矢吹奈子、初ミュージカル歌唱で感じた不安 HKT48・IZ*ONE時代との違い語る「息の吸い方から学びました」【「ブラック・ジャック」インタビュー前編】
手塚治虫作品の不朽の名作「ブラック・ジャック」が20th Centuryの坂本昌行主演でミュージカル化。天才外科医ブラック・ジャックの相棒・ピノコ役を演じる矢吹奈子(やぶき・なこ/24)がモデルプレスのインタビューに応じ、ミュージカル初挑戦への意気込みや、演じる上での難しさを語った。【前編】
坂本昌行主演ミュージカル「ブラック・ジャック」
1973年に「週刊少年チャンピオン」で連載開始し、50年以上を経ても根強い人気を誇る本作。「命の価値」「再生」をテーマに、生演奏でのミュージカル作品として、栗山民也氏の演出で、6月28日・IMM THEATER(東京)を皮切りに全国6都市で上演する。矢吹が演じるのは、双子の姉の腹の中で18年間生き続けていた畸形嚢腫(きけいのうしゅ)でブラック・ジャックに摘出され人の姿となった女の子・ピノコ。おかっぱ頭と4つのリボンがトレードマークの愛らしい外見や「アッチョンブリケ」といった独自の言葉を話す姿が、癒しを与える存在として長く愛されてきた。
矢吹奈子、初ミュージカルの心境
― ミュージカル「ブラック・ジャック」へのご出演おめでとうございます。出演が決まった時の思いや、そして稽古をしている現在の心境を教えてください。矢吹:オーディションに合格したと聞いた時は、本当に驚きました。ピノコ役ということで、本読みの時はどう演じたらいいのか分からず、模索しながらのスタートでした。でも稽古が進むにつれて、栗山さんの演出が加わって、周囲の方からもだんだんと「ピノコらしくなってきたね」と言っていただけるようになって、少しずつ感覚を掴めてきた気がします。
― 誰もが知る名作の主要キャラクターを演じるということでプレッシャーも大きいのではないでしょうか?
矢吹:これまでにドラマや実写でもやられていた作品で、皆さんの中にピノコのイメージがある状態で見ると思うので、とても緊張しています。今回は、漫画やアニメではなく、生の舞台になるので、ピノコとして違和感なく作品の世界に入れるように頑張ろうと思いながら稽古しています。
矢吹奈子、“未完成”演じる難しさ語る
― ブラック・ジャックの助手という重要な役どころですが、ご自身はピノコにどのような印象を持って演じられていますか?矢吹:どんな場面でも、ピノコがいると癒される空間になったらいいなと感じています。また、自分の素直な気持ちで行動するキャラクターでもあるので、空気をいい意味で壊していきたいなと思っています。
― 演出の栗山民也氏とは、ピノコについてどのようなお話をされましたか。
矢吹:ピノコはブラック・ジャック先生によって形成された子なので、人間の姿にはなっているけれど「まだピノコは完成形ではないんじゃないか」と。成長しきれていない部分もあるからこそ「普通の子ではダメ」と言われたのが印象的でした。演出をしていただく中で、ピノコの話し方などを、栗山さんが実際にやって見せてくださいました。栗山さん、たまにピノコが憑依していて…(笑)。そういった感じで、教えていただきながらピノコを作っていきました。
― “完成形”よりも、“完成系じゃない”を演じるほうが難しいように感じます。
矢吹:そうですね。ピノコという役に合わせて「上手くなっちゃダメだよ」と言われたので、音を少し外して、あえてリズムに合わせずに踊る必要がありました。今回のピノコ役としてのパフォーマンスが今までと違いすぎて、体が勝手にリズムに合わせて動いてしまうので、すごく難しいです。意識はしていないですけど音に合ってしまうみたいで、そこを逆に外していくのを練習しています。
― 今回は、ピノコの衣装もオリジナルと異なっていて、印象的ですよね。
矢吹:最初に見た時とても驚きました!リボン付きのお団子ヘアが特に気に入っています。衣装の紫も意外で、大人っぽく見えるけど子どもらしさもあって、ちょっと背伸びしている感じが可愛いなと思います。
矢吹奈子、初ミュージカルで「息の吸い方から学びました」
― アイドル時代は、ステージで歌唱する機会が多くあったと思いますが、今回はピノコという役を演じながらの歌唱となります。稽古を通じてこれまでとの違いを感じたことなどはありますか?矢吹:これまではアイドルとして歌をやってきたので、ミュージカルとなると発声の仕方が違うこともあり、とても不安でした。アイドル時代はリズムに合わせることが基本でしたし、韓国で活動していた時はガイドの歌と同じように歌うことが求められて、聴いた歌を真似するばかりだったので当時とは全然違いますね。あと、ミュージカルとしてリズムよりも言葉を伝える歌い方にも苦戦しました。ボイストレーニングも紹介していただいて、息の吸い方から学びました。普段の喋り方は息を引いて話す感じですが、舞台では息を前に出す必要があるので、普段の発声とはまったく違います。
― 作中にはどんな曲が多いですか?
矢吹:ピノコのイメージ的に元気な曲が多いのかと思っていたら、ミュージカルの2~3時間の中でピノコも成長していく姿が見られるので、意外と内面的なものが歌に表れていると感じました。ピノコの考えが反映されている曲も多い気がします。
― では、逆にアイドルでの経験が生きていると感じた部分はありますか。
矢吹:ミュージカルでは舞台上に位置の番号が振られているんですけど、大体の感覚で場所がわかります。音に合わせてここまでに移動、みたいな感覚はアイドル時代の経験が役に立っています。表現に関しては、アイドル時代とは全く違います。決められていない動きの中で自然に見せるのはまだ難しくて、苦戦しているところです。
★共演者とのエピソードや、夢を叶える秘訣などを語ったインタビュー後編も公開中。
(modelpress編集部)
矢吹奈子(やぶき・なこ)プロフィール
2001年6月18日生まれ、東京都出身。2013年にHKT48の3期生として加入。2018年に韓国のオーディション番組「PRODUCE48」に出演し、グローバルガールズグループ・IZ*ONEとして、2021年4月まで活動。HKT48への復帰を経て、2023年4月にグループを卒業した。俳優としても活躍しており、東海テレビ・フジテレビ系「顔だけ先生」(2021年)、ABCテレビ系ドラマ「18歳、新妻、不倫します。」(2023年)、TBS系ドラマ「恋愛のすゝめ」(2023年)、ABCテレビ・テレビ朝日系ドラマ「素晴らしき哉、先生!」(2024年)、TBS系日曜劇場「御上先生」(2025年)、映画「君がトクベツ」(2025年)などに出演。俳優業のほか、バラエティ番組やラジオパーソナリティとしても幅広く活躍中だ。ミュージカル「ブラック・ジャック」公演概要
<東京公演>期間:2025年6月28日(土)~7月13日(日)
会場:IMM THEATER
<新潟公演>
期間:2025年7月18日(金)
会場:新潟テルサ
<名古屋公演>
期間:2025年7月21日(月・祝)
会場:COMTEC PORTBASE
<浜松公演>
期間:2025年7月23日(水)
会場:アクトシティ浜松 大ホール
<札幌公演>
期間:2025年7月26日(土)
会場:カナモトホール(札幌市民ホール)
<兵庫公演>
期間:2025年7月31日(木)〜8月2日(土)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
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