池田エライザ、葛藤への向き合い方語る「勇気が自分にはある」<「名建築で昼食を 大阪編」インタビュー>
2022.08.31 19:00
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「深く考えない(笑)。気にしないというか。ぶち当たらなければいいというか。よく壁にぶち当たるって言うけど、その壁にぶち当たったと思わなければいいというか(笑)。『面白がる』って大事だと思います。変なことが起きても『変なの~』って笑ってたりとか。『のらりくらり』って大事ですよね(笑)」
「名建築で昼食を 大阪編」(毎週水曜 テレビ大阪:深夜0時~/テレビ東京:深夜2時35分~※全6話)で主演を務める女優の池田エライザ(26)が、モデルプレスのインタビューに応じた。続編制作の喜びや田口トモロヲとの再共演について、そして女優・歌手・映画監督と多彩なフィールドで発信を続ける原動力と、仕事や自身が抱く葛藤に対する向き合い方などを語った。
池田エライザ&田口トモロヲW主演「名建築で昼食を 大阪編」
建築、旅、暮らしなどを題材に独自の世界観で多数執筆している人気作家・甲斐みのり氏の「歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ(エクスナレッジ刊)」を原案に、今までにない「建築×グルメ」をテーマにした新ジャンルのドラマとして、2020年8月に放送・配信された「名建築で昼食を」。本作は、ドラマのその後を描いた30分×6話の構成でお送りする。舞台は大阪。広告代理店で働いている主人公・春野藤(池田)が、SNSを通じて出会った建築模型士・植草千明(田口)とともに名建築を巡る中で、様々な気づきと成長を積み重ねていく姿を描く。
池田エライザ「名建築で昼食を」続編への思いとは?
― 主演ドラマのシリーズ化ということで、喜びもひとしおかと思います。支持されたからこそ生まれた続編には、改めてどんな思いがありますか?池田:放送されてからまた、見てくださった方々が物語を作っていくというか。本当に、名建築が大好きな方ってたくさんいらっしゃって。植草さんも私が演じた藤ちゃんも、その一人だと思うんです。その一部をお届けしているような感じで、もっともっと、ドラマにはなっていないけれども、そうやって名建築を巡ってらっしゃる方はたくさんいて。今日のアナウンサーの方もすごく建築がお好きらしくて、我々が大阪でうかがった名建築もほとんど巡ってらっしゃるっていう風におっしゃっていて。なので、そういう皆さんの愛情がこの続編に繋げてくれたんじゃないかなと思いますね。
― 東京編で藤は、広告代理店で働きながら時に乙女建築を巡り、カフェの開店を目指して奮闘しつつ、千明から影響を受けて人間的な成長を遂げていました。再び演じることとなった彼女は、大阪編ではどんな経験を重ねていくのでしょうか?
池田:変わらずっちゃ変わらずなんですけど、例えば理不尽なことがあったり、自分で消化しきれないことがあったりすると、人に相談できなかったり、若しくは人に相談したりとか。よくあるのって、人に対して自分の相談を打ち明けることだったりするじゃないですか。でもそれだけじゃなくって、建築っていう、それも人が作ったものではあるんですけど、建築っていうものを見てそのディテールを見て何か感じたり。建築の「ただそこにある在り方」に自分を重ねたり。「大大阪時代」っていう時代であったり、そういうところから自分の凝り固まった部分を見つけていくというか。
やっぱり建築を巡っているとすごく視野が広くなりますし、作っている方の配慮であったり、そういうものも感じます。何よりも、まず家から出て心を動かしてあげているっていう、そのアクション自体がすごく人を豊かにしていると思っていて。植草さんに的確なアドバイスをもらうわけじゃないけど、植草さんはいつも的確な景色を見せてくれているというか。そういう関係性の中から藤ちゃんは…藤ちゃんは建築に自分を重ねがちなので(笑)、ちょっとほぐれていくのかなっていう感じがありますかね。
― 髪を短くしたり、名建築に対するリアクション・つぶやきやから、藤が明るくなった印象があります。
池田:ちょっと意識したのは「旅は人をおおらかにするな」っていうのはあって。自分の職場が近い東京にいるときよりも、ちょっとウキウキ旅行気分で。同じように藤ちゃんも年を重ねてはいるので。(植草さんとは)大体半年くらい会ってないよみたいな裏設定ですよね。職場でも自分の意見を言えるようになってきたっていう変化もありますし、そういう意味で…髪型もいろんな事情で変わっているっていうのもあって(笑)。20代前半からちょっと後半になって、少し解き放たれている感じはありますよね。
池田エライザ、田口トモロヲの印象明かす
