内田理央、体張る仕事に本音「NOと言えない」 デビュー時から変わらぬ思い・今後を語る<モデルプレスインタビュー>
2017.10.17 21:30
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女優・内田理央(うちだりお/26)が女子プロレスラー役でこの秋、舞台に挑む。モデルプレスでは舞台「チョップ、ギロチン、垂直落下」(劇団子供鉅人新作公演/10月17日から大阪・HEP HALLにて、11月6日から東京・浅草九劇にて上演)へ意気込む内田に話を聞いた。<インタビュー後編>
舞台に苦戦「空気のような存在になっちゃう」
― それにしても久々の舞台出演ですよね。内田:本当に久しぶりです。アイドルの時に少しやっていただけでほとんど忘れちゃった(笑)。その時は「お芝居をやろう!」というより「頑張っている姿を見せよう」という雰囲気の舞台だったんですよね。でも今回は子供鉅人さんが皆お芝居を楽しんでやっている人達だから、自分もそのくらいに本気で取り組まないと、本当に空気のような存在になっちゃう。そこは一番精神的に大変ですし、難しいところです。
― 空気になる?
内田:私、昔から空気になりたがる人間なんです。学生の時は、空気でいる方が楽でクラスでも空気になりたくて。自分がその場にいることを、アピールすることがすごく難しい。
― 内田さんくらいお美しいと、絶対目立つと思うんです。なのに空気になりたい、というのはどうしてですか?恥ずかしさなのか性格的なものなのか…。
内田:恥ずかしい、というよりも、今までなるべく目立たないように、なるべく角が立たないように存在するようにしていて、その環境に慣れてしまったんです。だからアイドルの時、皆がバーッと前に行く場面でも、私は一番後ろにいる人でした(笑)。集合写真を撮っても絶対後ろ(笑)。別に普段は良いと思うのですが、ステージに立ったらそれではダメだと思うので、そこは課題ですね。やっぱり演技の上手さ以上に、楽しんでやっている人と楽しんでやっていない人って、見てすぐ分かるじゃないですか。私はそこが足りていないってすごく思います。子供鉅人の皆さんは楽しんでプロレスに取り組んで、お芝居をやっているから余計に感じるんです。
― “お芝居を楽しむ”ことが足りないと感じるのは他の仕事でもそうですか?
内田:そうですね。義務感とか責任感を先に感じてしまい、楽しむことを忘れがちなのだと思います。例えば、何か役を頂いても「あと3日で役に入らなきゃ」「急いで頑張らなきゃ」「期待に応えなきゃ」ということを、楽しむよりも先に考えてしまうんです。とは言え、どの作品も最終的に「あ、楽しかった」とは思うのですが。ただ子供鉅人の皆さんは違うんですよね~(笑)。本当に「楽しい、やりたい、やってみたい」という気持ちでなさっていて、それが伝わることがすごいと思います。良い意味で子どもみたい(笑)。「あ、これやってみよう!」「なんか楽しい!楽しそう!」「やってみるか!」みたいな感じで、どんどんアイディアが生まれて自分から動く人達なんです。その楽しむ、というところが今回1番難しいところですね。
― 浅草九劇はとても観客との距離が近い舞台ですよね。その中でお客さんの反応に対する不安はありますか?
内田:めちゃめちゃあります。もうお客さんがいないものと思いたいです(笑)。距離がもう少し遠いと、自分も舞台を見ているような感覚になるので、まだ少し良いのですが、あの近さだと恐怖を感じます。笑ってくれなかったらどうしようとか…。でも演出家の益山貴司さんは「熱気が伝えやすく、ギュッと熱気が充満しやすいから芝居がしやすい」とおっしゃっていて、私が距離の近さを怖がっていたら「そんなに怯えなくてもええ。笑いが来る、来ないってお客さんのコンディションもあるから、あんまり気にしなくてええ」とアドバイスを下さいました。
― なるほど。今作のキャッチフレーズは「戦う相手は人生だ!」ということですが、内田さんが今まで戦ってきたことを教えて下さい。
内田:…人生を楽しむこと。でも全然人生楽しんでない(笑)。
― そうなんですか(笑)?
内田:今回の舞台を通して痛感したのですが、私の課題は、何でも楽しむことだと思います。今までの人生、「やんなきゃ、やんなきゃ」「生きなきゃ、生きなきゃ」というように、とにかく必死で(笑)。「やりたい」「生きたい」「楽しい」っていう気持ちを忘れていたんです。生きる喜びがなかったですね(笑)。
― 生きる喜びがなかったって…(笑)。
内田:生きる喜びを感じたい。人生をかけて、人生の楽しみ方を見つけたいなと思います。人生を楽しむことを目標に頑張ります(笑)。
内田理央の仕事論
― 話は変わりますが、内田さんは今回だけでなく、これまでも体を張った役が多いかと思うのですが、「仕事にNGは出さない」といった想いがあるのですか?内田:そういうわけではないです。ただNGが出しづらい性格で…NOと言えない性格。ただ本当にやばいと思った時はNOと言うと思います。多分「NGが出せない」というのは、どこかで「今の自分に来る仕事は、今の自分にあった仕事だ」という思いがあるからだと思います。ふんどしを穿けって言われたら穿くし(笑)。たとえ抵抗があっても、今はそういう仕事が来る時だからそういう仕事をする時なんだ、と考えています。
― その思いはデビュー当時からブレイクなさった今でも変わらないのですか?
