後町和輝、有薗莞爾、kice (C)モデルプレス

YOSHIKIオーディション追加メンバーが抱えていた苦悩「少し敵対視していた」“壁”が“信頼”に変わったきっかけ<モデルプレス「XY」独占インタビューVol.3>

2023.03.14 17:00

YOSHIKIがプロデューサーとなり、世界に勝負を挑むネクストスーパースターを発掘するボーイズグループオーディションプロジェクト「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X」。同プロジェクトから誕生した5人組バンドと8人組ダンスボーカルグループを合わせた13人が「XY」と名付けられた。モデルプレスでは、デビュー決定直後の彼らに独占インタビューを実施。第3弾では、ダンスボーカルメンバーの有薗莞爾kice(キス)、後町和輝をフィーチャーする。<モデルプレス「XY」独占インタビューVol.3>

  

YOSHIKIプロデュース「XY」とは

(上段左から)西垣道隆、丸尾隼、P→★、藤岡孝成、道木来明、有薗莞爾、後町和輝、kice(下段左から)FURUTATSU、Gai、kyohey、カルマ、KAIRI/XY (C)モデルプレス
「最強の個性派集団」「圧倒的なボーカル力」「世界も絶賛のダンス」という3つの強みを持つ「XY」。 4日に開催された「第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER」で華々しい初パフォーマンスを飾り、今後の活躍が期待されている。

ダンスボーカルメンバーは、1次審査から勝ち進んできた道木来明、西垣道隆、藤岡孝成、丸尾隼に、追加オーディションメンバーとして2度目の合宿審査から合流したP→★(ピー)、さらに11月より開催したボーカリストオーディションにて合格した有薗、kice、後町の計8人で構成。有薗、kice、後町へのインタビューでは、追加メンバーとしてプレッシャーに感じていたことや、元々いたメンバーと自分を比べてしまった過去を赤裸々に明かしてくれた。

「XY」ダンスボーカル追加メンバー、夢を諦めない原動力

― まず「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X」に参加したきっかけを教えてください。

後町:僕は元々オーディションを3、4個受けていて、その中で最初このオーディションを受けたのですが、落ちてしまって。半年後くらいにYOSHIくんが亡くなってボーカル審査があるということを聞いて、もう1回受けてみようと決意しました。

有薗莞爾 (C)モデルプレス
有薗:前に受けていたオーディションで落ちてしまって、もうこれで最後だと思っていました。でも、受けている最中に僕を応援してくださる方もいたので、その人たちに少しでも何かできたらと思うようになり、まだ諦めたくないと思うようになりました。そこでこのオーディションの応募を見て、ラストで受けてみようという気持ちで受けました。

kice:僕も高校生くらいの頃からアーティストという夢を持って、様々なオーディションを受けてきていて、その夢を叶えたいという思いでこのオーディションにも参加させていただきました。

― オーディションをいくつも受けてきた中で、アーティストになるという夢を諦めてしまいたいと思ったことはありますか?

後町和輝 (C)モデルプレス
後町:音楽の道を諦めようと思ったことはないです。オーディションは「引っかかればいいや」くらいのモチベーションで受けていて、ベースは自分が周りの人たちと音楽をやっていこうというところにあったので、オーディションに落ちたからもうだめだという悲観的な心境にはならなかったです。

kice:「諦めたい」と思ったことはないですが、「諦めた方が良いのかな」と思ったり「グループでなく1人でやりたい」などと考えたりしたことはあります。

有薗:コロナが流行し始めてから本当に叶うのかという焦りが出てきて、就活も始めようと思ったくらいやめようとしていました。

― それでも、何度も挑戦する諦めない姿勢を保てた理由や原動力はなんですか?

