奥平大兼(C)モデルプレス

「レンアイ漫画家」「ネメシス」に出演、大型新人俳優・奥平大兼とは?共演者との撮影裏話や俳優業の手応え&性格を深掘り<インタビュー>

2021.04.28 00:00

「死ぬ覚悟を持ってやれば、夢だってなんだって叶います」―そう強く言葉にするのは、今年3月に行われた『日本アカデミー賞』においてデビュー作で新人俳優賞を受賞した注目の俳優・奥平大兼(17)。独特な雰囲気と圧倒的な存在感を放つ彼は、今期ドラマ『レンアイ漫画家』(フジテレビ系、毎週木曜よる10時~)『ネメシス』(日本テレビ系、毎週日曜よる10時30分~)にも出演する。<モデルプレスインタビュー>

  
奥平は、2020年公開の長澤まさみ主演の映画『MOTHER マザー』にて俳優デビュー。初オーディションで抜擢され、同時にスクリーンデビューとなった同作では、その演技力を高く評価され『日本アカデミー賞』ほか数々の新人賞を総なめにした。今期では、人気ドラマ2作に出演も決まっており、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を見せている。

そんな奥平が思う、“夢を叶える秘訣”とは――俳優としての手応えや、今抱えている演技についての悩み、共演者との知られざるエピソードなどを、気になる奥平の“人となり”を深堀りしながら聞いていく。

鈴木亮平&吉岡里帆「レンアイ漫画家」とは

奥平大兼「レンアイ漫画家」より(C)フジテレビ
コミックスを原作とする『レンアイ漫画家』は、恋愛を始めることが難しい現代に送る、不器用だらけの王道ラブコメディ。漫画一筋で恋愛が超苦手な少女漫画家・刈部清一郎を鈴木亮平、ダメ男ホイホイと呼ばれる崖っぷち女子・久遠あいこを吉岡里帆が演じる。

奥平は『レンアイ漫画家』において、鈴木の弟・刈部純(白石隼也)の学生時代を熱演。クラスの人気者で超が付くほどの女好きという、これまでにない新たな役に挑戦している。

広瀬すず&櫻井翔「ネメシス」とは

奥平大兼「ネメシス」より(C)日本テレビ
『ネメシス』は、連続テレビ小説『なつぞら』以来、初の連続テレビドラマ出演となる広瀬すず演じる天才助手・美神アンナと、嵐休止後初の連続テレビドラマ出演となる櫻井翔演じるポンコツ探偵・風真尚希の凸凹バディが、探偵事務所ネメシスに舞い込む難事件を次々と解決していくミステリー。

同作で奥平は、世界を変えるAI開発者50人に、15歳の時に選ばれた天才少年役に。櫻井演じる風真の元教え子であり、とある事件の捜査協力を依頼され悪態をつきながらも風真に協力するネメシス最年少のサポートメンバーを演じていく。

奥平大兼、今期ドラマで正反対の2役に挑戦

奥平大兼「レンアイ漫画家」より(C)フジテレビ
― 現在放送中の『レンアイ漫画家』と『ネメシス』に出演中ということですが、それぞれの役柄を教えて下さい。

奥平:まず『レンアイ漫画家』は主人公の清一郎(鈴木)の弟の“過去の純の役”を演じさせて頂いています。純は女の子が大好きで、すごくコミュニケーション能力が高くて、みんなから好かれている愛されキャラです。物語において、清一郎や彼の周りの人たちの関係性を作った人間で、今の清一郎に影響を与えた人物でもあります。

『ネメシス』での役は、第4話で初めて登場するんですが、チームネメシスを手助けする助っ人みたいな役柄で、17歳なのにAIの開発者で、世界を代表する50人の内の1人に数えられるすごい人です。性格的には、ナルシストで自分に自信があって、他の人の意見よりも自分の意見を信じるような人です。

人間味があまりなくて、人とコミュニケーションはあまり取らないけど風真さん(櫻井)とはコミュニケーションを取っていて、チームネメシスの人間じゃ出来ないことをAIの力を使って手助けをしています。

― 奥平さんと同い年の17歳なので、等身大の年齢ということになりますね。

奥平:同い年です。…ちょっとレベルが違いますけどね(笑)。

役作りで大変だった事は「積極的なコミュニケーション」と「セリフの多さ」

― 今期では、2作のドラマに出演されていますが、撮影時の気持ちの切り替えなどはどうされていますか?

