曽田陵介、本格俳優デビューから2年で感じる壁「満足するものはまだない」“女性との初キスシーン撮影”語る<「サワコ~それは、果てなき復讐」インタビュー>
2022.10.02 09:00
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連続ドラマ「サワコ~それは、果てなき復讐」(BS-TBS/10月2日より毎週日曜よる11時~)に出演する俳優の曽田陵介(そた・りょうすけ/24)。TikTokで人気に火が点き、2020年に本格的に俳優としてデビューを果たし近年数多くのドラマ、舞台に出演。ティーンからの人気に留まらず、演技の道で存在感を示す彼が語る、これまでぶつかった“壁”、そして今後見据える未来とは。<モデルプレスインタビュー>
曽田陵介出演「サワコ~それは、果てなき復讐」
主人公・深井サワコ(趣里)が、元同僚・音川マチカ(深川麻衣)の人間関係に侵食し破壊していく、愛と復讐に彩られたラブホラーサスペンス。原作は井上ハヤオキによる現在連載中の電子コミック「サワコ」(マンガボックス)で、恋人を奪ったマチカへの復讐なのか、闇に包まれた過去の事件や登場人物たちの複雑な心理、スリリングでゾッとするジェットコースター感あふれる展開となっている。また同作は性的シーンなどの撮影において、制作者と役者の間に立ち、役者の身体的・精神的なサポートをしながら、監督の演出意図の実現を試みるインティマシーコーディネーターが参加。テレビドラマでの採用例は少なく、民放BSの連続ドラマでは初めての導入となる。
曽田はマチカの弟で、妖艶な魅力を放つサワコに惹かれていく美術学生・音川健介役を演じる。
曽田陵介、先輩俳優から刺激「学びしかない」
― 今回の作品は同年代の俳優の方々も多いと思いますが、現場の雰囲気はいかがですか?曽田:今回は先輩方が多かったので「普段何やっているの?」などの他愛も無い話から、お芝居の話を聞くこともあります。やっぱり皆さん本当にすごいです。沢山やられている方達なので学びしかないんですけど「この役が好きなんだな」とすごく伝わってくる瞬間がいっぱいありました。
― 演技面で刺激になったことはありましたか?
曽田:特に趣里さんは役に一瞬で没頭できるタイプなんです。オフで話していてもやっぱりカメラが回ると一瞬で切り替わります。お芝居での存在感がすごくて、場の空気を一瞬で持っていける方なので、そこでもらった刺激を自分の中で落とし込んでいきたいです。
曽田陵介、初の女性とのキスシーン
― 曽田さん演じる健介では、そんな趣里さん演じるサワコに惹かれていく役どころだと思いますが、2人でのシーンはいかがでしたか?曽田:僕、男性としか(キスシーンを)してこなかったから女性とのキスシーンが初めてだったんです。しかも年上の女性じゃないですか。作品の中での設定の年齢も離れているし「どうなるのかな?」と思いましたけど、インティマシーコーディネーターの方が丁寧にマンツーマンで打ち合わせしてくださったんです。そういったアドバイスもあって、スムーズにお芝居ができたと感じました。
― 具体的にはどういったことを相談されたのでしょうか?
曽田:該当するシーンで「こういうシーンは大丈夫ですか?」とか「嫌な気持ちになりませんか?」のような質問をしてくださいました。本当に役者の感情を100パーセントに持っていけるように考えてくださるので、やり易かったです。
曽田陵介が「魅力を感じる」タイプ
― サワコが周りを翻弄していくことで物語は進んでいきますが、曽田さんがつい翻弄されてしまう、惹かれてしまうような人はどのようなタイプですか?曽田:翻弄か…。僕あまりそういうタイプじゃないかもしれないです。固執して「この人の為なら」みたいなのがあまりないです。大人の人で俺よりも知識があったら、そこに魅力を感じるのかもしれないとは思いますけど、自分の中ではまだ無いです。
曽田陵介が嫉妬した人物とは
― 復讐もテーマとなっていますが、曽田さんが誰かに嫉妬した経験はありますか?曽田:あります。やっぱり芝居面で嫉妬することは多いです。「何でこんな引き出しあるんだろう」「そこ考えておけば良かった」とか。「すごい」と純粋に思うんですけど、ちょっとひねくれた自分が「いや、俺もちょっとやればいけるんだけどなあ」と後悔してしまうようなときは多々あります。
― 尊敬も含め嫉妬するようなことがあるのですね。
曽田:舞台「パレード」で感じたのですが、主演の松本慎也さんがすごく長いセリフを3日ぐらいで覚えているのに、とても良い芝居をされるんです。「どう来てもいいよ」「曽田くんがやりやすいようにやっていいから」と、全部拾ってくれるんですよ。こうなりたいと思いましたし、その実力差には嫉妬しました。
曽田陵介「満足するものはまだない」俳優業で感じる葛藤
― これまでデビューからあらゆる作品に出演されてきたと思いますが、俳優として手応えは感じられていますか?曽田:お芝居は難しいです。毎回違う役でゼロからのスタートだから、毎回毎回「これもあるんだ」と勉強もしつつ、挑戦もしつつという感じなので、手応えという手応えはまだないかもしれないですね。ファンの方など作品を観てくれた方が感想を伝えてくれるのは嬉しいですけど、素直に嬉しがれない自分もいると言いますか…まだ違うと感じているんです。やっぱりオンエアなどを観ていると「もっとやれたやろ」と思っちゃいます。だから満足するものはまだないと思います。
― 演技をしていて難しかったことはありますか?
