【特集】累計168万人動員“SHINee WORLD”の魅力を改めて検証―仲宗根梨乃ら関係者が語る“すべての人を虜にする”5人の素顔/ライブ名場面も厳選
2018.04.07 18:00
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SHINeeがこれまでの日本での活動を総括する自身初のベストアルバム『SHINee THE BEST FROM NOW ON』を4月18日にリリースする。デビューから5人一丸となって、光り輝きながら前へと進み続けた彼ら。収録曲のタイトルを眺めているだけでも、さまざまな思い出が蘇る。そんな中から、モデルプレスではライブに注目。2011年に日本での初単独公演を行うと、以降、日本各地を巡る全国ツアーを敢行。昨年4月4日の名古屋公演で日本での100公演を記録し、日本だけでもトップクラスの動員力を誇る。そして、先日行われた『SHINee WORLD THE BEST 2018~FROM NOW ON~』にて、通算120公演、168万人動員を記録するまでに至った。
“SHINee WORLD”と名付けられ、まさに彼らの表現が詰まった世界であり、そして彼らのファンのことであり、SHINeeのすべてと言ってもいいライブ。その魅力とパフォーマンスの実力を改めて検証すべく、モデルプレスでは“SHINee WORLD”に携わった関係者へ独占取材を実施。SHINeeへの想いが詰まった貴重なコメントが得られた。記事後半ではモデルプレスが選んだ改めて見て欲しい名場面もピックアップする。
「彼らとは2008年、韓国にてデビュー曲『Replay』の振り付けを教える際に初めて会いました。デビュー前の彼らはすごく新鮮で、ピュアで、緊張していて、真面目で、初々しく、礼儀正しく、挨拶のHugもできない感じでした。そして、吸収力が素晴らしく、毎回私が教える振り付けを一生懸命踊っていました」
振付師とアーティストという関係で出会った仲宗根さんとSHINee。デビュー10周年を迎える今、仲宗根さんとSHINeeとの付き合いも10年を迎える。
「10年という長いようであっという間の年月が経ち、去年の『SHINee WORLD 2017~FIVE』では、総合演出として改めて彼らと一緒に濃い日々を過ごしました。そして、その際に思ったことは、出会ったときから、彼らのピュアな部分は変っていないということです。
いろいろな思い出がありますが、今パッと思いつくのは、真剣で過酷な最中でも、メンバーのみんなと、いつもゲラゲラと笑っていたときです。
いつも誰かが誰かを笑わせている彼らとのお仕事は、いつも楽しい!
例えば、『Your Number』(2015年3月発売)の振りのリハーサルを韓国でしていた時、疲れもピークの中、音楽流すと、ミンホのラップの所でダンスステップをしながら5人がドアから出て行ってしまいました。
また、コンサート通しリハ中では、水中で撮影した『LUCIFER』の映像の内容(酸素ボンベのトレーニングから始まりスローテンポに合わせて踊る)をミンホが再現し始め、即座にジョンヒョンが酸素ボンベを持って来る役をし、踊りながらだんだん息が続かなくなるさまを皆で見ながらお腹が痛くなるほど笑いました。
しかし“It's show time”になった時、いつでも、才能を発揮する彼らに毎回感動しています。そんな5人を心から尊敬しています」
そんな風にSHINeeのすぐ側にいた仲宗根さんから見た、SHINeeの魅力についても教えてもらった。
「個性の全く違う5人で、一人ひとりに魅力があり、そしてチームワークが抜群で、メンバーそれぞれの細胞が一つになってSHINeeとなっている。多才で、アーティストとしても、人としても、SHINeeに触れたすべての人を虜にするパワーがあります。
もちろん彼らの歌、パフォーマンスもADDICTIVE。ファンに対する愛や通じ方、SHINeeとしての見せ方の理解、メンバー同士のケアもすごい。正直で、すごく思いやりがあり、優しい。常に進化し続け、色々な事にトライし、自分たちのものに変える才能も素晴らしいと思います。
そして、彼らが持っている明るさも魅力の一つだと思います。本当にいい所言ってたらキリがないくらい!
