モデルプレスのインタビューに応じた久保史緒里(C)モデルプレス

乃木坂46久保史緒里、生田絵梨花からの刺激と受け継ぐ姿勢<舞台「夜は短し歩けよ乙女」インタビュー>

2021.06.04 08:00

人気小説『夜は短し歩けよ乙女』の舞台化で、ヒロインである「黒髪の乙女」役に抜てきされた、乃木坂46久保史緒里(くぼ・しおり/19)。今回、メンバーがいない環境で初めて舞台に挑む彼女は、“乃木坂主力世代“と呼ばれる3期生として、あらゆる思いを抱えてステージに立つ。久保が3期生ライブで同期と共に固めた、「背負っていく覚悟」とは――<モデルプレスインタビュー>

  
舞台の原作となるのは、2006年に刊行され、「第20回山本周五郎賞」受賞、累計発行部数160万部を記録している森見登美彦のベストセラー小説『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫刊)。京都を舞台に、後輩である「黒髪の乙女」に想いを寄せる「先輩」が、彼女の目に留まろうと日々奮闘しながら様々な騒動に巻き込まれる様を描いたストーリーとなっている。

今回脚本・演出を務めるのは、人気劇団「ヨーロッパ企画」代表の上田誠。後輩との距離を一向に進展させることができない「先輩」役を、上方歌舞伎の花形俳優・中村壱太郎、ヒロイン「黒髪の乙女」役を乃木坂46久保史緒里が演じる。

乃木坂46久保史緒里、舞台初主演

黒髪の乙女役・久保史緒里(提供写真)
― 今回、グループのメンバーがいない環境で初めて舞台に出演されるということですが、出演が決まったときはどのような心境でしたか?

久保:1年半ぶりに舞台に立てるという嬉しさが1番ではあったのですが、初めてメンバーがいない環境で舞台をやることへの不安や、『夜は短し歩けよ乙女』の原作がすごく愛されている作品であるという部分でのプレッシャーも感じていました。

でも、舞台稽古で共演者の方が自由に楽しくお芝居をしている姿を見て、私も楽しんでお芝居に臨もうと思えるようになったんです。皆さんが私を笑わせてくることもあるので、今では「笑ってはいけないシーンで、いかに笑わずにお芝居ができるか」ということが、1番の悩みになりました(笑)。

― 楽しんで舞台の準備ができているのですね。多忙なスケジュールの中で、セリフなどを覚えることは大変ではありませんでしたか?

久保:すごく大変でした。特に、今回の舞台ではセリフに加えて、振り付けやラップ、歌などにも挑戦しているので、覚えることがたくさんあるんです。ライブやシングルリリースなどの忙しい時期にも重なり、家に帰るとすぐに寝てしまう生活をしていたこともあったのですが、移動中に録音した音声をずっと聞いて覚えるようにしていたら次第に覚えられるようになって、何とか乗り越えることができました。

久保史緒里、生田絵梨花から受け継ぐ“舞台に臨む姿勢“

久保史緒里(C)モデルプレス
― 舞台やミュージカルの世界で活躍している先輩として、1期生の生田絵梨花さんの存在は大きいと思いますが、久保さん自身も生田さんの影響を受けている部分はあるのですか?

久保:はい。これまで、生田さんの舞台はほとんど拝見しているのですが、生田さんは毎回すごく共演者の方や関係者の皆さんとの空気感を大事にされていて、みんなで楽しんでいるのが伝わってくるんです。そういった姿から、私も舞台の一体感を楽しもうという心持ちになれましたし、舞台や映像問わず、お芝居の世界の経験を通して、乃木坂46に貢献していきたいという思いも生まれたのだと思います。

― 生田さんの舞台に臨む姿勢は、後輩メンバーにも受け継がれているのですね。乃木坂46では、現在久保さんを含めた9名が舞台の公演や準備をされていますが、メンバー同士で刺激し合える瞬間はありますか?

久保:はい。特に同期で舞台を準備している伊藤理々杏や中村麗乃、向井葉月などの姿は、すごく励みになっているなと感じています。5月は3期生ライブもあって、体力的にしんどいなと感じる瞬間もあったのですが、ライブの後にみんなが稽古を頑張っていると思うと、「私も一緒に頑張らなきゃ!」という気持ちになれていました。

― お互いに高め合うことができているのですね。最近では、「乃木坂主力世代」と呼ばれることも多い3期生ですが、卒業していく先輩メンバーもいる中で、新たな主力として期待されていることに対するプレッシャーなどはあるのですか?

久保:私は、「先輩方が残してくれたものを大切にしつつ、自分たちの色を加えていけたらいいな」という思いでこれまで活動をしてきたのですが、先日の3期生ライブで先輩方の楽曲をパフォーマンスした際、私以外の11人も同じように、色々な思いを持ってこれまで活動してきたということがステージ上で伝わってきて、「自分だけじゃないんだ」と感じたら、背負っていたものが急に軽くなった感覚があったんです。そのとき、「自分はこれまで1人で勝手に背負っていたんだ」と初めて気がつきました。

― 同期のおかげで、自分にもプレッシャーがかかっていたことに気がついたのですね。

久保:はい。3期生ライブを通して同期の絆がものすごく深くなったと思いますし、「これから12人で背負っていこう」というみんなの覚悟が固まった気がしています。3期生も色々なことがありましたが、5年目にしてやっと、12人みんなで前を向けているんです。

久保史緒里「同期を表す言葉は、『3期生12人』でしかない」

久保史緒里(C)モデルプレス
― 『夜は短し歩けよ乙女』の劇中では、「なるべく彼女の目に留まる作戦」略して“ナカメ作戦“が行われるなど、「出会い」というものが、1つのキーワードになっていると思います。久保さん自身が人生の中で1番の出会いだったと思うことはなんですか?

