阿部なつき主演「キューティーハニー BELOVED ENEMY」
本作は、原作漫画が誕生した年はわからないが、永井豪氏による作品はテレビアニメ・実写映画・舞台など長年にわたり様々なメディアミックスが展開され、日本だけに留まらず世界中に多くのファンをもつ人気シリーズ。抜群のプロモーションから“令和の峰不二子”と呼ばれる阿部が、伝説的ヒロインである如月ハニーを演じる。
阿部なつき、アニメを観て研究
― 世界中に多くのファンを持つ本作で主演を務めることになったときの気持ちを教えてください。
阿部：まずは驚きと同時にプレッシャーも感じました。永井豪先生の『キューティーハニー』はすごく歴史があって多くのファンを抱えられている作品ですし、主演をやらせていただくということで、自分自身でもどのような作品になるか楽しみな気持ちもありましたが、やっぱりプレッシャーも大きかったです。
― 原作や歴代のハニーを見て研究はされましたか？
阿部：もちろんたくさん拝見しました。歴代の作品はハニーを実写化したもので、それぞれ違うオリジナリティや魅力があるので、どちらかというとアニメを観て勉強したんです。声のトーンやハニーの可愛らしい部分をどのようにしたら出せるのか研究しました。
― “令和のキューティーハニー”には歴代とは違う魅力もあると思います。新たに取り入れたことはありますか？
阿部：何といってもショート動画での配信というのが令和らしいなと感じました。アクションシーンは横型動画の方がより伝わる部分も多いのかなと思っていたのですが、縦型動画でも上手く表現しつつ、臨場感のある仕上がりになっていることに驚きましたし、嬉しかったです。
― 特に苦労したシーンは？
阿部：やっぱりアクションがすごく大変で、橋本梨菜さんとの対決シーンで息を合わせながら、綺麗かつ力強く見せるというのが新たな挑戦でした。でも楽しかったです！アクション練習は丸1日あって、次の日にかなりの筋肉痛になるくらい動きました。
阿部なつき、2kg増量で挑んだ撮影
― 伝説的ヒロインである如月ハニーを演じるために役作りとして行ったことを教えてください。
阿部：やっぱりハニーといえば、スレンダーかつ女性らしいボディラインだと思うんです。私自身、以前から常にスレンダーなボディラインをキープすることを意識していたのですが、よりハニーらしくあるように少し体重を増やして、メリハリのあるボディになれるように筋トレやピラティスなどを頑張りました。
― スタイルに磨きをかけられたんですね！体重はどのくらい増やされたんですか？
阿部：2kgくらいです。筋肉もつけつつ、お尻もバストもやっぱり脂肪がついている方がナチュラル感が出るので脂肪も増やしました。その体型が意外と自分の中で気に入って、周りからも好評だったので、今もキープしています。2kg増やすだけで、いつもの自分よりも少しぷっくりしていて、ハリが出ている感じがしますね。
― 増量するためによく食べていたものはありますか？
阿部：今の時期は鍋が1軍です！
阿部なつき、努力でスタイルに磨き
― “令和の峰不二子”としての呼び声も高い阿部さん。スタイルを維持するために普段から意識していることも教えてください。
阿部：できることは何でもやりたいというスタンスなので、ピラティス、ジム、食生活など、すごくこだわりが強いなと自分でも思います。グルテンは昔から控えていて、そうすることでむくまなくなりましたし、ビジュアルが整う感じがして。でも自分では食事制限とは思っていなくて、ルーティーンに近いです。「これを食べない」と決めているというよりは、食べない生活も楽しんでいる自分もいて、その方が心地いいのであまりネガティブには考えていません。運動に関しては、ピラティスは週に1回、ジムは10分でも20分でも行けるときに行って、週に3回くらい通っています。ジムは18歳くらいから8年くらい続けていて、最近はパーソナルにも行きますし、自主トレーニングも行っています。
― すごいです！抜群のスタイルは努力で作り上げられたのでしょうか？天性のものなのでしょうか？
阿部：もちろん骨格のタイプが皆さんそれぞれありますが、10年前の自分と比較したときに確実に今の方が「綺麗だな」「可愛いな」と感じるので努力の部分が大きいのかなと思います。日々写真を撮って、綺麗になったり可愛くなったりしていくのを感じて、モチベーションが上がって食事制限や運動も頑張れていますね。
― “令和の峰不二子”と言われることについて初めはプレッシャーを感じましたか？
阿部：初めは正直何も感じていなくて、キャッチーだなと思っていたくらいです。でも後々、世の中の峰不二子の理想像がすごく高いことを知り、そこから期待に応えられるようにより一層気が引き締まりました。
阿部なつき、細部までこだわったスタイル管理
― “令和の峰不二子”と言われるようになってから、より食生活や運動に力を入れたのでしょうか？
阿部：そうですね！ずっと体型にはこだわってはいたのですが、メディアに出させていただく機会が増えたことにより、さらに美のルーティーンが増えた気がします。一つひとつのことにすごくこだわるようになってきて、例えば今日履いている靴も足裏のアーチが壊れないようなものにしているんです。このような感じで普段から美に直結するものを選ぶようになりました。あとは情報収集をより徹底するようになりましたね。
― 靴以外の阿部さんならではのこだわりも教えてください。
