TOZハルト「LOUD」「ボイプラ」脱落で1ヶ月寝込んだ暗黒期―数々の後悔・並々ならぬ覚悟背負い掴んだ夢<ソロインタビュー連載Vol.1>
2023.11.14 18:00
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グローバルボーイズグループデビュープロジェクト「BOYS PLANET」に出演していた日本人練習生4人で結成された新グループ「TOZ」(ティオジー)のソロインタビュー連載。1人目はハルト(HARUTO/前田晴翔/18)が登場する。
ハルト、ハイスペックすぎる経歴に視線集中
第5世代K-POPボーイズグループ・ZEROBASEONE(ZB1 読み:ゼロベースワン/略称:ゼベワン)を輩出した「BOYS PLANET」は、98人の少年たちがグローバルデビューを懸けて様々なミッションとコンテストを通して成長していくオーディション番組。韓国人参加者のみで構成されるKグループと、韓国以外の国の参加者で構成されるGグループで熾烈なデビュー競争を繰り広げた。P NATION初のボーイズグループ・TNX(ティーエンエックス)が誕生した韓国のオーディション番組「LOUD」に参加していたハルトは、今回で2度目のオーディション挑戦。2015年、当時10歳で、多数のアーティストを輩出しているアポロシアターでのアマチュアナイ(チャイルドスタートゥモロー)にて優勝した経験を持つほか、2013年に上演したミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー」では、日本初代ビリー役として出演するなど実力・経験値ともに群を抜いていた。また語学も堪能で日本語・英語・韓国語・中国語の計4ヶ国語を操り、オーディション中は練習生の架け橋的存在に。ハイスペックな経歴と持ち前の明るいキャラクターで多くのスタークリエイター(視聴者)に愛されたが、最終回直前の上位18人が生存できる第3回生存者発表式で22位となり惜しくも脱落となった。
ハルト「アイドルになるのは本当に簡単なことではない」
― まずは改めて、デビューを迎えた現在の心境を教えてください。ハルト:僕は4歳くらいからダンスをしていて人前に立つことが好きだったので、エンターテイナーという、人を喜ばせる仕事をやりたいとずっと思っていて、自然と芸能界に入ってアイドルを目指してきました。中学生のときに1人で韓国に渡り、デビューという夢を追いかけてきましたが、「BOYS PLANET」以前に出演していた「LOUD」でも脱落してしまい、アイドルになるのは本当に簡単なことではないと身をもって感じました。挫折しながら「どうしよう」と悩んで寝られない夜も多かったのですが、諦めずに頑張っていたら夢のデビューを掴むことができ、今でも正直まだ実感が湧かないです。でも最近、サイン会をやらせていただくことなどを通じて、少しずつ「本当にデビューしたんだ」と感じることができて、すごく幸せな日々を送っています。
ハルト「ボイプラ」への並々ならぬ覚悟・徹底した自己分析の裏側
― 「LOUD」を経て2回目のオーディション番組となった「BOYS PLANET」。どのような思いで臨まれましたか?ハルト:「LOUD」の脱落から、「BOYS PLANET」ではいろいろ工夫して、もっとパワーアップした姿で挑戦しないとデビューは無理だろうと思いました。「LOUD」のときは練習生としての経験もないただのK-POP好きの一般人が偶然オーディションに合格して出演したという状態だったので、韓国の練習生と一緒に練習をしたり交流することが初めてでしたし、ラップ、ダンス、ボーカルに加え、美意識や自分の見せ方のレベルの高さはもちろん、何よりもキャラクターの引き出し方の上手さを目の当たりにし、言動一つとっても違うと感じました。特に頑張ろうと思ったのは「キャラクターの引き出し方」「自分はどういう人なのかちゃんと表現すること」。元々僕はすごく明るくてエネルギッシュで天真爛漫だと思うのですが(笑)、テレビでは常に暗い顔しか抜かれていなくて、影が薄いように映っていたので、「実はそういう人じゃないのに」とすごく悔しさがありました。だから「BOYS PLANET」への出演が決まったときは、視聴者に向けて自分を表現できるように頑張っていこうと決心したことをよく覚えています。自分の良さを自然と出していろいろな方々に見つけていただいて、好かれるように頑張ろうという思いでもう一度オーディション番組に挑戦しました。
