永野芽郁「キュンとするところがあります」撮影現場エピソード告白 10年後に目指す姿とは?<「ユニコーンに乗って」インタビュー>
2022.07.05 06:00
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7月5日スタートのTBS系火曜ドラマ「ユニコーンに乗って」(毎週火曜よる10時~)にて主演を務める女優の永野芽郁(ながの・めい/22)が、6月22日に行われたリモート取材会に出席。同作を撮影している中でのエピソードや、実際にスタートアップ企業を取材して行ったという役作り秘話、自身と役柄のことなどについて語った。<インタビュー>
永野芽郁主演「ユニコーンに乗って」
永野が同局ドラマ初主演を務める本作は、大北はるか氏が脚本を手掛ける完全オリジナルストーリー。永野演じる教育系スタートアップ企業「ドリームポニー」の若き女性CEOのもとに、ある日突然、会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマンが部下として転職してきたことで、仕事に恋に奮闘しながら、夢に向かって真っすぐ生きる主人公たちの成長を描く“大人の青春”ドラマだ。本作の主人公でスタートアップ企業「ドリームポニー」の女性CEO・成川佐奈(なるかわ・さな)役に永野。佐奈のもとに部下として転職してくるおじさんサラリーマン・小鳥智志(ことり・さとし)役を西島秀俊。佐奈とともに「ドリームポニー」を起業し、最良のビジネスパートナーとして一番近くで苦楽を共にしてきた須崎功(すざき・こう)を杉野遥亮が演じる。
永野芽郁「この枠に出演できる年齢になった」火曜10時主演に喜び
― まず、オファーを受けたときのお気持ちはいかがでしたか?永野:TBSの火曜10時のドラマは「仕事と恋に頑張る」ような女性のドラマだと思っていたので、そこに出演できることが嬉しかったですし、私もそこの枠に出演できる年齢になったんだなとも思いました。
― CEOを演じるにあたって、佐奈に抱いている印象を教えてください。
永野:CEOとして会社を引っ張っていく立場にふさわしい女性像を演じられるのかと戸惑いはありましたけど、私が演じる成川佐奈はそこまでCEOっぽいわけではなく、すごくフラットな会社で「全体で前に進んでいこう」というような人物だったので、そこにはあまり囚われ過ぎずにできると思いました。
― 台本を読んでみての感想や面白かった点を教えてください。
永野:本当に個性豊かなキャラクターが集合しているのですが、西島さん演じる小鳥さんなど、年齢も性別も違うけど全員で同じ目標を持っているという、1つの思いが交わる部分があれば皆で成長していけるんだと感じて面白かったです。
永野芽郁、スタートアップ企業訪問で役作り「今までにない感覚で現場を過ごしています」
― 今回はオリジナル作品なので結末などはまだわからない段階ですが、作品を撮影していくにあたって面白さを感じる部分を教えてください。永野:まずはITや教育事業、ユニコーン企業についてなど、ドラマの元となっている部分に関する知識が全く無かったので、事前に皆で企業の方に話を聞いたり、資料をもらったりして勉強したんです。それぞれが徐々に自分の中で理解して、役の中に浸透していって演じていることがすごく面白いですし、皆で「大きな企業を目指そう!」と意気込んでいる感じは新しいドラマだと思います。今までにない感覚で現場を過ごしています。
― 実際にスタートアップ企業に取材をして、興味を持った部分はありますか?
永野:元々脚本を読んだときには、皆に個性があるので「こういう会社ってあるのかな?」と思っていたんですけど、実際に会社の方とお会いしてみたら本当に皆さんが自由にやられていて、それぞれが得意な分野で才能を伸ばすことに特化していたんです。そして最終的なジャッジはCEOの方がするというのが、今の時代に合っているというか、「自分が大人になってこういう会社に入れたら面白いな」と思える企業の方とお会いしたことがこのドラマを作る上での自信にもなったしモチベーションにもなりました。
脚本と実際の企業にギャップがあると思っていましたが、入ってきたときに皆さんがそれぞれ好きなお洋服を着ていて、会社の滞在時間もおおよそは決まっているけど、基本的にその前後は自分たちで決めて、残りたい人は残ればいいという感じでした。ドラマだから脚色した感じがなくて「あ、こういう会社あるんだ。良いな、面白い!」と思いました。
永野芽郁、主人公を尊敬する部分
― 佐奈は貧しい家庭に育って学校に馴染めなかったことなど、少し暗い過去を過ごしていて、そこをバネにして会社を立ち上げています。そういった佐奈に対して尊敬できるところはありますか?永野:不遇な時期、あまり恵まれていない時期を思い起こしながら今に繋げられるところは佐奈の強さでもあり魅力だと思います。良い過去では無く、自分の中で引っかかっている過去を思い出すのは大変なことだと思うので、それを誰かのためにと変換できるのはすごいです。
― 佐奈に対して、永野さん本人と違うと感じる部分はありますか?