私が彼らの魅力をフルに出そうとして演出をした結果、彼らから、彼らの魅力を倍にして返されました。流石!
I love SHINee so much. 」
「以前、ステージでのリハーサルで演出が上手くいかなかったことがあります。その時の彼らは非常に険しい表情で、また熱のこもった言葉で僕たちに発信しました。でもそれは決してスタッフに文句を言っているのではなく、自分自身に対しての言葉でした。
“自分たちにまだ力がないから……本番までにもっともっと練習します。”
月日を重ねるごとにアーティストとしての自覚や魅力が増しています」
そして、「スタジオや楽屋で見せるお茶目ぶりもギャップがあって好き」という中村さんは、SHINeeとのこれまでの日々を思い返しながら、こんな言葉を残してくれた。
「これまで様々な出来事がありました。彼らほど涙を流したり、笑顔にさせられたアーティストもいません。僕の年齢に比べれば、彼らはまだ若いですが、心から尊敬出来るアーティストであることは間違いありません」
「いつも楽屋ではふざけあっているメンバーですが、一旦リハーサルに入るとストイックに一つひとつをこなしています。リハーサルをやってみて、自分自身で遅れをとっていることを感じると、スタッフに個々に相談して居残りをしたり、全体の開始時間より早く入って練習を行っている姿を見ることもあります。
以前、韓国でライブの振り入れをしている時、別のスケジュールで遅れて来たメンバーがいたので、先にリハーサルをしていたメンバーは休憩にして、遅れて来たメンバーの時間にしようとしました。けれども、先にいたメンバーも一緒に遅れて来たメンバーに教えながら振り入れを一緒にしていて。その姿を見たときは改めてメンバー同士の絆の強さを感じました」
そして、近くでメンバーを見ているからこそ、こんなこぼれ話も教えてくれた。
「ホールツアー中、メンバーは各地での食や文化にも興味を持っていました。その中でも特にうなぎが大好物で、ライブ前日にうなぎ屋さんに行った時、みんなで食事を終えて店を出ようとしたのですが、メンバー全員が『明日も来ますよね』と言いました(笑)。その言葉を聞いた時は、本当に好きなんだなと驚かされました」
山崎さんはそんなSHINeeについて、こう話す。
「5人それぞれが違う個性的なキャラクターで、パフォーマンス力、歌唱力も備えていて、尚且つ、グループとして最大限のパフォーマンスができるアーティスト集団。時には、お茶目な一面も見せるところもあり、女性も、男性も憧れるグループだと思います」
【1】『SHINee THE 1ST CONCERT IN JAPAN “SHINee WORLD”』より、「Replay -君は僕のeverything-」
2010年12月より、SHINee初の日本単独公演として行われた本ツアー。メンバーのほとんどがまだ10代と若かったが、衣装がモノトーンを基調としたものや、スーツっぽい形のものなどで実際より大人っぽい印象があった。だが「Replay -君は僕のeverything-」では日本版のMVにもリンクするような、カラフルな色合いのラフなスタイルの衣装に着替えて、等身大のSHINeeの魅力を発揮。リズミカルにステップを踏みながら、ときに笑顔を見せながら歌い、踊り、はつらつとした愛らしさを見せてくれた。そして、日韓ともにSHINeeのデビュー曲となったこの曲は、この後、ほぼ毎ツアーで歌われ、メンバーの成長とともに、聴こえ方や見え方が違って行く曲となっている。
【2】『SHINee WORLD 2014~I’m Your Boy~ Special Edition in TOKYO DOME』より、「Everybody」~「LUCIFER」