― 自分なりに研究や自己分析を重ねていたんですね。
ハルト:そうですね。やっぱり当時は超一般人だったのですが、その後に韓国の事務所に入って、スキルのレベルを高めましたし、自分磨きもした上で、自分はどういう人なのか、ちゃんと言葉と行動で表せられるように、自分なりにたくさん自己分析をしました。
― 初回の登場シーンからすごく印象的だったのでとても意外です。
ハルト:「LOUD」から知ってくださっている方が、もし「BOYS PLANET」を見たら「すごく変わった」と思われる気がします。実際、そういう声もたくさん聞きました。たまに「キャラ頑張って作んなくていいよ」と言われることがあるのですが、本当に作っていません。むしろ「LOUD」のときの僕は自分ではなくて「BOYS PLANET」で皆さんが愛してくださった姿が素の僕なので、ありのままの自分をちゃんと番組を通して見せることができてすごく嬉しいですし、僕という人を愛してくれて、とても感謝しています。
ハルトが悲しみを乗り越えた方法
― モデルプレスの読者の中には今、さまざまな不安を抱えている読者がいます。ハルトさんもこれまで様々な困難を経験してきたと思いますが、どのように乗り越えられましたか?ハルト:たくさんありますが、「LOUD」「BOYS PLANET」で脱落した後は1ヶ月間くらいずっと家で寝込んでいました。本当に悔しくて悔しくて、学校も休んでずっと家に引きこもりながら「あのときはこうすれば良かったのに」「もっとこうやっていれば運命が変わっていたんじゃないか?」とすごく自分を責めて、辛い時期もありましたし挫折もしましたが、ここまで頑張れているのは、やっぱり自分の好きなことをやっているから、諦めきれないからなんだなという風に最近考えています。僕がこんな話をするのは烏滸がましいのですが、好きなことだったら一生情熱を持って頑張れると思うので、もし現状に納得がいかない方がいるなら、それが本当に自分の好きなことなのかをまず確かめてほしいです。もし本当に諦めきれない、自分の好きなものだという確信を持てるなら、そこまで心配する必要はないですし、好きなことは一生情熱を持ってできると思うので、ひたすら一生懸命頑張ればいいと思います。僕がこんな話をする日が来るなんて思ってもいませんでしたが(笑)、努力は報われると思うので、その努力を裏切らないでということを皆さんに伝えたいです。
― オーディション中に辛いことがあったときは、どのように解決されていましたか?
ハルト:オーディションはたくさんの人に励まされてきました。特にヒョン(お兄さん)たちに相談していましたが、深夜の部屋でたくさん言葉をかけてくれて、励ましてくれました。僕は結構涙もろくてすぐに泣いちゃうのですが、 泣いてストレスを解消するタイプなので、めちゃくちゃ泣きながら「こういうことが辛いんだよ」と言っていると、4、5人ぐらいで僕の目の涙をティッシュで拭きながら「大丈夫!上手くやってるよ」と励ましてくれました。特に1次ミッションの「LOVE ME RIGHT」、2次ミッションの「ZOOM」は本当に辛いことがなく、楽しい気持ちだけでやっていたのですが、3次ミッションの「SuperCharger」は、僕1人だけグループに残っちゃって…(※スタークリエイターの投票によって振り分けが決まった後、第2回生存者発表式によりハルト以外の練習生は脱落し、他のチームからメンバーが加わった)。でも短い時間で仕上げないといけない上、リーダーとキリングパート(※強烈な印象が残る目立つパート)という大きな役割だったので、心理的な負担はとてもありましたが、多分あのときが人生で一番頑張ったような気がします。自分の睡眠を削ってまで朝まで練習していましたし、自分を死ぬ気で追い込むのが本当に初めてだったので、終わった後は「自分ってこんなに頑張れるんだ」と驚きました。僕を含めすぐに限界を決めてしまう人も多いと思いますが、「やってみないと分からない」という言葉があるじゃないですか?本当にその通りだと思っていて、自分の限界はやってみるまで決めるべきではないと思います。そんな風に考えることができた「BOYS PLANET」ではとても良い経験をさせていただいたので一生の宝物です。練習生とは今でも連絡していますし、一生の友達と思えるような方々と出会えることができました。