― 藤が一緒に名建築を巡る建築模型士・植草千明を演じているのが田口トモロヲさんです。オンライン会見では、撮影中の立ち位置をお互いが調整し合ったり、より息が合うようになったとお話しされていました。包容力を感じるお芝居をされる俳優さんだという印象があるのですが、実際に共演してみて感じている田口さんの俳優としての魅力は?池田:あまりにも後輩なので(笑)。すごく、ニュートラルな方だなと思います。常にニュートラル(笑)。何て言うんでしょう?植草さんに近い魅力もありつつ、「すごく穏やかに豊か」っていう感じですかね。知識もとても持っている方ですし、お話ししていても面白いというか。皆さんが感じていらっしゃるトモロヲさんの印象とそんなに違わないんじゃないかなと思うのが魅力なのかなって思います。あの感じでパンクやってたのかっていうのは、未だに世にも奇妙な物語というか。「人間いろいろあるなあ」っていつも思いますね(笑)。「超越した何か」を感じるときがあります(笑)。
― 名建築を巡るシーンはドキュメンタリー的に撮られていて、用意された台詞ではないんですよね。そこ以外でも、演者に任せられる部分が多そうな印象があります。
池田:そうですね。それを言っていただいたのは初めてなんですけど、結構脚本の段階、例えば美和とのやり取りとかは「若い子の意見を聞かせてほしい」ということで、よく相談してくださったりします。もちろんドキュメンタリーのパートもありますけど、お芝居のパートもすごく自然体なものを求められるので、言葉尻であったり言い回しであったり「今・現代に生きている女の子たちの自然体」っていうものから脚本が離れていないかみたいなところで相談してくださったりするので、そういう意味でもまたよりドキュメンタリーっぽいというか。美和役の(佐藤)玲ちゃんも初めてお会いしたんです。
― そうは見えなかったです。
池田:そうですよね。すごく作品も見ていてくださっていましたし、楽屋にいる段階から本当に美和として接してくださるというか。「ああ、好きだな。この時間」っていうのを体現してくださる方というか。そういう空気感作りみたいなものは大事にしていたと思います。
池田エライザ、撮影現場の様子語る
― とても自由で穏やかな現場なのかなと想像しているのですが、吉見拓真監督をはじめ「名建築で昼食を」のチームは、どんなチームですか?池田:年齢層が非常に高く、ワンカットごとにお休みの時間がたまに(笑)。「あれ?休憩してる?」っていう時間があったりするくらい非常にまったりしていて、シーン数の少ないドラマでよかったなって思うというか(笑)。藤ちゃんがいる環境として、いつも大きな窓がある家っていうのがすごく大切にされているんです。風が家の中を流れていくような。なので、天候の問題とかもあったりして、撮影を一回ストップすることもあったりするんですけど、そういうときも傍から見ていると、神社で日向ぼっこをしている鳩のような感じで、まーったりしていたりするので(笑)。本当に、その現場の空気感が映っているんだと思います。
― よく映っていると思います。
池田:びっくりする年齢層の高さですよね。じいじがいっぱいいるんです(笑)。ベテランのおじいちゃまがいっぱいいるんです。
池田エライザ「名建築で昼食を」続編の見どころ・海外編にも言及
― 名建築に調和した藤のファッションも、このドラマの見どころだと感じています。裏設定などはありますか?池田:すごく大事にしているのは、藤ちゃんって「ときめき」をすごく大切にしている子なんです。流行っているものとか色とかにはとらわれずに、それを見た時に「あ、ここの袖のディテールが好きだな・キュンとするな」とか。小物もシルバーとかだけじゃなくて、石が綺麗にはめ込まれているものであったりとか。一個一個がすごく好きで尊くて手にしたものだと思うんですよね。建築にも合わせてコーディネートを組んだりはしているんですけど、衣装合わせは超盛り上がる(笑)。今の時代にやるべきことだと思いますし、「これからおばあちゃんになっても着ていくだろうな」っていう服を、自分が本当に心が動くものを長く大切にするっていうのは、今の環境においてすごく大事なことなので。そういうことも考えながら選んでいますかね。
― 東京編の最終話では、藤が喫茶店でリストを出しながら海外の名建築も巡りたいと話していましたよね。海外編の制作にも期待が高まります。
池田:案内してくださる方が何を言ってるかわからない(笑)。次やるなら、ここまで髪を短くしたから次は坊主じゃないとおかしいですよね(笑)。海外もいいんですけど、やっぱり日本の。今回も大阪にある建築って、有名な公会堂から、テナントが本当にたくさん入っている中々ぷらーっと歩いてて足を踏み入れるのが難しいようなところにも、すごく繊細な技術が使われていたりしているので。日本も映画のロケとかしてて「これ『名建築』できそうだな」みたいなところに遭遇することがあるので、まだまだ国内にたくさんありそうな気がするんです。
Twitterとかで名建築のSNSがあるので、そういうところにリプとかハッシュタグとかして教えてくれたら嬉しいなあって。そうやってみんなで「チーム乙女建築」として(笑)、つなげていって。私たちが行けないにしろ、そのハッシュタグから「あ、ここ行ってみよう!」とかそういうこともできるなと思っているので。例えば「#乙女建築」っていうタグをつけてたりとかすると、そこから名建築のファンの方々が見て「え、こんなとこあるの?」とか。そういう風に、ドラマが終わった後も繋がっていくんじゃないかなって思いますね。
池田エライザ、最近気になっている建築とは?