2015年、念願だった自身初となる東京ドーム公演のオープニングを飾った曲。広いドームをフラッグを持った大勢のダンサーが走り回り、その一部がアリーナ席中央に設けられた円形のステージへと集まる。パールアクアグリーンのレーザー光線が縦横無尽に空間を切り裂く中、円形ステージのフラッグの合間から、まるで異次元からワープしてきたような、ホワイトをベースにゴールドやシルバーでアクセントをつけた衣装をまとったメンバーが登場。そしてSEが止み、5人にライトが当たると「東京ドーム!」と叫んで、一斉に右手の人差し指を天に掲げる。
キーの「Are you ready?」の掛け声とともに踊りだしたメンバーが床へと倒れこみ、「Everybody」がスタート。世界的なコレオグラファーであるトニー・テスタ(マイケルジャクソンの最後のツアーになるはずだった「This is it」に振付師として携わっていた)が振付けたダンスで、5人それぞれがストーリー性のある動きをしながら、一つのダンスを作り出す5人のSHINeeだからこそ魅せられる1曲で、5人の歌と動きだけで5万人の観客を熱狂させる。最後は再び5人が揃って右手の人差し指を天に掲げ、そのまま「LUCIFER」へ。観客の掛け声も一層熱が入り、中盤からはダンサーも従え、よりダイナミックな動きで会場の一体感を高める。一瞬で観客を圧倒するパフォーマンス力で、初のドーム公演とは思えぬ風格を見せつけた。
【3】『SHINee WORLD 2016~D×D×D~ Special Edition in TOKYO DOME』より、「君のせいで」
2度目のドーム公演ということもあり、安定感と余裕をもって前回以上にファンと一体となって楽しむ内容に。「君のせいで」はこのドーム公演の前に行われていたアリーナツアーのファイナルで初披露され、ジョンヒョンが「悲しい歌詞とアッパーなダンス、覚えやすいメロディがポイント」と紹介したように、感傷的な歌詞に反して、激しいダンスが特徴的な1曲。これまでの曲とはまた違ったSHINeeの姿を堪能できる。そして、その後のライブでも毎回披露される曲となり、SHINeeの表現力の成長とともにより歌詞の世界観が深く染み入る名曲となっている。
【4】『SHINee WORLD 2017~FIVE~』より、「JULIETTE」~「Downtown Baby」
このツアーでの新しいチャレンジとして、「JULIETTE」、「Love Like Oxygen」、「Hello」、「Downtown Baby」を、アコースティックバージョンにアレンジを変えて披露。メンバーはスツールに腰掛け、背後のバンドが奏でる生音に乗せていつも以上に丁寧に歌を届ける。原曲より音数が少なくなるところを、フェイクやハモりを入れて、メンバーの声によって彩を加え、テンポを落とすことでより歌詞がはっきりと伝わることから、一つ一つの言葉に感情がこもる。それぞれの曲で普段とは違う歌の世界観が広がり、改めてSHINeeの歌唱力と表現力の高さに気づかされた。
【5】『SHINee WORLD THE BEST 2018~FROM NOW ON~』より、「From Now On」
SHINeeの5人での最新曲をドーム公演の最後の曲として披露。真っ白なスーツの胸に赤いバラを挿したメンバーが、5本並べられたスタンドマイクの前に立って歌い上げたバラード。シンプルなピアノの伴奏に5人それぞれの声が際立ち、これまでの愛と感謝を伝えつつ、“そばにいるよ”と誓う――目に涙をためながら、それでもこの歌に込めた想いを伝えようとするメンバーの姿が印象に強く残り、そのときはただただ悲しい歌に聴こえてしまっていたが、改めて音源として聴くと、“そばにいるよ”という約束が心に響く。たとえ目に見えるSHINeeの姿が変わろうとも、心に響くSHINeeは変わらない。これから先もずっとSHINeeがそばにいてくれると信じられた。
