Crystal Kay“考えたことがなかった”初挑戦「純粋にただ好きっていう、一番ピュアな恋愛」 モデルプレスインタビュー
2016.04.01 19:00
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アーティストのCrystal Kay(30)が、モデルプレスのインタビューに応じた。昨年6月に本格復帰を果たした彼女は、3月23日に2016年第1弾シングルとして「サクラ」をリリース。自身初の桜ソングは、春先にぴったりの温かく切ないメロディーと歌詞が心に刺さるミディアム・バラード。今回のインタビューでは、楽曲への想いはもちろん、この季節ならではの質問にたっぷりと答えてもらった。
「考えたことがなかった」初挑戦
― 桜ソングは今や日本の春の定番になったという印象もありますが、元々歌ってみたいという気持ちはありましたか?Crystal Kay:今までは自分がそういう作品を出すっていうことは考えたことがなかったかもしれないです。でも、この曲はすべて日本語であることも含めて最初に聴いた瞬間から、メロディのキレイなとても“和”を感じさせる凄く良い曲だと思ったんです。それで、そういえば桜ソングって出したことなかったなって思って今回リリースさせていただくことになりました。この季節になると毎年いろんな桜ソングがリリースされますけど、その中でもお気に入りの1曲になっていただけたら嬉しいなって思ってます。
― 切ない曲ですが、ノスタルジックな雰囲気もあるので、優しい手触りになっていますよね?
Crystal Kay:そうですね。桜の花を見ながら昔の恋を思い出しているような楽曲なので、切ないけど優しいし、そこに大人になった自分の感覚も入っている。若い頃、こんな恋もしたなっていう懐かしさはあるんですけど、それを引きずっているわけではなく、今はしっかり自分の道を歩いている女性の曲になっているんです。だから、私も歌う時、優しさだけではなく、芯にある強さも表現したいなって思いました。恋愛に限らず、別れを経て成長することってありますからね。
「純粋にただ好きっていう、一番ピュアな恋愛」
― この曲の主人公が思い出している恋は、きっと学生時代の恋なんでしょうね。終わってしまった幼い恋だけど、とても大切な恋だったということが伝わってきました。Crystal Kay:ミュージックビデオもまさしくその通りで。男性が学生時代からカメラマンを目指していて、その夢を叶えるために彼女とお別れてしまった。そして、夢を叶え、大人になって、昔よく彼が彼女の写真を撮っていた桜並木がある川にやってくるんです。そこで写真を撮っていると、彼女が婚約者を連れて歩いてくる…というストーリーMVになっています。
― 切ない…その時代の恋愛って綺麗な記憶として残ることが多いですからね。
Crystal Kay:純粋にただ好きっていう、一番ピュアな恋愛だと思います。離れたくない、でもお互いに夢がある。そのために大切な恋を手離さなきゃいけないっていう初めての経験を卒業の時にはすると思うんですよ。大人へのステージをひとつ上がるというか。そういう思い出があるからこそ、宝物みたいに心に深く残り続けるんだと思います。
― なるほど。歌詞の中に「永遠は無いんだと知った」というフレーズがありますが、それが大人への階段を上るということなんでしょうか?
Crystal Kay:そうですね。優しい曲なんですけど、そこで凄く現実的なことを言っているので、私も心に刺さりました。若い頃は、これは永遠に続くって思っていることがたくさんありますけど、実際はそうじゃない。それをひとつひとつ知っていくのが大人になるっていうことだと思うので、この楽曲に描かれた別れはその最初の経験なんだと思います。そして、それを自分なりに受け止めて自分の道を進んで行った結果、今がある。だからこそ、綺麗なメロディの曲なんですけど、綺麗に歌うだけじゃなく、芯があるように歌うことを意識したんです。それにNYから帰ってきて最初のレコーディングでもあったので、日本語をちゃんと伝えられるようにっていうことにも気を使っていた気がします。
恋する女性にアドバイス「女性は吹っ切るのも早い」
― 自分自身で経験することが大きな糧になるのだと。ちなみに、春という季節はCrystak Kayさんにとっては、どういう季節ですか?Crystal Kay:やっぱり新しい始まりの季節っていう感じですね。春って匂いも違うし、陽の当たり方や温かさも冬とは変わるので、それが凄く好きなんです。だから、それも含めてとてもスタートに良い時期だなって思いますね。
― 今「サクラ」のような恋を経験している女性にCrystal Kayさんがアドバイスをするなら、どんな言葉をかけますか?
