松井愛莉、ドS役で新境地「だんだん気持ち良くなっちゃった」＜「この男は人生最大の過ちです」インタビュー＞

速水もこみち＆松井愛莉出演「この男は人生最大の過ちです」とは

九瀬しき氏による同名の電子コミックをドラマ化した今作は、愛する女性に奴隷志願する“超ドM”社長・天城恭一（速水もこみち）と、社長から奴隷志願される“隠れドS”女子社員・佐藤唯（松井愛莉）による異色の“ツンドレ”ラブストーリー。

松井にインタビューを実施したのは昨年の12月中旬。撮影はすでにクランクアップを迎えていた。

松井愛莉、“隠れドS”役は「本当に楽しめた」

― “隠れドS”というインパクトのある役ですが、佐藤唯をどのような人物と捉えていますか？

松井：唯は芯が通っていて、自分の思っていることを何でも言える女性だと思いました。天城社長と出会うことによって、さらにヒートアップしていくのですが、社長にだけしか見せない一面も増えていきます。この2人の関係性が面白いので、注目して見てほしいです。

― 松井さんにSなイメージがなかったので、すごく意外な役だなと思いました。

松井：そうですよね（笑）。私も漫画を読んだとき唯って結構激しい女の子だと思ったので、最初は演じられるか不安でした。でも、監督と読み合わせをしたとき、そこまで唯のSっぽさを出さなくていいというか、ほかの役のキャラが立っているので、唯は唯一普通でいることの方が面白いというアドバイスをいただきまして。なので役作りのために特別なにかしたということはありませんでした。

― 特別に作り込んだことはなかったと。

松井：そうですね。なので、唯をやっていて、変な違和感はありませんでした。社長にドSな態度をするシーンは、最初は気を使いながら撮影していたのですが、やっていくうちにだんだん気持ち良くなっちゃって（笑）。スッキリした！楽しい！みたいな感じになりました（笑）

― 例えばどんな“S”シーンが気持ちよかったのでしょうか？

松井：私の場合は、罵倒したり、飛び蹴りしたり、胸ぐら掴んで持ち上げたり、パンチしたり、投げ飛ばしたり…とにかくいろんなことをしているんです。1話からけっこう激しいのですが、撮影を重ねるごとにどんどん快感になってきちゃって、本当に楽しみながらやりました。

松井愛莉、速水もこみちとの撮影を振り返る

― 社長役の速水さんとのシーンが多かったと思うのですが、撮影はいかがでしたか？

松井：盛りだくさんでしたね！毎話毎話なんかしら起こりますし、1つや2つ激しいシーンが盛り込まれています。もこみちさんは、本当に受け身が上手なので、私的にはありがたくてやりやすかったです。それに、アドバイスしてくださったり、気を使ってくださるので、本当に助かりました。

― リードしてくれたんですね！

松井：社長はちゃんと社長をしてくれました（笑）。カメラが回っていないときも。

― カメラが回ってないときは、どんなことをしてくれたのでしょうか？

松井：役とは真逆で本当に優しくて、気遣いが半端じゃないんです。私が手を噛むシーンがあるんですけど、「除菌しておきましたから」って。そこまで気を使わなくていいのにってくらい徹底してくれました。でも、もこみちさんにとってはそれが普通らしいので、こんなにいい人に会ったことがないって思いました。

― 2度目の共演ですが、久々にお会いしたときはどうでしたか？

松井：以前共演したときは先生と生徒役（ドラマ「地獄先生ぬ～べ～」）で今回と立場が違うので、最初はちょっと緊張しました。もこみちさんって本当に素晴らしい方なのですが、いろいろぶちかましてくるんです（笑）。リハでやらなかったことを本番でやってきたりとか、アドリブが多くて、耐えきれなくて笑ってしまいました。

― 大変だった撮影はありますか？

松井：朝までの撮影は辛かった（笑）。でも、それくらいしか思い出せないくらい、撮影自体は楽しくて、みんなと和気あいあいと進めることができました。あ、でもSなシーンを撮影しているとき、自分ではやりすぎたつもりはなかったのですが、監督に唯やりすぎだから抑えてって言われたことが何回かあり、さじ加減がわからないときがありました。あとは、笑いのツボにはまり過ぎて、撮影がなかなか進まなかったことも苦労かな。でも、本当にそれくらい楽しかったんです！

― なにがあって、笑いが止まらなかったのでしょうか？

松井：みんなの芝居が本当に面白いんです！笑って何回もNGを出してしまい、本当に申し訳なかったです。それくらいみんな独特でキャラが濃くて、誰と関わっても1回か2回は爆笑してしまいました。