内田:そうですね。ずっと思っています。でも、周りの人からは「どこに向かっているの?」とめっちゃ言われます(笑)。私としては「どこかに向かうどころか、立ち止まっている」と言いたいのですが(笑)。本当はどこかを目指して行きたいけど、目指す像がないから、なかなか行けないんです。だから周りからは迷走しているように見えるのかな。
― 目指す像がない。
内田:自分のお金で高級なお寿司を食べられるようになりたい、っていう漠然とした夢はあるんです。でも明確な野望がなく、これからちゃんと考えなくては、と思っています。
夢を叶える秘訣
― では最後に、今の夢をお伺いしたいです。内田:夢…。声のお仕事に挑戦してみたいです。前から思っているのですが、まだ叶っていないので。
― 夢をを叶えたいと頑張っている人に内田さんが夢を叶える秘訣をアドバイスするとしたら、何を言いますか?
内田:中学高校の時はすごい視野が狭くて、自分が今いる世界しかないと思っていました。とても狭いコミュニティの中で、ちょっと友達に嫌われただけで人生終わった、みたいな感覚に陥りがちで(笑)。昨日もたまたま、そういう話をしたのですが、今だったらLINEやSNSなど発達しているから、グループから外れただけで死にたいって思うこともあるかもしれないですよね。でも本当はもっと色々な人がいて、色々な世界があるのだから、中高生の子には、たくさん夢を探しに行って欲しいし、辛くても負けないで欲しいです。
― 素敵なお話ありがとうございます。
今後の内田理央は…?新たな一面に期待
作品ごとに全く違う役を演じたり、写真集で衝撃のお尻ヌードを披露したり…内田の仕事にはいつも「こんな事もするの?」といった驚きがある。きっと内田なら真剣にこの仕事に向き合ってくれるという信頼があり、その上で「新しい一面を見てみたい」「この仕事を超えた内田理央を見たい」と言った期待の表れなのだろう。今回の舞台に際し「空気のような存在になっちゃう」と不安を募らせる。インタビュー時に同席した演出家の益山貴司氏は、そんな内田へ「今は口で喋るセリフだけで芝居をしているので、もっと体で喋るということをしてほしい。演劇空間の中では、体で自分のポジションを取っていかないと、ただいるだけの人になってしまうから。そこは今、内田が弱いところ」と期待を寄せた。
内田がプロレスに本気で挑む舞台。そして子供鉅人という内田の新たな一面を引き出してくれるに違いない劇団とのコラボレーション。本番が楽しみで仕方がない。
(modelpress編集部)
「チョップ、ギロチン、垂直落下」
劇団子供鉅人新作公演。10月17日から大阪・HEP HALLにて、11月6日から東京・浅草九劇にて上演。同作は「中野区イチの大不幸女」マンモス稲子の垂直落下に転落していった人生と彼女をめぐる女子レスラーたちの「生きること」への復讐と再生を描いた愛と涙の群像劇。プロレスを描いた演劇ではなく、演劇をプロレスで描く意欲作である。
内田は、地方で暗い少女時代を過ごしていたが、親友のマンモス稲子に助けられレスラーとなった、人気団体「ファイヤーヒップス」所属の花形レスラー・揚羽舞(あげはまい)を演じる。
公演特設サイトにてチケット販売中。http://www.kodomokyojin.com/cgs/
内田理央 プロフィール
生年月日:1991年9月27日出身地:東京都
身長:166cm
趣味:漫画、 アニメ、 ゲーム
特技:イラストを描くこと、 のり巻きをきれいに巻けること
雑誌「MORE」専属モデル。
2010年4月に日本テレビ「アイドルの穴~日テレジェニックを探せ!~」でデビュー。 同年6月に日テレジェニック2010に選ばれる。
「仮面ライダードライブ」(テレビ朝日系)にてヒロイン役を演じ知名度を上げ、 映画『血まみれスケバンチェーンソー』で映画初主演。 ドラマ24「侠飯~おとこめし~」(テレビ東京他)にヒロイン役で出演や、 ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)に出演し注目を集める。 FODオリジナルドラマ「将棋めし」(フジテレビ)で連続ドラマ初主演。 2016年11月28日にMORE版『内田理央写真集 だーりおのいっしゅうかん。 』と週刊プレイボーイ版『内田理央写真集 だーりおといっしゅうかん。 』(ともに集英社)を2 冊同時発売し、 即日重版が決定し話題になった。
大のアニメ・漫画好きとしても知られ、 自身のSNSでは、 独特の世界観やキャラクターを発揮し、 男女問わず注目されている。
【Not Sponsored 記事】
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