(modelpress編集部)
目次
「いつも誰かが誰かを笑わせている彼らとのお仕事は、いつも楽しい!」(演出:仲宗根梨乃さん)
SHINeeとは、2008年、韓国でのデビュー曲「Replay」の振り付けを担当して以来の付き合いとなる仲宗根さん。まさにSHINeeの誕生から共にし、『SHINee WORLD 2017~FIVE』からはライブ全体の演出も手がけるようになり、これまでのSHINeeの歩みを最も良く知る人物の一人である。「彼らとは2008年、韓国にてデビュー曲『Replay』の振り付けを教える際に初めて会いました。デビュー前の彼らはすごく新鮮で、ピュアで、緊張していて、真面目で、初々しく、礼儀正しく、挨拶のHugもできない感じでした。そして、吸収力が素晴らしく、毎回私が教える振り付けを一生懸命踊っていました」
振付師とアーティストという関係で出会った仲宗根さんとSHINee。デビュー10周年を迎える今、仲宗根さんとSHINeeとの付き合いも10年を迎える。
「10年という長いようであっという間の年月が経ち、去年の『SHINee WORLD 2017~FIVE』では、総合演出として改めて彼らと一緒に濃い日々を過ごしました。そして、その際に思ったことは、出会ったときから、彼らのピュアな部分は変っていないということです。
いろいろな思い出がありますが、今パッと思いつくのは、真剣で過酷な最中でも、メンバーのみんなと、いつもゲラゲラと笑っていたときです。
いつも誰かが誰かを笑わせている彼らとのお仕事は、いつも楽しい!
例えば、『Your Number』(2015年3月発売)の振りのリハーサルを韓国でしていた時、疲れもピークの中、音楽流すと、ミンホのラップの所でダンスステップをしながら5人がドアから出て行ってしまいました。
また、コンサート通しリハ中では、水中で撮影した『LUCIFER』の映像の内容(酸素ボンベのトレーニングから始まりスローテンポに合わせて踊る)をミンホが再現し始め、即座にジョンヒョンが酸素ボンベを持って来る役をし、踊りながらだんだん息が続かなくなるさまを皆で見ながらお腹が痛くなるほど笑いました。
しかし“It's show time”になった時、いつでも、才能を発揮する彼らに毎回感動しています。そんな5人を心から尊敬しています」
そんな風にSHINeeのすぐ側にいた仲宗根さんから見た、SHINeeの魅力についても教えてもらった。
「個性の全く違う5人で、一人ひとりに魅力があり、そしてチームワークが抜群で、メンバーそれぞれの細胞が一つになってSHINeeとなっている。多才で、アーティストとしても、人としても、SHINeeに触れたすべての人を虜にするパワーがあります。
もちろん彼らの歌、パフォーマンスもADDICTIVE。ファンに対する愛や通じ方、SHINeeとしての見せ方の理解、メンバー同士のケアもすごい。正直で、すごく思いやりがあり、優しい。常に進化し続け、色々な事にトライし、自分たちのものに変える才能も素晴らしいと思います。
そして、彼らが持っている明るさも魅力の一つだと思います。本当にいい所言ってたらキリがないくらい!
私が彼らの魅力をフルに出そうとして演出をした結果、彼らから、彼らの魅力を倍にして返されました。流石!
