モデルプレスのインタビューに応じた荒井麻珠(C)モデルプレス

荒井麻珠、リトグリ卒業後“空白の2年”語る「めちゃくちゃ泣いていた」乗り越えられたきっかけ&今後の展望<モデルプレスインタビュー>

2022.06.26 09:00

女性ボーカルグループLittle Glee Monsterを卒業し、2019年からソロ活動を開始させた、注目のシンガー・荒井麻珠(あらい・まじゅ/24)。6月1日に1st アルバム「声」をリリースし、7月から東名阪ツアーを予定している彼女に、アルバムの魅力やグループ卒業から今までに乗り越えてきた苦労や挫折、そして夢を叶える秘訣について語ってもらった。

  
荒井は、Little Glee Monsterに在籍後、約2年の充電期間を経て、2019年5月より本名の“荒井麻珠”としてソロ活動を開始。1stライブで大きな話題を呼んだ彼女は2021年10月にメジャーデビューを果たし、これまでリリースしてきた楽曲は映画やドラマなどのタイアップ楽曲としても展開されている。

荒井麻珠1st Album「声」初回限定盤A(提供写真)
6月にリリースされた「声」には新曲6曲を含む全10曲が収録。様々なイメージを喚起させるという「声」が、荒井の伸びやかな歌声を通して伝わり、聴く人によって様々な想いが溢れ出す作品となっている。

荒井麻珠、1番聞きたい「声」はファンの声

荒井麻珠(C)モデルプレス
― まず今回リリースされたアルバム「声」の魅力やポイントを教えてください。

荒井:今までで私が一番向き合ってきた「声」というものをすごく存分に表現できたアルバムになったかなと思います。だからいろんな“荒井麻珠”が楽しめるアルバムになっています。

― その中で1番自分を出せたと思うお気に入りの楽曲はありますか?

荒井:「声」の楽曲はどれもジャンルがバラバラで、「今回のこの曲も新しい自分だ」っていう発見がすごいあったので、全部です!でも、1番は1曲目に入っている「KOE」。今までの自分をすごく生かしつつ、今だからこそ歌える歌なので、特別な感じがしています。

荒井麻珠(C)モデルプレス
― 「声」というアルバムのタイトルにかけて、荒井さん自身が今1番聞きたい「声」はどんな声ですか?

荒井:ライブとかで、まだファンの皆さんの声が聞けないっていうのがすごく悲しいし、寂しくて…。なので、1番聞きたい声はやっぱり皆さんの声で、ライブで一緒に早く歌いたいな。声を出せるようなライブがしたいなと思います。

― ファンの皆さんの声が早く聞けるといいですね。7月2日から始まる東名阪ツアーは、アルバム「声」を引っ提げた形になりますが、どんなツアーにしていきたいですか?

荒井:今回は、アルバム「声」とともに東名阪と3か所回らせていただくんですけど、やっぱり1stアルバムということもあり、ライブの演出もその「声」というタイトルとすごいリンクしています。「声」を1番近くに、存分に感じてもらえるようなものを考えているので、すごく楽しみです。

荒井麻珠(C)モデルプレス
― どんな演出かとても気になります。

荒井:私のワンマンライブでは、いつも朗読SEというものを流していて、曲と曲の間に私が事前に録音している言葉を読む時間があるのですが、そういうのも引き続き今回あるんじゃないかな?と思います。あとは、初めて自分が、歌とは違った表現をさせていただくので、またこれもニューな荒井麻珠が見れちゃいます!

荒井麻珠「声」と向き合った時期「めちゃくちゃ泣いていた」

荒井麻珠(C)モデルプレス
― 荒井さんはLittle Gree Monsterを卒業されて、その後約2年間(2017年~2019年)は充電期間に入られていましたよね。その間は具体的にどういったことをされていましたか?

荒井:この期間に1番自分の「声」や音楽と向き合ったのですが、結構悩んでしまって…。グループ時代の時に作っていただいた歌声を武器にしながらも、ソロ活動をしていく中でどのように1人で表現できるのかな?と、ずっと頭の中でぐるぐる考えていました。

20歳前後の時に声変わりがあって、急に今まで出ていた高い声が全然出なくなってしまったんです。「もう自分の音楽人生は終わりなんじゃないか」というくらい、本当にショックを受けて、期待やプレッシャーにすごく押しつぶされそうになりました。

今思うと、そのプレッシャーは自分自身が作り上げていたんだと思います。グループ時代は私が高音のパートを歌わせていただくことが多かったのですが、そのパートをすごく褒めていただいたことも多くて、とても嬉しかったんです。なので、自分の歌声に対する固定概念が一気に崩れ落ちた時に「どうやってこの先歌っていけばいいんだろう」と自分自身の首を絞めてしまっていて…。

荒井麻珠(C)モデルプレス
― 荒井さんの中でもご自身へのイメージを作り上げてしまっていたのですね。その固定概念を払拭するきっかけは何でしたか?

