佐野勇斗「真犯人フラグ」一星演じる覚悟と裏話 考察への“助言”も<モデルプレスインタビュー>
2022.02.27 23:25
日本テレビ系日曜ドラマ「真犯人フラグ 真相編」(毎週日曜よる10時30分~)に出演している俳優の佐野勇斗(さの・はやと/23)。27日放送の第18話では佐野演じる一星が衝撃告白をしたが、このインタビューでは同作の裏話や一星を演じる上での覚悟、真犯人に迫る“助言”などについて語ってもらった。
西島秀俊主演「真犯人フラグ」
同作は、企画・原案の秋元康氏と「あなたの番です」制作スタッフが手掛ける、西島秀俊演じるごく普通の中堅サラリーマン・相良凌介が、家族の失踪事件をきっかけに、真実を暴く壮絶な戦いに挑んでいくという予測不能のノンストップ考察ミステリー。2クールで放送された同作の第2部となる「真相編」が第18話まで放送され、複雑に絡み合った事件の真相が続々と明かされ始める。
佐野は、ITベンチャー『プロキシマ』を立ち上げた若手起業家・橘一星を演じ、凌介と共に失踪した家族を捜索。物語の大きなカギを握る人物となっている。
佐野勇斗、“1番印象に残っているシーン”撮影の裏話語る
― 物語も終盤に差し掛かり放送後には毎回Twitterのトレンドを賑わせていますが、佐野さんにはどのような反響が届いていますか?佐野:友達やほかの仕事現場のスタッフさんから「見てるよ」「犯人気になる」と言われることが多く、みんな考察を楽しんでいるなと(笑)。すごく細かいところや小さい動きを怪しいと思ってくれているみたいで、気を使いますしやりがいもあって芝居しがいがあります。小さいことでも演者の意図を読み取ってくれるようで、嬉しいです。
― 放送中の作品を客観的に見られて、どう感じていらっしゃいますか?
佐野:自分が関わってないシーンもあるので台本で読んでいたシーンがこういう風になったんだとか、すごい迫力あるなと思いました。それこそバタコさんの登場シーンは、過去一震えました。
― 1番印象に残っているシーンはどこでしょうか?
佐野:17話の母親が作ってくれたコロッケを食べて泣くシーンです。食べ物を食べて泣くシーンは、今回で2回目でしたが、1回目の時にこんなに難しいんだって思うぐらい大変でした。味という神経が働くことによって一瞬集中が途切れる瞬間があるんです。ただでさえ泣くシーンは難しいし、何回やっても緊張するし、体力も使うのですが、特に今回は難しかったですね。
― 第17話のラストでは、光莉から来る電話に出ずに台詞なしの表情だけで演技をするシーンもありましたが、演じる時の工夫や心がけていることはありますか?
佐野:今回の作品はミスリードも多いので、ただ純粋に一星の気持ちだけで演じてはいけないなと。本当だったらもっと大きなリアクションをするところを抑えて、どっちの意味にも捉える顔をしなきゃいけないなと考えました。でも後々結末がわかった上で視聴者が見返す時にこういう表情にも取れる、ここにつながるんだと思ってもらわなければいけないというのは、意識したところです。プロデューサーさんや監督とも逐一「これどうですか?」と相談しながら撮影していきました。
― 一星という人物像を作るのは難しかったですか?
佐野:一星という人物のキャラ作りは難しかったというより、はじめに監督に「今の佐野くんのままで、一星っぽいからいいよ」と言ってもらえたので、徐々に作り上げるという感じではないです。なんとなくですが、一星という人物像は自分から掴めていたと思います。
佐野勇斗、一星演じる覚悟「肉体や精神面でも追い込まないと演じられない」
― 第18話では一星がこれまでについて告白していましたが、台本を読んだ時はどう思いましたか?佐野:10話の時に真犯人を知ったこともあり、こうなる大枠は初めから知っていたので驚きはなかったです。でも、具体的になった台本を見て「うわっ大変だな、このシーン。やらなきゃいけないんだ」って思いました(笑)。セリフ量も膨大だし二重人格みたいな感じだったので(笑)。
― 精神的に追い込まれてしまいそうですね。
佐野:まだ撮ってはない(取材は2月中旬)のですが、まさにその最中で今すごく追い込まれています。全然元気ないです(笑)。ここ1か月くらいは制限しています。
― その追い込みは、撮影期間に合わせてですか?
