YOSHIKI「乗り越えられないし、克服できない」YOSHIさん急逝の悲しみから一歩進めた理由 主催オーディションで周囲に反対された過去も<モデルプレスインタビュー>
先日、YOSHIKI初監督作品、映画『YOSHIKI:UNDER THE SKY』の劇場公開が発表された。本作の動向も気になる中、“ネクストスーパースター”を発掘すべく開催されたバンド&ボーイズグループオーディションプロジェクト「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X」から誕生した13人組ボーイズ・バンドXYが、6月30日にデビューを果たした。プロデューサーであり、自身もアーティストとして長年活躍し続けるYOSHIKIに、モデルプレスがインタビューを実施。XYのメンバーや、オーディション参加中の2022年11月に急逝したYOSHIさんへの思いなどを語ってくれた。
YOSHIKI:元々僕の父親はタップダンサーで、自分もみんなほどのレベルではないですが、ダンスを少しやっていたので、新たな挑戦というよりかは、意外と普通の流れでこうなった感じです。
ー そうだったんですね!XYのメンバーの皆さんは、オーディション中からそれぞれ個性を放っていらっしゃったと思いますが、特に印象に残っているメンバーの方はいますか?
YOSHIKI:それはもう、今残っている13人全員がそれぞれ印象的です。
ー 魅力的なメンバーとの出会いがあった中で、オーディションの最中にはバンドのメンバーに決まっていたYOSHIさんが急逝されるという大変悲しい出来事もありました。YOSHIKIさんはその悲しみを乗り越えてオーディションを続けてこられたと思いますが、これまで抱いてきた思いをお聞かせいただけますか?
YOSHIKI:YOSHIとは“お兄さんと可愛い弟”みたいな関係で、よく長電話していると「一緒に色々やりましょうよ。YOSHIKIさんもピアノ弾いてくださいよ」と誘われて「そういう時が来るかもしれないけど…」とごまかしても「絶対ですよ!」と言われていました。
僕の場合は、バンドのメンバーを亡くした経験もあって、こういう悲しみは乗り越えられないし、克服できない。血に例えると、かさぶたができて血が塞がるのではなくて流血したまま動くしかない。血を止めようとしても止まらないし、いなくなってしまったという事実は変わらないんです。
でも、悲しい、悲しいと言っていても何も前には進まない。だから、短い人生だったけど彼がここまで生きたその生き様を、彼が素晴らしいアーティストだったということを、僕らが頑張ることによってもっともっと世界中の人たちにも広めることが、多分彼のためにできる最大限のことなのかなと思います。僕らは成功して彼の名声を世界中に届けるべきだと思っています。
YOSHIKI、XYに今の13人が必要だった理由
ー XYは、YOSHIKIさんが当初思い描いていたグループのビジョンとはオーディションを通して変化していったと思いますが、それゆえに大変だったことや苦労した点はありますか?YOSHIKI:正直に言うと、関係スタッフの人たちには「もっともっと絞ってほしい、人数多すぎる」と最後の瞬間まで言われていましたが、自分的には今の13人が必要だと思っていたので、その葛藤はとても辛かったです。
ー 周囲の方々に反対されてもこの13人を選ぶということを貫いたのはどうしてですか?
YOSHIKI:自分の中では、それぞれみんなに思い入れがあって、できることならもっと合格させたかったですが、自分の中でできた最大限が彼ら13人でした。それが正しかったかどうかは、未来が証明すると思っています。
ー パフォーマンスによりメンバー構成など既にその形を自由自在に変えているXYですが、今後どのような編成でどういったパフォーマンスをしてほしい、こういった楽曲をXYに作りたいという構想はありますか?