― 演技じゃないとできない経験ですもんね！

松井：そうですね！こんなにも人を罵倒することも、噛んだりすることも、投げることもないので、個人的にはすごく楽しんでいました。

松井愛莉、今作への出演は「挑戦的」心境を明かす

― 出演が決まったときはどのような心境でしたか？

松井：不安でしかなかったです。台本を読んでてびっくりしましたし、こんなの私にできるのかなって。セリフを覚えなきゃいけないのに一旦（台本を）閉じてみたりと、責任が重いなって考え込んでしまい集中できない日もありました。

― やらなくちゃと思えるようになったのは、撮影が始まってからですか？

松井：そうですね。（撮影が）始まってからは考える暇がないくらい怒涛の日々でした。休憩時間にまた台本を見返したりと、落ち込む暇がないくらい、日々撮影についていくのに必死でした。

― 松井さんと言えば、ドラマ「オトナ高校」のビッチな先生役がすごく印象的だったのですが、それを超すぐらい新しい“女優・松井愛莉”が見られるのかなと楽しみにしています！

松井：今回はまた違うキャラクターですが、ビッチな先生と並ぶか超すぐらい挑戦的な役でした。

― 撮影がクランクアップした今、成長できたかなという手応えはありますか？

松井：それはまだわからないのですが、成長できたらいいなと思う面もありますし、いつもとは違う面をみていただけたらいいなと思います。社長に対して結構怒ったり、途中から出演する藍田（航之郎）先生に対してはちょっとキュンとしたり、モヤモヤしたり、いろんな感情が唯の中では渦巻いているので、視聴者の方も見てて、唯の感情を感じとってもらえたら嬉しいです。

松井愛莉、今後の目標と夢を叶える秘訣を語る

― 2020年の女優としての目標はありますか？

松井：今までは自分が対応しきれなかったことが多かったので、2020年はいろいろと挑戦できるように頑張りたいなと、また新しい役にもどんどん挑戦してみたいです。

― やってみたい役はありますか？

松井：私はミステリー系を見ることが好きなので、ダークな役をやってみたいです。これまでは明るい役が多かったので、殺人鬼とか、謎があるような役とかに興味があります。

― 最後に夢を追いかけているモデルプレス読者に向けて、夢を叶える秘訣を教えてください。

松井：私は夢がなかったので、夢を持つことだけでも素晴らしいと思います。その夢に近づけるためには、なにから始めたらいいのか、なにが最大限の近道なのを考えながら、1つ1つ挑戦していくことが大事だと思います。失敗は恐れず突き進んでほしいです。私は何回もチャレンジして失敗して心折れてきた人間なので、諦めないことも大事だと思います。失敗を経験したからこそ成長できることもあります。そうやっていろんな可能性を広げていってください。

― ありがとうございました。

（modelpress編集部）

あらすじ

天城製薬の派遣社員・佐藤唯（松井愛莉）は、愛犬を亡くした悲しみからバーで酒をあおっていた。「生き返る薬、開発しろよ～」と泣きながらクダを巻いていると、一人の男が声をかけてくる。

「死んだものは生き返らない」。その代わりに、過剰摂取すればすぐにでも犬に会える薬を教えると言う。さらに「無駄吠えは家でやっていただけませんか」と、容赦ない言葉を連射。すると唯は、仕返しに足を引っかけて男を転ばせると、「わざとでーす」と言い捨て店を出る。

その男が、自社の社長、天城恭一（速水もこみち）であることも知らずに…。

翌日、社長室に呼び出された唯は、クビを覚悟で出頭。しかし、天城が唯に告げた言葉は、「僕を奴隷にしてください」だった。

松井愛莉（まついあいり）プロフィール

1996年12月26日生まれ。2009年に新潮社『ニコラ』のモデルオーディションでグランプリを獲得しデビュー。2010年4月には、女性アイドルグループ「さくら学院」の第1期生に抜てきされ、2012年3月までメンバーとして活躍。2013年、結婚情報誌『ゼクシィ』の6代目CMガールを務め、注目を集める。同年、ドラマ『山田くんと7人の魔女』（フジテレビ系）で女優デビューし、その後、ドラマ『オトナ高校』（2017年、テレビ朝日系）、『グッド・ドクター 』（2018年、フジテレビ系）、『これは経費でおちません』（2019年、ＮＨＫ）などに出演。2020年夏には、映画初主演作品「癒しのこころみ」（篠原哲雄監督）の公開を控えている。2014年10月号から主婦の友社『Ray』の専属モデルを務め、現在はモデル・女優としてマルチに活動中。

ドラマ「この男は人生最大の過ちです」情報

出演者：速水もこみち　松井愛莉　田中道子　入江甚儀　片山萌美　平岡祐太
ABCテレビ（関西）1月19日スタート　毎週日曜よる11時35分～
テレビ朝日（関東）1月18日スタート　毎週土曜深夜2時30分～　
※ほか地域でも放送予定
※地上波放送終了後、TVer・GYAO！にて見逃し配信あり。