【松下洸平「放課後カルテ」続編インタビュー】連ドラオールアップの秘話 子どもたちとの共演で「仕事への向き合い方を考え直した」
俳優の松下洸平が主演を務める日本テレビ系ドラマ「放課後カルテ」の続編「放課後カルテ 2025秋」が、24日よる9時より放送される。松下がクランクイン前にモデルプレスらの取材に応じ、続編が決まった心境や、連続ドラマでの感動のオールアップでの思い出、続投される児童キャストへの想いなどを語った。
「放課後カルテ 2025秋」
今作は、2024年10月期に放送された連続ドラマの続編。原作は、日生マユ氏の人気マンガ「放課後カルテ」(講談社「BE・LOVE」所載)。連続ドラマでは、学校医として小学校に赴任してきた小児科医の牧野(松下)が“言葉にできないSOS”を見抜き、未来へ向かう子どもたちの背中を押す姿が描かれた。続編では、児童キャストも含め再集結。病院に戻った牧野が、今度は中学校、そして、病院の子どもたちとも再び向き合う。
松下洸平「放課後カルテ」続編は連ドラ中から期待
― まずは続編が決まった感想からお願いします。松下:連続ドラマの撮影が終わってから約8ヶ月が経ちました。物語の中では半年後という世界を描きます。子どもたちの8ヶ月は大事な時期ですし、本当に成長するスピードが早いので、久しぶりにちょっと大きくなっている児童たちと会うのは少しドキドキしますが、きっと会えば変わらないあの頃のままの児童たちがいると思います。今回は2時間ドラマとして連続ドラマでは描ききれなかった部分や連続ドラマをやったからこそ描ける部分がきっとあると思うので、連続ドラマの中で培ってきた絆を糧にして、2時間の中にぎゅっと詰め込んで変わらないみんなの笑顔をお届けできたらなと思っております。
続編が決まったときはすごく嬉しかったです。実は連続ドラマの撮影中から「いつかまたやりたいですね」というお話はしていたんですが、こんなに早く実現するとは思わなかったですし、連続ドラマが続編で帰ってくるパターンはあまり多くないと思うので、すごく貴重な機会をいただいたなと思います。
松下洸平「放課後カルテ」オールアップの撮影秘話「白紙のものをお願いして…」
― 前作での子どもたちとの印象深いエピソードを教えて下さい。松下:現場をすごく楽しく過ごしてくれていたみたいで、オールアップの日が印象的でした。最終話の卒業式のシーンを撮っていて、僕は教室にはいなくて篠谷先生と児童たちをモニター越しに見ているのがすごく楽しかったです。現実の世界での彼らの暮らしもある中で、この3ヶ月間が彼らにとってもう1つの実在する世界だったんだなと感じました。「人ってこんなに泣いて大丈夫かな」というぐらい児童たちの涙が止まらなくて、カットがかかってもずっと泣いている子もいましたし、本番前から泣いている子もいて。本当に「うえ~ん」って泣くんだなと(笑)平仮名のにょろにょろで書く「うえ~ん」。かわいいなと思ってすごく印象的でした。
― 松下さんもオールアップのときは極まりましたか?
松下:感極まりました。間一髪のところで堪えましたけど、本当に感動的で、これからもずっと心に刻まれるオールアップでしたし、一生忘れない現場になりました。
一番感動したのは、牧野先生が卒業式に出ずに人知れず去って行って、最後に保健室に行って自分の荷物を持って出て行くときに、子どもたちからの寄せ書きを見つけるシーン。その寄せ書きには子どもたちの1人1人の手形と「牧野先生、今までありがとう」と書かれていたんですけど、本物は本番まで見ない方が新鮮なリアクションが取れるかなと思ってスタッフさんにお願いして、リハーサルとテストのときは白紙のものを用意していただきました。だからカメラが回って初めてその手形を見た瞬間は、一番心に響きましたね。牧野先生はああいう性格なのでそういうのを見ても泣くことはないと思うんですけど、中の人がもうたまらなくて(笑)…でもなんとか堪えました。途中、ぽろっと泣きそうになっちゃったので、一度上を見て(涙を)しまってからもう1回見た感じでしたね。みんなもそれぞれの役を楽しんでくれていたんですけど、僕自身も牧野先生として生きている時間はすごく貴重だったので、あの寄せ書きに書かれているメッセージは牧野先生へのメッセージであり、僕自身に対するメッセージだと感じました。
松下洸平、子どもキャストとの関係性で心がけたこと
― 子どもたちとの撮影は普段とは違う苦労もありましたか?松下:普段とは違う意味でエネルギーを使う現場でした(笑)でも僕以上にスタッフの皆さんが大変だったと思います。現場の士気はしっかり保たなきゃいけないし、とはいえ学校とは違う仕事場で、その線引きが2~3ヶ月やっていくとどうしても曖昧になってしまうので、そこを正す大人たちが本当に大変だったと思います。普段声を荒げない優しいスタッフさんたちも何回かしっかり注意していました(笑)
― 作品が良いものになったのは、牧野先生と児童たちの役柄での関係性もありながら、松下さんが関係性をしっかり築けたからだと思うんですが、撮影中、特に心がけていたことは?
