「じゃあ、あんたが作ってみろよ」ミナト役・青木柚が明かす“台本になかったセリフ” 夏帆&監督に相談し追加していた【インタビュー】
TBS系火曜ドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(毎週火曜よる10時~)と、映画「秒速5センチメートル」(10月10日より公開中/配給:東宝)。どちらも、この秋エンタメ界で大きな話題を呼んでいる。そして、その両方に出演し注目の的となっているのが俳優の青木柚(あおき・ゆず/24)だ。ガラリと違う雰囲気の役柄でさらに多くの人々に“見つかった”彼に、周囲の反響や裏話を語ってもらった。
青木柚「じゃあ、あんたが作ってみろよ」反響に“動揺”
「じゃあ、あんたが作ってみろよ」は、亭主関白思考な海老原勝男(竹内涼真)、彼とプロポーズ直後に別れてしまった山岸鮎美(夏帆)が“当たり前”と思っていたものを見つめ直し成長していく再生ロマンスコメディ。青木が演じる酒屋店員・ミナトは、勝男と別れたばかりの鮎美と交際を始めるが、次第にミナトがこれまで女性とすぐに付き合いすぐに別れてきた“大量消費型恋愛体質男子”だったことが明らかに。鮎美&勝男との三角関係の行方に注目が集まっている。― 「じゃあ、あんたが作ってみろよ」「秒速5センチメートル」と話題作が続々と放送・公開され、青木さんの存在を知った人もこの期間でさらに増加していると思います。その反響の大きさはご自身でも感じられていますか?
青木:ありがたいです。昔からずっと応援してくれている家族や友人、ファンの方々が喜んでくれたのが嬉しかったです。SNSでもたくさんのリアクションをいただいてビックリしていますが、変わらず自分のペースで更新していけたらなと思っています(笑)。
― ミナトに対して「罪深い」「沼男」などの声が上がっていますが、視聴者の皆さんの反響をどのように感じていますか?予想外だったことや印象に残っている言葉があれば教えてください。
青木:ソワソワしますね。これまで拗らせていたり癖のある役も多かったので、急に沼やらメロやら馴染みのない言葉をかけていただいて動揺しています(笑)。ただ回が進むに連れて、ミナトの雲行きが怪しくなっていってるので、どうかミナトが完全に嫌われないことを祈っております…!
青木柚が加えた“台本になかったセリフ”
― “天性の人たらし”なのにどこか憎めない、愛されているミナト。そんな絶妙なキャラクターを演じる上で意識していることはありますか?青木:人に警戒心を持たれないように、言葉等々、色々な角を丸く出来たらいいなとは思っていました。
― 役作りで参考にした人はいますか?もしいれば、その人のどのような部分をミナトとして取り入れたか教えてください。
青木:撮影前にふらっと入ったスニーカーショップで、すごく爽やかで柔らかいオーラをもった店員さんを発見して。同年代くらいだったのですが余裕も感じるし、人当たりも良くて「こういう人なら心開くかもな~、つい買っちゃうかもな~」と、とても参考になりましたね。
― ミナトを見せるために、台本にはないセリフや仕草を追加した場面やアドリブを加えたシーンがあれば教えてください。
青木:2話の酒屋は色々と試行錯誤しました。スマホのインカメを鮎ちゃんに見せてツーショットを撮るのは決まっていたのですが、自分の力不足もあって思っていたよりスムーズにいかなくて。インカメを見せる時に頬を指して「ちょっと赤い」と一言セリフを付け加えても良いですかと監督と夏帆さんに相談させてもらい、結果あの形になりました。自分的にも2話は印象深い回です…。
「秒速5センチメートル」青木柚が感じた森七菜の芝居の凄み
記録的なヒット作を生み出してきた新海誠監督の劇場アニメーションを実写化し、SixTONES松村北斗が主演を務めた「秒速5センチメートル」。遠野貴樹(松村)の18年間にわたる人生の旅を描き、青木は貴樹の高校時代を演じた。貴樹と小学生のころに出会い心を通わせていくヒロイン・篠原明里を高畑充希、高校時代に貴樹に想いを寄せる澄田花苗を森七菜が演じ、高校時代パートでは貴樹と花苗の交差する想いが観た者をグッと作品の世界観へ引き込んだ。
― 青木さん演じる高校時代の貴樹は“受ける側”で、原作でも本人視点の描写が少ないですが、どのように役へのイメージを膨らませていきましたか?また、撮影を通じての学び・発見があれば教えてください。
青木:実際には会えていませんが、貴樹を演じる上で、明里という絶対的な存在と過ごした時間が、しっかりと自分の中に流れているのを確認しながら撮影に臨みました。ここではないと思いながら、沈むでも浮くでもない感覚で居られたのは、奥山監督の演出と種子島の特別な空気感のおかげだなと思っています。
― 花苗役の森七菜さんから刺激を受けたこと・助けられたことはありますか?
青木:どこを切り取っても花苗でしかない森さんの姿が、自分と貴樹を結びつけてくれたなと感じています。飛躍した考えにはなりますが、きっと花苗は森さんに演じてもらえて幸せだろうなと。自分も演じた役柄にそう思ってもらえるよう作品に向き合っていきたいです。
「秒速5センチメートル」完成を観て気付いた花苗(森七菜)の仕草
― 青木さんが貴樹視点で花苗にキュンとした瞬間は?青木:初めて完成した映画を観た時に「花苗いつもこんなキュートな仕草していたんだ…」と思った記憶があるので、本当に貴樹として遠くを見てしまっていたんだなと実感しました(笑)。カラオケに行く前の駐輪場とかはドキドキするシーンですよね。
― 青木さんから見た、同じ貴樹役の松村北斗さん、上田悠斗さん(幼少期)の魅力・印象に残っているシーンを教えてください。
青木:お二人が空を見上げる横顔や瞳が、すごく似た空気感を纏っててとても印象的です。一つの表情じゃないというか、入り混じった輝きや翳り(かげり)が感じ取られて、素敵すぎるなと思いました。またお二人とどこかでご縁が繋がるようにこれからも頑張りたいです。
(modelpress編集部)
青木柚(あおき・ゆず)プロフィール
2001年2月4日生まれ、神奈川県出身。主な出演作にNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(2021)、ドラマ「笑うマトリョーシカ」(TBS/2024)、映画「14の夜」(2016)「うみべの女の子」(2021)「飛べない天使」(2025)「天使の集まる島」(2025)など。もっと詳しくみる
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