モデルプレスのインタビューに応じた手越祐也(C)モデルプレス

手越祐也、音楽活動へのこだわりと葛藤「今までの自分と比べる人はいると思う」<モデルプレスインタビュー>

2021.07.07 08:00

独立して1年、ついに音楽活動を本格始動する手越祐也(33)。独立会見でも何度も語っていた、音楽活動への強い思い―――「今までこだわり抜いてやってきたからこそ、中途半端なものを世に出すことは絶対にしたくなかった」「きちんと届ける作品となると、やっぱりどうしても今までの自分と比べる人はいると思う」…飾らない言葉で今の胸中を語ってくれた。

  
自身のYouTubeチャンネルを開設してちょうど1周年にあたる6月23日、ソロアーティストとしての音楽活動を本格的に始動することを発表した手越。今後6ヶ月連続となるデジタル・シングルのリリースを七夕の7月7日からスタートする。

手越祐也(提供写真)
第1弾シングルのタイトルは「シナモン」。混じり気のない真実の愛をシナモンの花言葉に例えて歌ったラブソングである。

手越祐也、独立して1年後にリリースする理由「軽い気持ちでやりたくなかった」

手越祐也(C)モデルプレス
― 音楽活動を本格的に始動するというニュースは多くのファンを喜ばせましたが、手越さん自身も大きな反響を実感していますか?

手越:もちろん実感しています!昨年の6月23日にYouTubeを開設して1年やってきたんですけど、渋谷のビジョンで僕へのメッセージが流れたり、SNSでも送ってくれたりと、今までの活動を応援してくれたたくさんのファンの方からの声が届いています。プライベートでも仲がいい友人からも「おめでとう」というメッセージをいただいて、改めていろんな方に応援していただけているんだなと実感しました。

― 1年前の記者会見で音楽活動への強い思いを語られていましたが、今回の企画が決まった経緯を教えてください。

手越:昨年の会見でも話した通り、僕は音楽活動が1番やりたいことであり、やっていて自分を1番表現できるのが、音楽であり、歌なので、頭の中の中心にいつもありました。とはいえ、その反面、自分が今までこだわり抜いてやってきたからこそ、中途半端なものを世に出すことは絶対にしたくなくて、(独立してから)1年以内に出さないと罰ゲームがあるとか、そういうのがあるわけではないので、心も体も周りの環境も含めて、自分が1番自信のある作品ができたときに出そうと思いました。簡単に軽い気持ちでやりたくなくて、たまたまこのタイミングになったというわけです。運命的だなと思ったのですが、独立してちょうど1年というタイミングと、七夕というタイミングが重なったんです。ここから年末までは怒涛の日々になりそうですが、音楽漬けの半年間にしたいなと思っています。

― 今回のリリースに向けて、ボイトレに通ったりと、準備したことはありますか?

手越:発声やボイトレは以前からずっとやっていましたし、この1年で違うのは、ほかのアーティストの楽曲を自分だったらこういう風にやるというのをちゃんと準備して、歌ってみた動画をYouTubeで10数本配信したことです。音楽活動にこだわりがあるからこそ、レコーディングをして、ちゃんと作品化しました。そうやってほかの人の楽曲を通して、月2で(歌ってみた動画を)配信したり、多い月は音楽にずっと関わってきました。しかも、今までと違って、公になる作品として、触れてもらえたことが大きいですね。

あと、人数が2人以上いるグループって世界にもたくさんあると思うんですけど、ソロシンガーとして歌うのと、グループの見せ方って全然違うなと思いました。例えばですが、4分間の楽曲を6人で歌うのと、1人で歌うのは全く違うから、ペース配分を考えなくてはいけない。その違いができるのがプロだと思うのですが、僕は今までソロコンサートとかをやったことがなかったので、いろいろ勉強にもなりました。関西コレクションにも出演させてもらって実践的な積み重ねはしてきたけど、今まで20年間やってきて初めてのスタイルでやっているので、中途半端なものには絶対にしたくありませんでした。なので、準備が1年ぐらいかかって逆によかったなと思いました。