YOSHIKI:僕は、大体の場合“アーティストありき”で曲を作るんです。以前、作詞作曲をさせてもらったSixTONESの『Imitation Rain』もそうですが、ボーカルであれば最初からそのボーカルのレンジ(音域)を調べて、自分が1番そこに合うと思う曲を作らせてもらっています。
XYのようにバンドもダンスもある形態のグループはあまり存在しないですし、ロックもクラシックもEDMもやるという僕自身の強みも出せる。そういう観点でオーディションでも選ばせてもらったので、世界中に素晴らしいボーイズ・バンドがたくさんいる中で、どうすればXYという存在が皆に認識してもらえるのか、いかに彼らの強みを出すことができるかを意識しています。
ー XYは6月30日にデビュー曲『Crazy Love』を全世界リリースし、世界デビューを果たしました。さらに、7月15日にはフランス・パリで開催された「Japan Expo Paris 2023」に出演し、海外での初ステージも飾りました。そんなXYの次なる夢を教えてください。
YOSHIKI:多分XYの皆が持っている夢と自分の持っている夢は共通していると思います。自分がハリウッドに長くいるからこそ、現実はそんなに甘くないとは思っていますが、少しでも世界の壁をぶち破りたい、僕らの思う素敵なエンターテインメントを少しでも世界に届けられるように頑張りたいです。
フランスでの演奏では、自分がドイツとフランスを行き来していてステージでのリハがほとんどできていない状況でした。極端な話ですが、自分は過去に、ステージに出ていくまでどこにピアノがあるか分からなかった、という経験もしています。XYの皆は慣れない中よくここまで頑張ってくれましたし、フランスの皆さんもとても温かく迎えてくれたので良かったです。
YOSHIKIの夢を叶える秘訣
ー プロデュースされたXYの皆さんはデビューという夢を掴み、YOSHIKIさんご自身もこれまでのご活躍でたくさんの夢を叶えてこられたと思います。そんなYOSHIKIさんに「夢を叶える秘訣」をお伺いしたいです。YOSHIKI:やはり努力に次ぐ努力に次ぐ、努力。「とことんやったよね」と思えるまで努力してダメだったら諦められる。でも「自分は本当にとことんやったのか」といつも考えています。
YOSHIKI、いま叶えたい夢とは
ー ソロ楽曲『REQUIEM(レクイエム)』のリリース、クラシカルツアーも控えているYOSHIKIさんですが、ご自身でいま叶えたいと思っている夢や目標を教えてください。YOSHIKI:コロナ禍を経て改めてエンターテインメントを再開したので、今年から来年にかけて全部の活動が集中してきています。僕はハリウッドに来て30年ほど経ちますが、今発表されていること、計画していることを含め、自分の音楽人生の中で今まで思ってきたことすべてをちゃんと実現させなくてはいけない時だと思っています。
普段レコーディングスタジオにいるとレコーディングや作曲で精一杯なのですが、移動が増えて考える時間ができたことで「自分は何のために音楽家になったのだろう」「あとどれだけ自分が音楽をやっているのだろう」などと考えるようになりました。
今まで僕はものすごい数の楽曲を作ってきていますが、99%は世の中に発表できていないので、1%でも多くこれから発表していくべきだと思っています。母が亡くなった時も音楽をやっていることによって、立ち直れたとは言えませんが前に進み始めてきているので、メロディーが自分のことを救えるのであれば、その旋律が皆を救うことにもなるのではないか。それをシェアできるように頑張っていくことが今の夢です。
ー 貴重なお話をたくさんありがとうございました!
なお、ハリウッドで制作されたドキュメンタリー映画『YOSHIKI:UNDER THE SKY』が、5日のジャパンプレミアを経て9月8日の日本を皮切りに、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンで劇場公開されることが発表された。さらにYOSHIKIは、各国での公開にあわせ開催されるプレミア上映にも登壇。本作はYOSHIKI自身が初めて監督を務めており、自身の“新たな夢”に向けた挑戦に。また、2023年10月には「YOSHIKI CLASSICAL 10th Anniversary World Tour with Orchestra 2023 ‘REQUIEM’(レクイエム)」を開催。ロンドン・ロイヤルアルバートホール、ロサンゼルス・ドルビーシアター、ニューヨーク・カーネギーホールという、英米伝説の3会場制覇は日本人としてYOSHIKIが初となる。(modelpress編集部)
映画 「YOSHIKI:UNDER THE SKY」
<監督>YOSHIKI
<キャスト>
YOSHIKI
ザ・チェインスモーカーズ、セイント・ヴィンセント、サラ・ブライトマン、スコーピオンズ、HYDE、SUGIZO 、SixTONES、ジェーン・チャン、リンジー・スターリング、ニコール・シャージンガー
「YOSHIKI CLASSICAL 10TH ANNIVERSARY ― World Tour with Orchestra 2023 ‘REQUIEM’」公演概要
<日程>東京ガーデンシアター(日本) 10月7日・8日・9日
ロンドン・ロイヤルアルバートホール(英国) 10月13日(現地時間)
ロサンゼルス・ドルビーシアター(米国) 10月20日(現地時間)
ニューヨーク・カーネギーホール(米国) 10月28日(現地時間)
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