永野:行動力はやっぱり違います。佐奈の行動力は普通では無いんです。もちろん、自分がやりたかったことを叶えるために、皆それぞれ努力はすると思うんですけど、佐奈は自分が経験してきたことで誰かを救いたい、それによって自分も結果的に救われる、というループを自分で作っています。そして会社を建てて人を雇って皆で成功させるためにどうすればいいかを考えられる行動力は、凄いです。
― 仕事をバリバリと頑張る佐奈の生き方についてはどう思いますか?
永野:仕事を頑張れる人はやっぱり男女問わず素敵です。もちろん皆大変なことも経験しながら、それでも頑張れるのは素敵だと思います。
永野芽郁、CEOにはなりたい?
― 撮影開始当初は「CEO(になるのは)は難しい」とお話されていましたが、撮影が進行していく中で感じ方に変化はありますか?永野:見え方は変わったけど、“ドン”と構えて責任重大な人だという印象があります。それだけじゃなく、CEOによって会社に穏やかな空気が流れるのもわかって「素敵な立場の人だなー」と思ったんですが、私は無理(笑)。絶対になれないと思います(笑)。
― 佐奈を演じるうえで心がけていることや意識していることを教えてください。
永野:周りに引っ張ってもらっているけれど、ちゃんと周りのことも見られる人でもありたいと思っています。佐奈は、ちょっとした変化に気付いているけど敢えて言わないときがある一方で、杉野さん演じる功とはそういうことも言える関係なので、その距離感の詰め方のようなものは意識して演じていきたいです。
監督ともいろいろと相談させてもらいながら撮影しています。どういうふうにそれぞれの関係性を見せたら良いのかなど、細かく計算しなくてはいけないと思うシーンがあるので、チーム全体が常に意見を交わしながら共通認識を持ってやっていくことを心がけています。監督も時間を作ってお話を聞いてくれるし、プロデューサーさんたちも疑問に思ったことはいつでも聞けるような受け入れ態勢でいてくれているので、皆で作っているドラマなんだと改めて感じます。
永野芽郁「キュンとするところがあります」撮影現場のムードメーカーは?
―現場の雰囲気はいかがですか?永野:皆んなできゅっとまとまって楽しくお芝居する時間やそうじゃない時は各々やりたいことをやっていたりと居心地がいい現場です。恵実役の青山テルマさんがお話も上手で本当に楽しい方で。芝居のことになるとすごく真面目に取り組まれていて、そこのギャップにもキュンとするところがあります。
―西島さんとは、改めて一緒に芝居してみていかがでしたか?
永野:何でも受け止めてくれるんだと思います。それに加えて、小鳥さんが持つボールペンやお衣装など、役に対しての見え方を細かく研究されている方だなと思って。企業の方との勉強会をしたときも「作業しているときに何か食べるものがあるんですか?」などすごくリアルなものを吸収しようとされていて、自分にないものを細かくアプローチとして蓄える姿勢は見習わなきゃいけないところだと思いました。
― 杉野さんの演じる功にはどのような印象がありますか?
永野:杉野さん演じる功と、前原滉さん演じる栗木との3人で(「ドリームポニー」を)立ち上げているんですが、功と栗木のバランスがすごく絶妙なんです。栗木がいるから功もちょっとクールで俯瞰に見ているように見えるけど、栗木が実は功と佐奈のことを俯瞰で見ていて、本当に良いバランスでできている3人だと思います。
― 佐奈の憧れである羽田早智を演じる広末涼子さんとは撮影していていかがですか?
永野:広末さんは朝から本当に明るくて気さくで。どれだけ長いシーンやセリフがあっても一緒に最後まで付き合って、芽郁ちゃんなら大丈夫だよー」と励ましながらやってくださるので心強いです。私も広末さんに憧れるし、佐奈が早智さんに憧れているので、そのままの関係性でできちゃいます。早智さん役が広末さんで本当にありがたいです。
永野芽郁、印象に残っているシーンは?
― これまで撮影していて印象に残っているシーンを教えてください。永野:仕事がうまくいかなくて落ち込んでいるときに、図書館で小鳥さんと再会するシーンは印象的です。小鳥さんと2人でお芝居をしたのもあのシーンが初めてだったし、落ち込んでいるときにスっと入って来てくれるのが小鳥さんのすごいところ。こっちもあまり構えずに一緒にいられるというか、あのシーンは佐奈としてすごく救われたシーンだったので印象的です。
― ビジネス用語も多く登場しますが、セリフの部分で苦労したことはありますか?