荒井:一旦音楽や歌うことからちょっと離れてみました。最初は大好きなステージに立てないもどかしさや焦り、不安が大きくて、押しつぶされてめちゃくちゃ泣いていた時期があったんです。

本当にずっと音楽のことを考え過ぎちゃって、どんどん「これじゃダメだ、これじゃダメだ」って落ち込んでいくのがすごく怖かったし、1番歌に直結しているのはやっぱり心なので、「心のケアをしなきゃ」と思いました。誰かとお話しをしたり、息抜きをしたり、リラックスして音楽を楽しめるように、プライベートでの生活リズムなどを作るように心がけていました。

荒井麻珠が悲しみを乗り越えたエピソード

荒井麻珠(C)モデルプレス
― 声の変化にショックを受けたという時期から、どうやって受け入れられるようになりましたか?

荒井:「自分がこうでなきゃいけない」とか、「この高いキーをこの声の出し方で出さないと物足りない!」という考え方をやめました!

例えば、メジャーデビュー楽曲の「Always」など、最近は今の自分に合ったキーやレンジ(音域)というものを設定して、楽曲を作っていただいているので、より今だからこそできる歌い方、歌声っていうのが、皆さんに届けられているんじゃないかなと思っています。

― 荒井さんはこの悩んでいた時期、挫折の経験を経て、何か得られたものはありますか?

荒井:やっぱり周りで支えてくださった皆さんの存在ですね。自分1人では絶対に立ち直れなかったし、その存在があってこそ乗り越えられたと思います。私は、誰かに相談することや、自分の本心とか思いを言葉にするのが苦手なタイプだったのですが、苦しいということを伝えなくても、周りの人が感じ取って言葉をくれることも多かったので、本当にありがたかったです!

荒井麻珠(C)モデルプレス
― その苦労を乗り越えて2021年にメジャーデビューをされた時の率直な気持ちを教えてください。

荒井:めっちゃ単純ですけど、やっぱり「嬉しい!!!」って思いました!改めて本当にたくさんの方に支えられていて、そのメジャーデビューが決まるまでも、とてもスピーディだったんですね。だから初めて聞いた時は「えー本当ですか!!嘘ですよね??」くらいのスピード感だったので、最初はもう信じられなかったです。

でもやっぱり「嬉しい」という気持ちもありつつ、たくさんの方々にもっと知っていただくためにどうやって頑張ったらいいだろうっていうことも同時に考えました。私の音楽人生の大きな転機です。

荒井麻珠、今後の目標語る「誰かを救いたい」

荒井麻珠(C)モデルプレス
― ソロ活動を始められて約3年が経ちますが、今後どういう活動をしていきたいと考えていますか?

荒井:ライブをたくさんしたいです!本当に歌うことが大好きなので、いろんなところに行きたいし、たくさんの方に出会いたいっていうのが音楽人生での1番の目標です。

音楽以外では、アニメが大好きになってから声のお仕事に興味を持つようになりました。声優さんやナレーションの仕事とかも今は興味があって、ワンマンライブで朗読SEをやっているのはそこに繋がっているんです。

― 今一押しのアニメはありますか?

荒井:毎日空いている時間があればすぐにアニメを見ているので、好きなアニメは結構たくさんあります!一押しは今放送している「かぐや様は告らせたい―ウルトラロマンティック―」です。

― ご自身ではどういう役をやってみたいですか?

荒井:小さい子ども役とか。声が高いので大人っぽい声を出すのがなかなか難しいんですよ。あとは人間じゃないキャラクターにも、とっても興味があります。

荒井麻珠(C)モデルプレス
― 確かに、荒井さんの声にぴったりですね!アーティストとしては今後どのように活動していきたいですか?

