日向坂46影山優佳「少し後悔していることがあります」約12分間のスピーチで語った本音と感謝<全文/影山優佳卒業セレモニー>
2023.07.20 00:00
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日向坂46が19日、東京国際フォーラムにて1期生・影山優佳の卒業セレモニーを開催。公演の終盤には、影山が約12分間にわたり思いを語る場面があった。
影山優佳、約12分間のスピーチで思い語る
影山は公演の終演、自身のサイリウムカラーでもある赤のドレス姿でステージに登場。「皆さんへの思いをちょっと覚えきれなかったのでお手紙にさせていただきました」と切り出すと、「今年の2月17日に卒業発表してから、丸5ヶ月が過ぎました。私が卒業を決意した時からすると、もう1年以上は経っていたのかなと思います」と卒業発表からの活動を回顧。
「私は先程あげたような人生の分岐点の時間に、深く谷底に突き落とされた時間を過ごしてしまったこともありました」と振り返ると、自身が学業のため2018年6月から2020年5月まで休業していたことに触れ「完璧でなければ私じゃないのだと、常に私という存在に後ろめたさを感じていました。卒業を発表してから今日までも正直怖い思いを、悲しい思いをするなどして、自分自身へ不安を感じることがよくありました」と赤裸々な思いを明かした。
影山優佳、日向坂46の活動での後悔語る
さらに、そんな自身を支えてくれた存在はメンバーやスタッフ、ファンだったと語った影山は「今でも少し後悔していることがあります」と語り、「それは『耳の特性でライブに不安を感じている』とカミングアウトしたことです」と告白。復帰後、耳の不調によりライブを欠席していたことを説明し「これを言ったことで、皆さんが私たちのライブで感じてもらった幸せとか勇気とか元気とか、楽しさの記憶が『影ちゃんに無理をさせてしまったのかもしれないな』っていう申し訳なさの記憶に、私のせいでもしかしたら塗り替えられてしまったと思うかもしれない、そんな人もいるかもしれないと思いました。本当にごめんなさい」と謝罪。
現在はライブを観賞したり、ステージ上に立ったりすることはできると話しつつ「ただ、こんなにたくさんの愛を持った皆さんに来ていただける大きな会場でやる日向坂のライブは、私の中では、イヤモニの中の音、耳の中の音がとても大きな音に感じてしまうということがあります」と続け、「だけと言えば、それだけのことです。でも、私にとって大好きな日向坂のライブで苦しい顔をしてしまったり気が散ってしまって思うようなパフォーマンスができなかったりする自分が、心底許せませんでした」と悔しさを滲ませながら語った。
影山優佳、挫折&失敗乗り越え「今の私があります」
そして、苦しい思いをしていた自身を「常に輝き続ける必要はないんだよ」とファンが声を掛けてくれたと明かした影山は「そのおかげで今はもうちょっと周りが見えるようになって、気持ちも穏やかになってきて『やっぱり私、日向坂大好きだな』ってこととか、『表現の活動、私大好きなんだな』ってことを実感することができています」と少しずつ自分を認められるようになったことを告白。「色々な挫折や失敗がこの身に降りかかっても、メンバー、スタッフさん、そして今こうして温かい眼差しを向けてくださっている皆さんが背中を押してくれたから、今の私があります」と続け、最後には「皆さんに会えなくなることも、寂しい、悔しい。切ないけど、だからこそ、もっと頑張って這いつくばって生きて行きます。これからもよろしくお願いします」と涙ながらに呼び掛けていた。
以下、スピーチ全文。
影山優佳スピーチ全文
(ドレス姿を見せながら)かわいいですか(笑)?ありがとうございます。皆さんへの思いをちょっと覚えきれなかったのでお手紙にさせていただきました。ここで読ませていただきます。話したいことが多すぎて6枚になってしまったので、ちょっと早口で(笑)。お気軽にお聞きください。
こんちゃ!日向坂46の影山優佳です。今回は影山優佳卒業セレモニーに足を運んでくださったり、配信を観てくださったり、本当にありがとうございます。あ、あともう1つ自己紹介をさせてください!あなたのハートにゲーゲンプレス!こんにちは~日向坂46の影山優佳で~す!
