なにわ男子・道枝駿佑「悔しかった」キーパーソンの苦悩 松本潤との共演で感じたこと<「99.9」インタビュー>
2021.12.20 07:00
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12月30日公開の映画『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』に出演するなにわ男子の道枝駿佑(みちえだ・しゅんすけ/19)に、モデルプレスがインタビュー。主演を務める嵐の松本潤との共演エピソードや、今作の役作りなどについて聞いた。
松本潤主演「99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE」
TBSで2016年・2018年に日曜劇場で放送され、いずれも高視聴率を記録、熱烈な支持を集めたドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』を映画化した今作は、個性豊かな弁護士たちがぶつかり合いながらも99.9%逆転不可能な刑事事件に挑んでいく、新感覚の痛快リーガル・エンタテインメント。タイトルの「99.9」が意味するのは、日本の刑事事件における裁判有罪率(起訴された際に裁判で有罪になる確率)。99.9%という世界一の有罪率を誇り、日本の司法制度の高い信頼性の証明とも言える一方、一旦起訴されると検察の考えたストーリーが正しいと鵜呑みにされがち、という大きな落とし穴が。さらに、刑事事件を専門に扱う弁護士の数も極端に少ないため、丁寧に検証することは極めて困難。しかし、たとえ99.9%有罪が確定している事件でも、残り0.1%が確定しない限り、それは本当の意味で“事実”に辿り着いたことにはならない。今作は、その最後の「0.1%」まで諦めず事実を追い求めていく弁護士たちの姿を描いた物語。
映画では松本演じる超型破りな弁護士・深山大翔、香川照之演じる敏腕弁護士・佐田篤弘の名コンビに加え、三代目ヒロインとして杉咲花扮する新米弁護士・河野穂乃果も加わり、0.1%の事実を求めて奮闘。道枝は、事件が起きた村で深山たちが出会う青年・重盛守を演じる。
道枝駿佑「悔しかった」キーパーソンならではの苦悩
― 今回映画に出演するにあたってドラマを全話観返したとのことですが、道枝さんが今作に感じている魅力をお聞かせください。道枝:刑事事件専門ルームの皆さんのコミカルな掛け合いは、やっぱり面白いです。深山さんたちが事件を再現するシーンは、推理して事実を導き出すのが複雑なところもあり難しいですが、その事実がわかった時はとてもスッキリして、コミカルな部分とシリアスな部分のギャップが魅力的な作品だなと改めて感じました。お父さんと一緒に家で観たのですが、お父さんもすごく笑っていて(笑)、「自分もこの作品に参加するんだ」という責任感や刺激をいただき、すぐに映画の台本を読みました。すごく良い役をいただいたので、「これはしっかり頑張らないとな」と思いました。
― 道枝さんが映画に出演すると決まった時、なにわ男子のメンバーからはどんな反応がありましたか?
道枝:(西畑)大吾くんからは、撮影中に「良い役と聞いたから頑張ってな」とエールをもらい、その言葉ですごく気が引き締まりました。
― 現場に実際に入っていかがでしたか?『99.9』ならではの世界観だと感じることはありましたか?
道枝:刑事事件専門ルームの方々が集まるシーンになると、やっぱり「99.9の世界だな」と実感しました。深山さんと明石さん(片桐仁)の絡みを生で見れた時は、「99.9だ!」とちょっとだけ視聴者気分に戻って感動しました(笑)
― 道枝さんは今回キーパーソンという役柄ですが、演じる上で大切にしたことや意識したことを教えてください。
道枝:守はすごく正義感が強くて、15年前の事件のことはよく知らないけど事実を知りたいという役どころだったので、その気持ちを常に持ちながら演じました。涙を流すシーンは、「震えるくらい泣いてほしい」と言われ、そこも意識しながら演じたことを覚えています。自分でもいろいろ準備して撮影に臨んだのですが、なかなか自分の思った通りには上手くいかず、悔しかったです。もちろん、完全に納得がいく演技をするのは難しいですが、マネージャーさんに帰りの車で「今日、大丈夫でしたか?」と相談したり、撮影中も「これでいいのかな?」と自問自答したりしていました。
― 演じていて納得がいかなかった部分もあったんですね。
道枝:ありました。泣くシーンや、最後のシーンが特に難しくて、納得がいかなかったです。撮影が終わった後に「もっとできることがあったんじゃないか」と考えたり、完成した映画を観て「ここはこうしたほうが良かったかも」と後悔したりもして、それは自分の力不足なので僕が悪いのですが、その難しさが楽しくもあり、本当に良い経験をさせていただきました。現場の皆さんのお芝居に対する姿勢がとても勉強になりましたし、僕自身、改めて初心に戻ることもできました。
― 難しい挑戦にも楽しさを感じている道枝さんが、逆に「これはできるようになってきた」と自分で成長を感じている部分はありますか?
