BIGBANG、3年ぶりカムバック作『MADE SERIES』を解剖(左から)V.I、G-DRAGON、SOL、T.O.P、D-LITE

BIGBANGメンバーによる楽曲&MV解説!3年ぶりカムバック作『MADE SERIES』を解剖

2016.02.23 06:00

2015年、3年ぶりのカムバックプロジェクト『MADE SERIES』で全世界を沸かせたBIGBANG。同作は今月3日にジャパンニューアルバムとしてもリリースされ、人気曲「LOSER」「BANG BANG BANG」「IF YOU」の日本語バージョンが新たに収録された。ここではメンバーによる収録楽曲解説、MV撮影エピソードをお届け。各々がソロで活躍した3年間…さらなる“進化”を遂げて再結集したBIGBANGが、この1枚に凝縮したこだわりを語る。

  

メンバーによる『MADE SERIES』楽曲解説

BIGBANG Japan New Album『MADE SERIES』(2016年2月3日発売)
・「LOSER」
SOL:今作の中で一番最初に公開(リリース)された楽曲です。この曲を最初に公開することが決まったとき、僕の中でいいスタートが切れると思いましたし、実際にいいスタートを切ることができてとても嬉しかったです。今回のアルバムはプロデューサーのTEDDYさんがまず全体的なコンセプトを作ってくれて、いいメロディーやアイディアが思い浮かんだら、自由にメンバーが参加していくというやり方だったのですが、この曲では、僕の意見がたまたま運よく採用されて、作曲クレジットに名を連ねることができました。

SOL(ソル)
V.I:この曲のサビのパートは、なんと私、V.Iが担当させていただいております。正直、BIGBANGにとって3年ぶりの新曲なのに、その大事なパートを僕の声で大丈夫ですか?って最初は思ったのですが、プレッシャーを感じながらも成長した自分の声をみなさんに聴いていただけたらいいなと思いながら、一生懸命頑張ってレコーディングさせていただきました。人生、何もかもうまくいかなくて、諦めたくなる瞬間があるかもしれないけれど、LOSER(敗者、負け犬)はあなただけじゃない、世界中の人たちはみんなLOSERだから、WINNERはないから、あっ後輩のWINNERはいるけど(笑)、僕らも寂しさや悩みを抱えているLOSERだから大丈夫だよってメッセージを送っているんです。この曲を初めて聴いた瞬間、僕自身がまず励まされて、涙が出そうになりました。一瞬、切ない曲なのかな?と思うかもしれないのですが、疲れたとき、つらいときに「LOSER」を聴くと心がすごく温められるんじゃないかと思います。

V.I(ヴィアイ)
・「BANG BANG BANG」
T.O.P:BIGBANGというグループのパワー、エネルギーをダイレクトに感じていただける曲だと思います。そして、G-DRAGONさんの“一撃でゾッコン”というフレーズや“パンヤ パンヤ パンヤ”という単語(銃声の擬音語)が大きなインパクトを与えていると思います。

G-DRAGON:何か大ごとが起こる前、多くの人を煽るように、イントロからとてつもないスケール感を感じてもらえると思います。強烈なサウンドの中にユーモアを交えることでBIGBANGらしい遊び心を詰め込むことができましたし、ライブでも観客のみなさんと一緒に盛り上がることができると思います。

T.O.P(トップ)
・「IF YOU」
G-DRAGON:「FANTASTIC BABY」や「BANG BANG BANG」のように観客のみなさんと一体となって盛り上がる鮮烈なインパクトを与える楽曲もあれば、「BLUE」や「LOSER」のようにエモーショナルな楽曲、「BAD BOY」のように緩やかなテンポのR&Bなど、いろんなジャンルを表現できるのがBIGBANGの魅力にもなっていると思うのですが、「IF YOU」は、悲しい雰囲気を漂わせながらも、歌い方とか、全体的には淡々としているんです。僕が幼いころ聞いていた韓国の先輩の歌手の方たちの楽曲をイメージして作ったので、韓国の方はこの曲を聴くとどこか懐かしい感じがするかも。でも、日本の方には馴染みがないぶん、聴いてモヤモヤされる方がいらっしゃるかもしれませんが(苦笑)、新たなBIGBANGの側面、アコースティックな世界観に浸ってもらえたらと思います。

・「BAE BAE -KR Ver.-」
G-DRAGON:個人的には、BIGBANGの今までの楽曲の中で一番チャレンジした楽曲だと思います。“お餅(チャプサルトック)みたい 相性が”など、特徴的な歌詞とメロディー、サビでガラッと変わる展開など、1つの楽曲の中にいろんな要素を取り入れることができて、作業をするのがすごく楽しかったです。

G-DRAGON(ジードラゴン)
・「WE LIKE 2 PARTY -KR Ver.-」
V.I:この曲はライブの締めの曲といいますか、BIGBANGのパーティーに誘われて来たファンのみなさんと、BIGBANGのパーティーは最高だ!とみんなで手を振りながら、一緒に歌える、誰でも覚えやすいメロディーと癒されるビートがすごくいいと思います!