ありがとうございます。私はですね、今まで日向坂のグループでの活動の中でこのキャッチコピーを披露することが、実はあまりなかったので、これも私のやり残したことということで、今この場にいる皆さん、配信をご覧の皆さんと一緒に叶えられたことが本当に嬉しいです。来てくださってありがとうございます。
(拍手)
今年の2月17日に卒業発表してから、丸5ヶ月が過ぎました。私が卒業を決意した時からすると、もう1年以上は経っていたのかなと思います。
加入したばかりの頃の私も、高校の単位が足りなくて活動を休止した私も、自分の全てだと思っていたものを失った時の私も、今こうしてこんなにも素敵な場所で素敵な皆さんに、私の卒業を祝ってもらえていること、想像できていなかったんじゃないかなと思います。
ここから私のこれまでだったり、今の思いなど、少し込み入った話をするかもしれません。伝わりにくい表現がありますこと、お許しください。
私は先程あげたような人生の分岐点の時間に、深く谷底に突き落とされた時間を過ごしてしまったこともありました。人は私を完璧だと言ってくれるけど、私は完璧じゃない。だからこそ完璧じゃないといけない、完璧でなければ私じゃないのだと、常に私という存在に後ろめたさを感じていました。
卒業を発表してから今日までも正直怖い思いを、悲しい思いをするなどして、自分自身へ不安を感じることがよくありました。でも今は、こんなにもこんなにも私のことを支えてくれる人が、直接であってもなくても、応援の声を掛けてくれる人がいるんだと、皆さんの力を借りて胸を張ることができています。本当にありがとうございます。
(拍手)
振り返ると、休業から明けて復帰することを進めてくれたのも、なかなかに負荷の高い個人活動との両立を応援し続けてくれたのも、メンバーのみんな、スタッフの皆さん、そしてファンの皆さんでした。今の私は皆さんのおかげでここに立てています。
そんな中で、私は今でも少し後悔していることがあります、それは「耳の特性でライブに不安を感じている」とカミングアウトしたことです。
これを言ったことで、皆さんが私たちのライブで感じてもらった幸せとか勇気とか元気とか、楽しさの記憶が「影ちゃんに無理をさせてしまったのかもしれないな」っていう申し訳なさの記憶に、私のせいでもしかしたら塗り替えられてしまったかもしれない、そんな人もいるかもしれないと思いました。本当にごめんなさい。
今の状態でいうと、舞台を観に行くのが好きだったり、あるいはライブの多くも観に行くことができる程度なんですね。もしかしたら(また)こうやって立つこともできるかもしれません。
ただ、こんなにたくさんの愛を持った皆さんに来ていただける大きな会場でやる日向坂のライブは、私の中では、イヤモニの中の音、耳の中の音がとても大きな音に感じてしまうということがあります。だけと言えば、それだけのことです。でも、私にとって大好きな日向坂のライブで苦しい顔をしてしまったり気が散ってしまって思うようなパフォーマンスができなかったりする自分が、心底許せませんでした。
ライブをお休みさせていただくというお知らせは、みんなのように「また輝いて生きる」ために、いつも無理をし過ぎてしまう私を許してしまうように、「自分に素直にならなきゃな、変わらなきゃな」と思っての言葉たちでした。そして、その後の期間で、「常に輝き続ける必要はないんだよ」っていうことを皆さんに教えていただきました。
そのおかげで今はもうちょっと周りが見えるようになって、気持ちも穏やかになってきて「やっぱり私、日向坂大好きだな」ってこととか、「表現の活動、私大好きなんだな」ってことを実感することができています。
今は視力が2.0で、ちょっと人混みが苦手で、でも家の外から夜ご飯の匂いが当てられるみたいな、ちょっと感覚の鋭い自分を好きでいたい、と思えるようになって。