佐野:そうです。本当に辛くないと出せない顔もあるし、肉体や精神面でも追い込まないと演じられないと思ったので。制限している期間にM!LKのライブもあったのですが、歌って踊るのにエネルギー不足の状態で臨んだのは正直きつかったです(笑)。
佐野勇斗、主演・西島秀俊のエピソード披露
― 主演の西島さんはどのような方ですか?佐野:西島さんはすごくいい人で、失礼を覚悟で言うと“ちょっとポンコツ”なんです(笑)。先程話したコロッケを食べて僕が泣くシーンでも、後ろから見守っている西島さんが、コロッケを見てお腹すいたみたいでお腹を鳴らしてしまって(笑)。僕は泣くシーンに一生懸命だったので勘弁してくれよ~とか思ったのですが(笑)、「ほんとごめん、生理現象で鳴っちゃった」っておっしゃっていて。そんな憎めない愛されキャラな西島さんがいらっしゃるから、すごく明るい現場です。西島さんのことが本当に大好きになりました。
― プロキシマメンバーは同世代の方が多いと思いますが、現場でお話しすることはありますか?
佐野:実際はまとめ撮りだったので、プロキシマメンバーは5、6回くらいしか会えていないんです…。その中でもミッチー(青木瞭)は、親友役なので、距離を縮めようと家に遊びに来てくれました。すごく気も使えるしいい人なんです。先輩ですが瞭くんは1番話すし仲良くさせてもらっています。
佐野勇斗、芳根京子は「どこかで通じるものがあった」
― 1月に芳根(京子)さんにインタビューした際、佐野さんについて「何も頑張らなくても仲良くなれました。感謝しています」とおっしゃっていました。佐野さんから見て芳根さんはどのような方ですか?佐野:よしこ(芳根)は初めて会った気がしなくて、初めからよく話しました。僕も同じで、頑張らなくても仲良くなれました(笑)。考えていることとか価値観が似ているわけではないけど、見ているところ、今思っていることがわかる気がするんです。考え方は似ているので、どこかで通じるものがあったのかもしれないです(笑)。
― 芳根さんとは撮影中にどんなことを話していますか?
佐野:撮影の合間では本当にたわいもないことを話しています。共通の知り合いも多くて、お互いが知っている共演者の話もします。
― 芳根さんは、居心地の良い存在なんですね。
佐野:もちろん西島さんや田中哲司さんとも仲良くさせてもらっていますが、やっぱり同世代がいると心強くて、心地いいので、とてもありがたい存在です。
― そして、「よしこ」って呼んでいるんですね(笑)。
佐野:なんでよしこになったか忘れちゃったのですが、僕の親戚の名前がよしこで(笑)。あだ名には関係ないですけど、違和感はあります(笑)。
― 芳根さんは佐野さんをなんて呼ばれていますか?
佐野:僕のことは「佐野きゅん」ですかね。「真犯人フラグ」の現場では「佐野きゅん」か「はやちゃん」って呼ばれています。ファンの方が僕のことを「佐野きゅん」って呼んでくれるので、あんまり違和感はないですけど、共演者から言われるのは初めてかもしれないです。
― 仲の良さが伝わってきました。それでは、視聴者に向けて考察のヒントや注目してほしいポイントをお願いします。
佐野:1番難しいな…ヒントって言っちゃうと答えになっちゃうので、言いたいけど言えないです(笑)。一星が18話の台詞で「まだ終わりじゃないですよ」と言っているので、今は「まだ終わりじゃないですよ」とだけ言います…本当にいろんな意味が含まれています(笑)。
佐野勇斗「一生満足しない」芝居への熱意
― 佐野さんは「ドラゴン桜」「TOKYO MER~走る緊急救命室~」「真犯人フラグ」「真犯人フラグ 真相編」と4期連続で日曜日のドラマの重要な役を演じ、キーパーソンとして高い演技力も話題になっています。キーパーソンだなという実感はありますか?佐野:本当にないです(笑)。毎クールやっぱり足らないなとか、反省点ばかりです。たまにここ良かったかもと感じることはありますが全然だなと、役者を始めてからずっと思っています。ここ1年は露出させて頂く機会も増えて、自分に足らないことをどんどん突きつけられている気持ちで穴だらけです。
― どういう時に足りないなと思いますか?