後町:「音楽が好き」が常に優先で「好きな音楽をやりたい」という一心だけでやっているからだと思います。

kice (C)モデルプレス
kice:やりたいという強い思いと自分ならできるだろうという自信がありましたし、夢を諦めるのが怖かったので、オーディションに落ちるたびに「もう少し頑張ってみよう」と思えるようになっていました。自分の好きなヒップホップのアーティストが、心に弱い部分があってもステージに立ったらカッコよく振る舞う姿を見て、自然と自分もそういうマインドになっていたからだと思っています。

有薗:僕もやりたいという思いと辞めるのが怖い、辞めたら何も残らないという思いで諦めずに進みました。

「XY」ダンスボーカル追加メンバーの不安や苦労・乗り越えた方法

― 「ボーカリストオーディション」から追加でオーディションに参加する上で、不安やプレッシャーはありませんでしたか?

以前から審査に参加していたメンバー/(左から)西垣道隆、藤岡孝成、丸尾隼、道木来明、P→★ (C)モデルプレス
有薗:元々いたメンバーには何かしら秀でているものがあって、自分には追加メンバーの他の3人と比べても飛び抜けてできることがなく、歌もダンスも平均以下で実力が足りていないと思っていたので「俺がなんでここにいられるんだろう」という葛藤はありました。

kice:僕も自分が飛び抜けたものがないという思いがあったので、「新しく来る追加メンバー」として元いたメンバーからの期待感もありますし、「追加で来たのに」と思われてしまうのではないかという自分自身に対するプレッシャーを感じていました。

― 後町さんはダンス未経験でしたが、苦労された点はありますか?

後町:途中からダンスボーカルということになり、未経験ですし運動も全然してこなかったので、追いつくのが難しいとは思っていましたが、それはしょうがないことだと割り切っていました。本当に体を動かすことに慣れず、合宿の時は、自分では全力でやっているつもりでも、動きがやる気なさそうに見えてしまい、先生に誤解をされてしまい怒られてしまうこともあり、大変でした。

正直、まだダンスは人から見てもらえるレベルになったとは全然思っていませんが、体力がつきましたし、歌っている時の乗り方や身振り手振りのレパートリーが増えました。

「XY」ダンスボーカル追加メンバー、合宿のミーティングで得た気づき

― 合宿後半で行われたミーティングでは、新メンバーと元々いたメンバーの間でミーティングする様子もありました。そこから変わったことはありますか?

後町和輝 (C)モデルプレス
後町:自分の中で心境の変化があったというよりも、新メンバーと元々いたメンバーの“壁”を解消できたというところに意味があると思っています。短い期間ですが、メンバーと密に接して仲良くなったことで、XチームYチームに分かれて1つのチームとして最終審査に向けて作品を作っていく際に、僕だけ動きが遅れていたりやる気がなさそうに見えたりして、チーム全体が悪く見えてしまうことが申し訳ないと思って、それからは自分なりに動けるだけ動こうと思っていました。

kice:“壁”は、正直まだ若干あるのかなと僕は思っていますが、それがかえって良い距離感を保てているのではないかと思っています。でも、そのミーティングの時に元々いたメンバーが分かりやすく素直に思いを伝えてくれたおかげで、それぞれが行動や練習に移していってデビューが決まりましたし、これからも不満を話し合える関係性になることができたので、あのミーティングがあってよかったと思っています。

有薗:それまでは「追加で来たからどう見られているのだろう」と、少し敵対視していたり、メンバーの目を気にしていたりしていて、仲間という意識が0だったんです。でも、ミーティングで全部思っていることを言ってくれて、信頼することができたので、質問もできるようになって練習しやすくなりました。

「XY」ダンスボーカル追加メンバー、変わらぬ理想

― オーディションを経て、アーティストやデビューに賭ける思いに変化はありましたか?