荒井:大きな目標っていうのは、もちろんライブとか活動を通してあるんですけど、まずは今回のアルバムもそうですし、今後リリースとか出させていただく楽曲たちも、とにかく皆さんの生きる力になる楽曲を届けていきたいです。私なりにですが、「誰かを救いたい」という気持ちで音楽を必死に頑張っています。

夢を追いかける中で挫折した経験など、同世代の方たちも感じているようなことを私も経験しているので、そんな時に力になりたい。私の音楽にはめちゃくちゃ愛がこもっていて、「立ち止まったり、休んだりすることが諦めることに繋がるわけではない」ということを歌っているので、「疲れた時は休もうよ」と伝えたいんです。

荒井麻珠(C)モデルプレス
あとは、プロデューサーさんが言っている言葉で「生きているだけで、私たちは頑張っている」という言葉が、私の座右の銘なので、そんな言葉も皆さんに届けたいなと思います。私もそれを初めて聞いて「あ、そういう考え方があったんだ」と思って心が楽になってすごく救われたので、皆さんにそういう救われるような言葉を届けることができる存在になれたら嬉しいです。

荒井麻珠の夢を叶える秘訣

荒井麻珠(C)モデルプレス
― 苦労や悩んだ時期を乗り越えてきた荒井さんが思う、夢を叶える秘訣を教えていただけますか?

荒井:やっぱり言葉にすることです。言霊ってすごい大事だなって思っていて、私は自分の性格とかって発する言葉によってどんどん変わっていくような気がしているんですよ。だから今まで言葉にできなかったこととか自分の想いっていうのを、誰かに話すようになりました。

夢や目標について「こういうことをしたい」と言うことで、今まで、そして2022年の上半期も「私がこれやってみたかった!」みたいなことが、皆さんのお力もあって本当に叶っていることも多くて。だからとにかく言葉を大切に、言霊を信じてっていうことがすごく重要だなって思いました。

荒井麻珠(C)モデルプレス
あとは言葉にしたことを実行するっていうことです。周りの方々も「こういう風に思っているんだね」と分かって本当にたくさん考えてくださって、一緒に夢を追いかけているこの感じがめちゃくちゃ嬉しくて楽しいですし、それも私のやる気に繋がるので、言葉に出すことはいいと思います。ただ“休む事=諦める事”ではない!という事は忘れずに自分の良きペースで進んでいって欲しいです!

― 「言葉に出す」ということは、今回の「声」というアルバムのタイトルにも繋がっていますね。ありがとうございました!

荒井麻珠、インタビューこぼれ話

荒井麻珠(C)モデルプレス
撮影ではかなり緊張していると話していたが、徐々にリラックスした状態で無邪気な様子を見せ、カメラマンのリクエストにも笑顔で対応してくれた荒井。

サラサラなロングヘアに注目した記者が綺麗に保つ秘訣を聞くと、「全然やってなくて」という意外な回答が。しかし、「さっきメイクさんに教えてもらって!」と嬉しそうに、オススメされたばかりというトリートメントを教えてくれた。

また、肌に関しても聞くと、昔は「出来物とかニキビとかがめっちゃすごくて」と悩みがあったものの、「お水を昔よりは飲むようになった」「今はちゃんと乳液まで塗る、あと導入美容液とかも最初にして、パックもするようになった」と、スキンケアを入念に行うことで改善したと明かしていた。(modelpress編集部)

荒井麻珠(あらい・まじゅ)プロフィール

荒井麻珠(C)モデルプレス
1998年4月25日生まれ、東京都出身。2019年5月1日にソロ活動をスタートし、同年8月に1stライブ「はじまりの場所」を開催。2021年10月にはシングル「Always」でメジャーデビューを果たし、2022年7月からは、1stアルバム「声」を引っ提げた東名阪ツアー「荒井麻珠 ワンマンライブ Song!〜Enjoy〜」の開催を控え、ますますの活躍が期待される。

「荒井麻珠 LIVE TOUR 2022 Song!~Enjoy~」公演情報

「荒井麻珠 ワンマンライブ Song!〜Enjoy〜」ツアーロゴ(提供写真)
2022年7月2日(土)
会場:大阪 梅田TRAD
<1部>開場/開演:14:30/15:00
<2部>開場/開演:17:30/18:00

2022年7月16日(土)
会場:東京 SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
<1部>開場/開演:14:30/15:00
<2部>開場/開演:17:30/18:00

2022年7月23日(土)
会場:名古屋 SPADE BOX
<1部>開場/開演:14:30/15:00
<2部>開場/開演:17:30/18:00

※開場・開演時間は変更になる可能性がございます。
※政府による段階的緩和措置のガイドラインに基づいた配席・対策をとらせていただきます。

詳細はオフィシャルHP(https://araimaju.com/songenjoy/)でチェック。

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