― 国内外問わず、最近池田さんが気になっている建築はありますか?池田:建築というよりは、海外から技術を輸入しているパターンが多いじゃないですか。大理石もそもそも外国からですよね。東京で、ご邸宅にうかがったじゃないですか。「旧白洲邸 武相荘」。日本のその当時の気候であったり、干ばつとかそういうものに対策をして配慮された建築とかも名建築だなってすごく思ったんです。例えば「旧白洲邸」であったら、玄関が馬屋だったのをソファを置いたりしてリフォームしていたり。そういうセンスのある日本家屋みたいなものもまた見てみたいなって思います。やっぱりときめくのは、西洋のアーチとか彫刻とかシャンデリアとか。すごい「わ~」って思うんですけど、「日本だからこそ見れる」みたいなものもいっぱいあるなと思うので。そういうものも見てみたいですかね。
― 建築に限らず、最近触れたアートやカルチャーで印象的なものはありますか?
池田:インテリアがもともと好きで、「KEISUKE SYODA」のラグとかはずっとマストバイとして挙げているんですけど、そうやって今後きっと巨匠になっていくのであろうなっていう若いクリエイターの方々の作品を手にすると、すごくワクワクしますね。すごく可愛いんです。「KEISUKE SYODA」のラグが。今、ラグを作るのってすごく流行っているんですけど、そういうものには出せないような・実現できないような、素材自体のたくましさとか、色の移り変わりを楽しめたりとか、そういうことにもすごくこだわってらっしゃって。
「STUDIO THE BLUE BOY | スタジオ ブルーボーイ」っていって、すごいおもしろいんです。(画面を見せながら)こういうラグを作ってらっしゃったり。すごいかわいいですよ。ちょっとニューウェーブな空気も感じつつ、いろいろこういう風なラグを作ってらっしゃって。私は特に変形したラグに目がないので。あ、この鏡も持ってる。これは全然また別の北欧の方にオーダーして作ってもらうやつ。こういう…かわいい~(笑)。やば~い。っていうようなものを見るのが、非常に好きです(笑)。
― デザインのこだわりを感じますね。
池田:いつかコルビジェで落ち着いたものをって思うんですけど、全然私は派手が大好きなので、派手派手です(笑)。
池田エライザ、監督経験から演者としての自身へ与える影響
― 『夏、至るころ』、そしてMIRRORLIAR FILMS Season4『Good night PHOENIX』で監督を務められました。監督の目線から現場を見つめた経験は、演者としてのご自身にどんな影響を与えていますか?池田:監督をやったからこそ、現場を総括するのは監督ですし、一俳優部として監督が求めることに応えるっていうことに徹するので、現場で「自分が監督をやったからこう」っていうことはないですね。それぞれ監督ごとにセンスが違いますし、そのセンスをリスペクトしなきゃいけないので。どんなに変わった方だなって思っても。それを楽しんだり尊んだり、興味を持ったりするっていうことが俳優部の務めなのかなと思うんです。影響したことはそんなに。俳優部としてはまだまだ未熟なので。勉強させてもらってます。
― エゴを消すという感じですか?
池田:もともとそんなにエゴはないと思います。監督が言うことに「了解でーす」っていう(笑)。「私の芝居はこうで!」っていう風には、まだまだ。言えたら面白いでしょうけど。そういうことはあまりしないかも。
池田エライザ、日々の仕事に向き合ううえでの軸とは?
― 東京編では、藤が葛藤しながら広告代理店で仕事の日々を送っていました。「仕事に対する向き合い方」という視点でも楽しめる内容だったと思うのですが、池田さんは日々のお仕事に向き合ううえで、どんなことを軸にしていますか?池田:「人のためのことをするのが自分のためになる」としか考えていないですかね。自分のためにやろうとして成功したことがあまりなくて。なので、本当に「大いなる偽善」としてでもいいですけど、「世のため人のため」って動いているときの方が、すごくイキイキしているなと思うんです。仕事って「おせっかい」がベースだと思います。お節介ってすごく楽しいんです(笑)。そんな感覚だと思います。自分をそう理解しているというか。人のために何かするっていうことに疲れたときは、「やっと自分のためにさぼろうかな」とかしてあげたらバランスがいいというか。でも最近はそんなに考えてないですね。ただおもしろおかしく毎日違うことが起きるっていうのが、好きだなあって思いますかね。あまり激しく生きてないです(笑)。ふふふ。のらりくらりやってます(笑)。
― 表現にはエネルギーの消費が伴いますよね。池田さんにとって、表現活動の原動力は何ですか?
