土屋太鳳(C)フジテレビ

土屋太鳳、Sexy Zone中島健人の“愛人”役で「砂の器」出演「全力でぶつかりたい」

2019.03.02 07:00

女優の土屋太鳳が、フジテレビ開局60周年特別企画『砂の器』(3月28日19時57分~)に出演することが決定した。

  
1974年の映画化以降、映像化のたびに日本中の話題をさらってきた松本清張不朽の名作「砂の器」を、2019年、現代を舞台に全く新しい解釈でドラマ化した今作。

舞台は2018年ハロウィーン当日の渋谷。撲殺死体が発見され、捜査一課の刑事・今西栄太郎(東山紀之)が独自捜査に乗り出す。手がかりは被害者の東北訛りと、“カメダ”という言葉。それらを追跡していくと新たな謎が浮上する。天才作曲家の和賀英良(中島健人)は、周到かつ完璧な殺害後、協奏曲「宿命」の作曲に没頭していた。華やかな世界、約束された未来。しかし、運命の歯車は確実に狂い出し、秘められた過去の秘密すなわち父・本浦千代吉(柄本明)との関係が暴かれそうになる。

初共演となる東山と中島、そして名優・柄本明が松本清張不朽の名作をいかに演じていくのか注目が集まるなか、今回中島演じる天才作曲家・和賀英良の“愛人”成瀬梨絵子役に、今数々の作品に引っ張りだこで最も旬な女優である土屋が決定。和賀は大物大臣の令嬢と婚約しているが、心は梨絵子の元に。殺人を犯した直後、梨絵子のアパートに身を寄せる。和賀が自身を頼ってくれたことに喜びを感じるも、和賀が脱ぎ捨てた血のついたシャツを見つけてしまう。刑事の追及を受ける中、和賀と距離を取らざるを得なくなる中、自身の妊娠が判明する。和賀に明かすべきか迷う中で、彼に迷惑をかけまいとする自責の思いから、結果として自ら命を絶つこととなる。

土屋太鳳、初の愛人役に挑戦

土屋太鳳(C)フジテレビ
土屋は今作の出演にあたり、「『砂の器』という、あまりにも大きな存在の作品名が聞こえた瞬間、まず驚きました。家の本棚に祖父の代からある文庫本をあらためて読み、松本清張先生の世界に改めて衝撃を受け、その直後に台本を読ませていただいたのですが、現代ならではの思い切ったアレンジが試されていることに、さらに驚きました」と明かし、今回の役どころについて「とても難しい挑戦になると思いましたが、その危惧とは裏腹に台本を読む手は止まらず、梨絵子という役にも意外なほど違和感を感じなかったんです。空から降ってきた雪を見つけた時みたいに、まるで梨絵子という役が空から舞い降りてきたようで、責任やプレッシャーも強く感じますが、それよりも、梨絵子を早く温めたい気持ちになりました」とコメント。

中島とはバラエティ番組での共演はあるものの、作品で共演するのは今作が初。「中島健人さんは同世代の役者さんの中でも、稀有な存在の方だと思います。エンターテイナーとして数えきれない人たちの心を掴みながら、役者さんとしても青春をテーマにした作品を牽引してこられて、しかも、バラエティでもキャリアを積んでいらっしゃいます。でも、キラキラしたものを背負い続けるには、大きな覚悟や重いリスクも同時に背負ってこられたと思いますし、観る人たちを裏切らない努力や求められるものに応える工夫など、本当にあらゆることに取り組んでいらっしゃるので、そのキャリアが結集して、まさに今、和賀英良という魂となって溢れ出ているのだと思います」と中島の印象を語り、「その姿を目の前で拝見できることは本当に光栄ですし、女優として全力でぶつかりたいです。どのシーンをというのは特になく、一瞬一瞬を丁寧に積み重ねて、その結果、観てくださる方々の心に何かを残せたらと願っています」と熱く意気込んだ。(modelpress編集部)

土屋太鳳コメント

― 今回『砂の器』の梨絵子役のオファーを聞いたときの率直な感想は?