SOL:何も考えずに楽しめる楽曲だと思います。レコーディングのときに、歌詞に出てくる“D'yquem”というワインを実際にスタジオに持ってきて、それを飲みながら、パーティーをしている気分で楽しくレコーディングできました。そのときの僕らの雰囲気がそのままこの曲からは伝わってくると思います。

・「SOBER -KR Ver.-」
D-LITE:ステージでは一番自由だし、みんなノリノリの曲なんですけど、僕個人的なことを言わせていただけるとしたら、この曲でドラムを叩いています(照笑)。なので僕にとっては特別な楽曲になっています。SOBER(シラフ)なときに聴いても、そうじゃないときに聴いても楽しめる楽曲だと思います。

・「LET’S NOT FALL IN LOVE -KR Ver.-」
D-LITE:この曲ではこれまで僕たちが見せたことのない一面を見せることができたと思います。メロディーは美しいのですが、歌詞はクール。好きな相手との別れを描いた恋愛ソングになっているのですが、
正直、僕はこの歌詞に共感しないです(苦笑)。なぜなら、僕が大好きなファンのみなさんと別れたくないから。別れることを考えずにただ前を見て進みたいです(笑)。でも、さまざまな恋愛の形があると思いますから、こういう恋愛の形もあるんだと思って、純粋に曲として楽しんで聴いていただけたらと思います。

D-LITE(ディライト)
・「ZUTTER -KR Ver.- / GD&T.O.P」
T.O.P:韓国を含めアジアでHIP HOPのムーブメントが著しいですけど、アジアを代表するラッパー2人(GD&T.O.P)が提唱するHIP HOPをウイットに表現してみました。歌詞に僕が出演した映画『タチャ~神の手~』の登場人物名を入れてみたり、僕のリアルライフを特徴的に描いています。サウンド、歌詞、MV、すべてにおいて僕ららしいひねりの効いたユーモアを感じてもらえると思います。

ミュージックビデオのこだわり、撮影エピソード

・「LOSER」

SOL:この曲はL.Aで撮影したのですが、もともとはワールドツアー用の映像を撮影するために渡米したので、スケジュールがハードで、時間を切り刻みながらの撮影となりました。「LOSER」の最初のシーンは、僕がやったのですが、走ったり飛んだりするシーンが多くて、じつは冒頭で足をケガしてしまいました。すぐにL.Aのコリアンタウンの病院に行って治療を受けたので大事に至ることもなく、楽しく撮影することができました。

V.I:メンバーがそれぞれの男の感情を演技で表現しているですが、僕は“怒”の感情を表現しています。監督にいきなり「とにかく怒ってください」って言われて、このMVの中で猛烈に怒っています(笑)。

・「BANG BANG BANG」

G-DRAGON:僕たちがソルジャーに扮して、BIGBANGの旗を振ったり、巨大な戦車に乗ったり、一回見ただけでも記憶に残る衝撃的なMVになったと思います。強烈な色彩、スケール感溢れる映像で楽曲の世界を表すことができたと思います。

T.O.P:スペクタルな映画のキャラクターを演じるような感じで、自分でキャラ設定して撮影に臨みました。ちなみに僕のキャラクターは、スタンリー・キューブリックの映画「2001年宇宙の旅」のオマージュなのですが、映画のメッセージとは真逆に、宇宙服を着ている僕は自分の自我であって、最終的にその自我が崩れ落ちるという面白い表現ができたと思います。

・「BAE BAE -KR Ver.-」

G-DRAGON:僕がアイディアを出して、色気というものを直接的に表現しました。この曲は、各パートの歌詞が特徴的なので、その歌詞に合わせていきなりSOLが馬に乗って登場したり、D-LITEが無人島にいたり、T.O.Pがお花畑にいたり、それを歌うメンバーの特徴も考えて撮影しました。全体的にファンタジーで、浮世離れした雰囲気を出したくて、ラストにはみんなで月で踊っています。そして、お餅(チャプサルトック)も食べています(笑)。また衣装にもこだわり、僕が好きなラフシモンズというファッションブランドの10年、20年前のヴィンテージを着ています。

・「WE LIKE 2 PARTY -KR Ver.-」

SOL:BIGBANGの5人が済州島へ旅立つところからすべてセルフカメラで撮っていきました。BIGBANGの休日といいますか、このMVでは僕たちのリアリティーをみなさんに見せられたと思います。

