鶴嶋乃愛、悪女役で新境地 小悪魔シーンの役作り・注目ポイント明かす「ぜひ好きな殿方に真似して頂ければ」<「あなたは私におとされたい」インタビュー>
2023.01.03 19:00
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MBSドラマ特区枠「あなたは私におとされたい」(MBS、毎週木曜24:59~/テレビ神奈川、毎週木曜23:00~ ほか順次放送)が2023年1月5日よりスタート。村井良大とW主演を務め、“ゼッタイに不倫させる女”・立花ノア役に抜擢された鶴嶋乃愛(つるしま・のあ/21)がモデルプレスのインタビューに応じた。“ゼッタイに不倫しない男”をあの手この手で誘惑する悪女役で新境地を開拓する彼女に、ドラマ初主演にかける想いはもちろん、小悪魔なキャラクターの役作りやメイクのポイントまでたっぷり話を聞いた。
不倫サスペンス「あなたは私におとされたい」
本作は、2021年よりスマートフォン・PC向けマンガ配信サービス「サイコミ」にて連載中の同名コミック(作画:梅涼/原作:宮口ジュン)を実写ドラマ化。“ゼッタイに不倫しない男”דゼッタイに不倫させる女”の駆け引きの中で「セックスレス」「ハラスメント」などリアルな社会問題を通じ夫婦の在り方を問う異端作。証券会社勤務の相澤直也(村井)は同じ会社で働く妻・夏菜(宇垣美里)と社内結婚。2人は会社でも“おしどり夫婦”として有名だった。そんなある日、直也の支店に配属された新入社員の立花ノア(鶴嶋)。若く妖艶なノアは直也を誘惑し、彼女の色香に翻弄されつつも断り続ける直也だったが、ノアもあの手この手で直也を罠にかけていく。それは、辛うじて維持していた夫婦関係崩壊の序章に過ぎなかった。執拗に直也に迫るノアの目的とは一体?理性と誘惑の攻防、ギリギリの不倫サスペンスとなる。
鶴嶋乃愛、悪女・ノアに共感する部分とは「核心をついたセリフが多い」
― ドラマ初主演ということで、オファーを受けたときの心境を教えて下さい。鶴嶋:初めての主役ということですごく嬉しく思いましたし、2023年のスタートをこんな素敵な形で切れるというのが、心して挑みたいなという想いでいっぱいで今から観て頂くのが楽しみです。新境地の役柄ということもありまして、役の深め方についても、原作もあるものですし原作を読んだ方々にもそうでない方々にも楽しんで頂けるように精一杯丁寧に演じていきたいなと思います。
― なかなか刺激的なストーリーとなっていますが、原作を読んでみた感想は?
鶴嶋:いや~ノアちゃんは本当にすごい子ですよね(笑)。ノアちゃんの気持ちを理解するのは結構難しいので完全にしようとしなくていいのかなと思ったんですけど、「すごく的を射ているな」と共感できるセリフもあったので、そういう部分を自分に落とし込みながら徐々にノアちゃんを見せていけたらと思いました。
― どういったセリフですか?
鶴嶋:ノアちゃんは基本的にすごく愛想が良いんですけど、冷めた目で人間の本性について意味深なことをパッと言うときがあって、同僚の平野さん(平野恭介/内藤秀一郎)とのシーンだと「好きと欲しいは別なんですよ」とか、直也さんとのシーンでは直也さんが「僕も妻のことを大事にしてあげられなかった」と言ったときに「相澤さんは大事にされていますか?」「大切にしてくれる人のことを大切にしたくなるのが人ってものですよ」とか。本当にその通りだなと思いましたし、他にも結構核心をついたセリフがすごく多くてそこは注目していただきたいです。
鶴嶋乃愛、同じ名前の役柄で「不思議な感覚」
― 同じ名前ですが、演じやすい部分はありますか?鶴嶋:そうなんですよ。偶然なんですけど、現場でも「ノアちゃん」と呼ばれるのですごく呼ばれ慣れている名前だからすぐに反応できて新鮮というか不思議な感覚です。普段は作品に入ってすぐだと役名で「〇〇ちゃん」と呼ばれてもすぐにパッと反応できなかったりするんですけど今の現場は私1人しかノアがいないし、カタカナの“ノアちゃん”でもあり、“乃愛ちゃん“でもあるみたいな状態です。
鶴嶋乃愛、ノアのファッション・メイクのポイント
― ノアの小悪魔な罠の連続が見どころになってきますが、そういった仕草の役作りはどのように研究されましたか?鶴嶋:研究というよりは現場でスッと出てきたものが多いです。やっぱりヘアメイクも普段の自分とは違うものが多いので、衣装を着たり、メイクで涙ボクロを描いたりして仕上げていただいて、カメラの前に立ったときに自然と「ノアちゃんならこうするかな」というアイデアがパッと浮かんできます。でも、基本的に撮影が終わるとすぐに鶴嶋乃愛モードに戻るので、ギリギリまでキャッキャッやっています(笑)。村井さんともすごく仲良くさせていただいて、なんでもない会話をずっとしていますね。
― 涙ボクロが特徴なんですね。
鶴嶋:描くだけで全然違ってすごく色っぽくなって一気にノアちゃんになります。だから「ここにホクロが欲しい」という女性の気持ちがちょっと分かるなと思いました。
― 他にメイクやファッションのポイントがあったら教えてください。
鶴嶋:ノアちゃんのテーマカラーが紫なので、リップも紫を使って、ネイルも休日の日は紫っぽい色を塗っています。オフィスルックもすごく特徴的で、スーツって違いが出しにくいと思うんですけど、シンプルなものではなく紫のリボンのブラウスや同世代の女の子で普段スーツを着ている方は真似したらとっても可愛くなるんじゃないかなという着こなしが多いのでぜひファッションやヘアメイクも注目していただきたいです。
― スーツの着こなしは具体的にどんなところがポイントになりますか?