I love SHINee so much. 」
「心から尊敬出来るアーティストであることは間違いありません」(舞台監督:中村康秀さん)
デビュー前のライブ(『SHINee THE 1ST CONCERT IN JAPAN “SHINee WORLD”』2010年開催)から、SHINeeのライブ演出に携わってきた中村康秀さん。ライブにかけるSHINeeの想いを、一番近くで感じてきた。「以前、ステージでのリハーサルで演出が上手くいかなかったことがあります。その時の彼らは非常に険しい表情で、また熱のこもった言葉で僕たちに発信しました。でもそれは決してスタッフに文句を言っているのではなく、自分自身に対しての言葉でした。
“自分たちにまだ力がないから……本番までにもっともっと練習します。”
月日を重ねるごとにアーティストとしての自覚や魅力が増しています」
そして、「スタジオや楽屋で見せるお茶目ぶりもギャップがあって好き」という中村さんは、SHINeeとのこれまでの日々を思い返しながら、こんな言葉を残してくれた。
「これまで様々な出来事がありました。彼らほど涙を流したり、笑顔にさせられたアーティストもいません。僕の年齢に比べれば、彼らはまだ若いですが、心から尊敬出来るアーティストであることは間違いありません」
「メンバー同士の絆の強さを感じました」(ライブ制作:山崎晃義さん)
ライブ制作という、メンバーを含む企画チームが考えた演出内容などを、実現可能な形にしてライブの開催までを担う仕事をしている山崎晃義さん。舞台裏のメンバーと直接交流することも多く、メンバーを常に見守っている。「いつも楽屋ではふざけあっているメンバーですが、一旦リハーサルに入るとストイックに一つひとつをこなしています。リハーサルをやってみて、自分自身で遅れをとっていることを感じると、スタッフに個々に相談して居残りをしたり、全体の開始時間より早く入って練習を行っている姿を見ることもあります。
以前、韓国でライブの振り入れをしている時、別のスケジュールで遅れて来たメンバーがいたので、先にリハーサルをしていたメンバーは休憩にして、遅れて来たメンバーの時間にしようとしました。けれども、先にいたメンバーも一緒に遅れて来たメンバーに教えながら振り入れを一緒にしていて。その姿を見たときは改めてメンバー同士の絆の強さを感じました」
そして、近くでメンバーを見ているからこそ、こんなこぼれ話も教えてくれた。
「ホールツアー中、メンバーは各地での食や文化にも興味を持っていました。その中でも特にうなぎが大好物で、ライブ前日にうなぎ屋さんに行った時、みんなで食事を終えて店を出ようとしたのですが、メンバー全員が『明日も来ますよね』と言いました(笑)。その言葉を聞いた時は、本当に好きなんだなと驚かされました」
山崎さんはそんなSHINeeについて、こう話す。
「5人それぞれが違う個性的なキャラクターで、パフォーマンス力、歌唱力も備えていて、尚且つ、グループとして最大限のパフォーマンスができるアーティスト集団。時には、お茶目な一面も見せるところもあり、女性も、男性も憧れるグループだと思います」
モデルプレスが選んだ改めて見て欲しい名場面
2010年に開催した、初の日本単独コンサート『SHINee THE 1ST CONCERT IN JAPAN “SHINee WORLD”』から、毎年、日本でも“SHINee WORLD”と名付けたツアーを行ってきたSHINee。毎回、数多くの名場面が生まれたが、その中からモデルプレスが厳選した5つの場面を紹介。【1】『SHINee THE 1ST CONCERT IN JAPAN “SHINee WORLD”』より、「Replay -君は僕のeverything-」
2010年12月より、SHINee初の日本単独公演として行われた本ツアー。メンバーのほとんどがまだ10代と若かったが、衣装がモノトーンを基調としたものや、スーツっぽい形のものなどで実際より大人っぽい印象があった。だが「Replay -君は僕のeverything-」では日本版のMVにもリンクするような、カラフルな色合いのラフなスタイルの衣装に着替えて、等身大のSHINeeの魅力を発揮。リズミカルにステップを踏みながら、ときに笑顔を見せながら歌い、踊り、はつらつとした愛らしさを見せてくれた。そして、日韓ともにSHINeeのデビュー曲となったこの曲は、この後、ほぼ毎ツアーで歌われ、メンバーの成長とともに、聴こえ方や見え方が違って行く曲となっている。