曽田:難しいことばかりです。台本を読んでいて自分の解釈が合っているのかもわからないですし、自分の物差しだけで芝居をしちゃうと絶対に面白いものはできないんです。芝居は本当に人と人との間でできるものだと思うので本当に難しいですよね。セリフを会話にして意味を持たせて、お客さんに伝えるというのは難しい仕事だと思います。
どの仕事もそうだと思いますが、壁ばっかりです。自分が少し出られるようになったとしても、そこにはもっとすごい人が来るじゃないですか。それ自体が壁なんです。上には上がいるというのはこういうことなんだと思います。
曽田陵介が怒りや悲しみを乗り越えたエピソード
― 様々な難しさも感じられながら演技をされているのですね。モデルプレスの読者の中には今、さまざまな不安を抱えている読者がいます。そういった読者に向けて、曽田さんのこれまでの人生の中で「悲しみを乗り越えたエピソード」もしくは「怒りを乗り越えたエピソード」を教えてください。曽田:オーディション番組「主役の椅子はオレの椅子」(ABEMA/2020)で3位になったときはめっちゃ悔しかったです。ずっと「1位は俺やろ」と思っていたんですけど、そのときはまだそんなに芝居のことも知らなかったんですよね。どうやって乗り越えたんだろうな。乗り越えられたのかな?でも本当に悔しかったので、同年代には負けたくないと思って、とりあえずやってみようと、“やってみよう精神”のようなものを持っていたかもしれないです。
曽田陵介の夢を叶える秘訣
― 改めて今後の俳優としての目標を教えてください。曽田:映画に出て賞を取りたいです。
―どういった役柄を演じたいですか?
曽田:ヤンキー役をやりたいですね。ただ基本的にはやりたい役というより、もらえた役をやりたいので、それぞれを自分の色に染められるようになりたいです。
― では、モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者もたくさんいます。そういった読者に向けて、曽田さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。前回のインタビューでは「目標を持つこと」とお話されていました。
曽田:そんな生意気なこと言ったんですか(笑)?「夢を叶える秘訣」は、好きなことをすることです。やっぱ好きじゃないと続けられないと思うし、好きだったら続けられると思うので、好きなことを全力で楽しんでください。夢が既にあるなら、失敗してもいいからとりあえずやってみて、それで諦められるぐらいの夢だったらスパッと諦めて次に向かう。でもやり続けた方がなんか次の行動にプラスになるかもしれませんよ?断言はできないですが…。
― 実際に失敗しても続けたからこそ実ったことはありますか?
曽田:本当にお芝居は難しいというか、最初の頃はセリフを5回連続ぐらいで飛ばしていた時期もあって、頭が真っ白になっちゃってもうやりたくなくてやめようと思ったんですけど、それがすごく楽しかったんです。だから続けられています。
― 素敵なお話ありがとうございました。
(modelpress編集部)
連続ドラマ「サワコ~それは、果てなき復讐」(BS-TBS/10月2日より毎週日曜よる11時~)第1話あらすじ
音川マチカ(深川麻衣)は将来を約束した恋人・八田雪斗(小関裕太)を亡くす。途方に暮れるマチカの元に現れたのが、雪斗の元恋人の深井サワコ(趣里)。ひょんなことから、サワコはマチカの家で暮らすことに。マチカの父(岩谷健司)や母(赤間麻里子)は、明るく気がきくサワコを歓迎。一見平和な同居生活が始まるが、マチカの弟・健介(曽田陵介)はサワコが時折見せる妖艶さに魅了され始め…。一方マチカは、週刊誌記者・槇原(田邊和也)の執拗な取材を受け困っていたところを、大津慎司(庄司浩平)に助けられる。TVer、TBS FREE、GYAO!、Paravi、Amazon プライムビデオ、Hulu、U-NEXT、ひかりTVで見逃し配信あり。
曽田陵介プロフィール
1997年10月24日生まれ、島根県出身。TikTokをきっかけにスカウトされ芸能界デビュー。同年より本格的に俳優としてデビュー。最近の出演作に「村井の恋」(TBS/2022)「不幸くんはキスするしかない!」(MBS/2022)など多数。
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