鶴嶋:ブラウスが結構特徴的で、日によるんですけどこの間の撮影は1日で5、6回ブラウスを着替えました。流行に敏感な女の子なので毎日髪の毛もふわふわに巻いて可愛くしていて、ブラウスもシンプルなものではなくひと目見て後ろ姿でノアちゃんだと分かるような装いが多いです。私の一番のお気に入りは紫のリボンが特徴的なオフィスルックです。
― ビジュアルを見て普段と違ってアイメイクも濃い印象を受けました。
鶴嶋:確かに、アイシャドウは控えめなんですけど、漫画を読んでも流し目が特徴的だなと思ったのでまつ毛の繊細さで妖艶な感じを出していて、私自身そこはこだわってメイクさんと相談してやっています。
鶴嶋乃愛、小悪魔シーンの注目ポイント ノアは「イケメン」?
― 回が進むにつれて挑戦的なシーンなども出てきますか?鶴嶋:どちらかというと不倫するかしないかの直也さんとノアちゃんのせめぎあいが見どころになるのでいつ直也さんが負けてしまうか2人の心理戦に注目して欲しいです。ノアちゃんはめちゃくちゃ引っ掛けていくんですけど、直也さんもなかなか手強いお相手なので、おちるかおちないかの攻防を楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。
― ファンの方は驚くようなシーンもありますか?
鶴嶋:「何やっているの!?」と思われるかもしれないです(笑)。ノアちゃんからグイグイ行くので、捉え方を変えたら「これを好きな男性にやられたらかっこいいな、ノアちゃんってすごくイケメンじゃん」と思ったんです。村井さんにも「私ばっかりイケメンなことしていません?」と思わず言いました(笑)。ノアちゃんが全員を振り乱して動くことによって全てが崩れていくようなお話で、全員に漏れなくちょっかいをかけるのでそれぞれに対して接し方を変えている部分も細かく表現できたら良いなと思っています。
鶴嶋乃愛、自身の小悪魔要素を分析
― 鶴嶋さん自身で「小悪魔」と周りから言われることや、自分で思う部分はありますか?鶴嶋:(悩んで)自分では思わないですけど…どうなんですかね?
― 「あざとい」とかでも。
鶴嶋:「言われます」というのもあれですけど…まあ言われることもあるかもしれないですね(笑)。でもノアちゃんを演じるようになってから言われることが多くなりました。このドラマ自体が「あざとい」とか「小悪魔」を大事なワードとしてあげているのはもちろんなんですけど、オフショットを撮っていてもスタッフさんに「あざと!」と言われることが増えて、(仕草が)染み付いちゃっている部分があるのでこのドラマを見たら皆さんもちょっとあざとく振る舞いたくなっちゃうかもしれないです。もちろん不倫以外で(笑)、目線の使い方とかはぜひ好きな殿方に真似して頂ければと思います。
― ご自身はノアちゃんとは性格が違うなと思う部分が多いですか?