松下:クランクインする前は、牧野先生と児童たちという役柄の関係性で言えば、ちょっと僕はとっつきにくくて怖い人で、オフの時間もそういう現場作りの方が良いのかなと思ったこともあるんですけど、撮影が始まってみると僕が思っている以上に児童たちはとても純粋で、そんな彼らと3ヶ月間一緒にお芝居をしていく中でずっと牧野先生でいることは不可能だなと思いました。むしろ逆で、みんなが現場に来るのを楽しみにできた方がきっとのびのびできるんだろうなと思ったので、率先して一緒に遊んだり、いろいろな話を聞いたりして同じ目線でいることを心がけました。いくら普段学校で早起きしている子どもたちとはいえ、毎日朝早く起きて現場に来るのはやっぱり大変だと思うし、遠いところまで来なきゃいけないことも多かったので、少しでも楽しい気持ちで現場に来てもらえたら嬉しいなと思っていました。
― 子どもたちとはどんな会話をしましたか?
松下:お芝居の仕事をしている子どもたちは、一般の子どもたちよりも達観しているようなイメージを持っていたんですが、実際に普段何をして遊んでいるかなど聞いてみると、等身大だなと感じました。あとは僕の子ども時代とは違うなということも多くて、例えば女子は日傘をさして登下校したり、男子も日焼け止めを塗って昼休みに遊んでいたり。学校でどんなことが流行っているかとか、なんならこの撮影期間中にクラスの中での女子の一番人気の男子を聞いたり(笑)、ちゃんとクラスらしくなっていましたね。
― 牧野先生のことを好きになっちゃう子はいませんでしたか?
松下:どうですかね…ちょっと聞けなかったですけど、いたらいいですね(笑)
松下洸平「仕事への向き合い方を考え直した」経験
― 昨年放送前に取材させていただいたときに、牧野先生という役は松下さんのイメージとは正反対の役どころで新たな挑戦になるという風にお話されていました。3ヶ月間キャラクターと向き合っていかがでしたか?松下:俳優として、まずは主演をやらせていただけたということが大きな経験の1つでした。あとはやっぱり子どもたちの芝居から得るものがたくさんありました。すごく器用にお芝居する子もいれば、不器用ながら一生懸命やってくれる子もいて、いろんなお芝居を見て、勉強になりました。年齢は違うけど自分も同じ俳優としてやっていることは一緒ですし、彼らからも励まされたし、自分自身の仕事への向き合い方を考え直す場面もありました。やっぱり彼らが僕ら大人をお手本にするので、なるべく良いお手本になれるよう心がけるようになりました。
― 連続ドラマの反響も大きかったと思いますが、なぜ素晴らしい作品ができたと思うのかと、嬉しかった反響を教えてください。
松下:間違いなく子どもたちの力だと思います。みんなが全身全霊で大事な時間をこの作品に捧げてくれたからだなと。児童によっては撮影の合間に試験があったり、セリフも覚えなきゃいけないのに現場で宿題をやっている子もいました。そうやって学業と両立しながらも、一生懸命この作品に取り組んでくれたからこその結果だなと思います。良い反響をいただいて、僕らは本当にいつも励まされていましたし、僕自身も地上波ドラマで単独主演をやらせていただくのはこの作品が初めてだったので、もちろんプレッシャーもありましたし、今までとは違う責任感の中で視聴者の皆さんが毎回SNSなどで「涙しました」と言ってくれたり、同じ病や悩みを抱えている方々からのメッセージもいただいたり、そういうお声に僕らはまた励まされ、励まし合いながらやることができた作品だなと思います。
松下洸平「放課後カルテ」続編の見どころは
― 続編の撮影はこれからですが、衣装を着てみて気分はいかがですか?松下:帰ってきたなという感じもしますし、僕も8ヶ月間は別のお仕事があったのでもちろん頭の片隅にずっと牧野先生があったわけではない。だからこそ久しぶりに連ドラの映像を見返したりして「牧野先生ってどんな喋り方だったっけ」みたいなことを思い出しました。でも台本をいただいて読んでいると「ああそうだ、こういう性格だ」と思い出したりするので、あとは現場でみんなの顔を見たら、きっとすんなり戻ってくるんじゃないかなと思っています。
― 台本を読んだ感想を教えてください。
松下:久々の医療用語で「当時どうやって覚えていたんだろう?どうやって覚えようかな」とドキドキしました(笑)でも今回は連続ドラマで出てくれていた児童たちもオールキャストでまた出てくれますし、先生方もみなさん勢ぞろいなので安心します。成長したみんなの姿も台本に書かれていて、環境が変わって中学生になるので、小学生のときには抱かなかった悩みが出てきています。それを牧野先生がどう向き合っていくか。保健室での経験がしっかり生かされている一方で、変わらない彼のぶっきらぼうな部分も健在しているので、変わらぬ良さと変わっていく楽しみ、その両方があると思います。
― 連続ドラマを通して牧野先生の変化も見どころでしたが、今作でもさらに変化はありますか?
