村蒼、安田章大、福士誠治、佐野晶哉(提供写真)

関ジャニ∞安田章大、主演舞台でジャズ初挑戦<忘れてもらえないの歌>

2019.07.08 09:01

関ジャニ∞の安田章大が、10月に舞台「忘れてもらえないの歌」で主演を務めることがわかった。

  
舞台は戦後、荒れ果てた東京、1945年終戦。若者達は何もない東京で楽器一つ持って仕事をし始めた。「食う」ためには何でもやった。アメリカが喜ぶのなら、英語の歌詞を覚え、メロディーを覚え、楽器を覚えればより食えると聞けば、楽器の演奏も覚えた。アメリカの将校がジャズ好きと聞けば、見よう見まねでジャズを演奏した。

この物語は日本で初めてジャズが演奏された頃の物語。演奏するのはアメリカのジャズ。敵国アメリカの音楽を演奏するとはどういうことなのか。日本を破壊した敵国の音楽を何故、若者たちは演奏しなければいけないのか?見よう見まねの演奏から、若者たちは自分たちのオリジナル音楽を作るように成長して行く。

戦後の混乱の中で、生きるために音楽を選んだ者と、音楽と共に生きようとした者の一瞬の交差と離別の物語。戦中・戦後を扱った物語の多くが“たくましく生き抜く人々”のものであるのに対して、この物語は“生き抜けず膝をつき負けていく者達”―弱者の物語。何を求めて、何にしがみつき、何を手に入れられなかったことで“負けた”と思うのか。人が生きる上で目指すべき世界を描く。

安田章大、ジャズ初挑戦

安田は、ジャズバンドのギター&ボーカル担当する滝野亘(たきのわたる)役。お金のために無許可で床屋をやっている学生で、戦時中は軍需工場で働き、戦後はお金のためにバンドを始める調子のいい男という役どころ。これまで「マニアック」(19)、「俺節」(17)、「ジュリエット通り」(14)などで舞台主演を務めた。

脚本&演出は、「俺節」の福原充則氏が担当。安田は、2017年2月に髄膜腫(ずいまくしゅ)という良性の脳腫瘍の摘出手術を行っていたこと、そして昨年4月に骨折していたことを同年7月に公表したが「僕自身、『俺節』から2年の間に、病気や怪我でたくさん心配や迷惑をかけたこともあって、どう生きたいのか、どう生きていくのかということをいろいろ考えました」といい、「そんな経験も活きてくるような気がしています。観てよかったと思ってもらえる舞台になるように、全力で頑張ります」と意気込みを語った。

ほかバンドメンバー役として、作詞&サックス担当の稲荷義郎(いなりよしろう)役に福士誠治、作曲&ピアノ担当の良仲一矢(よしなかかずや)役に中村蒼、ドラム担当の川崎大(かわさきまさる)役にAぇ! group/関西ジャニーズJr.の佐野晶哉、ボーカル担当の芦実麻子(よしみあさこ)役に木竜麻生らが出演。10月15~30日に東京・TBS赤坂ACTシアター、11月4~10日に大阪・オリックス劇場にて上演される。(modelpress編集部)

安田章大コメント

今回は福原充則さんの書き下しということで、どんな物語になるのか、どんな人物を生きられるのか、喜びとワクワクでいっぱいです。僕は福原さんが描く世界、辛くて厳しい現実を、苦いものを抱えながらも何とか生きていこうとする人達を、笑いも入れながら描くところが好きだなあと改めて感じています。だって、それこそが人生のリアルだと思うんです。人は笑うことでまた頑張れる、生きていけるんだと思います。

僕自身、「俺節」から2年の間に、病気や怪我でたくさん心配や迷惑をかけたこともあって、どう生きたいのか、どう生きていくのかということをいろいろ考えました。そんな経験も活きてくるような気がしています。観てよかったと思ってもらえる舞台になるように、全力で頑張ります!

福原充則コメント

これまでに、戦時中の演劇の話と、戦後の映画の話をやってきたので、その時代の表現者の話として、もう一つ“音楽”をやりたいなと思ったのが、そもそもの発端でした。とはいえ、戦中・戦後という大変な時代を生きる人のタフさを表現するには尋常じゃないエネルギーが要りますし、暗い芝居にはしたくない。そんなタフさと明るさ、それも、人の痛みをわかった上での華やかさみたいなものを持った人なんて、いるんだろうか……?そういうことを考えたときに浮かんだのが、「俺節」を一緒につくってくれたヤスこと安田章大くんの顔です。ヤスのために何かを書くということも出来たんですけど、僕に今書きたいものがあって、最初にヤスの顔が浮かんだというのが、すごくよかったなと今改めて感じています。

主人公は、焼け野原になった東京で、心が空っぽなままじゃ生きていけないことに気が付き、心に何か入れるなら、絶望ではなくポジティブな感情を入れて前に進もうと思った男。キビしい現実を、バカバカしいくらい明るく前向きに生きていこうとする人です。ビジュアル撮影の時のヤスは、なんだかとても色っぽくて、ちょっとドキッとしました。「俺節」から2年経った今のヤスや、今回初めて仕事をする人を含めたメンバー全員と、稽古場でどんなふうに出会って、どんなものをつくっていけるのか、緊張もありつつ、楽しみにしています。
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