会見した浅田真央(C)モデルプレス

浅田真央、今後の活動に言及 一番印象に残っている演技は?/引退会見全文【1】

2017.04.12 13:55

女子フィギュアスケートで世界選手権を3度制し、2010年バンクーバー五輪で銀メダルを獲得した浅田真央(26)が10日、現役引退を発表。12日、都内にて会見を行った。以下、会見での質疑応答全文その1。

  

冒頭挨拶

みなさんこんにちは。浅田真央です。本日はお忙しい中このような場にお集まりいただき、本当にありがとうございます。2日前にホームページで発表いたしましたが、改めて報告します。

私、浅田真央は、選手生活を終える決断をしました。長い選手生活だったんですけど、たくさん山がありました。でもそのたくさんの山を乗り越えられたのも、支えてくだった方々や、たくさんのファンの方々の応援があったからだと思います。今日は感謝の気持ちを皆様にお伝えできればと思い、このような場を設けさせていただきいました。本日は宜しくお願いいたします。

質疑応答スタート、今の心境

目に涙をためる浅田真央(C)モデルプレス
― 2日前ブログで引退を発表されて、改めて今どんな心境でしょうか?

浅田:まず今日この場に立った時に、入ってきた時に、本当にこれだけのたくさんの方がいらしてくださっていたので、私自身びっくりしたんですけど、今はちょっと落ち着いています。

― いろんな方からの言葉がありましたね。なにか印象に残った言葉とかはありましたか?

浅田:発表してからは本当にたくさんの方が連絡をくださったんですけど、みなさん本当に「お疲れ様」って言葉をかけてくださったので、私自身も「あ、選手生活終わるんだな」って気持ちになりました。

― 親しい人への報告はどのような形でされましたか?

浅田:少し前ですけど、家族だったり、友達に報告しました。

― 何か印象に残る言葉とかはありましたか?

浅田:みんな「お疲れ様」って、「よく頑張ったね」って言ってくださいました。

引退を決めたきっかけ

― 引退を決めたきっかけについて伺います。具体的にどのくらいの時期から引退を考えていたのでしょうか?

浅田:私は復帰してから、いい形でスタートできたんですけど、やっぱりそこから練習をするにつれて、試合に出るにつれて…やっぱり今のスケート時代はすごいので、私自身もついていけるかなって思いが強くなったり、気持ちだったり、体の部分で、前よりも少しつらいことが多くなりました。なんとか1シーズンは乗り切れたんですけど、2シーズン目からは、なんとか、なんとか頑張ろうという思いだけで頑張ってきました。でも最後の全日本選手権で、「あ、もういいんじゃないかな」っていう風に思えました。

― 全日本選手権から3ヶ月くらいありましたけど、その間どんな思いでしたか?迷いも含めていかがですか?

浅田:そうですね…。やはり自分が復帰してからずっと掲げてきた、平昌(ピョンチャン)オリンピックに出るっていう目標があったので、私自身すごくそこで言ってしまったこと、自分が目標をやり遂げないといけないと思っていたので、自分が言ってしまったこととの葛藤はありました。

― 全日本選手権がきっかけになったということですけど、具体的に時期的にはいつ決心したのでしょうか?

浅田:本当に全日本終わって、すべて結果が出た時に「あ、もう終わったんだな」という風には思いました。でも日が経つにつれて、やっぱり自分が言ったことは今まで最後までやり通してきたので、やり遂げないといけないんじゃないかという思いのほうが強くて、やはりここまで延びてしまいました。

― 平昌オリンピックへの思いもあると思いますが、それを上回った達成感があったということでしょうか?

浅田:そうですね。私はソチオリンピックが終わってから、最高の形で終えることができたんですけど、やはり自分の体もまだまだいけますし、自分の気持ちとしてもまだまだやれるっていう思いがあったので、復帰しました。でも自分が実際やってて、気持ちも、体も、自分の気力も全部出しきったので、今は挑戦して何も悔いはないです。

― 最後の大会となった全日本選手権でトリプルアクセルに挑戦しましたが、その全日本選手権での気持ちも含めて振り返っていかがですか?

浅田:そうですね、あの…「最後になるのかな」って気持ちは、ソチオリンピック後の世界選手権ほどではなかったですけど、でも最後トリプルアクセルに挑戦して終えれたことは自分らしかったかなって思います。

― 選手生活を振り返っていただきます。初めてスケート靴を履いた時のことは覚えてますか?

浅田:覚えてないんですけど…5歳だったので(笑)。でもヘルメットを被って、スキーウェアを着て、肘当て、膝当てをしてたのは写真に残っているので覚えてます。

― スケートをやってきて1番楽しかったことってどういうことでしたか?

浅田:やっぱり小さい頃に、フィギュアスケートっていくつも技があると思うんですけど、その技ができるようになった時っていうのは本当に、「次3回転飛びたい!」という風に思いましたし、そういう思いがすごく楽しかったですね。

― 逆にプレッシャーも多く、辛かった部分っていうのは今どう受け止めていますか?

浅田:辛かったことはそんなになくて、やっぱりこの道を選んできたのも自分ですし、自分がやりたいって思って望んでやってきた道なので、辛いと思ったことはありません。

バンクーバー、ソチオリンピックについて

― 2回のオリンピックを振り返っていただきます。まずはバンクーバーの思いを振り返っていかがですか?

浅田:バンクーバーは19歳だったんですけど、すごく…10代で若くて、本当に気が強くて、本当にその強い気持ちだけで乗り越えてきたなって感じがします。

― そして4年後のソチオリンピックでは素晴らしい演技で国民を感動させました。ソチオリンピックを振り返って今どんな思いですか?