― 「シナモン」という楽曲はラブソングですが、ラブソングが最初というのが意外だなと思いました。

手越:6ヶ月連続リリースということで、まずはこういうシングルで次はこれで、次は…という感じで、6ヶ月通して考えました。以前だったら、こういう作品を次に出しますと言われて、これをみんなでどうやってうまく見せられるのかを考えていました。なので、その段階で次のシングルのことも知らないし、いつからツアーを開催する予定なのかもわからない状況でリリースしていました。今後パンデミックのような未曾有の事態が起こるかはわかりませんが、自分が今社長になっているから、こういうタイミングではこれをやるという、先を見据えたプランニングが考えられるようになりました。

みんなきっとロックが来るんじゃないのかなと思っていたのかもしれません。今ってみんなSNSから情報を得ていて、特に中高生の子たちはSNSでしか自己表現ができない子たちも多いと思うんです。でも、みんな普通に恋愛はするじゃないですか。今まで僕のことを応援してくださったファンの方だけでなく、年上の方にも聞いてもらいたい、10代とか若い子たちにも聞いてもらいたいと思ったとき、みんなが共感できる歌詞って恋愛かなと思いました。「シナモン」はサウンドもメロディラインもすごく大好きで、素晴らしいなと思ったので、きっとみんないいって思ってもらえるんじゃないのかなという思いも含めて、この曲を最初にリリースすることになりました。

手越祐也、音楽に対して悩んだこと「今までの自分と比べる人はいる」

手越祐也(C)モデルプレス
― 手越さんの言葉って常に前を向いているように感じますが、この1年音楽に対して悩んだ時期はありましたか?

手越:ありましたよ!いろんなイベントで歌ってきたシングルとかはありますけど、今回の「シナモン」のようにミュージックビデオとともに皆さんにきちんと届ける作品となると、やっぱりどうしても今までの自分と比べる人はいると思います。僕の中では別物としてやってきても、手越祐也手越祐也で、今まで愛されてきた期間が長いからこそ、そこのプレッシャーは感じます。どういう楽曲でどんな風に歌って、どんな見せ方をしようかって、すごく悩んだというか、考えていました。

― どうやってその悩みを解決したのでしょうか?

手越:僕ってマイペースだったり、こだわりは強いんですけど、周りの人の意見や、誰かにプロデュースしてもらうってことは嫌いじゃないんです。なので、今僕が歌ったら、いい意味で裏切れるんじゃないかとか、こういう曲を歌うんだって変化球を見せた方がいいんじゃないかとか、たくさんの作戦会議をやって、一つずつみんなで解決していきました。

― たくさん悩んでも音楽を辞めようと思わなかったのは、やっぱり好きという気持ちが強かったからなんですね!

手越:やっぱり自分から音楽をとっちゃうと、自分の中で人前に立つ楽しみがなくなってしまうと言っても過言ではないので、音楽と歌はやっぱり好きです!

手越祐也、独立後の1年を語る「人生で1番忙しい1年でした」

手越祐也(C)モデルプレス
― YouTubeチャンネルを開設してちょうど1年が経ちましたが、1年間やってみてどうでしたか?

手越:やっぱり楽しいですよ!最初、YouTubeのことはなんにもわからなくて、数ヶ月経ってやっとわかってきて、こういう企画はバズるんだって、自分なりに分析していきました。でも僕はYouTuberではないので、自分のブランディングとして今まで作ってきたものを削ぎ落としてまで、再生回数を狙おうとは思っていないし、YouTubeは今仕事が10あるとしたら、1ぐらいで、ほかにもやりたいことがたくさんあるので、その中でどういう企画をやったら楽しんでもらえるのかなというのを考えています。事務所に所属していたときより、今10倍くらい忙しいので、その中でYouTubeを1年前の記者会見のときからずっと見てくださって、応援してくださって、チャンネル登録してくださったみなさんの期待を裏切りたくないので、できる限りのスケジュールで最高のものを作るようにしています。

それにプラス僕はスタッフと話していて、大事にしていることがあるんですけど、スタッフが撮影していて面白いもの、演者も面白いもの、見ている人も面白いものを作りたいから、無理はやめようって、俺らが死に物狂いでやって、俺らがつまらないけど、バズるだろうなというものをやっても俺は嬉しくないと。みんなが撮影したいものを撮ろうよと僕はずっと言っているので、みんなすごく楽しんでやっています。企画会議とかも突拍子もない企画が出てくるんです。

― 手越さんが企画を考えることが多いんですか?