『砂の器』という、あまりにも大きな存在の作品名が聞こえた瞬間、まず驚きました。家の本棚に祖父の代からある文庫本をあらためて読み、松本清張先生の世界に改めて衝撃を受け、その直後に台本を読ませていただいたのですが、現代ならではの思い切ったアレンジが試されていることに、さらに驚きました。とても難しい挑戦になると思いましたが、その危惧とは裏腹に台本を読む手は止まらず、梨絵子という役にも意外なほど違和感を感じなかったんです。空から降ってきた雪を見つけた時みたいに、まるで梨絵子という役が空から舞い降りてきたようで、責任やプレッシャーも強く感じますが、それよりも、梨絵子を早く温めたい気持ちになりました。

― 梨絵子という役どころについて、どうとらえ、これから役にどのように取り組まれていきますか?

成瀬梨絵子という役は、同じ名前や近い設定を持つ人物は原作や過去の映像作品にも登場するのですが、今回は「ある要素」が強調されていることもあって、今回ならではの解釈が必要なのかなと感じています。まずは梨絵子の過去に寄り添うところから取り組んでいこうと思っています。

― 婚約している恋人のいわゆる“愛人”という役を演じるのは初と伺いました。今までの土屋さんのイメージや演じてこられた役のイメージとは違う部分も大きいかと思いますが、いかがですか?梨絵子の幸せ、せつなさ、悲しさなどをどう表現していきますか。また難しいと感じていることがあれば。

以前ある作品で親子二役を演じた時に、道ならぬ恋で娘を授かった場面を母親の立場で演じたことはあります。でも恋愛の過程を演じるのは初めてですし、どういう立場で人を愛するかということは自由だからこそ難しくて、人物設定だけを伺った時は、確かに想像しにくい役どころでした。でも梨絵子は途中まで、自分が和賀さんにとってどんな存在なのか、あまり意識していないような気がします。それよりも、切なさや哀しさや寂しさも含めて、目の前の和賀さんとの時間を真っすぐに選び続けている気がしていて、「愛人」という言葉の響きとは逆の、愚かなくらい純粋な部分をどう表現するかが、鍵なのかなと感じてます。そしてその鍵を元に、そこからの変化を探っていこうと思います。

― 衣装合わせの時に監督と話したこと、派手ではないけれど真面目すぎないファッションについてはいかがですか?(ロールアップのパンツにVネックニットなど大人っぽいファッションも多かったので)

人の内面が形になったものが衣装だと思うのですが、特に梨絵子は過去から抱えているものがとても多くて、女性であることを意識しながらも、女性であることをシャットアウトしてるような部分もあるような気がして、そういった気持ちで服を選ぶとしたらどんな服になるだろうと考えながら、監督とお話をさせていただきました。今までの作品とは違うテイストの衣装が多いのですが、梨絵子の心の一部として身につけようと思います。

― 恋人・和賀英良役の中島健人さんとのドラマでの共演は初めてですか?楽しみな部分、このシーンは特に気合を入れたい!と思うところがあれば教えてください。

中島健人さんは同世代の役者さんの中でも、稀有な存在の方だと思います。エンターテイナーとして数えきれない人たちの心を掴みながら、役者さんとしても青春をテーマにした作品を牽引してこられて、しかも、バラエティでもキャリアを積んでいらっしゃいます。でも、キラキラしたものを背負い続けるには、大きな覚悟や重いリスクも同時に背負ってこられたと思いますし、観る人たちを裏切らない努力や求められるものに応える工夫など、本当にあらゆることに取り組んでいらっしゃるので、そのキャリアが結集して、まさに今、和賀英良という魂となって溢れ出ているのだと思います。その姿を目の前で拝見できることは本当に光栄ですし、女優として全力でぶつかりたいです。どのシーンをというのは特になく、一瞬一瞬を丁寧に積み重ねて、その結果、観てくださる方々の心に何かを残せたらと願っています。

― 番組を楽しみにしている視聴者にメッセージをお願いします。

人が人を裁くこと、赦すこと、愛することを見つめる作品になることと思いますし、現代という時代への問題提起も含まれていて、嵐の中に入っていくような畏れも感じておりますが、錚々たるキャストの方々が紡いでいらっしゃる現場の空気、そしてその現場を守るスタッフさんがたのアドバイスに、まずは全力で食いついていこうと思っております。ぜひ見守りつつ、オンエアを待っていてください。よろしくお願いいたします。