佐野:演じている時や放送を見た時に、「もっとここできたのに」と思います。でも逆に僕はそれで満足したら、そこが多分終わりの時だなと思うので、一生満足しないと思います。今までは具体的に強く思ったことはなかったのですが、ここ半年ぐらい、もっと芝居を頑張って上手くなりたいなという気持ちが芽生えてきました。
― 芝居について誰かに相談することはありますか?
佐野:西島さんに、別の作品についてですが、自分的に挑戦的な役だったことがあり相談をしました。「そういうのやったことがあるから、参考になるかわかんないけど僕の作品を見てみて」と言ってくれました。色んな役をやられているので、本当にすごい方だと思いました。
佐野勇斗の“夢を叶える秘訣”
― では、夢を追いかけるモデルプレス読者に、“夢をかなえる秘訣”を教えてください。ちなみに2016年のインタビューでは「努力」、2017年は「何事も最後まで諦めず頑張る」と教えてくれました。佐野:今聞いても意外と自分の芯って変わってないなと(笑)。最後まで諦めないことは本当にそうだと思っていて、僕自身は役者、音楽活動、バラエティなども含め今できることは全部試したいんです。やってみてダメだったらその時考えればいいと思っていて、だから諦めないことは今でも変わってない。あと一歩行ったらその壁がブチ壊れるかもしれないのに、ダメだと思って99で辞めちゃうことって多いと思うので、成功できるまでやり遂げることが夢を叶える秘訣なのかな。僕はドームツアーという目標があるので、ドームツアーができるまで絶対諦めないです。
― 俳優もグループ活動も目標達成するまで走り抜けるということですね。
佐野:そうですね。あとはより多くの人を喜ばすことができたら、結果的に僕の仕事は夢が実現できるので、一人でも多くの人を幸せにできたらと日々思っています!
― ありがとうございます。これからのご活躍も応援しています!
佐野勇斗、インタビューこぼれ話
<こぼれ話1/撮影雰囲気>今回は外での撮影。線路沿いのフェンスでかっこよくポージングを決めた佐野だが、道にいるネズミを見つけ「ネズミ!」とお茶目に声を上げる場面も。撮影は、終始和やかに行われた。
<こぼれ話2/美文字>
書道6段を持つことから、習字の腕前が凄いと話題の佐野。その反響には「そんなことないです」と謙遜しながらも、今回も読者プレゼントのチェキに美文字の「modelpress」のサインを披露した。
(modelpress編集部)
佐野勇斗プロフィール
出身地:愛知県/生年月日:1998年3月23日/身長:178cm/血液型:A型2015年の映画「くちびるに歌を」で俳優デビュー。2019年、映画「ちはやふる-結び-」での演技が評価され、第28回日本映画批評家大賞の新人男優賞(南俊子賞)を受賞。数々のドラマ・映画に出演し、演技力で頭角を現す。現在「真犯人フラグ 真相編」(日本テレビ系)に出演しているほか、2月11日より公開中の映画「嘘喰い」、オリジナルドラマ「嘘喰い 梶隆臣篇」(dTV)に出演。初主演ドラマ「就活タイムカプセル」(TBS)が3月27日に放送を控える。ボーカルダンスユニット・M!LKのメンバーとしても活躍する。
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