Crystal Kay:ここで終わりじゃないから、そんなにネガティヴに受け取らなくてもいいのかもしれないということですね。やっぱり、そういうのって縁だから、縁があればまた会えるかもしれない。もし会えなかったら、そういう縁じゃなかったっていうことなんでしょうけど、それで自分が前に進んで行くのを止めることはできないじゃないですか。だから、今は辛いかもしれないけど、また出会いはあるので、あまり重く受け止めすぎなくてもいいのかなって思います。特に女性は吹っ切るのも早いですしね(笑)。
「夢を叶える秘訣」は?
― この「サクラ」の主人公も、ひとつの別れを経て自分の夢に向かっていったんだと思いますが、Crystal Kayさんの考える「夢を叶える秘訣」を教えて下さい。Crystal Kay:自分が本当にやりたいことかどうかを見極めることだと思います。でも、正直言うと、その答えって私には難しいんですよ。私は小さい時から歌を歌っていましたし、デビュー曲の「Eternal Memories」もCMソングになったりという、すごくラッキーな形だったので。それだけに、むしろ夢に向かってがんばっている友達を見ると凄いなって思います。ただ、そういう人たちって、やっぱり言うだけじゃなく、ちゃんと行動してるし、努力してるんですよ。だから、たぶん、これをやった方がいいかもっていうようなアイディアとかが浮かんだら、すぐにやってみた方がいいんだと思います。特に夢の場合は、それが何かのきっかけになったりすると思いますから。
― Crystal Kayさんの場合で言えば、途中で辞めずにやり続けたっていうのも大きかったのでは?
Crystal Kay:私は他にできることがなかったっていうのもあるんですけど(笑)、辞めちゃったら終わりますからね。でも、やっぱり歌うことが好きだったから、他には考えられなかった。そういう意味でも、本当にやりたいことかどうかを見極めるっていうのは大切だと思います。世の中には、大器晩成型というか凄く遅咲きの方もいるじゃないですか。それまでぜんぜん違う仕事をしていたのに、大好きなことが見つかって、「ああ、私にはこれなのかも!」と思って年齢を重ねてからそれを始めるっていうような。だから、そういう気づきも大事な気がします。本当に好きだからこそパッションが生まれるし、行動的にもなれる。そういうことを職業にできたら理想的なんじゃないかなって思います。
「若い世代に届くように…」変わっていく価値観
― カップリングの「Waiting For You」は、まさに夢に向かって進んでいくというポジティヴな楽曲ですよね。それだけにとてもエネルギーを感じました。Crystal Kay:この曲は「サクラ」とちょっと違って、もっとテンポ感と元気さがあるものをイメージしました。でも、テーマは共通していて、「Waiting For You」は、ちょうど卒業した直後の人が未来に向かって行く感じを描いた楽曲なんです。どちらも卒業シーズンには合っているので、併せて聴いてもらえると良いなと思ってカップリングにしたんです。
― 若いリスナーたちに対してのメッセージがありますよね?
Crystal Kay:そうですね。それがメイン。若い世代に届くようにって思いながら作っていた気がします。自分を信じないと何も始まらないし、一歩踏み出すには勇気がいるけど、踏み出さないまま終わるのが一番嫌じゃないですか。だから、それを伝えたかったんです。
― そういう楽曲を作ったのは、自分よりも若い世代にメッセージを伝えたいという気持ちが大きくなってきたからでしょうか?
Crystal Kay:そうですね。年齢を重ねていく中で、自分のためじゃなく聴いている人のために歌うっていう気持ちが大きくなってきたんです。それに、そういう歌を求めている人もたくさんいると思うので、それなら意味があるものを歌いたい。だから、この曲を聴いて踏み出す勇気を持ってくれたら良いなと思ってます。
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
Crystal Kay プロフィール
1986年2月26日生まれ。初仕事は4歳の頃、CMソングを歌ったこと。1999年、13歳の頃に「Eternal Memories」でシングルデビューを果たす。2005年にリリースした16枚目のシングル「恋におちたら」がヒットを記録。以後、数々の作品を発表し、9月16日には、安室奈美恵とのコラボレーション楽曲で今年第2弾となるシングル「REVOLUTION」をリリースし、12月16日に約3年ぶりのアルバム「Shine」をリリース。2016年3月23日には、自身初の桜ソング「サクラ」を発表した。
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