奥平:実は撮影がちょうど被っていなくて、『レンアイ漫画家』が先に撮影が終了して、そこから『ネメシス』の撮影に入ったのでちょうど被らなかったんです。なので、切り替えもスムーズに行うことが出来ました。

― 今回の役作りにおいて、それぞれ難しかった所を教えてください。

奥平:『レンアイ漫画家』では、演じる役の純が初対面の人にもガツガツ積極的にコミュニケーションを取るタイプだったので、僕も初対面の人といる時は積極的に自分から話しかけたりする様に意識しました。実は僕自身があまり、初対面の人と話すのが得意じゃないので、演技の時に急にフランクになって不自然に見えないように頑張りましたね。演じていない時も、普段からそんな雰囲気が出る様に、プライベートでもなるべくオープンに振る舞う様に意識していました。そこが1番大変だったかもしれません。

奥平大兼「ネメシス」より(C)日本テレビ
『ネメシス』では、圧倒的にセリフ量が多くて…(笑)。こんなにセリフ量が多い役を演じたことがなかったので苦労しました。今まで使ったことがないような言葉がいっぱい出てきますし、さらに量も多い。しかも、早口で読まなきゃいけないということだったので本当にとても難しくて…何回もミスしちゃいました。『ネメシス』では、そういう所がすごく難しかったです。

― 今、『ネメシス』が撮影中とのことで、共演者の方々とのエピソードを教えてください。

奥平:現場では、櫻井さん・広瀬さん・勝地さん・中村さんがいらっしゃったんですが、僕がミスをしても「大丈夫だよ!」って励まして頂いて。『ネメシス』ではベテランの方もたくさんいらっしゃるのでミスをすると「次はミス絶対出来ない」「やばいぞやばいぞ…」というプレッシャーがあったのですが、みなさんがとても優しくしてくださいました。櫻井さんや勝地さんがふざけてくれたり「大丈夫、大丈夫!」という声をたくさん掛けて頂いたので、気持ちがとても軽くなりました。

奥平大兼、櫻井翔の影響でHip-Hopに興味

奥平大兼(C)モデルプレス
― 撮影の休憩中などでは、共演者の方とどういうお話をされましたか?

奥平:櫻井さんとはHip-Hopの話をしました。僕も音楽が好きでHip-Hopが少し気になっていて、櫻井さんからHip-Hopのおすすめのアーティストの方を教えて頂きました。僕もそれから、気になりケータイに入れて聞くようになりました。

広瀬さんとは、『アカデミー賞』でご一緒だったので、その時の話をしたり、広瀬さんが出ていたドラマ『学校のカイダン』などを僕が当時見ていたので、その話をしたりしました。

奥平大兼、日本アカデミー賞新人俳優賞受賞

― アカデミー賞のお話がでましたが、映画「MOTHER マザー」での日本アカデミー賞新人俳優賞の受賞、おめでとうございます。レッドカーペットを歩いた時の気持ちをお聞かせ下さい。

奥平:ありがとうございます。僕がまさかレッドカーペットを歩けると思っていなかったので…。もちろん嬉しかったのですが、率直に言うと意外と道は短いんだなと思っていました(笑)。すぐ歩き終わっちゃいました(笑)。でも、中々できる体験じゃないと思うので貴重な体験が出来たと思います。受賞した時は、すごく嬉しかったですね。

― 当日は、緊張しましたか?

奥平:あまり緊張はしなかったですね。多少ドキドキしていましたが。

アカデミー賞後の反響 「恋する母たち」母役・吉田羊からもメッセージ

奥平大兼(C)モデルプレス
― アカデミー賞後、まわりの方からの反響はいかがだったでしょうか。

奥平:やっぱりすごく大きな賞なので、本当に色んな方に「おめでとう」って言ってもらいましたし、業界の中でも色んな方が見てくれていたみたいで、Instagramのコメントで吉田羊さんから「アカデミー賞受賞おめでとう」ってメッセージ頂いたりしました。嬉しかったですね。そうやって、共演した方々や、『ネメシス』の現場でも「(アカデミー賞)とってたよね」みたいな感じで言って頂いたりするので、すごく反響は大きかったんだなと実感しています。

― 奥平さんは、アカデミー賞新人俳優賞を受賞した『MOTHER マザー』で俳優デビューとのことですが、俳優としての手応えを今どう感じてらっしゃいますか?