後町:元から持っていた「なりたいミュージシャン像」は変わっていないです。このプロジェクトは世界を目指していますが、僕が1番優先にしていることは多くの人に評価されることではなく、誰か1人にでも刺さるような、悲しみや孤独に寄り添えるような楽曲を作ること。もちろんそれが沢山の人の心の中に残ってくれれば嬉しいです。

kice (C)モデルプレス
kice:自分がやりたいことをしていくという覚悟は強くなりました。デビューが決まったからと言ってこの先上手く行くとは限らない。このプロジェクトに関わっている方々に恩を返せるようになるまでは、辛くても頑張りたいです。

有薗:前回のオーディションで落ちる怖さも知っているので、このオーディションでは少しの時間も無駄にしないようにしようと意識が変わりました。

「XY」ダンスボーカル追加メンバーの夢を叶える秘訣

― デビューを叶えた3人の「夢を叶える秘訣」を教えてください。

後町:自分の役割を見極めることだと思います。必ずしもやりたいことが向いていることではなくて「上には上がいる」と思うので、好きなことかつ向いていることを見極めて自分の役割として冷静に確立できるかが大事だと思います。

kice:諦めないことがとても大切だと思います。僕は「努力は必ず報われる」という言葉を信じていて、思ったような形に実らなくても絶対違った形で報われて「良かったな」と思える瞬間が来るので、とりあえず夢に向かって頑張って諦めなければなんとかなる。人生において、落ち込むときもありますが「Everything’s gonna be alright」という言葉を座右の銘にして「それもそれで頑張れ」と思うようにしています。

有薗莞爾 (C)モデルプレス
有薗:周りの目を気にせず、挑戦することが大事だと思っています。自分は今まで周りの目を気にして表立った活動をしてこなかったので、もっと早くから活動しておけばよかったと思っていましたが、オーディションで周りに知られるようになって、そこからは気にしないで活動してデビューすることができました。

― 夢を1つ叶えた3人がいま挑戦してみたい活動や夢はありますか?

後町:僕は、映画の音楽を作ってみたいという漠然とした制作欲があります。

有薗:俳優業にも挑戦してみたいです。(出身地である)鹿児島人の役か、少し陰のある役をやってみたいと思っています。

kice:母校凱旋をしてみたいです。有名になって自分のことを知ってくれる人が増えた時に、先生方はもういないかもしれませんが、恩を返すという意味を込めて、内緒で学校を訪れたいと思います。給食にとても良いお肉や魚を提供して、ささっと帰りたいです(笑)。

― それぞれ素敵な夢をお持ちですね!ありがとうございました。

「XY」インタビューこぼれ話3

(左から)西垣道隆、道木来明、藤岡孝成、P→★、丸尾隼、後町和輝、有薗莞爾、kice (C)モデルプレス
追加メンバーということもあってか、まだどこか緊張している様子もありましたが、3人ともアーティストという夢に向かう芯の強さをひしひしと感じました。有薗さんとkiceさんは、以前から同じオーディション番組に参加していたこともあり、ボケとツッコミのような軽快なやり取りに思わず笑ってしまいました。(modelpress編集部)

「XY」プロフィール

(上段左から)西垣道隆、丸尾隼、P→★、藤岡孝成、道木来明、有薗莞爾、後町和輝、kice(下段左から)FURUTATSU、Gai、kyohey、カルマ、KAIRI/XY (C)モデルプレス
「XY」は、YOSHIKIがプロデューサーを務める「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X」から誕生した5人のバンドメンバーと8人のダンスボーカルメンバーからなる13人組グループ。

バンドメンバーはkyohey、KAIRI、FURUTATSU、カルマ、Gai、ダンスボーカルメンバーは有薗莞爾kice(キス)、後町和輝、道木来明、西垣道隆、P→★、藤岡孝成、丸尾隼と、オーディションを勝ち抜いてきた実力を持ったメンバーで構成される。

YOSHIKI、XY(提供写真) (C)モデルプレス
4日に東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催された「第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER」のステージでデビュー曲『Crazy Love』を華々しく初披露し、今後の活躍にも期待が寄せられている。現在、楽曲「XY feat. YOSHI」が配信中(https://yoshikisuperstar.lnk.to/xyfeatyoshi)。

「XY feat. YOSHI」ジャケット(提供写真) (C)モデルプレス
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