V.I:実際にソウルの地下鉄に乗って空港に向かいました。済州島ではSOLさんの運転でみんなでドライブしたり、海に行ったり、カートに乗って遊んだり、夜にはペントハウスみたいな豪華なマンションの一室を貸し切ってハウスパーティーしたり、みんなでプールに飛び込んだり……無邪気にはしゃぐ5人、プライベートのBIGBANGを味わえると思います。メイクして衣装も身に着け、ステージ上でピッカピカな姿とはまた違ったBIGBANGの一面を見られるMVだと思います。

・「SOBER -KR Ver.-」

G-DRAGON:「SOBER」とは、“シラフ”という意味なのですが、夢を見ているような幻想的な感じをMVでも表現してみました。撮影の合間にはメンバーやスタッフたちとサッカーボールで遊んだり、V.Iと対決をしてみたり(メイキングに収録)、野外だったので気持ちも開放されて、久々にみんなとはしゃいで楽しかったです。

D-LITE:このMVの一番の見どころは、僕のドラム……アハハハ(照笑)。森の中で撮影をしたのですが、日差しが強くて、一生懸命ドラムを叩いていたら、暑くてとてもたくさん汗をかきました。そして、もうひとつの見どころは、ひとりひとりの異なるキャラクター。今回の『MADE SERIES』はMVがたくさんあって、その中でそれぞれが演技もしましたが、とくにこのMVでは5人のキャラクターが強く感じられると思います。撮影した場所が韓国の無人島だったこともあり、ずっとSOBER(シラフ)ではいられない状態でした(笑)。

・「LET’S NOT FALL IN LOVE -KR Ver.-」

D-LITE:5人が女優さんやモデルの方たちとカップルになって、別々のシチュエーションで撮影を行いました。撮影時間自体は短かったのですが、カップルの演技をしなければいけなかったので、終始、緊張しっぱなしでしたが、全体的に淡く爽やかな仕上がりになっていると思います。

T.O.P:このMVを撮影した後、監督さんから「こんなT.O.Pはデビュー以来初めてみた」と言われました。でも、僕が好きな女性を前にしたときはいつもこんな感じです(笑)。みなさんが知らない僕の一面をぜひこのMVを通して知っていただけたらと思います。

・「ZUTTER -KR Ver.- / GD&T.O.P」

T.O.P:GD&TOPでは、いつも遊びの延長戦的な感じで楽曲やMVを作っているのですが、何の理由もなく、ただただシリアスな人たちがいるHIP HOPシーンに対して、僕たちが一言モノ申す的な、シリアスじゃなくてもこれだけできるんだというのを抽象的に表現したMVになっています。2人で並んだトイレのシーンからはじまるのですが、歌詞に合わせて本物のブタが登場したり、最後まで何が起こるか予測がつかない短編映画のような面白い展開になっています。

3年連続日本ドームツアー、早くも映像リリース

BIGBANG
BIGBANGは現在、海外アーティスト史上初の3年連続日本ドームツアー「BIGBANG WORLD TOUR 2015 ~ 2016 [MADE] IN JAPAN」を開催中。23日・24日の東京ドーム公演でファイナルを迎え、24日には早くも同ツアーの模様をおさめたDVD&Blu-rayがリリースされる。(modelpress編集部)

インタビュー/星野彩乃

BIGBANG Japan New Album『MADE SERIES』

韓国のオリジナルバージョン8曲に、人気曲「LOSER」「BANG BANG BANG」「IF YOU」の日本語バージョンを新たに加えた計11曲を収録。DVD付には「LOSER」「BANG BANG BANG」日本語バージョンMusic Video、韓国オリジナル『MADE SERIES』のMusic Video集や2年連続ヘッドライナーとして出演した2015年8月22日大阪公演の「a-nation stadium fes. 2015」ライブ映像、他多数コンテンツを収録。初回生産限定となるDELUXE EDITIONには「BIGBANG JAPAN DOME TOUR 2014~2015 “X”」のファイナル公演を収録。

「BIGBANG WORLD TOUR 2015 ~ 2016 [MADE] IN JAPAN」DVD & Blu-ray

「BIGBANG WORLD TOUR 2015 ~ 2016 [MADE] IN JAPAN」DVD & Blu-ray(2016年2月24日発売)
2016年2月24日発売
5万5千人超満員の11月14日東京ドーム公演を収録したLIVE本編他、ファン投票でセットリストを決定した劇場限定プレミアムライブ「BIGBANG;BEST LIVE SELECTION 2012-2015」をコンパイル予定。初回生産限定となる豪華フォトブック付きSPECIAL BOX仕様のDELUXE EDITIONにはツアー各公演名珍場面集【SPECIAL FEATURES】、各公演LIVE映像で特別編集した【COLLECTION OF BEST MOMENTS】、更にマルチアングル映像も収録予定。2枚組みLIVE CDもパッケージング。
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