松下:半年後の世界を描いていて、彼は病院に戻って小児科医として実務に励んでいるんですけど、患者に対する向き合い方は変わっていると思います。相変わらず口は悪いんですけど(笑)、その中に優しさがあって、見ている目線が今までとはちょっと違っているように感じました。今までは病気だけを見ていましたけど、その奥にある心の悩みに寄り添おうとする彼の姿がありました。
松下洸平、子どもたちの成長に複雑な想い「親目線」
― 今回、子供たちとの撮影で期待していることは?松下:先ほどもお話したように、8ヶ月間というのは子どもたちにとっては大きな成長の期間で、僕たちがびっくりするぐらいきっと大きくなっていると思うんです。さっきスタッフさんに聞いたら、衣装合わせをしたときにみんな衣装がワンサイズアップしていたそうで、10センチぐらい身長が伸びていたり、1番大きい子だともう牧野先生よりも大きいかもしれないくらい。実年齢で言うと中学2年生になっている俳優さんたちもいるので、こちらがそれに面食らわないように気をつけなきゃなと思います。
あとは前回の連続ドラマ以降にたくさんの現場を踏んでステップアップしていると思うので、変に現場慣れとかしていないといいな。ベテランになっている子もいるでしょうが、やたら時間を気にして「次の現場あるんですけど」みたいになってないといいな…絶対大丈夫だと思うんですけど(笑)そういうところも制作陣も含めて、親目線になっちゃっている部分があるんです。他の作品に出ている子どもたちの姿をテレビで観ていて「すげえ良い芝居してんじゃん」とちょっと悔しいというか、複雑な気持ちになってしまうんです。でもそれだけ濃密な期間を過ごせていたんだなと思うし、彼らのことが大好きだからこそ成長を少し寂しく思ったり嬉しく思ったりするんじゃないかなと思います。
― 最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
松下:牧野先生が帰ってきます。連続ドラマでの経験を活かして、僕自身も変わらぬまま牧野先生でいられるように一生懸命演じます。そして、連続ドラマの中でずっと応援してくださり、毎週楽しみにしてくださった方々に、変わらぬ「放課後カルテ」の魅力をしっかりお届けできるように一生懸命撮影してまいりたいと思います。また、新たに素晴らしい才能を持った新キャストも登場します。僕が共演してみたかった素晴らしい子どもたちが出てくるので、そこも見どころです。そして、今回も新たな病や悩みを抱える生徒たちがたくさん登場するので、牧野先生がどのように向き合っていくのか、ぜひ期待してご覧いただければと思います。
(modelpress編集部)
「放課後カルテ2025秋」あらすじ
中学校という新しい環境に馴染めずにいた 元6年2組の藤野一希は、父親が突然新しい母と妹を連れてきたこともあり、家庭での居場所も失っていた…。一方、心臓病の手術を無事に終えた 冴島直明は2年生に進級し、「牧野先生みたいなお医者さんになる」と語るが、新たな不安も抱えていた…。
そんな中、病院にいる牧野のもとに病気が再発し、生きる意味を見出せなくなった少女がやってくる。
病気だけではなく 心も見ないといけないと、学校で知ったはずの牧野だが…。新たな困難にぶつかる子どもたち。牧野は彼らの言葉にできないSOSにどのように向き合うのか−−−−。
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