モデルプレスのインタビューに応じた永田崇人(C)モデルプレス

永田崇人、マネージャーの言葉に衝撃「悔しい気持ちで溢れました」 “ビビリで弱い”俳優のターニングポイント<インタビュー後編>

2022.10.29 09:00

関ジャニ∞の丸山隆平が主演を務める舞台「パラダイス」に出演している俳優の永田崇人(ながた・たかと/29)。インタビュー後編では、ターニングポイントとなった出来事についてや夢を叶える秘訣を聞いた。俳優人生7年目を迎えてもなお「まだまだ」だと話す彼を強くした2つの出来事とは――?

  

永田崇人が怒りや悲しみを乗り越えた方法

永田崇人(C)モデルプレス
― ターニングポイントになった出来事や俳優として覚悟を持つきっかけになった作品は何ですか?

永田:これまで関わってきた全ての作品であることはもちろんなので難しいですが…舞台「宝塚BOYS」(2018年)で演出家の鈴木裕美さんと出会ったことはターニングポイントだと思っています。あの時に補助輪の片方が取れたかなと思いました。まだ片方はついたままです。

永田崇人(C)モデルプレス
― 永田さんのこれまでの人生の中で「悲しみを乗り越えたエピソード」もしくは「怒りを乗り越えたエピソード」を教えてください。

永田:これも1つの大きなターニングポイントとも言えるのですが、今のマネージャーさんに長く担当してもらっている中で、数年前に「あなたのお芝居が良いって1回も思ったことないよ」と言われたことがありました。巨大なハンマーで打たれたような衝撃と悔しい気持ちが溢れました(笑)でも、そんな言葉をかけてくれるのは、勇気のいることだと思いますし、それがあって今があるので感謝しています。

それ以来「自分にできることが何かあるんじゃないか」と思い、とにかく自分の好みを知るためにも足繁く映画館に通うようになり、今まで以上に色々な作品を観て、感じとるようになりました。僕の場合はやりたいことがあるのでそのために頑張っている最中で、この行動がどう出てくるかはわからないですが、行動は大事だなと思います。

永田崇人(C)モデルプレス
ただ、本当に無理な時は逃げて良いと思います。「俳優としてどうなんだ」と言われるかもしれないですが、人生の中で悲しんだり苦しんだりすることは大事だとしても、僕は自らそこに行く必要はないと思っていて、自分の機嫌が良いことが1番大事だと思うので自分を分析して、自分に対して優しくあるべきだなと思います。精神的に崩れて何もできなくなる方が恐ろしいので、自分自身の色々な限界値を知っておいた方が良いのかなと考えています。例えば、自分の中で幸せをどう定義するかとか全員から好かれなきゃいけないのかとか、そんなこと本当は気にする必要はないんじゃないかとか、そういう考えとともに己に向き合えれば1歩踏み出せると思います。僕も今その真っ最中です。

永田崇人を突き動かすものとは?

永田崇人(C)モデルプレス
― 2015年に俳優デビューされてから今年で7年目を迎えられましたが、永田さんにとっての原動力は何ですか?

永田:まだまだ長くやっているとは思っていなくて、新人の頃の初心を忘れたくないという思いで過ごしています。先の仕事が決まったり作品などを観た方から「良かった」という言葉、話が入ってきたりすると「また頑張ろう」と気合いも入りますし、嬉しいです。僕は人の良い芝居を観ることができた時に「俺も頑張ろう」と思うぐらい、お芝居をすることが本当に好きで追求していることに幸せを感じます。お芝居のことを考えている時はずっと楽しいので、それが原動力になっています。

次々にポーズを決めてくれた永田崇人(C)モデルプレス
― 仕事に対しては苦しさや大変さよりも楽しさの方が大きいんですね。

永田:そうなんです!もっと苦しんだ方が良いのかなと思う時もありますが、楽しいです!

半目になっていないか心配していた永田崇人(C)モデルプレス
永田崇人(C)モデルプレス
― 近年、舞台や映像作品、朗読劇のほかにも同じ事務所の中谷優心さんとの音楽ユニットでの活動など、活躍の幅を広げ、やりたいことができていると8月のイベントでもお話しされていましたが、具体的にどのようなことが実現できてそう感じたのでしょうか?