― オーディション中は誰よりも早く寝ている姿が印象に残っていますが、「SuperCharger」のステージでは大事な睡眠を削ってでも追い込まれていたんですね。
ハルト:肌荒れをしたらまず睡眠が一番番大事なので、すぐ寝るようにしていました。深夜にカードゲームをしたり他の人と喋ったり、夜食を食べないように頑張っていたのですが、あのときは本当にずっと目がバッキバキでした(笑)。毎日コーヒーを1リットルぐらい飲みながらひたすら構成を考えていて、自分でもあのときの自分をちょっと褒めたいです。
ハルトの夢を叶える秘訣
― デビューという一つの夢を叶えたハルトさんが思う夢を叶える秘訣を教えてください。ハルト:僕は幼い頃からずっとデビューという夢を見てきて、今18歳になってやっと叶えることができたのですが、夢を叶える秘訣は感謝を忘れないことかな。あ、違います(笑)。感謝を忘れないことも大事ですが、もうがむしゃらにやること!多分クレイジーにならないといけないかもしれない…。他の人に「ちょっと君やばいよ」と思われるぐらい頑張ることが重要だと思います。でも「絶対この夢以外ない」という必死さと切実ささえあれば、無意識にやっていても、他の人が自然と「お前はクレジーだ」と思う行動になっていると思うので、変に考えなくてもいい気がします。ただ、他の人と比べないで自分のペースでひたすら頑張ることが一番で、他の人と比べてしまうと焦っちゃうと思うんですよね。僕も未だに、自分より若い子が先にデビューしたり、僕より若くて上手な方を見る度に、「自分は何してるんだ」と自分を責めてしまうことがありますが、それは良くないと思うので「自分のペースで頑張ってください」と言いたいです。
― ありがとうございました。
TOZメンバーが語るハルトの魅力
各インタビューではメンバーの「ここがすごい!」と思うところを1人ずつ語ってもらった。<ハルト編>アントニー(ANTHONNY)
発言がとにかく面白い!言葉選びが賢くて、自分の「好き」が多くてトークも上手で本当に尊敬していますし羨ましいです。僕はとっさに上手い言葉が出てこなくてハルトみたいな言葉選びやセンスがまだまだ足りないんじゃないかと思うので、もっと自分で勉強します。
ユウト(YUTO)
エネルギーが溢れていて、チームのムードメーカーとしていつも雰囲気を明るくしてくれます。
タクト(TAKUTO)
ダンスがすごく上手。あと面白いので、その場の雰囲気を和やかにしてくれますし、盛り上げてくれます。TOZには海外のファンもいてアメリカなど遠くから来てくださる方もいるのですが、ハルトはいろいろな言語を話せるので、ファンの方々とたくさんコミュニケーションを取っています。
こぼれ話
「めっちゃエゴサします!」というハルトは、普段からSNSでトレンドを察知するほか、モデルプレスの記事もチェックしてくれているようで、ソロ撮影前に照明や構図を確認し「モデルプレスさんっぽい!!」「こういうの見たことあります!」と前のめりな様子。また、「決め顔チャレンジ」では自らジャケットを脱いで自分が画面から消えるというユニークな動画を考案し、スタッフと協力して何度もこだわりのアングルで撮影に臨んでいた。好奇心旺盛で些細なことまで“完璧”を突き詰めるそのストイックさは「すごい」と言わずにはいられない。また、取材終了後には空き時間に書いた自身の似顔絵を手渡しするなど、天真爛漫な少年の一面も垣間見えた。(modelpress編集部)ハルト(HARUTO/前田晴翔)プロフィール
生年月日:2004年11月16日出身地:東京都
身長:170cm
趣味:外国語の勉強、人間観察、オートミールレシピの開発
特技:手首で拍手
「ボイプラ」出身の新星グループ・TOZ
TOZはアントニー、ハルト、ユウト、タクトの日本人4人で構成。9月27日、デビューアルバム「FLARE」を発売し公式デビューを迎えたばかりのフレッシュなグループだ。グループ名は『To Our Zone』の略で、『私たちの世界へようこそ』という意味が込められている。デビュー直前には、東京・豊洲PITにてデビューショーケース「TOZ Japan Debut Showcase」を開催し、いきなりの大舞台にもかかわらず成熟したパフォーマンスと持ち前のキャラクターでファンを魅了。グローバルルーキーとして大きな注目を集めている。
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