手越:僕がパッと思いついて、今度これを企画会議に出しておいてというときもあれば、それぞれのチームがこういうものはどうですかと企画が出てきて、その中で日程的にも撮影可能なものを撮影していくこともあります。

― スケジュール調整も大変だったりと、すっごく忙しいんですね!

手越:やばいですね(笑)。カレンダーがとんでもないことになっています。人生で1番忙しい1年でしたね!

― そんなにですか!?

手越:今までの3年分ぐらいの仕事を1年でやりきりました!

手越祐也(C)モデルプレス
― そんなにも多忙で、心が折れそうになったりはしなかったのでしょうか?

手越:僕、昔からそうなんですけど、やりたくない仕事はやらないので。今僕がトップにいるからお金の動きとか全部わかるんですけど、やりたくないことでいくら稼げようとも、やりたくないんですよ。逆にやりたいことは0円だろうがやりたい。なので、やりたくないことは全部排除しているので、結局大事にしていることが、仕事のように遊びをして、遊びのように仕事をすること。本当にプライベートで映画を観に行ったり、ゴルフをしたり、フットサルをしたりしているときのこの楽しさの感覚と、今日のように仕事をしている楽しさの感覚の差がありません。仕事とプライベートを分ける人って多いと思うのですが、僕には垣根がないので、ゴルフやっているときとレコーディングしているとき、同じくらい楽しい!なので、全部が遊びであり、全部が仕事なんです。今までもそうでしたが、サッカーが好きだったからサッカーの仕事をしたり、好きなゲームをただただ配信したり、車が好きだったからカーレースで国歌斉唱をしたり…好きなことが全部仕事に繋がっているんです。楽しすぎて、忙しい(笑)。伝え方が難しいんですけど、本当にずっと楽しいんです!

― 独立してからのこの1年で、ご自身ではなにが1番変わったと思いますか?

手越:僕の人間性は昔から一貫して一緒なのですが、より趣味とか本当に好きなことをすぐ仕事にできるようになったことは大きいかな。大手の事務所や大手の会社ってたくさんあると思うんですけど、やっぱり恵まれているなと思いました。オートマチックになんでもやってくれるし、自分がアクションを起こさなくてもやってもらえる。今って僕がアクションを起こさないと仕事がないので、大変と聞かれたら大変なんですが、やりたいことをすべて仕事にできる。これは今まではありえなかったし、自分がトップに立っていないと、このスピード感でできないので、やっぱり楽しいって思うんですよね。

― 社長業って実際にどんなことをされているのでしょうか?

手越:僕は最終決定権です。やる・やらないを僕が決める。なので、僕に来るまでにスタッフやマネージャーがいろいろ動いてくれているので、僕よりも忙しいんです。今日も移動中に、会議でこうでしたという報告を受けて、最終チェックをしていました。

手越祐也の“夢”と“夢を叶える秘訣”

手越祐也(C)モデルプレス
― 「シナモン」をリリースして、新たなスタートを切るわけですが、手越さんの今の夢を教えてください。

手越:夢はたくさんありますし、昨年の会見から叶った夢もあります。プレイヤーとしての夢は、今まで応援してくださった方、独立してもついてきてくださった方、そして独立してからファンになってくださった方、すべての人が手越祐也を応援していてよかったなという活動を続けること。YouTubeなどのSNSを含め、今はアピールできるツールがたくさんあるので、感謝の気持ちを伝えつつ、パフォーマンスで魅了すること。そして、1ヶ所でも多くみんなが住んでいる場所に行って、ライブをして幸せを共有したいです。