鶴嶋:心の奥で考えている核心をついたセリフは「ちょっと似ているな」という部分があるんですけど、人によってテンションの高さとか話し方を変えているのがすごいなと思います。私は鶴嶋乃愛でしか生きられないけど、ノアちゃんは直也さんの前でのノア、平野さんの前でのノア、といくつもの顔があるのでノアちゃんにしかできないと思います。
鶴嶋乃愛が今“おちている”もの
― タイトルの「あなたは私におとされたい」の“おとす”は、「魅力におちて翻弄される」という意味だと思いますが、鶴嶋さんが今“おちている”ものは?鶴嶋:あげだしたらキリがないくらい夢中になっているのが沢山あるんですけど、最近だと昭和歌謡もそうですし、宝塚。あとは絵画とか星とかも最近気になります。まだ調べている最中なんですけど、元々美術館に行って西洋絵画を見るのが好きで、星にまつわる西洋神話を説明してくれるプラネタリウムを観に行ってから神話の世界が気になって奥が深いのでちょっとお勉強してみたいなと思っています。私は薔薇がすごく好きなんですけど薔薇はなぜ誕生したのか、という神話もあってそういう考え方も素敵だし、文章とか物語のインスピレーションが湧いてくるなと思いました。
― 昭和歌謡は以前のインタビューでもお好きだとおっしゃっていましたよね。演技でも時代物などすごく似合いそうなので拝見したいです。
鶴嶋:したいです。大正時代の装いとか文化にもすごく興味があるので、ハーフアップしてリボンして袴とか着たいですね。
鶴嶋乃愛が悲しみを乗り越えた方法
― 最後に、今さまざまな不安を抱えているモデルプレスの読者に向けて、鶴嶋さんのこれまでの人生の中で「悲しみを乗り越えたエピソード」もしくは「怒りを乗り越えたエピソード」を教えてください。鶴嶋:私は本当に考えすぎる性格で意味もなく悲しくなっちゃうこともありますし、重大なことが起きて悲しむことも色々あるんですけど、無理に立ち直ろうとしないことです。例えば私の場合はですけど、「20歳も過ぎたし気分転換にパッーと皆で飲みに行こう」というのも“鶴嶋乃愛らしくない”と思っちゃうんです。悲しんでいるときでも自身のものを守りたい気持ちが強いので、そういう発散方法じゃなくて、自分のご機嫌を自分で取るというのを常々意識しています。
どうしても生きていたらストレスとかは絶対につきものだと思うので、例えば私は美しいものを見るのが本当に好きなので、忙しい中で美しいものを見て心を浄化する時間を作ることがすごく重要なことで、お休みがあったら1日宝塚を観ながらお紅茶と甘いものを食べ放題する日にします。お菓子を作ったりパンとか小さいケーキのお気に入りのお店があるのでそこで買ってきたりして、アフタヌーンティーのプレートに綺麗に載せて、好きな音楽をかけたり本を読んだりしながら、4、5時間かけてゆっくり食べるんです。自分軸で自分だけの世界にして、本当に好きなものしか集結させないで、嫌なものを全部取っ払うんです。とにかく辛いことがあったら無理に前を向こうとしなくてもただ立っているだけで偉いと思うので、本当に好きなことだけとりあえずやってほしいですね。生きている限り立ち直るなんていつでもできるので、前を向くことなんて後回しにしてもいいからとにかく自分が納得いくまでは甘やかしてあげるということがすごく大切なんじゃないかなと思います。
― 過去に無理に発散しようと思ったこともありましたか?
鶴嶋:ありましたね。無理に元気に振る舞ってしまって、気づいたら涙がボロボロ止まらなくなってしまったこともあったので、無理に前を向こうとしなくて良いんだなと学びました。やっぱり「『辛い』とか『疲れた』とか口に出すことは良くない」とか「ため息つかない方が良い」という考えもあると思うんですけど、私はそれも人間の一つの行為ですし、自分が辛いという現実に目を背けたくなくて向き合いたいんです。その辛さと勝負したい。辛い自分の感情を置いてきぼりにしちゃうのが可哀想だなと思って、それも自分が思った一つの感情だから大切にしたいと思って、私の場合はお芝居にも繋がると思うし、辛いという現実をまず受け入れてそこからどう立ち直るのか計画を組み立てていくことを意識しています。
― 素敵なお話、ありがとうございました!
(modelpress編集部)
鶴嶋乃愛(つるしま・のあ)プロフィール
2001年5月24日生まれ、高知県出身。2016年「Popteen」6月号より専属モデルに加入し、5ヶ月連続表紙を飾るなど看板モデルの1人として活躍し、2020年8月31日に専属モデルを卒業した。2019年から2020年にかけて放送された「仮面ライダーゼロワン」イズ役として女優デビューし注目を集める。2021年2月よりプロデューサーを務めるファッションブランド「Romansual(ロマンシュアル)」がデビュー。2022年の出演作はTBS系「村井の恋」、ABCテレビ・テレビ朝日「恋に無駄口」、ABEMA「覆面D」、映画「僕らはみーんな生きている」など。
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