皆さんにも自分自信を愛して…というのは、今こうして聞いてくれているファンの皆さんだけじゃなくて、メンバーにも伝えたい言葉です。自分を愛してください。
メンバーへのより深い思いみたいな、こういうスピーチで話すと思うんですけど、ちょっと気恥ずかしいので、それぞれに実はお手紙を書いてきたので、また後で渡したいと思いますが、ここではちょっと軽くお話しようかなと思います。
同期。先にいなくなってごめん。1期は「誰かが辞める時は“せーの”でみんなが辞める時だ」っていう話が大好きだった。私が甘えられるようになったことを成長だと言ってくれてありがとう。みんなに会えたことが私の人生の誇りだよ。
後輩。ひらがなけやき、日向坂に入ってきてくれてありがとう。このグループを愛してくれてありがとう。前に進みたいのに前がわからなくなることだって、自分が何者かわからなくなることだって、まぁ、大体笑ってりゃなんとかなる。私が人生を持って証明するぞ。これからを頼んだぞ。
はい…(笑)すいません。失礼いたします。ちょっと意気込んでしまいました(笑)。
改めて、色々な挫折や失敗がこの身に降りかかっても、メンバー、スタッフさん、そして今こうして温かい眼差しを向けてくださっている皆さんが背中を押してくれたから、今の私があります。私って本当に幸せものです。出会ってくださってありがとうございます。
(拍手)
ありがとうございます。これからのことについて話したいと思います。まず抽象的なことを言うと、先ほどのVTRでもあったんですけど、自分を許せるようになりたいです。そして、もっともっともっと好きな人間になって、ある日どこからか「影山優佳ちゃんって日向坂にいたんだね。あそこってすごいんだね」みたいな話が聞こえてくるようになったらいいなって思います。
具体的にっていうと、どうなっていくか私自身もわからないです。お芝居を観ることが大好きなので、そちらに踏み出ていくのかもしれないし、あるいはちょっと充電するのかもしれないです。また、不思議なようわからん資格とか見つけて勉強するのかなっていうこともあるかもしれない。それでも、皆さん、どんな未来になっても、私を温かく見守っていてくれませんでしょうか。
(拍手)
ありがとうございます。見守らなくても、なんかちょっと頭の片隅にでも、なんか脳内メーカーの端のちょん、ぐらいでも入れてもらえたらなと思います。そして、日向坂をよろしくお願いします。日向坂はこれからです。
最後に1つ、私らしくここで豆知識をお話ししたいと思います。「一番星」とは、夕暮れの時に空を見上げて、あなたが1番はじめに見ることのできた星です。そうです。あなたが初めて認識した星です。あなたにとっての1番はなんですか。
先ほど皆さんから「輝き続ける必要はない」と教えてもらったと話したんですけど、あなたが方向だったり目標だったりを見失ってしまった時に、ぱっと辺りを照らせる、そんな温かい星に私はなりたいです。これからも日向坂46をよろしくお願いします。影山優佳もちょっとだけよろしくお願いいたします。
と、まぁここまで書いたんですけど…やっぱりね、寂しいのよ(笑)。メンバーに会えなくなることも、みんなにね、皆さんに会えなくなることも、寂しい、悔しい。切ないけど、だからこそ、もっと頑張って這いつくばって生きて行きます。これからもよろしくお願いします。
2023年7月19日、日向坂46影山優佳。
影山優佳、卒業セレモニー開催
同公演は、1期生としてけやき坂46時代からグループを支えてきた影山が“やり残したこと”が詰まったトークコーナーから、影山にとって久々となるライブパフォーマンスまでが詰まった卒業セレモニー。影山が“グループ一の才女”であることにちなみ、クイズ企画なども行われた。なお、4期生の竹内希来里は怪我の治療のため欠席となった。(modelpress編集部)
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