あと、パフォーマーという部分ではないのですが、やっぱり日本のエンタメ界を変えたいという夢があります。もっと大きいことを言うと、日本を変えたい。僕はたくさん海外に行っているからこそ、日本って最高の国だよとプレゼンができるのに、日本人って僕が思っているほど、みんな幸せを感じていないなって常日頃思うんですよね。こんなにいい国に住んでいるのに、幸福度が周りの国よりも低いと僕は思っています。日本人って最高じゃんって思ってもらえるようにしたいんです。エンタメ界も韓国とか、中国とかに負けないで、なんならビルボードにのるぐらいのエンタメ界にしようよと思ったとき、エンタメ界そのものの根源を変える必要があると思います。今のやり方だと絶対に世界には勝てないし、でも誰かが言い出さないといけない。最初に言ったやつってめちゃくちゃバカにされるし、無理じゃんって言われると思うんです。そういうちょっと頭のおかしいクレイジーな怖さを知らないやつが、できるでしょと言わないと変わらないと思います。そういうキャラとハートを持っている人って日本では少ないと思うので、僕がハートとパワーを持っているうちは変えられるようにしたいなと思っています。ちょっとでも幸せ度の強いエンタメと国に変わるような手助けというか、ピースの一つになれたらいいなと思っています。アーティスト活動をする上とかではなく、人間として生きる上での目標です。

― 最後に大きな夢を持っている手越さんが考える夢を叶える秘訣を教えてください。

手越:夢の内容によりますけど、その夢を好きになること。例えばサッカー選手になりたいだったら、サッカーを好きになる。夢を本当に好きになって愛せば、そのための努力って周りからしたら努力かもしれないけど、本人が好きでやっているから、努力ではないと思うんです。勉強もして好きなことを極めて、夢を追っている仲間を集める。日本ってみんなと同じスタイルで生きようという典型的な国でもあるので、人とはちょっとズレた方法を取ると上手くいくこともあると思います。“好きこそ物の上手なれ”って間違いない日本語だと思っているので、好きだったら失敗しても続けられるし、好きなことで成功したら百倍嬉しい。でもやらされた仕事で失敗したら心が折れるし、やらされた仕事で大成功してもあのときこうしておけばよかったかなとか、絶対に将来引っかかるので、僕は周りになんて言われようが1回チャレンジした方がいいと思います。修正するのって何歳でもできると思うんですけど、年齢を重ねるにつれて失敗を戻すのって大変だと思うので、若いときの失敗って失敗という経験なので、たくさん挑戦して、失敗しまくって、勉強して、成功確率を上げていったら絶対いつか夢は叶うし、成功するので、周りになんて言われようが好きなことには信念を持ってやり続けてほしいです。

手越祐也(C)モデルプレス
― すごく説得力のある言葉、ありがとうございました!

(modelpress編集部)

手越祐也(てごしゆうや)プロフィール

手越祐也(C)モデルプレス
1987年11月11日生まれ、神奈川県横浜市出身。

15歳でジャニーズ事務所に入所し、2003年9月のデビューから2020年6月独立までの約17年間男性アイドルグループのメンバーとして活動。在籍期間中、歌手活動だけでなく、「FIFA クラブワールドカップ」「FIFA ワールドカップ」でメインキャスターを務め、人気バラエティー番組へのレギュラー出演、俳優など幅広く活動。

フリー転身後は、自身のTwitter、InstagramなどのSNSを開設。YouTube『手越祐也チャンネル』の登録者は約170万人にのぼる。2021年5月、富士スピードウェイで行われた「SUPER GT 第二戦」にて初の国歌独唱、地元横浜スタジアムで行われた「横浜DeNAベイスターズ」対「中日ドラゴンズ」戦では始球式を務めた。

2021年7月からは6ヶ月連続新曲配信及びアルバムリリースを予定し、アーティストとして精力的に活動。2022年には単独で初となる全国ツアーを控える。
手越祐也(C)モデルプレス

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