奥平:俳優としての活動というか、自分に対してまだあまり自信がなくて、堂々と「俳優やってんだぜ」みたいなことは言えないですね(笑)。もうちょっと自信持って、多少なりとも現場経験を重ねて、芝居をすることにももっと慣れてきてからが手応えを感じる時かなと思います。

今は、「俳優っていうお仕事はこういうことなんだ」とか、「こういう人たちと一緒に何かものを作り上げていくんだな」っていう感じで、以前よりかは“俳優”という職業に対して理解が深まってきたのかなという段階ですね。

奥平大兼、自身の性格は「受け身」「気まずい空間が割と好き」?

奥平大兼(C)モデルプレス
― 奥平さんは、“俳優ではない普段のご自身”はどんな性格だと思いますか?また周りからはどんな性格だと言われますか?

奥平:何事においても受け身ですね。自分から何か発信することがない。この前の『恋する母たち』で共演した、宮世琉弥くんと藤原大祐くんたちはめちゃめちゃ喋るんですが、僕はそれを聞いて反応するだけです(笑)。でも、それで会話が成り立つんですよ。僕は、自分発信で話題を作ったりするのが苦手なので。

人と話をしていても、よく“シーン”となる気まずい空間とかがあるじゃないですか。実は僕、その気まずい空間が割と好きで。好きと言うと語弊があるかもしれませんが、気まずい空気も全然大丈夫というか、気にならないんです。基本、「別にわざわざ無理に話そうとは思わないので」というタイプなので、周りからは結構「プラスマイナスで分けるとマイナスだね」って言われます(笑)。最近特に、めちゃめちゃ言われていますね。でも、マイナスって言われるけど、自分の中では「まあ、たまにはプラスな時もあるよ~」って思っています(笑)。

挑戦したいジャンルは「コメディ」と「ミステリー」

― これから演じてみたい役や、やりたいジャンルの作品などはありますか?

奥平:今回『ネメシス』は、ミステリーにコメディを足した作品なので、次はコメディ単体のものと、ミステリー単体のものをどっちもやりたいなと思いました。今回演じていて、コメディの良い所も見れて、ミステリーの良い所も知ることができたので、まだどっちもやったことがないジャンルですし挑戦してみたいなと思います。

“アカデミー賞俳優”が語る、夢を叶える秘訣とは

― 最後に、モデルプレスの読者に、奥平さんが思う“夢を叶える秘訣”を教えてください。

奥平:僕が言うのは、全然説得力が無さそうですけど…(笑)。ずっとやっていれば何かしらは叶うんじゃないかと思います。僕が今までそうだったので。さすがに、「火星に行く!」などの現実的ではない難しい夢を持たれたら少し困っちゃいますけど、多少なりとも自分の将来の夢とかで本気になって努力していることがあれば、叶うのではないかなと。まだ叶わないと言うことは、「絶対本気でやってないだけ」って僕は思っています。

― なるほど。努力をしていないだけだと。

奥平:そうです。「こうしたいな、こうなりたいな」って口に出して言うことも大事だけど、やっぱり行動に起こすことも大事じゃないですか。何か夢や目標があるなら、そういう行動をしていかないとダメなのかなと思います。死ぬ覚悟を持ってやれば、夢だってなんだって叶います。…多分(笑)。僕はそう思っています。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

ヘアーメイク:谷川一志
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)

奥平大兼(おくだいら・だいけん)プロフィール

奥平大兼(C)モデルプレス
出身地:東京都
誕生日:2003年9月20日
身長:173cm
趣味:芸術鑑賞、洋楽、クラシック、ピアノ
特技:バスケットボール、空手

初めてのオーディションで大抜擢され、映画『MOTHER マザー』(2020年)で俳優としてデビュー。同作にて『第44回 日本アカデミー賞新人俳優賞受賞』『第63回 ブルーリボン賞新人賞受賞』『第94回 キネマ旬報ベスト・テン 新人男優賞受賞』『第30回 日本映画批評家大賞 新人男優賞受賞』と脅威の4冠を達成。近年のドラマでは『恋する母たち』(TBS)などにも出演しており、友人の男の子を好きになるとういう難しい役どころを見事に演じきった。現在、弱冠17歳ながらも落ち着いた雰囲気と、どことなくあどけないオーラを併せ持っている今注目の若手俳優である。
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