阿部：お風呂の時間もすごくこだわっていて、入浴剤を発汗しやすいものにしてみたり、半身浴するときに一緒に持っていくお水にビタミンCとビタミンDを入れたり、頭皮マッサージのグッズも使ってみたりしていて。その時間が自分自身もリフレッシュに繋がっているのですが、今改めて考えると美の時間だなと思います。変わっていく自分を見ることが趣味なんです。
― 楽しみながら美を追求されているんですね！
阿部：昔はすごく重加工だったので、加工アプリで撮った上からさらに加工していました。でも今は理想の自分に昔よりも近づけていて、アプリを使わなくてもどんどん自分に自信が出てきて、素で居られるようになってきました。それがすごく楽で、外見が変わったというのももちろんありますし、美に対して努力しているから自信がついたのかなと思います。
阿部なつき、ホストに変身で“ドキドキ”
― ハニーの七変化も見どころの1つですが、阿部さんの最もお気に入りのコスチュームを教えてください。
阿部：本当にどれも可愛いんです！まず今着ているキューティーハニーの衣装はタイトなボディスーツでフィット感もありますし、まさに原作に近いなと思っています。すごく高いらしいです（笑）。
― 他に思い出に残っているコスチュームはありますか？
阿部：ホストにも変身したのですが、私自身、男装というのが初めてでした。男装をすると気持ちも男の子になって、可愛い子を照れさせるのがすごく楽しいなと思いました。
― 初めてホスト役を演じられたということで、新しい挑戦だったと思うのですが、どのように研究されましたか？
阿部：『桜蘭高校ホスト部』など、ホストを題材にしたドラマを観て、話し方などを勉強しました。演じるのもすごく楽しかったですし、ホストに限らず、いろいろな衣装に合わせて声や表情も違うので、飽きなかったです。
― 1番思い出に残っているシーンは？
阿部：ホストのシーンは女の子との距離も近くて、慰めたり照れさせたりしたのですが、自分自身もすごくドキドキして、可愛い女の子が照れている表情を見てキュンキュンしました。改めて同性にモテるかっこいい女性は素敵だなと思いました。
阿部なつきの悲しみを乗り越えた方法
― キューティーハニーは自由自在にあらゆる職業に変身できますが、阿部さん自身は芸能界以外の道を考えたことはありますか？
阿部：私は元々SNSで皆さんに知っていただいて、テレビなどに出させていただけるようになったのはここ1年くらいなので、芸能界に入ったのは最近な気がしています。高校生のときに「Popteenモデルオーディション」でグランプリをいただいて、雑誌デビューをしたのですが、そのときに本当に売れなくて…。ファッションページにも全然載れなかったので、諦めて勉強を頑張って普通に大学に進学しました。その後は一旦芸能界を諦めて、それ以外の道でもいいかなと思い、海外でファッションビジネスの勉強をしていたんです。ちょうどそんなときにコロナ禍になってしまい、何もすることがなくなって、とりあえず友達と「TikTokをやってみよう」と始めたことがお仕事になりました。だから今思い返せば、芸能界に対する「もっとできたのではないか」という後悔や心残りがあったのかも。でも逆に1回上手くいかなくて辞めた経験があるからこそ、もっと広い視野で見られる余裕ができたと感じます。
― やっぱり運命を変えた出来事はTikTokを始めたことでしょうか？
阿部：絶対にそうだと思います。SNSで人生が変わった1人です。
― 一度芸能の道を諦めたというお話もしてくださいましたが、これまでの人生で壁にぶつかったこともあったと思います。そのときに「悲しみを乗り越えた方法」を教えてください。
阿部：どんな出来事でも、自分自身で悲しみという定義をあまりしていなくて、失敗しても挑戦できているということに結構前向きで居られるんです。悲しみがあったからこそ、いろいろなことに繋がっているので、前進したと思うようにしています。
阿部なつきの夢を叶える秘訣
― モデルプレス読者の中には夢を追いかけている方もたくさんいます。そういった方に向けて夢を叶える秘訣を教えてください。
阿部：たくさん想像して、夢が叶ったときの自分をイメージトレーニングするのはすごく大事だなと思います。想像する時間が増えれば増えるほど、実現までの過程もイメージできるようになるので、今の自分と理想の自分がすごく近くなる。高校生の頃はどうしたらいいのかわからなかったのでできていなかったのですが、ここ1～2年は私自身も夜寝る前になりたい自分を思いっきり想像しています。
― 最後に今後の目標を教えてください。
阿部：10年後に今の自分を見たときに「成長しているな」と実感できる10年後を作っていきたいなと思います。
― ありがとうございました！
（modelpress編集部）
阿部なつき（あべ・なつき）プロフィール
1999年10月6日生まれ。2015年に「Popteenモデルオーディション」でグランプリを獲得し、モデル活動を開始。その後コロナ禍に始めたTikTokが大きな話題を呼び、一気に知名度が上昇した。2023年7月にはフジテレビ『FNS27時間テレビ』の人気コーナー 「明石家さんまのラブメイト10」に出演し「ショート動画にたびたび出てくる女性」としてフィーチャーされるなど、バラエティ番組でも活躍。現在はSNSの総フォロワー数が440万人を超える。
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