道枝:どうなんでしょう…。自分ではなかなかわからないので、これから見つけていけたらいいなと思っています。作品ごとで同じ役柄に見えないように、表現力をしっかり伸ばしていきたいです。
道枝駿佑、先輩・松本潤と共演で圧倒「もっと頑張らないと」
― 道枝さんはこれまでも役者としていろいろな先輩方と共演していますが、松本さんとの共演はいかがでしたか?道枝:クランクインの時に「よろしくね」と挨拶をしていただき、「最後のシーンは大事だからね」と言っていただきました。松本さんは再現シーンなど1つ1つのセリフに関して監督やプロデューサーの方々と話し込んで、自らアイディアを提案していて、事件の資料も事前にもらって細部までこだわっていたので、とてもストイックだなと感じました。僕にも優しく話しかけてくださったのですが、僕の背格好を見て「なんかお前、全体的に長いな」と言われたことがすごく印象に残っています(笑)
― (笑)。それは緊張しているであろう道枝さんをほぐしてくれたのでしょうか?
道枝:松本さんは現場で皆さんと和気あいあいと話していらっしゃって、僕も自分から話しかけにいこうとは思っていたのですが、緊張してなかなかお話しすることができなくて、そんな時に松本さんがいじってくれたので「そうなんです(笑)」と返しながら緊張もほぐれて、嬉しかったです。
― 松本さんの生のお芝居を現場で見ていかがでしたか?
道枝:僕が言うのもおこがましいですが、普段の松本さんとは全然違った姿だったので、圧倒されました。瞬間的にそう感じたというより、全体を通して松本さんのお芝居に圧倒されて、僕の顔はたぶんずっと驚きの状態になっていたと思います。「僕ももっと頑張らないと」と思いました。
道枝駿佑、デビュー後初の映画出演 キラキラは封印?
― 今作はなにわ男子としてデビュー後初の映画出演になります。撮影時は関西ジャニーズJr.として活動していましたが、公開のタイミングではデビュー後ということで、心境の変化をお聞かせください。(※取材は10月上旬)道枝:撮影していた頃と今とでは、やっぱり全然気持ちが違います。デビュー前に撮っていた映画が、デビュー後に公開されるということで、改めて初心に戻ってここから再スタートを切れたらいいなと思っています。
― 道枝さんはJr.時代から俳優としてたくさん経験を積んでいますが、役への切り替えはどのようにして演じていますか?
道枝:今回演じた守は真面目で誠実な人で、ポンコツな僕とは違うので(笑)、そこはしっかり切り替えるように意識しました。いつも台本を読んで、監督の説明を聞いて、役を理解しながらだんだん掴んでいっています。あと、僕はプライベートで普段メガネをかけているので、コンタクトレンズをつけることでいつもスイッチが入るのですが、今回はコンタクトを入れた後に頭にタオルを巻くことでさらにもうひとつスイッチが入りました。ああいうつなぎの衣装も今まで作品で着ることがなかったので、とても新鮮な気持ちで「今日も頑張ろう!」と気合いが入る大事なアイテムでした。
― 村の田舎者の設定だったので、道枝さんのキラキラ感が隠せないのではないかと心配になりました。
道枝:全然そんなことないです(笑)。そんなにキラキラしてないです(笑)。ありがとうございます。
― 最後に、映画を観てくださるファンの方へメッセージをお願いします。
道枝:『99.9』を観たことがない方にも楽しんでいただけると思うので、まず素直に楽しんでほしいです。ストーリーは複雑な部分もあったりするのですが、一緒に謎解きをしながら観ていただけたら嬉しいです!
― ありがとうございました。
(modelpress編集部)
映画「99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE」
12月30日(木)全国ロードショー
出演:松本潤、香川照之、杉咲花
片桐仁、マギー、馬場園梓、馬場徹、映美くらら、池田貴史、岸井ゆきの、西島秀俊/道枝駿佑(なにわ男子)、蒔田彩珠/榮倉奈々、木村文乃、青木崇高/高橋克実、石橋蓮司/奥田瑛二、笑福亭鶴瓶、岸部一徳
監督:木村ひさし
脚本:三浦駿斗
トリック監修:蒔田光治
音楽:井筒昭雄
企画:瀬戸口克陽
エグゼクティブプロデューサー:平野隆
プロデューサー:東仲恵吾、辻本珠子
配給:松竹
道枝駿佑(みちえだ・しゅんすけ)プロフィール
2002年7月25日生まれ、大阪府出身。2014年にジャニーズ事務所に入所。2017年4月期放送の日本テレビ系ドラマ『母になる』でドラマ初出演。同年8月公開の『関西ジャニーズJr.のお笑いスター誕生!』でスクリーンデビュー。2018年10月より結成されたなにわ男子のメンバーに選ばれ、2021年11月12日に『初心LOVE(うぶらぶ)』でCDデビューを果たす。同年10月期放送のテレビ朝日系ドラマ『消えた初恋』にてSnow Manの目黒蓮とW主演を務めた。
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