永田:大好きでぜひご一緒したいと思っていた赤堀さんの作品に出られていることも、実現したことの1つです。こうして今、実現できていることを自分の中で1つ1つ自信に変えていきたいなと思っています。僕は、ビビりで弱いので自分のことを鼓舞できる経験をこれからも積み重ねていきたいです。

永田崇人(C)モデルプレス

永田崇人の夢を叶える秘訣

永田崇人(C)モデルプレス
― 永田さんの「夢を叶える秘訣」を教えて下さい。

永田:好きなものは好きって言っておいた方が良いです。今回の舞台も口に出していたことで決めていただいたという経緯があります。これは芸能界に限らず当てはまることだと思います。すでに夢がある人は自分で行動を起こしていると思いますが、行動することと人生を楽しむことが大事なのではないでしょうか。

永田崇人(C)モデルプレス
― 2022年8月で29歳を迎えられましたが、20代のうちに叶えたい夢は何ですか?

永田:気づけば20代最後の年です。仕事面で言うと、赤堀さんの作品に20代で出られたことは1つの夢が叶った瞬間でもあります。プライベートだと、できれば海外旅行に行きたいです。今行きたいのはインドなんですが、「深い河」という小説を読んだ時に、生と死が混在している場所が書かれていてすごく興味深かったので、仏教に詳しいわけではないですが面白なと思いました。また最近、友達がアメリカに転勤したので行ってみたくて、ニューヨークでブロードウェイも観てみたいです。フランスにも興味があります。

撮影中に見かけた犬が「可愛い」と見とれていた永田崇人(C)モデルプレス
― では、30代で叶えたい夢は何ですか?

永田:もっと活躍して引っ張りだこになりたいです。どんな役でも楽しいですが、二枚目の役を演じてみたいなと思いました。あまり得意ではないからこそ挑戦してみたい。二枚目以外の立場の方が得意ですが、そのような役を演じさせて頂ける瞬間が来たら嬉しいなと思います。

― 今後のご活躍も応援しています!ありがとうございました。

永田崇人(C)モデルプレス

インタビューこぼれ話

連日の舞台公演でも爽やかな笑顔の永田崇人(C)モデルプレス
取材を行った日は「パラダイス」の休演日。舞台公演が続くハードスケジュールにも関わらず、撮影前に挨拶をすると爽やかな笑顔で応えてくれた。連日悪天候だったがこの日は快晴となり、すこし汗ばむ気候の中、様々なロケーションで撮影を行った。カメラを向けると、真剣な眼差しから無邪気な笑顔まで豊かな表情とともに自然なポージングを次々と披露。撮影をリードしてくれる姿に感心させられた。また撮影中に最近鍛えていることについて尋ねると「週1ぐらいでジムに通っています!心の健康にも良いんですよね」と笑顔を見せた。

永田崇人(C)モデルプレス
インタビューでは1つ1つの質問を熟考し、丁寧に言葉を紡いでいた永田。途中「模範解答みたいに答えるのが好きじゃないので…すみません」と言い、良い意味で飾らない血の通った言葉を聞くことができたように感じた。

撮影中、鼻歌を歌っていた永田崇人(C)モデルプレス
最後に「これまで演じてきた中で好きな役や印象に残っている役は?」と質問。これに永田はこれまでの役を呼び起こすように「『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~』(読売テレビ・日本テレビ系/2021年)のゆうたんは演じていて楽しかったです。あの時の自分と本当に重なった。舞台『今を生きる』(2018年)で演じたトッド・アンダーソンも大切な役で印象に残っています。演劇『ハイキュー!!』(2016年~2020年)の研磨は、ずっと自分と真逆のことをやり続ける面白さがありました」と真摯に語っていた。

(modelpress編集部)

永田崇人(ながた・たかと)プロフィール

「モデルプレス」のボートを持ちノリノリでポーズを決めてくれた永田崇人(C)モデルプレス
1993年8月27日生まれ。福岡県出身。2015年3月に開業した東京ワンピースタワーの「ONE PIECE LIVE ATTRACTION」で初代モンキー・D・ルフィ役を1年間務め、芸能界入り。2016年~2020年までハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズやドラマ「初めて恋をした日に読む話」(TBS系/2019年)に出演し、話題に。「部長と社畜の恋はもどかしい」(テレビ東京系ドラマParavi/2022年)、「ユーチューバーに娘はやらん!」(テレビ東京系/2022年)にレギュラー出演、映画「徒桜」(2021年)の公開など、映像作品でも存在感を高めている。さらに、ミュージカル「HOPE」(2021年)、朗読劇「リスナーたちの星空」(2022年)など活躍の場を広げ、現在は映画「向田理髪店」が公開中。2023年2月からは舞台「バンズ・ヴィジット 迷子の警察音楽隊」(東京・大阪・愛知での公演を予定)への出演が控えている。
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