土屋太鳳:成瀬梨絵子(なるせ・りえこ)の役どころ

和賀英良(中島健人)の愛人。その関係は、周囲には徹底的に伏せられている。和賀の心を癒す存在。代官山でバーテンダーをしており、自らカウンターでシェイカーを振る。店は和賀と仕事仲間らの行きつけであり、ある夜、一人店にやって来た和賀と言葉を交わし、恋に落ちた。誰にも知られぬまま恋人関係になることに…。和賀は野心家であり結婚相手としては大臣の娘を選んだが、梨絵子はそれに理解を示す。

「自分が和賀の本命である」という自負と、「いつか関係が崩れるのでは」という不安の間で心が揺れる日々を過ごしていたが、ある日、殺人を犯した和賀に助けを求められ、頼られたことがうれしく、手助けをする。事件後、和賀のシャツを切り刻み、それを列車の窓から捨てるが、不運にもその事実が警察に知られることとなり、自らの行動を悔やむ。

刑事の追及を受ける中、和賀と距離を取らざるを得なくなる中、自身の妊娠が判明する。和賀に明かすべきか迷う中で、彼に迷惑をかけまいとする自責の思いから、結果として自ら命を絶つこととなる。

あらすじ

2018年10月―。ハロウィーンの渋谷。街は仮装した若者たちであふれかえっている。そんな中、駅の裏手の人目につかない場所で中年男性の遺体が発見される。渋谷西署に捜査本部が設置され今西刑事(東山紀之)も加わることに。遺体は顔と手の平を潰され、身元不明のままだった。

現場付近に、血のついた白いシャツを着た青年の目撃証言を得ることができたが、犯人なのか、ただの仮装した若者なのか?さらに、殺害現場へと続くひとけのない道でふたりの男の目撃情報が。ひとりは被害者と推定され、もうひとりの若い青年が有力な容疑者とみられたが暗かったため顔をはっきりと認識することができなかった。しかし目撃者によると、被害者の男性が東北訛(なま)りであったこと、さらに会話の中で「カメダは相変わらずだ」という言葉を発したことが明らかになる。今西は、若手刑事・吉村とバディを組み現場付近の聞き込みへと向かうが、カメダの手がかりが得られず捜査は難航する。

そんな中、世間の注目を浴び始めている天才作曲家・和賀英良(中島健人)が帰国後初となるコンサートを発表、そこで完全新作の協奏曲「宿命」を披露するという。インタビューに応じるも、過去やプライベートについては一切語らず、ベールに包まれた和賀…。そんな彼は、昨夜の犯行を思い返していた。ハロウィーンの渋谷で起こした事件の犯人は和賀だったのだ。計画は完璧だ、そう自分に言い聞かせる和賀は、婚約者の佐知子と、その父で現役の大臣である田所と楽しい時を過ごしていた。実は、事件当夜、和賀は現場付近に住む恋人、梨絵子のマンションを訪れかくまってもらっていたのだった―。

捜査が行き詰まりを見せた頃、今西はふと、「東北」にこだわることへの違和感を抱く。そして、言語学者のもとを訪れ、方言について尋ねる。すると、出雲地方の一部にも東北と同じ訛り方をする地域があることを知る。しかもその区域には、「亀嵩」という地名があった―。島根県警に問い合わせた結果、被害者が行方不明の男性・三木謙一であることが判明。今西ら捜査員たちはその進展に興奮する。現地で三木という人物について聞いて回る今西と吉村。三木は児童養護施設に勤務し、各種ボランティアにいそしんでおり、三木を知る人物は皆「彼は仏のような人、恨む人間など一人もいない」と口をそろえた。そこまでの善人が、なぜ殺されなければならなかったのか?今西らの捜査は再び暗礁に乗り上げることに―。

しかし、新聞に書かれた「列車の窓から紙吹雪をまく女」のコラムを見つけ、それが直感的に犯人のシャツである可能性を感じた今西は、その紙吹雪がまかれた場所を捜索、そこでその一片を見つけ、ついに血痕のついた布であることを確認する。その血液は、被害者のものと同一であることが断定される。その女こそ、銀座のバーテンダーで、和賀の恋人、梨絵子だったのだ。警察の手が迫っていることを知った和賀は焦る一方、新曲「宿命」の完成に向け鬼気迫る勢いで曲作りに励んでいた。今西は三木の足どりを追い続け、和賀と三木のある“接点”を見つけることに。そして、和賀の父である本浦千代吉(柄本明)の存在にたどり着く――。
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