永野:イントネーションは結構苦労しています。家でセリフを覚えているときのイントネーションそのままでやって、本番で「違います」と言われるとすごく焦るんです。現場で前もって監督にイントネーションを聞いて、それを覚えています。
― セットのお気に入りポイントを教えてください。
永野:どこを抜いても色とりどりなセットです。佐奈が座っているCEOのデスクはらしさが溢れている、緑を基調とした色合いで揃っていて。ほかの人たちも、キャラクターの個性が出るように、それぞれがちゃんと細かく再現されるように私たちが入る前から作ってくれていてすごいと思いましたね。
永野芽郁が10年後に目指す姿
― 「ドリームポニー」は10年以内にユニコーン企業になることを目指していますが、永野さん自身の10年後に目指す姿を教えてください。永野:仕事じゃないですけど、すごく穏やかに海の近くで暮らしていたいです。
― 夢に向かって真っすぐ生きる人々を応援するというテーマも持つ今作ですが、今まで永野さん自身が応援されて励みになったエピソードを教えてください。
永野:放送が始まるまでは視聴者の方の感想が聞けないので、今はまだどんな反応になるか楽しみでもあり不安でもあるんですが、観てくれた人から「自分の心が前向きになった」とか「頑張ろうと思った」とか、いろいろな感想をもらえると励みにもなるし頑張ろうとも思えるので、そういった言葉はいつも自分たちの力になっています。
― 最後に視聴者の方にメッセージをお願いします。
永野:「ドリームポニー」という会社皆で新しいことにチャレンジしていきます。このドラマを観てくださる頑張る人たち全ての背中を押したいです。それだけでなく、「頑張る人って素敵だなー」「見ていて楽しいな、面白いな」と思って貰えるようなドラマにしていきたいと思っているので、火曜10時はみなさんがテレビの前で楽しんでもらえるように頑張りたいと思います。楽しんでください。
(modelpress編集部)
「ユニコーンに乗って」ストーリー
成川佐奈(永野芽郁)は23歳で起業した、教育系アプリを手掛けるスタートアップ企業「ドリームポニー」のCEO。無謀かもしれないが10年以内にユニコーン企業となり、世界中の人々が利用できるようなビジネスにすることを目標に日々奮闘している。立ち上げ当初こそ急激に成長したものの、次なるサービスの展開が打ち出せず設立から3年目を迎え、売上・技術ともに行き詰まる毎日に焦っていた。プライベートでも日々仕事を第一優先にしており、恋愛に関して無頓着。共同創設者の須崎功(杉野遥亮)から密かに想いを寄せられるも、全く気づいておらず…。そんな彼女のもとに、ある日スタートアップ企業の雰囲気とは似ても似つかないおじさんサラリーマン・小鳥智志(西島秀俊)が転職してくる。一回りも歳が離れた小鳥が転職してきたことで、佐奈の環境は大きく変化していく。
最初は小鳥を疎ましく思う佐奈だが、その経験の豊富さからくるアドバイスや生き方に助けられ、親しみを持つように。一方佐奈の絶対的ビジネスパートナーの功も、小鳥の出現により長年胸に秘めていた佐奈への想いが抑えきれなくなり、チームの均整が崩れる危機に。突如仕事と恋のトライアングルに巻き込まれた佐奈たちの、切ない大人の青春模様が動き出す!果たして競争の激しいIT業界で「ドリームポニー」はユニコーン企業となり成功するのか。そして、佐奈は夢もロマンスも手にいれることができるのか!
永野芽郁プロフィール
1999年9月24日生まれ、東京都出身。2009年に映画で女優デビュー。NHK連続テレビ小説「半分、⻘い。」(18年)でヒロインに抜擢され大きな反響を集める。近年はドラマ「親バカ⻘春白書」(NTV・20年)、「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(NTV・21年)、映画「仮面病棟」(20年)、「地獄の花園」(21年)「キネマの神様」(21年)など話題作に多数出演。また映画「そして、バトンは渡された」では第46回報知映画賞主演女優賞、第64回ブルーリボン賞主演女優賞、第45回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。今秋に主演映画「マイ・ブロークン・マリコ」、11月23日には映画「母性」の公開を控えている。
衣装クレジット
ワンピース(YAN YAN:ヤンヤン/LYDIA:リディア)ネックレス(SARARTH:サラース/SARARTH)
イヤリング(norme:ノーム) その他スタイリスト私物
撮影クレジット
スタイリスト:亘つぐみ@TWヘアメイク:岡野瑞恵
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