“超人気原作の実写化”担う吉沢亮の最適解 漫画的な表現とリアルの塩梅を探る<インタビュー>
2021.07.02 08:00
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モデルプレスのオリジナル企画「今月のカバーモデル」で7月のカバーモデルをつとめた俳優の吉沢亮(よしざわ・りょう/27)。NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主演でまさに最高潮の注目を浴びるこの夏、人気コミックスを実写映画化した話題作『東京リベンジャーズ』が9日に公開される。「青天―」からの振り幅十分の金髪ヤンキー姿もさることながら、北村匠海(23)、山田裕貴(30)ら同世代役者たちとの競演も“胸熱”ポイント。モデルプレスのインタビューで今作にかける想いや人気原作の実写化に挑む上での姿勢について改めて語った。
それぞれのキャラクターが生きたアクションシーンに
原作は「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中の和久井健氏による「東京卍リベンジャーズ」。ヤンキーだった高校時代にタイムリープし、人生をリベンジしようとする主人公・タケミチ(北村)の成長、共に力を合わせ立ち向かう仲間たちとの熱き絆が共感を呼び、単行本の累計発行部数は2000万部を突破。『映画 賭ケグルイ』(2019)などの英勉監督が実写化のメガホンを取る。吉沢も「東京卍リベンジャーズ」に魅了された一人として「登場人物たちがめちゃくちゃ男前で、とにかく熱い。ただのヤンキー漫画とは違い、男が見て憧れる世界観でありながら、女性が見ても好きだろうなという印象を受けました」と語る。特に演じた“マイキー”こと佐野万次郎には「ずるい(笑)」と嫉妬心も。「皆がボコボコにされながら必死こいて頑張ってるところを、一発蹴って終わらせちゃう感じが、オイシイとこ持ってくなマイキー!みたいな(笑)。ちょっとずるいなーと思いますけど、彼は自分のやりたい事や、仲間への想いがものすごくピュア。自分の好きな奴らとだけ生きている感じがすごく正直だと思うので、そういう自由な感じがいいなと思います」。
実写化最大の見どころはやはり迫力のアクションシーン。「こういうヤンキーものはやった事がなかったし、アクションもこれまでのようにスマートな感じではなく、暴れ回っているというか、解放されている感じがしてすごく楽しかったです。アクションシーンと言っても色々なものがありますが、今回はそれぞれのキャラがちゃんと生きてるなと感じました。今まではアクションばかりに集中してそのキャラで居続けるのが難しかったりしたんですけど、今回は僕もしっかりマイキーとしてやれた感覚があって。それは諸鍛冶(裕太)さんが感情を汲み取ったアクションの動きを作ってくださったこともあり、すごくありがたかったです」と心身ともに役と一つになった撮影を振り返った。
山田裕貴とは「言葉を交わさずとも、お互いの空気感が出た」
原作のパワーに負けず劣らず、新世代を担う豪華キャスト陣が集結。北村、山田をはじめ杉野遥亮、今田美桜、鈴木伸之、眞栄田郷敦、清水尋也、磯村勇斗、間宮祥太朗ら今最も勢いのある若手がスクリーンで躍動する。マイキーと熱い友情で結ばれた“ドラケン”こと龍宮寺堅を演じる山田とは共演歴もあり「彼はやっぱり素敵な役者さんです」と吉沢。「現場で『こういう風にやろう』とか、そういう話は一切してないんですけど、やっていてものすごく頼りになったし、言葉を交わさずともお互いの信頼している空気感みたいなものは出たんじゃないかなと」とまさにマイキー&ドラケンさながらのコンビ感に手応え。「(山田が)『ドラケンやりたかった!』と言っていましたね。ドラケンがすごく好きらしいので、そういう彼が演じて、実際に素敵なドラケンになっているのはいい事だなと思いました」と太鼓判を押す。
北村とも「今回でより仲良くなれました。これ以前に『さくら』や「半沢直樹」のスピンオフでも一緒になっていたんですけど、確か『さくら』を撮っている時に『東京リベンジャーズ』の話があって、『やるの?』みたいな話をしていたんです。彼は芝居がうまいし声もいい。三枚目な匠海ってあまり見た事なかったので、こういうのもいい感じにやってしまう人なんだって、僕の中ではビックリしました。表情も、出てるオーラも今まで見た匠海とは全く違う。さすがだなと思いました」。北村、山田と3人の共演シーンも多く「すごく信頼できる人達と一緒にやれてよかったなと思います」としみじみ語った。
実写化に挑む吉沢亮の“最適解”「原作愛さえベースにあれば」
これまでのキャリアで、独特のプレッシャーがつきものである“超人気原作の実写化”を数多く担ってきた吉沢。改めて原作ものに挑む上での姿勢について問うと「やっぱり演じる側も原作に愛がないとダメだなと思います。好きな人が演じるのが絶対にいいだろうなと。漫画のキャラクターをそのままやるわけじゃないんですけど、やっぱり自分の中に無意識のうちに漫画的な表情があったほうが演じる上での助けにもなるし、それがベースにありさえすれば台本にあることをどれだけ楽しんでもいいんだろうなと思います」と吉沢なりの“最適解”を示す。特に今作においては、原作ならではの漫画的な表現と、実写化するからこそのリアリティー、その両面のバランスを追求。「とにかくマイキーは超漫画的なキャラクターなので、それをどうにかリアルなところまで落とし込めるように、色々と努力しながら役作りをしました。その辺の塩梅を楽しんでもらえればなと。あとはやっぱり、ハイキックを見てほしいですね」とアピールした。(modelpress編集部)
映画『東京リベンジャーズ』(7月9日公開)
原作:和久井健『東京卍リベンジャーズ』(講談社『週刊少年マガジン』連載中)監督:英勉
脚本:髙橋泉
出演:北村匠海 山田裕貴 杉野遥亮 今田美桜 鈴木伸之 眞栄田郷敦 清水尋也 磯村勇斗/間宮祥太朗/吉沢亮
主題歌:SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
<ストーリー>
「これは、オレの人生のリベンジだ!」
ヘタレ男子のタケミチが、人生唯一の彼女・ヒナタを救うため、熱い仲間と共に現在(いま)を変える!!
人生唯一の彼女だったヒナタが、事故に巻き込まれ命を落とした―不良だった高校までの絶頂期から一変、今はどん底生活を送るタケミチが高校時代へタイムリープし警察も手に負えない最凶の組織“東京卍會”へ潜入。出会った熱い仲間たちと共に、彼らの暴走を止められるのか!?ヒナタを救い逃げ続けた人生を変えるタケミチのリベンジが今、始まる!
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