【2】『SHINee WORLD 2014~I’m Your Boy~ Special Edition in TOKYO DOME』より、「Everybody」~「LUCIFER」
2015年、念願だった自身初となる東京ドーム公演のオープニングを飾った曲。広いドームをフラッグを持った大勢のダンサーが走り回り、その一部がアリーナ席中央に設けられた円形のステージへと集まる。パールアクアグリーンのレーザー光線が縦横無尽に空間を切り裂く中、円形ステージのフラッグの合間から、まるで異次元からワープしてきたような、ホワイトをベースにゴールドやシルバーでアクセントをつけた衣装をまとったメンバーが登場。そしてSEが止み、5人にライトが当たると「東京ドーム!」と叫んで、一斉に右手の人差し指を天に掲げる。
キーの「Are you ready?」の掛け声とともに踊りだしたメンバーが床へと倒れこみ、「Everybody」がスタート。世界的なコレオグラファーであるトニー・テスタ(マイケルジャクソンの最後のツアーになるはずだった「This is it」に振付師として携わっていた)が振付けたダンスで、5人それぞれがストーリー性のある動きをしながら、一つのダンスを作り出す5人のSHINeeだからこそ魅せられる1曲で、5人の歌と動きだけで5万人の観客を熱狂させる。最後は再び5人が揃って右手の人差し指を天に掲げ、そのまま「LUCIFER」へ。観客の掛け声も一層熱が入り、中盤からはダンサーも従え、よりダイナミックな動きで会場の一体感を高める。一瞬で観客を圧倒するパフォーマンス力で、初のドーム公演とは思えぬ風格を見せつけた。
【3】『SHINee WORLD 2016~D×D×D~ Special Edition in TOKYO DOME』より、「君のせいで」
2度目のドーム公演ということもあり、安定感と余裕をもって前回以上にファンと一体となって楽しむ内容に。「君のせいで」はこのドーム公演の前に行われていたアリーナツアーのファイナルで初披露され、ジョンヒョンが「悲しい歌詞とアッパーなダンス、覚えやすいメロディがポイント」と紹介したように、感傷的な歌詞に反して、激しいダンスが特徴的な1曲。これまでの曲とはまた違ったSHINeeの姿を堪能できる。そして、その後のライブでも毎回披露される曲となり、SHINeeの表現力の成長とともにより歌詞の世界観が深く染み入る名曲となっている。
【4】『SHINee WORLD 2017~FIVE~』より、「JULIETTE」~「Downtown Baby」
このツアーでの新しいチャレンジとして、「JULIETTE」、「Love Like Oxygen」、「Hello」、「Downtown Baby」を、アコースティックバージョンにアレンジを変えて披露。メンバーはスツールに腰掛け、背後のバンドが奏でる生音に乗せていつも以上に丁寧に歌を届ける。原曲より音数が少なくなるところを、フェイクやハモりを入れて、メンバーの声によって彩を加え、テンポを落とすことでより歌詞がはっきりと伝わることから、一つ一つの言葉に感情がこもる。それぞれの曲で普段とは違う歌の世界観が広がり、改めてSHINeeの歌唱力と表現力の高さに気づかされた。
【5】『SHINee WORLD THE BEST 2018~FROM NOW ON~』より、「From Now On」
SHINeeの5人での最新曲をドーム公演の最後の曲として披露。真っ白なスーツの胸に赤いバラを挿したメンバーが、5本並べられたスタンドマイクの前に立って歌い上げたバラード。シンプルなピアノの伴奏に5人それぞれの声が際立ち、これまでの愛と感謝を伝えつつ、“そばにいるよ”と誓う――目に涙をためながら、それでもこの歌に込めた想いを伝えようとするメンバーの姿が印象に強く残り、そのときはただただ悲しい歌に聴こえてしまっていたが、改めて音源として聴くと、“そばにいるよ”という約束が心に響く。たとえ目に見えるSHINeeの姿が変わろうとも、心に響くSHINeeは変わらない。これから先もずっとSHINeeがそばにいてくれると信じられた。
(modelpress編集部)
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