池田:そうですね。いつも考えるのは、普段食べているご飯とか、お肉とかは特に、その加工の工程で、例えば動物を殺さなきゃいけなかったりする人がいて。それを加工してくださる方がいて。衛生的なところをクリアして市場に届けて、お店に届けてっていう人たちがいて。そこには勝てないなって、いつも思うというか。私たちももちろん現場に入って物語を組み立ててお届けする立場ではあるんだけれども、運次第なところもあって。それが誰かの人生を救うかどうかみたいなのって、全くわからないので。確率も出せないんです。
本当に、的確に生活を支えてくれている人の営みに、毎回ビビります。「うわあ、生かされてるわ~」って思うんです。いろいろ考えてってなると、自分のエネルギーがこのくらいって考えないかもですね。「勝てないなあ」と思いながら「でもこれくらいだったら自分にはできるな」って思うのがお芝居というか。今のところ、自分にできることってお芝居とか歌とか映画を撮るとか、そういうことだと思うんです。「最低限の最大限」というか、そんな感じですかね。
― 池田さんはお母さんがシンガーとモデルをされていたこともあって、小さなころから歌うことや表現することが身近にあったんですよね。表現に関する最も古い記憶は何ですか?
池田:バレエの発表会とライブ、どっちが先だったかな?歌とバレエはずっと並行してて、ステージに立ったりバレエの発表会とか。バレエも4歳とかからやっていたと思います。めっちゃ緊張して、向いてないなと思ってましたけどね。発表会の前とか吐きそうになってましたし。だから小説家になりたいと思って本を書き始めてたと思います。小6ぐらいの時は、ずっと本を書いていたので。
作文用紙がもったいないから裏に書いて(笑)。表と裏で透けてるマスのところに文字をいっぱい連ねて書いて。書いているさまを人に見られないから、すごく心置きなく文字がぶわーって出てくるし、これが向いてるって思ってたけど、ひょんなことでティーン雑誌に入ることになって、表舞台に立つことになって。物心がちゃんとついたのって、そのあとで。物心つくのって3歳とか、そういう説がありますけど、大体中2くらいから記憶ってあるじゃないですか。高1とか。
― 自我が芽生える・自覚するというか。
池田:自我を自覚する瞬間って、結構遅いじゃないですか。私も働き始めた後に「自分の人生だ」みたいな。「働いてるんだ!」みたいな感じがあったので、気づいたらもう表舞台に。生活のためっていうのもありました。きょうだいが多いので「家を支えなきゃな」みたいな思いもありました。好きになってきたのは、本当に20歳前くらいで。表舞台にやっとちょっとやりがいを感じ始めたんだと思います。それまでは曖昧です(笑)。
池田エライザ、葛藤への向き合い方語る
― 自分の好きなことをやれていても、いろんな迷いや葛藤があるものだと思います。前に進むために、そんな感情とどう向き合っていますか?池田:迷ったらすぐ人に聞きます。「どう思う?」って。「私わかんないや」って言える勇気が自分にはあると思います。あと「困らない」というか。困りかねないことが起きたとしても、いくつか選択肢があって「どれが最善かなあ」って考えているだけなので、そんなに困ってないというか…。
たぶん死ぬまでそうじゃないですか。死ぬまで人間っていっぱい選択しながら生きているって言いますし。1日の中でも何千何万っていう選択をして生きているらしいですし。だから深く考えない(笑)。気にしないというか。ぶち当たらなければいいというか。よく壁にぶち当たるって言うけど、その壁にぶち当たったと思わなければいいというか(笑)。「面白がる」って大事だと思います。変なことが起きても「変なの~」って笑ってたりとか。「のらりくらり」って大事ですよね(笑)。
― 『名建築で昼食を』は、建築を愛してやまない人々のドラマですが、池田さんが愛してやまないものは?
池田:言葉にするのは難しいなあ(笑)。嫌いな人がいないに近いと思うんです。みんなのことが好きですし。「愛じゃん」って思ってます(笑)。ちょっとレゲエな、ボブ・ディランみたいになってきちゃうけど(笑)。「世の中愛じゃん!」みたいなところもあるし、もちろんうちの動物たちも大好きだし、家族も大好きだし、「守りたい」って思うから愛してやまないと思うんだろうなあ。守りたいと思うすべてのもの。家もそうだし、自分の精神的な治安もそうだし、家族とかもそうだし、お世話になっている人たちも、マネージャーもそうだし。守りたいって思う人たちはみんな、愛してやまないと思います。
― ありがとうございました!
(modelpress編集部)
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