久保:やっぱり「同期」の存在だと思います。先日も、選抜メンバーの楽屋で1時間半ほど空き時間があったのですが、普段は各々が好きなことをしているのに、そのときは自然と同期の6人が集まって、「おばあちゃんになったら、同期12人でおんなじところに住もうね」って話をずっとしていたんです(笑)。

「世の中が落ち着いたら12人全員休みの日に宿を借りて、1日中寝ないで喋る会をやろう」という話もしているのですが、こんな話ができる人たちは人生で初めてだし、この先、もし3期生の誰かが卒業したとしても、きっとこの12人の輪に変わりはないんだろうなと思えるんです。同期という存在は、一生の出会いなんだと思います。

― 同期は、友達や家族ともまた違った特別な関係性なのですね。

久保:はい。同期というのは、「仕事仲間」と言われてしまえばそうでもあるし、「友達」と言われればそうだし、「ライバル」でもあるし…どの言葉も当てはまるとは思うのですが、どの言葉も当てはまらなくもあると思っていて、未だに答えが出ていないんです。私にとって同期を表す言葉は、「3期生12人」でしかないんですよね。

でも、この12人は乃木坂46があってこそ出会えたご縁だと思うので、私にとっての1番の出会いは、乃木坂46なんだと思います。

久保史緒里の夢を叶える秘訣

久保史緒里(C)モデルプレス
― 舞台の初主演という1つの夢を叶えた久保さんが今思う、「夢を叶える秘訣」を教えてください。

久保:夢への自信だけは持っておくことだと思います。私は乃木坂46のオーディションを受けたとき、自分のことが好きではなくて、自分に自信を持つことができなかったのですが、「乃木坂46に入りたい」という気持ちは誰にも負けないという強い気持ちだけは確実に持っていたので、鏡に向かって毎日「乃木坂46に合格しますように」と言い続けていたんです。今振り返ると少し恥ずかしくもあるのですが、鏡の自分と向き合うことで、自分自身を見つめ直したり、自信をつけることができたりしたと感じているので、雑誌『Seventeen』のオーディションのときもその習慣を続けていました。

夢を持つことは自由だし、恥ずかしいことは全くないんです。だから、諦めないことや努力することはもちろん大事ではあるのですが、夢への自信を揺るがずに持つことで、夢を追うこと自体が楽しくなると思います。

― 毎日少しずつ、夢への自信をつけていったのですね。現在の夢や目標はありますか?

久保:映像や舞台を問わず、お芝居の道で乃木坂46に恩返しをすることです。1期生の生田絵梨花さんが、ミュージカルでグループを新しい舞台に連れて行ってくださったように、私も外部で活躍してグループに貢献できるように、今はお芝居の基礎から鍛え直したいなと思っています。

― これからのご活躍も楽しみにしています!ありがとうございました。

久保史緒里のプライベートに迫るQ&A

<美肌の秘訣やスキンケアのこだわりは?>

スキンケアアイテムを3つ以上使わないことです。たくさん使ってしまうと、何が自分に合っていて、何が合わないのかがわからなくなってしまうので、化粧水、クリーム、美容液の3つの中で、色々なものを試しています。

日焼け対策は、特別なことは全然していなくて…。誰にも信じてもらえないのですが、中学生のときまで肌が真っ黒だったのに、東北から上京してからなぜか白くなりました(苦笑い)。

<寝る前のルーティンは?>

トレーニングやストレッチは全然できていないのですが、私は何かを書いてからではないと眠れないので、その日あったことや落ち込んだこと、次の日の予定や持ち物など、何かしら書いてから寝ています!

<最近ほっこりしたエピソードは?>

4期生の清宮レイちゃんが楽しそうに舞台稽古の様子を話していて、同期の遠藤さくらちゃんがそれに対して「へぇ~良かったね!」って聞いている様子を見かけてほっこりしました(笑)。

(modelpress編集部)

舞台『夜は短し歩けよ乙女』

舞台「夜は短し歩けよ乙女」(提供写真)
中村壱太郎と久保史緒里がW主演。舞台の脚本・演出を務めるのは、原作者・森見登美彦の盟友として知られ、同作の映画化作品の脚本も担当している、劇団「ヨーロッパ企画」の代表・上田誠。本公演は、昨年8月に森見が自身の小説『四畳半神話大系』と、「ヨーロッパ企画」の代表作・舞台『サマータイムマシン・ブルース』とのコラボレーション作品「四畳半タイムマシンブルース」を刊行したことに対するアンサーとして制作されたという。

舞台の脇を固めるキャストには、竹中直人、鈴木砂羽、玉置玲央、白石隼也、尾上寛之といった実力派が揃い、ヨーロッパ企画劇団員も多数登場する。

開催日時:
6月6日(日)~6月22日(火)/新国立劇場・中劇場
6月26日(土)~6月27日(日)/クールジャパンパーク大阪・WWホール

企画・制作:フジテレビジョン
主催:2021『夜は短し歩けよ乙女』製作委員会

久保史緒里(くぼ・しおり)プロフィール

久保史緒里(C)モデルプレス
生年月日:2001年7月14日/出身:宮城県/身長:159cm/星座:かに座/血液型:O型

2016年に乃木坂46の3期生オーディションに合格して芸能界入り。20thシングル『シンクロニシティ』にて初の選抜メンバーに。2017年8月より『Seventeen』の専属モデルを務めているほか、2021年4月には『クロシンリ 彼女が教える禁断の心理術』で連続ドラマ初主演に抜てきされるなど、あらゆるフィールドでの活躍を見せている。

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