浅田:ソチオリンピックは、やはりショートが残念な結果だったので、本当に気持ち的にはすごく辛い試合だったんですけど、フリーでああいう形で最高の演技で終えることが出来て、その気持ちの状態から、バンクーバーからソチ、その4年間の思いをすべてその4分間に注ぎ込めたと思っています。

― 2度のオリンピックの経験は、浅田さんにとってどんな経験になりましたか?

浅田:私の今後の人生にとってもすごくいい経験だったり、いい思い出だったのかなと思います。

― 3回の世界選手権制覇というのは日本人最多です。印象に残っている大会はありますか?

浅田:2回世界選手権で金メダルとった時は、すべてオリンピックの後の選手権だったので、オリンピックでの悔しさっていうをその世界選手権で晴らせた大会だったかなって思うんですけど、最後の世界選手権は、一応自分の気持ちの中では最後って思って臨んだ試合だったので、すごく今までのスケート人生をすべてそのプログラムにぶつけた試合だったので、やはりその最後の世界選手権は1番思い出が強い試合でした。

― 現役生活を振り返っていただいて、印象に残っている演技は、1つ選ぶならどれですか?

浅田:んー、難しいですね…やっぱり1つっていうのは難しくて…んー。でもやっぱりソチのフリーかなって思います。

― やっぱりあの時間に込めた気持ちは大きかった?

浅田:今までの試合以上に落ち込んでたり辛かったした部分はあったんですけど、あれだけの挽回の演技ができたことが、そしてそれがオリンピックだったってことが1番良かったと思います。

― 長く指導を受けた2人のコーチについて伺います。まずは山田コーチにはどんな思いがありますか?

浅田:(山田)満知子先生は、小さい頃に指導を受けてたんですけど、本当にスケートの楽しさだったり、挑戦する楽しさを教えてくれました。でもその一方でスケートだけではなく、いろんなことを教えてくれた先生です。

― 佐藤(信夫・久美子)コーチへの思いはいかがでしょうか?

浅田:佐藤コーチは、大人になってから指導を受けたんですけど、やはり自分の意思もすごく強いほう…というか強いので、先生といろいろ話し合いをする機会も多かったんですけど、自分の意見をしっかり聞いてくださって、それを静かに見守っててくれた先生でした。

― 振り返ってみて復帰してからの意味はどう捉えていますか?

浅田:意味…そうですね。ソチオリンピックのシーズンで世界選手権を終えて、自分が選手を終えていたら、今も出来たんじゃないかって思っていたと思います。でも自分が望んで復帰をして、チャレンジして出した結果なので、本当に今はなにもやり残したことはないので。そういった意味でもう1度自分でチャレンジすることが出来て良かったなっていう風に思っています。

今後のプラン

浅田真央(C)モデルプレス
― 今後どんな仕事をしていくか注目されていると思いますが、まずは自分の中で今後どんなプランがありますか?

浅田:まず、本当にすぐ夏にあるのが「ザ・アイス」のアイスショーなので、そこで選手生活を終えて初めて皆さんの前で滑るので、いい演技を目指して頑張りたいなって思います。

― フィギュアスケートにどんな形で携わっていくんだろうと考えるのですが、そのあたりはいかがですか?

浅田:5歳からスケートを初めて、今までスケートにお世話になりました。なのでどんな形であっても、フィギュアスケートに恩返しが出来るような活動をしていきたいなと思っています。

― 具体的なプランはこれから?

浅田:そうですね、はい。

― そして、日本のフィギュア界について伺います。浅田さんに憧れてスケートを初めたスケーター達が、今トップスケーターになってきました。そういった意味でも今後のフィギュアスケート界にエールをお願いします。

浅田:そうですね。引退された大先輩の方をはじめ、私も引退をすることになったんですけど、今まで本当にスケーター界を引っ張ってこれたかなって思います。これからは、いま若い選手がどんどん出てきてますので、若い選手が若いパワーでフィギュアスケート界を引っ張っていって欲しいなと思います。

― 浅田真央さんにとって、フィギュアスケートはどんな存在ですか?

浅田:存在…どんな存在ですかね。難しいですけど、やはり一言で言うと、人生かなって思います。

― いま引退を発表されて、自分を褒めてあげたい部分はどういうところですか?

浅田:私結構飽きてしまうことが多いんですけど、なんでもすごくハマってしまったらすごくそれにハマってしまうんですけど、それがすぐに飽きちゃう性格で、でもこのスケートは5歳から26歳まで続けてこれたので、「長い間すごいね」、「続けてきたね」って言いたいです。

― そういった意味でも今までのスケート人生は、どういったスケート人生でしたか?

浅田:すべてがスケート中心の生活だったので、本当に私の人生です。

― ファンの皆さんもずっと浅田さんを支えてきたと思います。共に歩んできたファンの皆さんへ一言お願いします。

浅田:本当にたくさんのファンの方が私のこと応援してくれてて、良い時も悪い時も、諦めずに応援してくれてたので、私もすごくそれが励みになりましたし、それがすごくパワーになりました。本当に感謝しています。ありがとうございました。

浅田真央「私のフィギュアスケート人生に悔いはありません」

浅田真央(2014年ソチ五輪フリースケーティングより)/写真:Getty Images
浅田は10日、自身のブログにて現役引退を発表。2014年のソチ五輪では6位となり、1年の休養を経て昨シーズンに復帰したが、結果はふるわず。

「このような決断になりましたが、私のフィギュアスケート人生に悔いはありません。これは、自分にとって大きな決断でしたが、人生の中の1つの通過点だと思っています。この先も新たな夢や目標を見つけて、笑顔を忘れずに、前進していきたいと思っています」とつづり、「皆様、今までたくさんの応援、本当にありがとうございました」とファンへの感謝を語っている。(modelpress編集部)

情報:浅田真央オフィシャルサイト
【Not Sponsored 記事】

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